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2014年12月5日金曜日

売れたま!戦略編Vol.343 2014/12/04 キシリッシュ刷新:戦略におけるメッセージの重要性

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━━━━━━━━━━━━━━戦略編Vol.343(累計1178) 2014/12/04
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 ■■_キシリッシュ刷新:戦略におけるメッセージの重要性_■■
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◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今日のポイント ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

●お客様に「伝わる」までが戦略。「商品」を作って終わりではなく
 お客様に「伝わる」まで伝え切ろう!


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◆伝え方を変えて売上2倍になったガム
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●キシリッシュスペシャル ブレスがリニューアルして売上2倍!

ガムの「3大ブランド」というものがもしあるとすると、それは、ク
ロレッツ、キシリトール、そして3つめは「キシリッシュ」ではない
でしょうか。それぞれ、ガムの3大メーカーの看板製品ですね。

その「キシリッシュ」ブランドの1つの製品がリニューアル。売れ行
きは好調のようです。


−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−

◇『明治が3月中旬に発売した機能性ガム「キシリッシュスペシャル
 ブレス」が好調な滑り出しを見せている。昨春に発売した"先代"
 の不振を受け、わずか1年でリニューアル』


◇『「技術的なノウハウをすべてつぎ込んだが、店頭でのわかりやす
 さが欠けていた」。菓子商品開発部の須山英悟氏(35)は昨年3
 月に発売した「キシリッシュ ブレス」を振り返る。同社の主力ガ
 ム「キシリッシュ」の上位品として2年かけて開発。1粒で満足で
 きるよう大きさを通常より4割大きくし、清涼感を強くするために
 酵素が入ったカプセルの配合を増やした』


◇『広告宣伝もテレビCMではなく、交通広告のようなじっくり読ん
 で商品を理解してもらう手法を中心にした。しかし、一度購入した
 人の満足度やリピート率は高かったが、店頭ではキシリッシュのシ
 リーズ商品と気付きにくく、なかなか手に取ってもらえなかった。
 須山氏も「商品の魅力を伝えきれなかった」と反省する』


◇『リニューアルにあたってはこれらの反省点を踏まえ、ガムの味や
 成分は大幅には変えず、パッケージなどを刷新することにした』。
 『パッケージは全面的に見直し、キシリッシュの象徴である十字の
 ロゴマークを大きくあしらった。そのうえで、上位商品であること
 をアピールするため、「キシリッシュスペシャル」を強調。「すべ
 ての息へ 酵素入りカプセル3倍配合」という文字も入れた。ガム
 本体の包装は先代と同じ押し出し式を継続し、機能性を訴えてい
 る』


◇『広告宣伝も短期間での認知度向上が重要と判断し、テレビCMの
 放映を開始。鉄道などの交通広告や雑誌広告、試供品の配布などに
 も取り組んでいる』『主力販路であるコンビニエンスストアでの発
 売からの販売量は「昨年の商品の2倍に達している」』


2014/04/23 日経MJ P.14

−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−


今回のリニューアルの主眼は、「パッケージ」や「広告宣伝」の刷新
です。

「味」や「製品」をあまり変えずに、「売り方」「伝え方」を変えた
ということです。

それでも、コンビニでの販売量は『昨年の商品の2倍に達している』
とのこと。

「伝え方」を変えるだけで、それだけ売上が変わるんですね。



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◆復習:戦略BASiCS
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●戦略BASiCS マーケティング戦略を考える5つの要素

使いやすくて実戦的な戦略ツール、戦略BASiCS。

経営戦略・マーケティング戦略で考えるべきポイントは以下の5つ。

Battlefield:戦場・競合 →自社商品の代替選択肢
Asset:独自資源     →強みを競合がマネできない理由
Strength:強み     →お客様が競合ではなく自社を選ぶ理由
i
Customer:顧客     →強みを重視する相思相愛になれる人
Selling message:メッセージ→強みの伝え方


マーケティング戦略を考える際には、これだけあれば十分というシン
プルで使いやすい、実戦的なツール



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戦略BASiCSが日本を代表するマーケティング理論として認めら
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◆「メッセージ」を変えて売上2倍
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●「メッセージ」を変えて売上2倍になった「ブレス」

今回の「キシリッシュスペシャル ブレス」のリニューアルにおいて
大きな改善点は「売り物」(製品)ではなく、「売り方」(パッケー
ジ、広告)です。

2013年3月に発売した同製品は、明治によれば『技術的なノウハ
ウをすべてつぎ込んだ』、製品としては自信作でした。

しかし、『店頭でのわかりやすさが欠けていた』ために、売れなかっ
たわけです。


そして2014年のリニューアルでは『ガムの味や成分は大幅には変
えず、パッケージなどを刷新』。

問題は、ガムの味・形などの「モノ」ではなく、その「モノ」の「伝
え方」だったわけです。


大きな改良点は

1)パッケージの「メッセージ」の変更

・キシリッシュの一員であることを強調するために「キシリッシュス
 ペシャル」を強調。
・「すべての息へ 酵素入りカプセル3倍配合」という文字を追加

2)広告宣伝

・テレビCM、交通広告や雑誌広告
・試供品の配布

などの、「売り方」を改善したことです。

すると、『主力販路であるコンビニエンスストアでの発売からの販売
量は「昨年の商品の2倍に達している』という成果をあげたのです。


「リニューアルすれば流通の初回導入で売上が上がって当たり前」と
思われるかもしれませんが、去年3月も新発売だったわけですから、
その意味では同じはずです。

去年と同様な条件で、売上2倍、ということですからやはり今回の打
ち手が成果が上がった、ということなのでしょう。


ちなみに、旧製品のパッケージがウェブ上に残っていました。

旧製品(2013)
http://ow.ly/FhLkP

新製品(2014)
http://ow.ly/FhLx5


比べてみると、確かに違いがわかります。旧製品は、「ブレス」とい
うガムに見えますが、新製品は「キシリッシュ」に見えますね。

個人的には、新製品のパッケージの方が手にとって見たくなります。



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◆「戦略」を伝える役割を果たす「メッセージ」
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●「戦略」を顧客・社内に伝える役割を果たす「メッセージ」

戦略BASiCSの最後のSmは、「メッセージ」。

他の4つの要素である

 B:戦場・競合
 A:独自資源
 S:強み
 C:顧客

を、どのように顧客や社内に伝えるか、という「戦略の伝え方」のこ
とです。

となると、「Sm:メッセージ」だけ、他の4要素とは毛色が違うと
いうか、概念としてのレベル感が異なるように見えるかもしれませ
ん。そしてそれはその通りです。

実際、B、A、S、Cの4つは、「概念」です。

そして「メッセージ」だけ「伝え方」という「実体」を伴います。

その意味では、BASiCSの5要素の中で「Sm:メッセージ」だ
け異色の存在です。


とすると、理論家からは「理論としておかしい」という批判が出るか
もしれません。

今のところ、面と向かって「メッセージは戦略ではない」などと言わ
れたことはありませんが、そう言われたときの反論は至極明快。「そ
れは売ってから言ってください。売れない戦略に何の意味があるんで
すか?」です。


メッセージは、「戦略の道具」として考えた場合には、絶対に必要で
す。

なぜって、「伝わらなければ売れない」からです。

例えば、BASiCSの真ん中のSは「強み」です。「強み」の定義
は「お客様が競合ではなく自社を選ぶ理由」です。

これは、「概念」であって「実体」ではありませんから、お客様には
見えません。いくら頑張っても見えません。

その「強み」を、製品、広告、などを通じた「メッセージ」としてお
客様に伝えない限り、「売れない」のです。



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◆「メッセージ」を無視する戦略理論
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●「メッセージ」を無視する既存の戦略論

ここまでの私の「ちょっと変わった主張」を、「ふんふん、当たり前
だ」とお感じいただければ嬉しいです。

というのは、既存の戦略論は、この点を軽視している(ように見え
る)からです。


例えば……


1) 5 Forces:「メッセージ」を考えていない

かのマイケル・ポーター氏が提唱した 5 Forces。

・供給者
・参入障壁
・顧客
・業界内競合
・代替品

の5つがその業界競争を特徴付ける、というフレームワークです。
(ちなみに、今 5 Forces でググってみたら、私の会社のサイトが
一番上に来ていて、ちょっと驚きました。この言葉でのSEOを狙っ
ていたわけではないので……)

戦略論を勉強すると、必ずと言っていいほど出てきます。MBAなど
でも当然習います。


で……この5つの「要素」の中に「伝え方」だったり「メッセージ」
は、入ってこないんです。「それは「顧客」に入る、っていう」のは
ズルイです。それであれば、何でも「顧客」に入ってしまいます。


すると、5 Forcesでは、今回のキシリッシュスペシャル ブレスの売
上が、「売り方」を変えて2倍になったという事象は説明できない、
ということになります。

5 Forcesは、使い方次第では有用な場合もあるかもしれません。しか
し、これ「だけ」では実戦においては不十分な理論です。




2)「RBV」:「技術」だけでは売れない

近年のもう1つの戦略論の主要な潮流に、「RBV」があります。

RBVは、Resource-Based Viewの略です。企業を持っている
「Resource」(資源)の観点から捉えよう、という理論です。ポータ
ー氏の議論を補足するというか対抗するというか、という位置づけの
議論だとされているようです。


RBVで提唱されるフレームワークが「VRIO分析」です。

ざっくり言えば、その企業が持つ資源が、

 Value :価値はあるか
 Rarity :希少性はあるか
 Imitability:マネされにくいか
 Organization:組織力はあるか

という4つで説明しよう、ということです。これも、MBAで習った
記憶があります。

ポーター氏の5 Forcesが「業界構造」の話だとすると、RBVは「自
社の固有性」の話です。

ここにも「メッセージ」は出てきません。

そしてまさに、キシリッシュスペシャル ブレス は、「Resource」
(自社の固有資源)だけではダメだった、という話です。


◇『「技術的なノウハウをすべてつぎ込んだが、店頭でのわかりやす
 さが欠けていた」』


明治の「技術的なノウハウ」という自社の固有資源をフル活用した製
品は、それでは「店頭でのわかりやすさ」がなく、売れなかったわけ
です。それがそもそものリニューアルの要因だったんですね。

そして、今年出した新製品は、去年の2倍売れましたが、それは「自
社の固有資源」に変化があったわけではありません。

「伝え方」を変えたら2倍になったんです。「自社の固有資源」が変
わったわけではないのです。

RBVも重要な理論です。しかし、これ「だけ」では実戦においては
不十分なんです。


つまり、現代経営戦略論を代表する理論であるポーター氏の5 Forces
も、RBVも、今回の事象を説明できないんです!!

不思議ではありませんか?


「だからそういうフレームワークじゃないんだよ!」

という反論も聞こえて来そうですが、「売上がこれだけ変わる事実を
説明できない経営理論は、片手落ちではないのですか??」というの
が私からの問題提起です。


繰り返しますが、両方の理論とも、否定しているわけではありません
よ。それ「だけ」では「伝え方によって売上がこれだけ変わる」とい
う現実の事象を説明できない、と言っているんです。



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◆実戦で使いやすいBASiCS
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●「Sm:メッセージ」が担保する「実戦性」

5 ForcesもRBVも、どちらも非常に重要な戦略の「要素」です。

5 Forcesは、BASiCSでは「B:戦場・競合」に分類される理論
です。

RBVは、BASiCSでは「A:独自資源」に分類される議論にな
ります。

ですから、どちらの理論もBASiCSには既に包含されています。

重要だからこそ、BASiCSの「要素」として入れているんです。
が、どちらも、BASiCSの「1つの要素」に過ぎないんです。

そして、それだけでは「不十分」であり、「Sm:メッセージ」まで
考えなければ、「売れない」すなわち企業にとっては意味が無い、と
いうことです。


BASiCSに、最後の「Sm:メッセージ」があるからこそ「伝え
方を変えれば売上が変わる」という現実の事象を説明できる実戦性を
持っているんです。



●「打ち手」に落ちやすいBASiCS

戦略は、「打ち手」に落ちて「実行」され、初めて成果を出します。

「打ち手」に落とし込まれない戦略は、その意味で「成果」を出せる
はずがありません。

例えば、5 Forcesは、打ち手に落ちて来にくいフレームワークです。
少なくとも「パッケージをどう変えようか?」という発想はなかなか
出てこないでしょう。


BASiCSのユーザーさんからよくいただく「お褒めの言葉」が、

「BASiCSは打ち手に落ちやすい」

というお言葉です。

他のフレームワークは、

「それで、どうするの?」

となってしまう、とおっしゃるんです。

というか、私も実際にそうでした。フレームワークを埋めることはで
きます。

でもそれで終わってしまって、「で、どうするんだっけ?」となって
しまうんですよね。



●戦略の「具体性」のチェックポイントとしてのメッセージ

BASiCSが「打ち手に落ちやすい」とおっしゃっていただける、
1つの要因が、「Sm:メッセージ」の存在だと思います。

まずは、「だから誰に何をどう伝えればいいんでしたっけ?」という
具体的な行動のチェックになります。

「その強みは、お客様にメッセージとして具体的にどう伝えるんです
か?」

と聞いて、スラスラ答えが出てくれば、戦略が練れています。

うぐ、と詰まってしまったら、戦略の「練り」が不十分です。

「高付加価値戦略!」

と言って、「じゃあそれをお客様にどう伝えます?」というと、答え
にくいですよね。

「高付加価値」ではお客様に何のことか、わからないからです。

逆に言えば、「メッセージ」を考えない戦略理論は、「具体性のチェ
ックポイント」がないために、「言葉遊び」となってしまう可能性が
あります。

「戦略は使えない」というような論調が出てくるのは、まさにそうい
う点にあるのではないか、と私は考えています。


さらに、「そのメッセージを言うためには、どんな売り物であるべき
なんでしたっけ?」という問いにもつながります。

メッセージは、戦略と、「打ち手」としての4P(売り物・売り方・
売り場・売り値)と戦略をつなげる役割を果たすんです。


「Sm:メッセージ」

が、B:戦場・競合、A:独自資源、S:強み、C:顧客のあとに、
デーンと控えていることによって、それまでの思考が「打ち手」とな
って、成果を出すべく「実行」できるんです。



今回の「キシリッシュスペシャル ブレス」

「伝わらない戦略には意味が無い」

ということがよくわかる好事例だと思います。


春休み特別号「経営名言集」(2014年4月14日号)のジャパネ
ットたかたの高田社長の「名言」を再紹介して、今号を締めたいと思
います。


−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−

株式会社ジャパネットたかた 高田明社長


◇『どんな商品でも良さを分かってもらうにはプロ意識を持って徹底
 的に伝える。10回であきらめてはダメ。100回でもダメ。伝え
 切ったと思った瞬間、絶対に売れる』


2014/01/17 日経MJ P.4

−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−



★今日の「アタマに問いかけるべき適切な質問」

あなたは、あなたの商品・サービスの「強み」を、社内に、そしてお
客様に「これでもか」というほど伝えていますか?

伝え切っていますか? 伝わっていますか?


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◆今日のまとめ
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●お客様に「伝わる」までが戦略。「商品」を作って終わりではなく
 お客様に「伝わる」まで伝え切ろう!


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ご購読ありがとうございました! ご活躍をお祈りしております。


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▼今日の日記▲

今日は、大阪商工会議所さんでセミナーでした。帰りの新幹線の中で
今これを書いています。大商さんには、独立してすぐくらいのときか
ら結構長いおつきあいをいただいています。ありがとうございます。
ご参加者の方、お疲れ様でした!

で、差し入れでセブン−イレブンのドーナツ(とコーヒーも)をいた
だきました(Hさん、いつもありがとうございます!)。最近話題に
なっているアレです。

いただいたのは、「チョコオールドファッション」。私はミスドのド
ーナツが大好きで結構食べるのですが、セブン−イレブンのドーナツ
もおいしいですね。さすがセブン−イレブン。

ミスドのドーナツはやっぱりおいしいですが、セブン−イレブンは、
どこにでもあるので、便利ですね。ホテルから大商まで歩く間に、セ
ブン−イレブンが何店舗もあって、ちょっとびっくりしました。

セブン−イレブンの商品は、外さないですよね。どれもおいしく、味
作りのうまさには、本当に感心します。しかも100円!

コーヒー100円、ドーナツ100円、200円で上質なオヤツ。人
気になりそうな予感。



●今日のiPod Tune:星空がキレイなこの季節 「星」の歌!

寒くなるにつれ、空気が澄んできた感じがします。

星空がキレイに感じられるこの季節、「星」の歌特集!


星空を見上げながら、オープンカーでドライブ、なんて一度はやって
みたい!

というわけで、今日の曲は……


○星空のドライブ by 松田聖子


1982年、松田聖子さん絶頂期にリリースされたアルバム
Candyの1曲目。

彼女とそのプロデューサーのすごいところは、シングル曲はもちろん
ですが、アルバムの曲の完成度が本当に高いところ。この曲も、松本
隆さん・財津和夫さんの、ゴールデンコンビ。そしてそれを歌いこな
す聖子さんの歌唱力もさすが。

私は、ベスト盤のCDでその存在を知りました。現時点で、Youtube
で歌っている姿が見られます。アルバムの曲を歌っているのは貴重な
映像ですね。

曲は、彼女らしいアイドルポップスの王道。星空を見上げながら歩く
ときに聞きたい曲♪



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 品等は、例であり、戦略や商品の良し悪しの評価ではありません。
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 を改良したのですが、それは……?


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2014年12月1日月曜日

売れたま!戦略編Vol.342 2014/12/01 「なるほど!」と言わせる提案の3要素

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◆調味料を野菜売り場に置いたら、売上6倍!
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○「クックドゥ 回鍋肉用」をキャベツ売り場に置いたら売上6倍!

合わせ調味料で大きなシェアを持つ、中華料理をカンタンにしてくれ
る「クックドゥ」。

それが売り場を変えたら、一気に売上アップ! どういうことかと言
いますと……


−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−

◇『総菜用調味料でシェア3割を持つ味の素の「クックドゥ」。この
 夏からタイヘイ(千葉県匝瑳市)と組み、クックドゥを調理する際
 に使う種類が入ったカット野菜との共同販促を始める。例えばスー
 パーの野菜売り場で「クックドゥ 回鍋肉用」と、その材料である
 キャベツやピーマン、長ネギが入ったタイヘイのカット野菜を一緒
 に並べてもらう。一緒に買えば包丁を使わずに調理ができる簡便さ
 をアピールして、売り上げ拡大を狙う』


◇『同社が2013年8〜9月にキャベツ売り場に「回鍋肉用」を置
 いたところ、通常の棚に置いた商品の約6倍の売り上げがあった。
 「キャベツの売り上げも2倍に伸び、小売店にとってもメリットが
 ある」(同社)と相乗効果が出た』


2014/07/30 日経MJ P.8

−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−


「クックドゥ 回鍋肉用」のHPはこれです↓ おいしそうですね。

http://www.ajinomoto.co.jp/cookdo/lineup/awase_009.html


私は、回鍋肉は作ったことがないので、作り方がよくわかりません。

でも、「クックドゥ」でカンタンに作れるのであれば、作ってみたい
かな、という感じはします。


「そうだ、回鍋肉作ろう」と思ってスーパーには行きませんが、確か
にキャベツと一緒に置いてあれば、つい買ってしまうかも?



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆「売り場」が変われば「戦場」が変わる
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●小売店では「売り場」が戦場

「クックドゥ 回鍋肉用」を、調味料コーナーではなく、野菜売り場
に置いたら、売上がなんと6倍!

小売店に置かれる商品の場合は、

○「売り場」が「戦場」になる

と言えます。売り場が変わると、隣にある商品(=競合)が変わるか
らです。

6倍になった単純な理由は、まずは売り場の立ち寄り率が変わる、と
いうことですね。

個人的な感覚としては、私がスーパーに行ったとき、調味料売り場に
立ち寄るのは、4〜5回に1回でしょうか。

しかし、野菜売り場には、ほぼ毎回立ち寄ります。

データは持っていませんが、おそらく、調味料売り場よりも生鮮品売
り場の立ち寄り率は数倍、というところでしょう。


すると、「目につく率」が数倍になる、ということになります。

ですから、調味料メーカーは、調味料売り場では無く、生鮮品売り場
に自社商品を置くべく知恵を絞るわけです。



●「戦場」が変われば「メッセージ」が変わる

「売り場」=「戦場」です。

「戦場」が変われば、「メッセージ」が変わります。

その理由は、「隣にあるモノが変わる」からです。

「クックドゥ 回鍋肉用」で考えてみますと、調味料売り場では、隣
にある製品は競合である「他の調味料」です。

その「競合」ではなく「自分」を選んでいただくべく、「強み」「差
別化ポイント」をメッセージとして伝えることになります。


しかし、「キャベツ売り場」では、隣にある製品は競合の調味料では
なく、「キャベツ」です。

「キャベツ」は「敵」ではなく「味方」です。そのときに、他の調味
料との違いを訴求しても、あまり意味はありません。

「私とキャベツを一緒に買ってね」という、「メニュー提案」がメッ
セージになるわけです。

当たり前と言えば当たり前のことです。


しかし、これは重大なことを示唆しています。

「置かれる売り場によって、パッケージなどは変わる」

ということです。

商品パッケージを考えるとき、「これはどの売り場に置かれるのか」
までを考える必要がある、ということです。



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◆クックドゥ 回鍋肉用 + キャベツ = 「夕食の献立提案屋」
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●新しい戦場=夕食の献立提案屋さん

では、「クックドゥ 回鍋肉用」の「戦場」は、「売り場」が「キャ
ベツ売り場」になるとどう変わるのでしょうか?


キャベツと合わせて、

「夕食の献立提案屋さん」

になる、ということでしょう。

そして、それがおそらく「クックドゥ」(に限らず、このような合わ
せ調味料)の目指しているところでしょう。



「戦場」=「お客様のアタマに浮かぶ選択肢の括り」
    =「その商品・サービスの使い方」=ベネフィット

という、戦場は「価値」で定義すべき、というのが「戦場価値公式」
です。


「クックドゥ 回鍋肉用」とキャベツを一緒に、「夕食の献立」にど
うぞという「使い方」(=価値)を提案するから、「夕食の献立提案
屋さん」になる、ということです。


「献立提案屋」というと、「当たり前」と思われるかもしれません。

はい、お客様から見れば確かに「当たり前」に望んでいることです。

が、「気の利いた献立提案」というと、すごく難しいですよ。

そもそも、「気の利いた献立提案」で、夕食の材料を決めた経験って
そんなにたくさんありますか??


「気の利いた献立提案」は、「当たり前」ですが、「カンタン」では
全くありません。


例えば、キャベツ売り場で

「今晩のおかずはキャベツと肉の野菜炒め!」

などという献立提案をされても、「はあ?」という感じですよね?

「そんなの言われなくてもわかってるわよ! 子どもが毎日野菜炒め
 じゃイヤだ、っていうから苦労してるのよ!」

とお客様は思われるでしょうね。


「献立提案」をする相手は主婦です。毎日毎日献立を考える、いわば
「プロ」。そのプロ人に「なるほど」と言わせる提案ができないと、
選んでもらえないわけです。



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◆「なるほど!」という提案の要素
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●「なるほど」と思わせた「クックドゥ 回鍋肉用」

「クックドゥ 回鍋肉用」は、「夕食の献立提案屋」として、お客様


「なるほど! じゃあ夕食は回鍋肉にしてみようか」

と思っていただけたからこそ、

・通常のタナの売上の6倍
・キャベツの売上も2倍

となったのでしょう。


その「なるほど!」感のある提案が「良い提案」です。


では、何があればその「なるほど感!」を生み出せるのでしょうか?



1)新奇性:カンタンには連想しない

まずは提案内容の「新しさ」ですね。

例えば「キャベツで野菜炒め!」「キャベツの千切りで生野菜を!」
とキャベツ売り場で訴求しても何の「新しさ」もありません。

「そんなのわかってるわよ」

でおしまいでしょう。

それが、回鍋肉だったり、バーニャ・カウダであれば、

「あ、その手もあるか」

と思っていただけるかもしれません。

なぜかと言うと、キャベツを見て、「そうだ、夕食は回鍋肉にしよ
う」とは、あまり思わないからです。

だからそこに「意外感」があるわけです。

要は、「キャベツ」を見て、カンタンに連想しない提案である必要が
あるわけです。


そして、「カンタンに連想しない」からこそ、提案してもらわなけれ
ばアタマに浮かばないということになります。「カンタンに連想しな
い」からこそ、その提案が受け入れられれば、それが「追加の売上」
につながる、ということです。



2)本来的機能:そのモノに必要なものができる

次は、その提案内容の「本来的機能」です。

キャベツに限らず、ですが、食事の本来的な機能は、

・栄養を取れる
・おいしい、楽しめる

ということでしょう。当たり前です。

回鍋肉は、先ほどのクックドゥのHPによれば、豚肉、キャベツ、長
ネギ、ピーマン、が必要素材のようです。

肉と野菜のバランスが取れた、おいしい食事となりそうです。



3)操作性:カンタンにできる

最後が、「操作性」の高さ、食事の場合は「カンタンに作れる」、と
いうことです。


「クックドゥ 回鍋肉用」の基本的な作り方は

・キャベツ、ピーマンを強火で炒める
・豚肉、長ネギを「クックドゥ 回鍋肉用」を使って炒める
・野菜を戻して、炒め合わせる

ということのようです(「クックドゥ 回鍋肉用」HP
http://www.ajinomoto.co.jp/cookdo/lineup/awase_009.html


通常の野菜炒めとそれほど違うわけでもありませんので、私にでも作
れそうです(というか、誰にでも作れるようにしたのが合わせ調味料
ですね)。


これが、中華鍋が必要で、火力も高くないとダメで……という提案だ
ったら、「ムリムリ、できない」となってしまいます。


この

1)新奇性
2)本来的機能
3)操作性

という3つが「気の利いた提案の3要素」ですね。

これらを満たしていることで、「今晩の献立提案屋」さんという新し
い戦場において、売上を上げられたのだと思います。


この「気の利いた提案の3要素」は、「献立提案」に限らずBtoB
の提案、例えば顧客の工場に自社商品を提案するときもなどでも同じ
ですので、ぜひお考えになられてみてください。



●「組み合わせ提案」を行う際の「組織のカベ」

ちょっと話はそれますが、この「キャベツ」と「調味料」で、「夕食
の献立提案屋」という「新しい戦場」が可能になった、ということに
は、小売側の姿勢の大きな変化を感じます。


というのは、スーパーマーケットなどは、商品カテゴリー別の「縦割
り組織」になっていることが多く、それがこのような「キャベツと調
味料」といったような「組み合わせ提案」を行う際の障害になってい
る、ということが長い間言われてきたからです。

スーパーなどでは、

・加工食品(常温保存が利く食品、例えば乾麺)
・生鮮品(肉、野菜、魚)
・日配品(牛乳、乳製品、生菓子など)

などの商品カテゴリー別に、「バイヤー」「担当者」がいて、それぞ
れに「売上ノルマ」を持っているがゆえに、「自分の売り場で、他の
カテゴリーの商品を売りたくない」という「組織のカベ」があったの
です。


さすがにそれだと消費者ニーズに応えられない、ということがわかり
まずは「加工食品」なら「加工食品」の中で、カテゴリーを越えた陳
列が行われるようになりました。

例えば、それまでは

・乾麺コーナー:乾麺のパスタ、乾麺のソバ、乾麺のうどん
・調味料コーナー:パスタソース、そばつゆ

と分かれていましたが、乾麺のパスタの隣にパスタソースが置かれ、
乾麺のうどんの隣にめんつゆが置かれるようになりました。

素晴らしい!

「当たり前」と言いつつ、このような取組が一般的になったのは、こ
の数年の話です。わずか10年前は、乾麺のパスタの隣には、乾麺の
ソバが当たり前のように置かれていたのです。


そしてやっと、「キャベツ」という「生鮮品」の売り場に、「クック
ドゥ」という「加工食品」が置かれるようになりました。カテゴリー
を越えた陳列ですね。肉(これも生鮮品です)の売り場に、「焼き肉
のタレ」が置かれる、というのも同じことです。


数年前は、生鮮と加工食品の組み合わせ提案はほとんど見ませんでし
たが、その「組織のカベ」がかなり低くなってきたのでしょう。

昔は、「オレのキャベツ売り場に、余計なモノを置くな。キャベツを
置くスペースが減ってオレの売上が減るだろうが」といったようなこ
とが結構あったらしいのですが、何らかのカタチで解決されつつある
ということですね。


これは別にスーパーに限った話では無く、メーカーなどにおいても、
違う商品を売っている部門間の連携というのは問題になります。

・製品を売る部門と付属品・消耗品を売る部門
・大型製品を売る部門と小型製品を売る部門

などなど、組み合わせて提案すればまた別の使い方ができるような場
合でも、「組織のカベ」がジャマすることはあります。


先ほどの「オレのキャベツ売り場に、オレの売上にカウントされない
別のモノを置くな」というようなことは、メーカーの営業部門におい
てもあり得るわけですね。


このような「組み合わせ提案」で「戦場を変える」というときには、
このような「組織のカベ」についても考える必要もあるわけです。



★今日の「アタマに問いかけるべき適切な質問」

あなたがお客様に何らかの提案を行うときに、

1)新奇性
2)本来的機能
3)操作性

の3つを満たしていますか?


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◆今日のまとめ
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●お客様に「なるほど!」と言われるような提案をしよう! それに
 は「気の利いた提案の3要素」を満たした提案をしよう!


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ご購読ありがとうございました! ご活躍をお祈りしております。


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▼今日の日記▲

今日から12月、こないだまで夏だったような気がしますが、いつの
間にかもう年の瀬!

昔は、年末が近づいてくると、やれクリスマスだ、やれバレンタイン
デーだ、と(私にとっては)悲しいイベントが続くので、かなりイヤ
だったのですが、まあ商業的には盛り上がるタイミングですよね。


風邪もはやっているようですので、お気をつけください。この間も、
お客様先で、お子様のクラスで「中学校がインフルエンザで学級閉
鎖」のような話が出ました。中学校でも学級閉鎖するんですね……。
小学校のときはたまにありましたが、中学校で学級閉鎖というのは、
記憶にありません。

私は、少し前に胃腸をやられていました。原因はわかりませんが、何
も食べられない日が数日続きました。食べられないだけで、他は特に
支障がなく、仕事に差し支えなかったのが不幸中の幸いでした。ちな
みに栄養補給は「ポカリスエット」でした。体調が悪いときには本当
に役に立つ飲み物です。


この年になって思うのは、カラダが万全であるときの方が珍しい、と
いうか、常にどこかがおかしいですね……足の肉離れをやってみたり
四十肩になってみたり、おなかを壊してみたり……

30代くらいまでは、「元気で当たり前。毎日徹夜上等」みたいな感
じでしたが、「元気だとラッキー!」という感覚になってきました。

これから年をとるにつれ「元気」でいられる日というのがどんどん減
っていくのでしょうが、だからこそ「元気」な日に感謝、ですね。



●今日のiPod Tune:星空がキレイなこの季節 「星」の歌!

寒くなるにつれ、空気が澄んできた感じがします。

星空がキレイに感じられるこの季節、「星」の歌特集!


流れ星は、ロマンスのサイン?

というわけで、今日の曲は……


○ハレーロマンス by 少女隊


1985年、少女隊6枚目のシングル。確か、ザ・ベストテン入りし
たと思います。デビュー曲の「FOREVER〜ギンガムチェック
story〜」と並ぶ、代表曲ですね。

ちなみに、作詞は秋元康さん。この曲が、少女隊が一番存在感を発揮
していた頃だったと思います。

80sポップス&アイドルポップスの王道で、元気な曲。これ、アレ
ンジ次第でまだ行けると思います。秋元康さんつながりのグループで
カバーしたら、聴いてみたい!



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●スマホ対応ラベルの適用条件・オーソリティの必要性・モバイルUXの問題をGoogleのイリーズ氏が説明
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3、4回借りると買ったほうが安くなりますが、収納スペースが十分にあるわけじゃないので所有してしまうとしまっておくところに困るんですよね。

それにレンタルだと毎年違ったのを飾ることができます。
毎年デザインが変わるのもいいものです。:)




では〜。






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