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2017年1月10日火曜日

売れたま!特別編Vol.347 2017/01/09 年末年始特別号:顧客調査の方法 4

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━━━━━━━━━━━━━━特別編Vol.347(累計1393) 2017/01/09
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 ■■■■__年末年始特別号:顧客調査の方法 4__■■■■■
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◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今日のポイント ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

●価値は使い方に現れる。使い方・利用場面を調べたり、観察して、
 「顧客の求めるもの」を把握しよう!


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◆年末年始特別号!
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年末年始は毎年恒例の「特別号」。お馴染みのこの2人。

我らがヒロイン「売多真子」(うれた・まこ)と、真子の親戚にして
そのメンター「売多勝」(うれた・まさる)の珍道中。ゴールデンウ
ィーク以来の登場です。


2人は拙著の登場人物です。お読みいただいているとは思いますが、
念のためご紹介いたします。2冊とも、小さくて軽いので荷物になら
ず、帰省の電車などでお読みいただくのにオススメです!


○「新人OL、つぶれかけの会社をまかされる」 佐藤義典著
http://ow.ly/89pSR

売多真子が、勝の助力を得てイタリアンレストランの新企画に奮闘!
マーケティングの最初の1冊としてオススメ。


○「新人OL、社長になって会社を立て直す」 佐藤義典著
http://ow.ly/6s63d

上の本の続編。真子が社長になり、ライバルと戦っていく! 戦略構
築から実行プロセスまで、社長の視点を物語で体感!



テーマは……

「顧客調査の方法」

非常に重要な内容なのですが、日頃の売れたま!では取り上げにくい
ので特別号でやりたいと思っていました。割とマジメな特集です。


少々古いデータも多いのですが、古さは特に問題ないかと思います。

今回は4回目です!


1回目はこちらです↓

http://archives.mag2.com/0000111700/20161229231000000.html

記事の下の「次の記事へ」をクリックしていくと、続きをお読みいた
だけます。



●ここまでのあらすじ

イタリアンレストラン「そーれ・しちりあーの」の社長「売多真子」
(うれた・まこ)と、真子の親戚にして経営コンサルタントの「売多
勝」(うれた・まさる)は、年末年始の売多家一同が集う温泉旅館へ
一緒に行った。年末年始の恒例だ。


行きの電車の中で、恒例の「勉強会」が始まり、目的地の温泉旅館に
ついても、勉強会は続く。


大晦日から年明けを祝う売多家の大騒ぎも終わり、元日の昼、真子と
勝は昼食を取りに、温泉街へと繰り出した。



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◆まずは、前号の復習から!
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真子と勝は近くの神社での初詣を終え、近くのソバ屋に入って、注文
をすませる。


真子:勝さん、またトンカツ食べるの? お正月の恒例だねー。

勝 :そうそう。年越しトンカツソバに、年明けもトンカツ。今年も
   勝つ!

真子:毎年聞いてると違和感がなくなるからフシギー、きゃははは。
   それで、初詣すると身が引き締まるね!

勝 :そうだな。初詣は神様に向けての宣言*だからな


*「初詣の意義」については、2011年の年始特別号で!

http://uretama.com/?page_id=313


真子:お正月の勉強会して、初詣すると、今年も1年が始まるなーっ
   て感じがするねー。

勝 :毎年オマエと始まるっていうのがな……勘弁してほしいわ……

真子:もー、嬉しいくせにー。

勝 :ともかく、時間がもったいないから始めるぞ。

真子:うん、復習からね。


真子がカバンからノートを取り出し、あるページを開いた



●顧客ヒアリングの「媒体」

1)直接ヒアリング
・グループインタビュー
・知り合いに聞いてリニューアルした「カフェゼリー」
・キャンプという「ホンネを引き出せる場」を作ったキャンプ用品メ
 ーカーのスノーピーク

2)間接ヒアリング
・マクドナルドは店舗改善のために、顧客ヒアリングの「仕組み」と
 してのスマホ「アプリ」を導入。アプリならではの「言いやすさ」
 というメリットもありそう
・ネットのファンサイトを使ってホンネを拾う森永製菓。「ファンが
 集う場所」という「ホンネ」を引き出しやすい場を作った。


●出来る範囲内で最適の「媒体」を使う

顧客調査は「顧客の求めるものを引き出す方法」だから、それができ
るのならどんな媒体でも良い。「唯一最高の方法」はないから、でき
ることに応じて最適な「媒体」を使う。



真子:顧客ヒアリングの仕方って、色々とできるんだね。

勝 :そう。それで、何を聞くか、によっても変わってくる。

真子:「何を聞くか」って、ヒアリングする内容ってこと?

勝 :そういうこと。ちょっと初回に戻って、そもそも顧客調査って
   何のためにやるんだっけ?


真子が「えーっと……」と言いながらノートを開く


○顧客調査=「顧客の求めるものを引き出す方法」

○顧客調査の意義:成果が出る=売れる!


真子:これだよね?

勝 :そうそう。顧客調査のそもそもの目的は「顧客の求めるもの」
   を引き出して、成果を出すこと。

真子:そりゃそーだよね。成果を出すためにやるんだから。

勝 :そうだよな。



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◆価値は使い方に現れる:商品・サービスの「使い方」を調べよう!
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勝 :で、どうすればその「成果」が出るんだ?

真子:えっと……「行動する」ことかな?

勝 :もちろんそうなんだけど、「どんな行動」をすればいい?

真子:え? だから「顧客の求めるもの」に応えることでしょ? そ
   れを知るのが「顧客調査」だよね?

勝 :お、いいぞいいぞ。じゃあ「顧客の求めるもの」って何だ?

真子:「ニーズ」とか「ベネフィット」とかって呼ばれるもの?

勝 :そうだよな。「お客様にとっての価値」だよな。で、その「価
   値」はどうすればわかる?

真子:だから「顧客の求めるもの」を調べるんでしょ?

勝 :うわ、堂々巡りだ……大ヒント。「価値」はどこに現れる?

真子:「価値は使い方に現れる」……あ! 「使い方」を調べる!

勝 :そう! 「顧客の求めるもの」を調べる鉄則が「使い方」を調
   べること。


勝がノートパソコンを開き、真子に向けると真子は画面を覗き込む。


−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−

◇『カルビーは約4500人の消費者に喫食シーンを聞いた。スナッ
 ク菓子「堅あげポテト」シリーズは「酒のつまみで楽しむ」と答え
 た人の割合がスナック菓子全体の平均の約1・4倍だったという。
 そこでセブンイレブン限定で家飲み需要を見込んだ「堅あげポテト
 匠味 海老の極旨アヒージョ味」(税込み173円)を発売した』


2015/09/30 日経MJ P.8

以下、記事からの引用部分は『』で括ります

−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−


勝 :カルビーの「堅あげポテト」な。あの固いポテトチップスみた
   いの。

真子:うん、わかるよ。なるほど、お酒のおつまみとして食べられて
   るなら、それ用の味を出せばいいってことだね。

勝 :そう。それが「顧客の求めるもの」だからな。まさん「価値は
   使い方に現れる」。

真子:これ、わかりやすいよね。食べるTPOを調べて、それに合わ
   せて商品開発すればいいんだもんね。

勝 :そういうこと。こういう事例もある。売れたま! 2015年
   4月30日号で取り上げた。


−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−

◇『フランスベッド(東京・新宿)が昨年10月に発売した「スリー
 プバンテージ」(税別3980円)が好調だ。J字型の形状をした
 横向き専用の枕だ。販売計画の約2倍のペースで、若い女性に受け
 ている』


◇『商品を企画したのはインテリア営業企画部の山口裕弘さん
 (60)。きっかけは10万人以上を対象に実施した眠りに関する
 調査だった。普段から4割近くが横向きで寝ていると分かったの
 だ。世の枕のほとんどはあおむけ用。寝装品一筋35年のベテラン
 は「こんなに需要があるのに横向き用の枕がないことに疑問が生じ
 た」と話す』


◇『発売後、横向きでなければ寝られない妊婦らから注文が殺到、す
 ぐに品切れに。「女性を意識したものの、妊婦に受けるとは想定外
 だった」』


2015/03/27 日経MJ P.13

以下、記事からの引用部分は『』で括ります

−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−


真子:あ、これ読んだことある。横向き用なんて面白いな、と思った

勝 :ポイントは、枕の「使い方」というか「寝方」を聞いたこと。

真子:「価値は使い方に現れる」!

勝 :そうそう。『10万人以上』に調査したっていうのもすごいけ
   ど、「横向きで聞いてるかどうか」を調べたのがすごい。

真子:まさに枕のTPOだよね。

勝 :枕そのものについてももちろん聞いてるだろうけど、枕の「利
   用場面」について調べた結果生まれたヒット商品だよな。

真子:確かに盲点だよね。枕業界の人はあんまり気づいてなかったの
   かな?

勝 :『4割近く』もの人が横向きで寝ているとは思ってなかったの
   かもな。

真子:「使い方」に商品開発のネタがあるんだね!

勝 :商品開発だけじゃない。販促のネタにもなる。


−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−

◇『森永製菓冷菓マーケティング部の栗林良衣さん(32)が担当す
 るのは1989年発売のロングセラー氷菓「アイスボックス」(税
 別100円)だ。アイスボックスは砕いた氷をグレープフルーツな
 どの風味とともに楽しめる』


◇『「ビールにアイスボックスはいかがですか?」──。都内のビア
 ガーデンでこのほど、アイスボックスの配布が始まった。キャンペ
 ーンガールがビールジョッキにサンプルのアイスボックスを注いで
 回る。試した20代の女性は「ビールが冷えるだけでなく、口当た
 りがまろやかになって新しい味わいが楽しめる」と満足げに話す』


◇『栗林さんはまず、交流サイト(SNS)で情報を収集。するとツ
 イッター上でアイスボックスを焼酎に入れる飲み方が紹介されてい
 た。「ビール」「ハイボール」などの組み合わせもリツイートさ
 れ、拡散していた。「アイスボックスもビールも夏が需要期。ビー
 ルのお供として売り出そう」。こう栗林さんは思い立つ。企画した
 のがビアガーデンでの配布だ』


2015/08/12 日経MJ P.1

以下、記事からの引用部分は『』で括ります

−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−


勝 :アイスボックス、本当に暑いときにはいいよね。そんなに甘く
   ないから。

真子:私、アイスボックスに冷たい水入れて飲むよ。水に少し味がつ
   いて、超冷たくっておいしー!

勝 :まさにそういう話。「価値は使い方に現れる」んだから、お客
   様の「使い方」をSNSとかで調べればいい。

真子:ツイッターとかにはそういう情報が一杯あるよね。

勝 :SNSは、「使い方」の収集にはホント向いてる。

真子:お客様自身が教えてくれてるんだもんね。

勝 :だから売り手はそれを意図的に「拡散」すればいいんだよな。



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◆価値は使い方に現れる:「利用場面」を観察しよう!
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勝 :でさ、ここまでの事例は「調査」だったけど、お客様の「使い
   方」を知るための一番いい方法って何だと思う?

真子:使ってるところを見ればいい!

勝 :そう! 利用場面を実際に観察すること。


−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−

◇『ホンダの主力ミニバン「ステップワゴン」(228万8000〜
 308万1400円)の滑り出しが好調だ。4月末の発売から1カ
 月あまりで、目標を上回る1万5千台を受注した』


◇『5代目となる今モデルの開発にあたり、ミニバンに対するニーズ
 を見直すため「消費者の日常生活を細かく観察した」』『ターゲッ
 トは使い勝手にこだわる子育て世代の女性だった』『商業施設の屋
 上、サッカー練習中の河原の土手など40カ所以上に出向き、1日
 中張り付いて、出入りするクルマの様子をつぶさに観察』


◇『そこで生まれたのが、大きな後部扉が横にも開き、狭い場所でも
 荷物を出し入れしやすい「わくわくゲート」だ。通常のミニバンの
 後部扉は下から上に持ち上げて開けることしかできないが、新型ス
 テップワゴンではサイドドアのように手前に引いて開けることもで
 きる。閉める時にかかる重さは縦開きに比べて2分の1と、女性で
 も使いやすい』


2015/06/05 日経MJ P.13

以下、記事からの引用部分は『』で括ります

−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−


真子:うっわー、これすごいね。『40カ所以上に出向き、1日中張
   り付いて、出入りするクルマの様子をつぶさに観察』って。

勝 :いやー、素晴らしい。良い意味で泥臭い。これこそ「価値は使
   い方に現れる」を徹底的に調べてていいよな。

真子:この「わくわくゲート」ってどう使うのかな?

勝 :こういうことらしいぞ↓

www.honda.co.jp/STEPWGN/webcatalog/interior/wakuwakugate/


真子:なるほど、ベビーカーしまうときとか、子供の移動とか……

勝 :後ろに広いスペースがあればいいけど、駐車場とかで後ろにス
   ペースがないと、ドアをがばって開けられないよな。

真子:なーるほどねー。そういうのってやっぱり「使い方」を実際に
   「観察」してみないと気づかないよね。

勝 :ダイソンなんかも徹底的にやってるみたいだぞ。

真子:そうなの?


−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−

◇『日本の家電大手が「白物家電は成熟市場」として撤退や縮小を決
 める中、掃除機大手の英ダイソンが快走している』『一般家庭に入
 り込んで消費者を観察し、開発に生かしている。実は「商品開発で
 は市場調査を先行させない。従来家電に使い慣れている消費者はそ
 の『問題』に気付きにくいためだ」(ダイソン氏)』


◇『5月下旬、都内のマンション。英本社の技術者たちが、掃除機を
 使う40代の主婦を2時間ほどじっと見つめていた。主婦が「狭い
 リビングではちょっと音が大きすぎる」と愚痴をこぼすと、彼らは
 熱心にメモを取る。英本社からは毎週技術責任者たちが来日し、東
 京と大阪の一般家庭で掃除機や扇風機など発売前の商品を使っても
 らい、その様子を観察する。5月は約20人が来日してそれぞれ1
 日5件ほど見て回った』


◇『そのため同社は調査会社を使った消費者アンケートを一切実施し
 ない。その代わりに技術者自らが実際の掃除現場に潜入して観察
 し、そこでの「気付き」を開発に生かす。「事前に消費者の声や要
 望を聞いても多機能になりすぎるだけ。家電は実際に使われる現場
 を見て、本質的な機能に絞って極めることが大事」(ダイソン
 氏)。消費者が常に正解を持つとは限らないと考えるからだ』


◇『ダイソン氏は「きれい好きな日本人は掃除が細かく、評価が最も
 厳しい。日本でヒットした掃除機は世界中で売れる」と日本を重要
 視する』


2015/06/17 日経MJ P.1

以下、記事からの引用部分は『』で括ります

−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−


真子:へー、イギリスからわざわざ日本に来るんだ! 20人も!

勝 :この『日本でヒットした掃除機は世界中で売れる』っていうと
   ころだよな。日本の消費者は厳しいからな。

真子:面白いね−。主婦が掃除してるところをじっと見てるなんて。

勝 :それが一番いい調査方法だろ。「価値は使い方に現れる」んだ
   から。

真子:でも、なんで?

勝 :「口に出ないことも、行動には表れる」から。例えば、掃除機
   のコードが絡まってイライラしたことないか?

真子:うん、あるある!

勝 :でも、そういう意見をわざわざメーカーには言わないよな? 
   クレームするほどでもないし。

真子:あ! そうか、お客様自身がその不満に気づいてない!

勝 :そういうこと。気づいてないか、すぐ忘れるか。あとさ、「ア
   ンケートのワナ」みたいなものもある。

真子:「アンケートのワナ」?

勝 :そう。『事前に消費者の声や要望を聞いても多機能になりすぎ
   るだけ』っていうところ。

真子:どういうこと?

勝 :例えばさ、「○○機能はあった方がいいですか?」って聞かれ
   たら、なんていう?

真子:うーん、とりあえず「はい」っていうかなぁ。ないよりはあっ
   た方がいいでしょ?

勝 :それがまさに「アンケートのワナ」。「とりあえず」の答えと
   して「あった方がいい」とは言うけど実際には使わない。

真子:え?

勝 :典型例が携帯電話とかスマホとかの機能。機能があったって使
   わないだろ?

真子:あ……なるほどぉ! でも機能があったっていいじゃん。

勝 :コストも上がるし、使いにくくなるだろ。機能が増えるほどに
   操作が複雑になるんだから……

真子:あ、そっか……

勝 :だから、「アンケートの回答」を100%信じていいかどうか
   はちょっと難しいんだよな……

真子:じゃあどうすればいいの?

勝 :だから「利用場面」を「観察」する。実際に使ってる場面は、
   ウソつかないだろ。

真子:あ、なるほど……でもさ、なんか面白いねー。イギリスからわ
   ざわざ日本に来て顧客調査して、世界的な大ヒットになる!

勝 :なんか皮肉だよな。「日本人の利用場面」っていう「宝物」が
   足元に転がってることに、日本人は気づかない。

真子:うーん……

勝 :ちなみに、いわゆる「調査」でも、「実際に使っていただく」
   ことは有効だったりする。


−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−

◇『花王の調査によると、加齢に伴うまぶたのたるみなどにより「ア
 イシャドーが塗りにくい」と感じる50代は30代の3倍に増え
 る』『花王の大倉氏は「モニター調査をすると、30〜40代は使
 いにくい点をはっきり言うが、50〜60代は言わない」と分析す
 る。不満を感じても「自分が年をとっているから仕方ない」と思っ
 てしまう人が多いという』


◇『新商品のアイシャドーも、モニター調査でケースに入っったブラ
 シをつかみ損ねて落としてしまった人がいた。直接不満を言わなか
 ったが、別室で行動を観察した担当者はブラシの改良を決断。ケー
 スはブラシを取り出しやすい設計にし、ブラシの中央部にはくびれ
 を付けて持ちやすくした』


2015/02/25 日経MJ P.1

以下、記事からの引用部分は『』で括ります

−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−


真子:年配の方は、そんなに「口に出さない」ってことか……

勝 :そうらしいな。「口に出さない」ならどうすればいい? さっ
   きやったよな?

真子:あ! 「口に出ないことも、行動には表れる」!

勝 :それ! 実際に使ってみると、ブラシを落としたりする。

真子:それを実際に見てれば、「持ちにくい」っていうことがわかる
   んだね!

勝 :そう。だからやっぱり「利用場面」を「観察」するのがいい。

真子:わっかりましたー。

勝 :で、真子、しつこいけど「顧客調査」の定義って何だっけ?

真子:「顧客の求めるものを引き出す方法」でしょ? 何回もやった
   から覚えた。

勝 :そうだよな。それで、今回のテーマを「顧客ヒアリング」じゃ
   なくて「顧客調査」っていう言葉にした理由、覚えてるか?

真子:えっと確か……「顧客調査」の方が「顧客ヒアリング」よりも
   広い意味だったから、だったっけ?

勝 :そうそう。「顧客調査」は「顧客ヒアリング」+αくらいの感
   じって真子が言ったけど、その「+α」の1つが……

真子:あ! この「利用場面の観察」だ! 「観察」はヒアリングじ
   ゃないから!

勝 :そう! 「ヒアリング」しても出てこないこととか、お客様自
   身が気づいてないこともある。

真子:「ステップワゴン」もそうだよね。「わくわくゲート」が欲し
   いなんてお客様にはわからないもんね。

勝 :そう! それ! お客様の気づいてない不便や不満が、行動に
   現れる。

真子:だったら、それを先んじて解決できれば、差別化出来る!

勝 :まさにそういうこと。お客様に欲しいものを聞いて出てきた回
   答は、ニーズが顕在化してる。それだとニーズの後追いになる

真子:なるほどー、「お客様の気づいてないこと」に気づくのが、利
   用場面の「観察」なんだねー。

勝 :これ、成功の王道の1つ。利用場面を観察して不便・不満に競
   合より先に気づき、競合より先に提案する。

真子:それなら売れるよね!

勝 :そういうことだ。じゃあここまでをまとめてみてくれ。

真子:うん、今回はちょっと大変だぁ……


真子がアタマをかきむしりながらノートにまとめ、「できた」と言う


○価値は使い方に現れる:利用場面を調べる

・堅あげポテトは「酒のつまみ」に使われる→つまみになる味を開発
・フランスベッドはお客様が横向きで寝ていることがわかった
 →「横向き専用枕」を開発、ヒット
・「アイスボックス」にビールを入れる飲み方をツイッターで把握
 →ビアガーデンで販促


○価値は使い方に現れる:利用場面を「観察」する

・「ステップワゴン」の「わくわくゲート」:車の利用場面40カ所
 に出向いて車の使い方を観察して産まれた
・ダイソンは日本の消費者の掃除の仕方を徹底的に観察
・花王のアイシャドー:お客様に実際に使ってもらって商品改善


○アンケートのワナ

・「欲しいか?」と聞かれれば「とりあえず」欲しいと答えてしまう
 こともあるから、アンケートが100%信用できないこともある


○「口に出ないことも、行動には表れる」

・お客様が口にしないこと、お客様が自分で気づいていないことも、
 行動を見ればわかる(こともある)

・お客様に聞いて出てくる回答は既にニーズが「顕在化」している。
 お客様が気づいていない不便・不満に先に応えれば差別化できる


○顧客調査=顧客ヒアリング+α

・「+α」の部分の1つが「利用場面の観察」


勝 :うん、いいぞ。

真子:やったー! この「顧客調査」って結構深いねー……

勝 :そりゃーお客様の「ホンネ」に迫ろうっていうんだからな。


「はあ、大変だ……あ、あれ? 注文が来てる?」
「ホントだ……いつの間に……集中してるから気づかなかったのか」
「あちゃー、冷めちゃったかなー」
「まあご飯はお代わりもらえば温かいのが来るか。いただきます!」

2人は一気に料理を平らげていく。

「ね、勝さんが毎年年末年始私と一緒に居てくれるってことは……」
「……」
「口に出ないことも、行動には表れる、んだよね、やっだー!」
「……」
「口に出ないことも、行動には表れる、正月早々良いこと聞いたー」
「……」
「勝さんの熱烈な愛、受け取ったよ、はーと」
「そういうこと言うなら、このメシ食ったら、オレはすぐ東京帰る」
「またまたー」
「行動で見せてやればいいんだろ」
「じゃあ一緒に帰ろう! 真子もちゃんと行動に表してあ、げ、る」
「……」

苦虫をかみつぶす勝をよそに、真子は嬉しそうにご飯をパクついてい
った。


★今日の「アタマに問いかけるべき適切な質問」

あなたはお客様の「利用場面」を調べたり、観察したりしています
か?


ぜひお考えになってみてください!


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◆今日のまとめ
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●価値は使い方に現れる。使い方・利用場面を調べたり、観察して、
 「顧客の求めるもの」を把握しよう!


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▼今日の日記▲

3連休、一気に寒くなりましたね。朝起きたら室温が10℃を切って
いて、ちょっとびっくりした日もあります。布団の中にいても寒さを
感じましたから。

私は今週から本格的な年明けというか、お仕事が一気に動き出して行
きます。


ところで、100円ショップで何気なく買った、スマホのスピーカー
反射器(のようなもの?)が意外に便利。半球のような形状で、スマ
ホを立てて音を反射させます。スマホのスピーカーの音量が大きくな
ります。


音楽を聴くときは、アンプとスピーカーがあるところではもちろんス
ピーカーを使いますが、いつもその場所にいるとは限りません。例え
ば旅行先。

しかも、スマホを立てられるので、操作もラクです。これ、気の利い
たアイディア商品ですね。ちょっと音楽を聴くときなんかには便利で
すね。

100円ですから、壊れてもショックはあまりないので、旅行先にも
安心して持って行けます。もう1つ買って、スーツケースに入れてお
こうかな?



●今日のiPod Tune:2017 酉年 トリの歌!

あけましておめでとうございます!

今年は酉年! ということで、トリの歌!

今日の曲は……


○ペガサスの朝 by 五十嵐浩晃


1980年リリース、CMソングに起用されたこともあり、オリコン
3位まで上がる大ヒット。

さわやかなメロディと伸びのあるボーカルは、清涼感あふれる魅力的
なサウンドとなりました。

「ペガサス」がトリかというと微妙ですが(というか馬でしょうか)
まあ翼があるのでいいですよね?

朝の爽やかな目覚めにぴったりの曲♪



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佐藤義典著 日本経営合理化協会
http://sandt.co.jp/basicsbook.htm

●「経営戦略立案シナリオ」 佐藤義典 著 かんき出版
経営戦略のガイドブック:経営者は必読!
http://www.sandt.co.jp/scenario.htm

●「売れる数字 〜組織を動かすマーケティング〜」 
 佐藤義典著 朝日新聞出版
戦略を実行に落とし込み、組織を動かそう!
http://ow.ly/32zKP

──────< 物語でわかるマーケティング >────────

●「新人OL、つぶれかけの会社をまかされる」 佐藤義典著
 マーケティング入門:読みやすい小説
http://ow.ly/qBY9o

●「新人OL、社長になって会社を立て直す」 佐藤義典著
 上の本の続編。主人公が社長になり、戦略構築から実行プロセスま
 で物語で体感!
http://ow.ly/6s63d

●「白いネコは何をくれた?」 佐藤義典著 フォレスト出版
 物語形式でわかりやすいマーケティング戦略と人生戦略
http://www.sandt.co.jp/shiroineko.htm

─────< マーケティング戦略のベストセラー >──────

●「図解 実戦マーケティング戦略」 佐藤義典 著
 マーケティング戦略入門:戦略はここから
 日本能率協会マネジメントセンター
http://www.sandt.co.jp/jissen.htm

●「事例でわかる 実戦BtoBマーケティング」 佐藤義典著
 BtoBマーケティング戦略の標準テキスト
 日本能率協会マネジメントセンター
http://ow.ly/7Wvdq

●「マーケティング戦略実行チェック99」 佐藤義典 著
 マーケティング戦略実践:実行のためのチェックリスト
 日本能率協会マネジメントセンター
http://www.sandt.co.jp/check.htm

●「ことわざで鍛えるマーケティング脳」 佐藤義典著 毎コミ新書
 ことわざだからわかりやすい、伝えやすい、マーケティング戦略
http://www.sandt.co.jp/kotowaza.htm

────────< マーケティングの思考法 >────────

●「実戦マーケティング思考」 佐藤義典著
 日本能率協会マネジメントセンター
 右脳と左脳をフル活用、売れる思考・発想ができるようになる!
http://www.sandt.co.jp/shiko.htm


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◆次号予告:年末年始特別号 その5
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●次回は、究極の調査とは……? 次号、最終回の予定です!


▼飲み会に、数部印刷して行こう。グチ大会より、前向きの話を!

▼彼氏・彼女・家族との、知的な話題づくりに!

▼ご無沙汰していたあの人との会話のきっかけに、転送しよう!

▼お客様訪問の際のおみやげに、プリントアウトして渡そう!


売れたま!があなたのお仕事に少しでも役立ちますように……

〓〓次号の売れたま!でお会いできるのを楽しみにしています!〓〓

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