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■売れたマーケティング、バカ売れトレーニング:売れたま!■
〜MBAの中小企業診断士がそっと教えるパワフルレッスン〜
━━━━━━━━━━━━━━特別編Vol.300(累計1189) 2015/01/12
購読者:31,649 (まぐまぐ:16,406 メルマ!:942 めろんぱん:14,301)
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■■■__年末年始特別号:価値提案のTPO・T 5__■■■
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◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今日のポイント ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
●TPOのTは「時間」。「日本全国酒飲み音頭」の要領で、利用す
る「時間」を増やそう!
┃売れたま!は、実戦マーケティング戦略の副教材です。売れたま!
┃単独でもお役に立てますし、本と併用されれば効果倍増!
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◆年末年始特別号!
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もう冬休み! 年末年始好例の「特別号」は、お馴染みのこの2人。
我らがヒロイン「売多真子」(うれた・まこ)と、真子の親戚にして
そのメンター「売多勝」(うれた・まさる)の珍道中(?)。
売多真子:イタリアンレストラン 「そーれ・しちりあーの」社長
売多勝 :真子の親戚・幼なじみでマーケティングコンサルタント
2人は拙著の登場人物です。お読みいただいているとは思いますが、
念のためご紹介いたします。2冊とも、小さくて軽いので荷物になら
ず、帰省の電車などでお読みいただくのにオススメです!
○「新人OL、つぶれかけの会社をまかされる」 佐藤義典著
http://ow.ly/89pSR
売多真子が、勝の助力を得てイタリアンレストランの新企画に奮闘!
マーケティングの最初の1冊としてオススメ。
○「新人OL、社長になって会社を立て直す」 佐藤義典著
http://ow.ly/6s63d
上の本の続編。真子が社長になり、ライバルと戦っていく! 戦略構
築から実行プロセスまで、社長の視点を物語で体感!
●今回の特集は「価値提案」!
マーケティングの本丸というか、ビジネスの中核とすら言える「価値
提案」。意外なことに、今までこの特集はありませんでした。
例年通り、このシリーズがどれくらい続くかは、2人の活躍次第。現
時点ではわかりません。
ビジネスの中核「価値提案」とは? この特集は、肩の力を抜いてお
楽しみください!
●ここまでのあらすじ
売多真子と勝は、売多一族の年末大集会に参加。親戚一同で大騒ぎし
た後、2人は初詣に行き、近くのカフェにより、勝の講義が続く。
この物語の中では、「今」は1月1日の昼過ぎです。
今回は、連載5回目です。1回目はこちらからどうぞ↓
http://archive.mag2.com/0000111700/20141230034000000.html
「次の記事」というところをクリックすると、その次に進めます。
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◆まずは前号の復習から!
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1月1日のカフェ。売多真子と勝は、1つめのケーキを食べ終わると
それぞれ2つめのケーキを注文。
テーブルの上には2つのケーキが鎮座している。
「しかし真子、よく食うな。カツカレー大盛りの後にケーキ2つか」
「何よ、勝さんだってそーじゃん」
「まあそうなんだけどさ」
「そんなことはいーから、ケーキ食べよーよ」
「おう。じゃあ真子様のおごりのケーキ、ありがたくいただきます」
「ココロして味わうがよいぞ、ふふふふ」
勝がケーキを1口食べると、にまあ、と微笑む。
「勝さん、幸せそーだねー」
「今すごく幸せだからな」
「うん、カワイーカワイイー真子ちゃんと一緒だもんね」
「それはどうでもよくっておいしーおいしーケーキさんだからだな」
「ふーんだ。私も食べよっと」
真子もケーキを口にすると、同じように、にまあ、と微笑む。
勝 :じゃあ真子も幸せになったところで始めるぞ。前回の復習だ。
真子:うん。今教わっているのは「価値提案」。前回はTPO・Tを
絞っても売上が減るとは限らない、っていうのをやったよね。
真子が自分のノートのまとめを開く。
◇売上5原則
売上=客数×客単価
◇客数増加の施策
1)新規顧客の獲得
2)既存顧客の維持
客数が十分にいるTPO・Tを選べばいい。顧客を具体化しても、顧
客が少ないとは限らない
・熱さまシート:「よく熱を出す子ども」と具体化。0〜9才の子ど
もは1,088万人もいる。顧客像は具体的だが「よく熱を出す」
というのは意外に普遍的なニーズ。子どもはみんなよく熱を出す!
◇客単価向上の施策
3)購買頻度の向上
頻度が高いTPO・Tを選べばいい。
・熱さまシート:子どもが熱を出す頻度は高い。高頻度のTPO・T
を選んだ。
4)購買点数の向上 → TPO・
TPO・Tの決め方次第では、品揃えが広げられる
・レピピアルマリオ:女子中学生の修学旅行とTPO・Tは絞りこん
だ上で、洋服・雑貨・文具へと広げた。広がるようなTPO・Tを
選んだ
5)商品単価の向上
TPO・Tを絞ることで、それが欲しいお客様には刺さり、それだけ
お金を出してもいいと思っていただける
・伊勢丹の婦人シャツ:TPO・Tを「公園で子供と散歩をする若い
母親」と絞り込んだ上で、それに特化した商品を出したことで商品
単価が上がった
真子:TPO・Tを絞ると売上が減るわけじゃない。売上が上がるよ
うなTPO・Tを考えられれば、売上が上がる!
勝 :経験的には、具体的じゃないTPO・Tは、お客様に刺さらな
いから、むしろ売上が下がるように思う。
真子:大事なのは、お客様に刺さるか刺さらないか、っていうことな
んだよね?
勝 :そうそう。刺されば売れる。刺さらなければ売れない。「万人
のための万能な商品」なんかは、刺さらない。
真子:お客様に「刺さる」ことが最低限の条件、ってことだね。
勝 :そう。これからTPOを広げる、っていう話をしていくけど、
「広げる」というよりは「増やす」って感じだな。
真子:TPOを「増やす」ってこと?
勝 :そうそう。「矢」を太くすると刺さらなくなる。そうじゃなく
て矢の本数を増やす。1本1本の矢は細く鋭いままで、な。
真子:太い矢にするんじゃなくて、細く鋭い矢の本数を増やすのね。
勝 :そういうこと。あくまでも1本1本の矢は、細く、鋭く。
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◆新しい価値の提案=新しい「使い方」の提案
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勝 :で、ここからやっと「価値提案」の話。で、「価値提案」って
なんだっけ? ちょっと前の話だったら復習しておこうぜ。
真子が、「うん。えっと……」と言いながら、ノートをめくる。「こ
れこれ。これだよね?」
○価値(=嬉しさ)は使い方に表れる。だから価値提案=使い方提案
○使い方=TPO:TPOが変われば、「嬉しさ」が変わる!
Time(いつ)
Place(どこで)
Occasoin(どのように) 使うのか
勝 :そう。価値=嬉しさ=使い方=TPO だから、「新しい価値
の提案」とは「新しいTPOの提案」となる。
真子:そっか、だからTPO・Tやってたのか。価値提案のために。
忘れてた忘れてた、きゃははは。
勝 :そうだろうなと思ったよ。だから、さっきのに付け加えておい
てくれ。
勝が真子のノートに書き加えた。
○「新しい価値の提案」=「新しいTPOの提案」
真子:となると、新しいTPOをどうやって考えていくか、っていう
ことになるよね?
勝 :そうだよな。だからここからそういう話。
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◆TPOの「T」はTime:いつ使うのか
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勝 :じゃあ、TPOの「T」からやっていこう。
真子:はーい。TPOのTは、Timeだから「時間」だよね。いつ
使うか、っていうことだね。
勝 :「時間」って言っても、色々ある。季節はいつか、何曜日か、
そして1日のうちの何時か。
真子:あ、確かに幅が広いね。
勝 :まずは、わかりやすいところから、「ワイン」の事例な。
真子:わあ、イタリアンレストランを経営する私のために事例を用意
してくれたんだ。真子、カ、ン、ゲ、キ!
勝 :別に真子のためじゃなくて、誰にでもわかりやすいからだよ。
真子:でも、ワインなんていつ飲んだって同じでしょ?
勝 :そう思うだろ? 全然そんなことないぜ。
勝が「これを読んでみ」と、パソコンのモニタを真子に向ける。
−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−
◇『成城石井は主力商品の一つであるフランス産ワインの販売を強化
する』『12月までを季節ごとに4つの期間に分け、それぞれにテ
ーマを設定。夏に軽く冷やして飲むワインなど季節に合わせた新商
品も順次、販売していく』
◇『具体的には5、6月は「初夏の爽やかなワイン」と銘打って、ブ
ルゴーニュやボルドーなどの産地、7、8月は「太陽を感じるワイ
ン」としてプロヴァンスなどを紹介する』
2014/05/23 日経MJ P.14
−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−
真子:あー、なるほど……夏は冷やして飲む、か。暑いからね。
勝 :それはわかりやすいだろ。あと、季節によって「おいしい」と
感じるワインが違う、っていうことだろ?
真子:あ……なるほどぉ。
勝 :それに、夏と冬で食べるものが違うだろ? ということは…?
真子:ということは……料理によって合わせるワインが変わる!
勝 :だから、季節によってオススメするワインが変わるはずだぜ。
真子:た、確かに……勝さんそんなに飲まないのに何でわかるの?
勝 :だからそれがTPO・Tのパワー。TPOを考えていくとそん
なアイディアは無限に出てくる。
真子:ほ、ホント?
勝 :ああ。
真子:じゃ、じゃあマジメに聞こうっと。
勝 :……アタマ来た。じゃあこれで終わり。やめよう。
真子:あ、違います違います、「もっと」マジメに聞くってことです
からあ……
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◆T:Time 「季節」によってニーズが変わる!
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真子:だから「季節」によってワインのニーズが変わるんだよね?
だからお勧めするワインも変わる。
勝 :そう。そこからもっとできることはあるだろ。ワインでも。
真子:え? そ、そーなの?
勝 :例えば、暑い夏は?
真子:だから、冷やして飲むんでしょ?
勝 :それだけじゃないだろ。例えばだな……
−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−
◇『メルシャンは5月中旬から、首都圏の飲食店でワインをシャーベ
ット状に凍らせた「ワインフローズン」の取り扱いを始める。業界
初という「フローズンサーバー」を都内のレストランなど約60店
に導入し、ワインを凍らせて飲む新しい楽しみ方を提案する』
◇『ワインフローズンは氷を入れたグラスに冷やしたワインを注ぎ、
専用サーバーで軟らかいシャーベット状に凍らせたワインを上部に
盛りつける』。
2014/05/14 日経MJ P.15
−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−
真子:う、うわあ……ワインをシャーベットにしちゃうんだ……
勝 :ワインにそんなことするなんて「邪道だ」とか思ったら、それ
はもう「業界常識」に毒されてる証拠だからな
真子:……図星です。
勝 :あーあ。そんなこと言ったら、スターバックスのフラペチーノ
とかも「邪道」。もはやコーヒーじゃないからな。
真子:でもフラペチーノはおいしーんだからいーじゃん。邪道でも別
においしければいーよ。
勝 :だからワインだってそうなの!
真子:あ、そっか……自分の商売ことだと、つい「そんなの邪道だ」
とか言いたくなっちゃうね。
勝 :アサヒのスーパードライが最近やってる「エクストラコール
ド」も暑い夏ならでは、だよな。
真子:あ、うん。氷点下まで冷やして飲む、っていうアレだよね。
勝 :それ、聞くだけで涼しくなるよな。
真子:暑い夏には、特にそうだよね。
勝 :じゃあさ、ワインに話を戻して、寒い冬のワインはどうする?
真子:……あ、わかった。ワインを温める! ホットワインだ!
勝 :そうそう。
−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−
◇『酒類大手が全国のスーパー店頭で「ホットワイン」の新しい楽し
み方を提案している。消費量が拡大しているワインの冬場の人気を
盛り上げるのが狙い。体も気持ちも温まる飲み方を紹介し、20〜
30代女性をワインのファンに取り込む考えだ』
◇『メルシャンは「フランジア」(750ミリリットルで600円前
後)などのワインを使い、ホットワインのレシピをまとめた。赤ワ
インにはシナモンスティックや蜂蜜、白ワインにはショウガを合わ
せる。今冬の販売量は昨冬比2桁増を目指す』
◇『サントリーワインインターナショナルはドイツ産「マドンナ」
(750ミリリットルで1300円前後)でホットワインを売り込
む。ショウガやスダチを入れて和風に仕上げるのが特徴。1月末ま
での2カ月間で前年同期比15%増の販売を見込む』
2013/12/17 日本経済新聞 朝刊 P.37
−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−
勝 :ちなみに自慢させていただくと、オレはホットワインの話は、
ずっと前からしてるよな。2011年のこの特集*でもした。
*売れたま!特別編Vol.117 2011/02/14 売多真子と勝の初詣 12
真子:そういえばそんなこと言ってたような気もするね……
勝 :しただろ! ホットワインはアルコールが飛ぶから、お酒に弱
い人でも飲めるっていう話だ。
真子:そうか……顧客層が広がるんだね。
勝 :TPO・Tでいうと?
真子:あ、そっか。TPOを変えると、顧客も変わる、ってことだ
勝 :そうだな。だから売上を上げる要因が増える。
真子:「新たな価値提案」をすると「新たな売上」が取れるっていう
ことだよね。
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◆「日本全国酒飲み音頭」!
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真子:んー、夏はシャーベットで冬はホットワインかあ……ね、ね、
じゃあ春はサクラの葉をワインに漬けたりしてもいいかもね。
勝 :そうそう、そういうこと。なるほど、桜餅の要領だな。うまい
かどうかは知らんけど。
真子:秋は、なんだろうなあ……栗を漬けたワインかなあ……モンブ
ランみたいに……
勝 :ヒレ酒っていうのがあるんだから、栗を漬けたワインがあって
もおかしくはないな。味は知らんけど。
真子:あ、そーだねー、そうだそうだ。じゃーさ、毎月そういうのを
考えれば、ワインの売上が上がりそうだね、きゃははは。
勝 :そう!
真子:え?
勝 :だから、毎月そういうのを考えればいい。まさに、「日本全国
酒飲み音頭」!
真子:え? 日本全国酒飲み音頭? 何ソレ?
勝 :大人の事情で歌詞は書けないけど、1月は正月でお酒が飲め
て、2月は節分で……っていう歌。
真子:あ! わかったわかった。3月はひな祭りだっけ? 毎月お酒
を飲むネタがある、ってゆーアレだ!
勝 :だからそのワイン版を作ればいいだけの話。1月は正月でも成
人の日でもいいし、2月はバレンタイン……販促のネタ無限大
真子:……スゴイ。提案のネタが無限だ!
勝 :TPOのTを考えるだけで、そんなネタ無限にできるぜ。
真子:勝さんってそーやってアイディア出してるんだぁ。勝さんの頭
蓋骨を開けてアタマの中見てみたいなって思ってたんだ♪
勝 :怖いこと言うな。頭蓋骨開けても出てくるのはBASiCSと
マインドフローくらいだぞ。
真子:えー、ホントは勝さんのアタマの中は、真子のことで一杯なん
でしょー、もー、困るなー。
勝 :……
真子:無視しないでよー……
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◆新しいTPO=新しい「B:戦場・競合」=「新しい売上のモト」
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勝 :話をホットワインに戻して、ホットワインの提案をしても、別
に普通のワインの売り上げは減らないよな?
真子:そりゃそーでしょ。
勝 :つまり、「食い合わない」ってことだ。いわゆる「カニバリ」
が少ない。この場合は、「今までのTPOとの食い合い」な。
真子:あ……そういえばそうだね。食い合うリスクがないんだね。
勝 :ホットワインの提案はあくまでも「違う矢」だから、普通のワ
インの売上は食わない。新しい売上の要因が増えるだけ。
真子:そっか……TPOが違うと食い合わないのか……じゃあ何で、
新しいTPOを作ると、食い合わないで売上が増えるの?
勝 :聞く前に考えろよ。何でだと思う?
真子:顧客が違うから?
勝 :顧客は同じかもしれない。真子が、夕食には普通にワインを飲
んで、それ意外の別の「時間」にホットワインを飲むかも。
真子:あれ、そうだね……何でだろう? ヒントくださーい。
勝 :ヒントは「BASiCS」。っていうかその説明は既にした。
TPO・Tは、BASiCSで言うと?
真子:えっと……あ! これだ!
真子がノートをめくり、指を止める。
○TPO・Tは、BASiCSでは、BとCの組み合わせ
B:戦場・競合=価値=使い方=TPO
C:顧客 =Target
真子:TPOが違うって事は、「B:戦場・競合」が違う!
勝 :それそれ。戦場が違えば競合しない。夕食と一緒に飲むワイン
と、昼にアルコール抜きで飲むホットワインは戦場が違う。
真子:え、じゃあさ、ホットワインの「戦場・競合」って何なの?
勝 :だから考えて見ろってば。ホットワインを飲まなければ、何を
飲んでるんだ?
真子:カプチーノとか……そっか。普通の温かい飲み物だ。あ、だか
らワインの売上を食わないんだ。競合が違うから!
勝 :そういうこと。
真子:え? っていうことは、ワインでも、コーヒー戦場から売上を
取れるんだ!!
勝 :やっと気づいたか。新しいTPOは、新しい戦場となる。そし
てそれは「新しい売上のモト」となる。
真子が急いで書き留めていく。
○新しい価値=新しいTPO=新しい戦場=新しい売上のモト
勝 :だから、ホットワインを提案すると、ワインの市場からじゃな
くて、コーヒーの市場から売上が取れる。
真子:なるほどぉ……「価値提案」って大事じゃん! 新しい売上が
取れるんだよ!? 新しい「戦場」だよ!?
勝 :……最初っからそう言ってるけど、気づいてなかったのか?
真子:……そ、それに、BASiCSって改めて凄いな、って思った
よ……「価値提案」もBASiCSで説明できるじゃん!
勝 :……それも何を今更なんだが、それに関しては、説明しきれて
いなかったオレが悪いのかもしれないけど。
「そうそう、真子のせいじゃありませんよーだ」
「その前の価値提案の重要性のところは、真子のせいだからな」
「アタマ悪くてすみませんねー、価値提案の重要性に気づけなくて」
「アタマの問題じゃない。人の話を真剣に聞いてるかどうか、だ」
「……」
ごまかすように、真子がケーキにフォークを伸ばす。
「ごまかしやがって」
「……バレたか」
「あ、エスプレッソがなくなったな……お代わりもらうか」
「ホントにもう、人の奢りだと容赦ないね、勝さん」
「奢りだからじゃないぞ。ケーキにエスプレッソがあることで、おい
しさがそれぞれに倍増するからコスト対効果が2倍に……」
「あーもー、理屈はいーから、頼んでいーですよー、これくらいの金
額で勝様の講義が拝聴できるなんて安いモノですよーだ」
「よくわかってるな。じゃあご馳走になりまーす」
勝が手と目で従業員を呼んだ。
(次号に続きます)
★今日の「アタマに問いかけるべき適切な質問」
あなたの商品・サービスの「T」、使う「時間」を新たに提案するこ
とはできませんか?
季節・月などの違いを活かして、新たな「使う時間」を提案できませ
んか?、
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◆今日のまとめ
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●TPOのTは「時間」。「日本全国酒飲み音頭」の要領で、利用す
る「時間」を増やそう!
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▼今日の日記▲
3連休はいかがでしたでしょうか?
お正月が終わったと思ったら、一気にお仕事モード。
私は、この3連休は、土日もお仕事でした。土曜日はお客様のところ
で、日曜日は社会人ビジネススクール、と出ずっぱり。
私のような仕事の仕方ですと、毎日が通常業務というか、「この日は
休み」という休日がありません。
自分で会社を立ち上げてみて、一番大きく変わったのがここです。曜
日の感覚がなく、「今日はスイッチを完全に切る」というのがなかな
か難しいんですね。代わりにやってくれる人がいるわけではありませ
んから、休んだ分だけ仕事が先送りされるだけですから……
私は「好きなこと」を仕事にしていますので、仕事自体は苦にならな
いというか、やっていて楽しいのですが、肉体的には負担がかかって
います(だから四十肩……いえ、もう五十肩?になったりするわけで
す)。
休日に遊ぶ予定を入れると、かえってカラダを酷使してしまいますの
で、どう「休む日」を作っていくかも大切ですよね……
と言いつつ、明日も明後日も日本中を移動。頑張って来ます!
●今日のiPod Tune:お正月! 初夢の歌
あけましておめでとうございます!
お正月は「初夢」ということで、夢の歌特集!
日本語だと「夢」は単数か複数かわかりませんが、複数ある場合もあ
りますよね……
ということで、今日の曲は
○These Dreams by Heart
1986年、全米1位を獲得した大ヒット曲で、Heartの代表曲の1
つでもあります。
この頃のHeartは、いくつもの大ヒットをかっとばしており、アメリ
カを代表するバンドの1つだったと言っても過言ではないでしょう。
Heartのウリの1つが姉妹の力強いボーカルですが、それも顕在。
この歌は、白血病の友人に捧げられたとのことで、These Dreamsも、
その友人が見る夢なのかもしれません。
目を閉じて夢を見れば、もう1つの人生。結構重い歌詞ですね。
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓<免責事項等>〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
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●「事例でわかる 実戦BtoBマーケティング」 佐藤義典著
BtoBマーケティング戦略の標準テキスト
日本能率協会マネジメントセンター
http://ow.ly/7Wvdq
●「マーケティング戦略実行チェック99」 佐藤義典 著
マーケティング戦略実践:実行のためのチェックリスト
日本能率協会マネジメントセンター
http://www.sandt.co.jp/check.htm
●「ことわざで鍛えるマーケティング脳」 佐藤義典著 毎コミ新書
ことわざだからわかりやすい、伝えやすい、マーケティング戦略
http://www.sandt.co.jp/kotowaza.htm
────────< マーケティングの思考法 >────────
●「実戦マーケティング思考」 佐藤義典著
日本能率協会マネジメントセンター
右脳と左脳をフル活用、売れる思考・発想ができるようになる!
http://www.sandt.co.jp/shiko.htm
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◆次号予告:年末年始特別号! その6
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●次号は、TPOのTをさらに深めていきましょう!
▼飲み会に、数部印刷して行こう。グチ大会より、前向きの話を!
▼彼氏・彼女・家族との、知的な話題づくりに!
▼ご無沙汰していたあの人との会話のきっかけに、転送しよう!
▼お客様訪問の際のおみやげに、プリントアウトして渡そう!
売れたま!があなたのお仕事に少しでも役立ちますように……
〓〓次号の売れたま!でお会いできるのを楽しみにしています!〓〓
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