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■売れたマーケティング、バカ売れトレーニング:売れたま!■
〜MBAの中小企業診断士がそっと教えるパワフルレッスン〜
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━特別編Vol.123 2011/09/15
購読者:25,638 (まぐまぐ:16,422 メルマ!:916 めろんぱん:8,300)
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■■■■__真子、社長になって会社を立て直す 2__■■■■
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◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今日のポイント ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
●フレームワークは、埋めてからが始まり! 一貫性の線をひいて、
戦略を「練る」!
┃売れたま!は、実戦マーケティング戦略の副教材です。売れたま!
┃単独でもお役に立てますし、本と併用されれば効果倍増!
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早速ツイッターでも、
「新人OL、社長になって会社を立て直す」読了。2泊3日の出張で3
回読みましたけど、毎回気づきがありました。ありがとうございま
す。しばらく、自分の仕事のこととして内容を考えてから、また読ん
でみます」
というお声をいただきました。ありがとうございます!
2009年の「売れる会社のすごい仕組み」のリニューアルですが、
リニューアルにあたって大分削りました。
ということで、補足の意味もこめて、ヒロインの売多真子、メンター
の売多勝にご登場いただくことにいたしました。
特別ゲストは、松井恵利(まつい・えり)ちゃん。真子の大学時代の
同級生であり、CD「経営戦略虎の巻」の特典小説、「つぶれかけの
果物屋を再建せよ!」のヒロインです。
http://sandt.co.jp/keieitoranomaki.htm
売れたま!初登場。OL勤めをやめ、現在は果物を主軸にした
M'sジューシーヘルシーの経営陣として頑張っています。
今日は、対談の2回目です!
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◆乱戦のBattlefield
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勝 :たまたま見つけたニュース。ドコモがソニーエリクソンの「プ
レステケータイ」出すって。PS1のゲームができるらしい。
http://ow.ly/6tVuJ
真子:あー、勝さんゲーム好きだよねー。昔っからよくやってたねー
勝 :オマエにもよくつきあわされたよな。
真子:何よ、私が勝さんにつきあってあげたんじゃない。で、勝さん
それまた買うの?
勝 :いや、前回の5 Forcesの続き。真子、5 Forcesって何だっけ?
真子:はいはい。前回の復習ね。
5 Forces
・代替品の脅威
・参入障壁の高さ・新規参入
・供給者の圧力
・顧客の圧力
・業界内競合
の5つがその「業界」の収益性・魅力を決めるという分析手法。
恵利:あ! ドコモがプレステ出すっていうのを、これで分析してみ
ると、っていうことですか?
勝 :そうそう。ソニーは、PSPっていう携帯ゲーム出してる。そ
の主要な競合は任天堂DSって言われてるけど……
真子:そっか、このプレステケータイもある意味競合だ。でも出して
るのはソニーエリクソンっていうソニーの関連会社……
勝 :ソニーのPSPから見ると、ドコモはある意味の競合。携帯電
話でゲームができるからな。
真子:でも、プレステケータイ、っていうところで見ると、ドコモは
ソニーのお客様だよね?
恵利:そしてそこに、プレステの携帯機が出てくる……もうよくわか
らないね……
真子:5 Forcesだと……ソニーから見て、ドコモは競合でもありお客
様でもあり……
勝 :ドコモから見ると、ソニーは競合でもあり、供給先でもある。
恵利:確かにこれじゃ分析できない……
勝 :静的なフレームワークである5 Forcesは、こういうときには使
いにくいね
真子:でもさ、この状態が分析しにくいのははBASiCSだって同
じじゃないの?
勝 :いや、5 ForcesとBASiCSは、前提が違う。5 Forcesは、
基本的には業界分析の手法。だからやりにくい。
真子:BASiCSは?
勝 :お客様のアタマの中を考える手法。5 ForcesはBASiCSで
は「戦場分析」のツールだけど……
恵利:あ、わかりました! 「戦場はお客様のアタマの中にある!」
っていう、アレですね!
勝 :そうそう。お客様を具体化した上で、そのお客様のアタマの中
にある選択肢の束を競合と考える
真子:それだと、この状況は分析しきれるの?
勝 :だって、お客様を特定すれば、その人にとっては競合が特定さ
れるだろ? 真子、プレステケータイのターゲットは誰だ?
真子:うーん……PSPとか持ってる人はわざわざ買わないよね……
って考えると、ゲームしない人かな?
勝 :恵利ちゃん、このプレステケータイ欲しい?
恵利:いえ、私はゲームはしないので……あんまり……
勝 :そうだよね。ゲームしない人は、そもそもプレステケータイに
興味ないからターゲットにならない。
恵利:じゃあゲームマニア?
勝 :マニアは、PSPを持ち歩いて、PSPやるだろ。ゲームに最
適化されてる分、やりやすいし。
恵利:え? じゃあ誰がターゲットなの?
勝 :誰、っていうか、「場合」。ありえるかもしれないのは、マニ
アがPSPを持ち運ばないときにやるゲーム。
真子:あ、なるほど。会社行くときとか、PSP持ってかないよね
勝 :そうそう。PSPとかって結構重いしかさばる。そういうとき
つまり「2台目のゲーム機」としての需要はあるかも
恵利:あと、数は少ないかもしれませんけど、マニアまではいかない
ゲーム「ファン」でしょうか。PSPは持ってないけど……
勝 :そうかもしれないね。ゲームはしたいけど、PSPとかDS買
うほどでも無い、っていう人。すると、どうなる?
恵利:あれ……? 実はプレステケータイとPSPは競合しない?
真子:え? 何で?
恵利:えっとね、顧客別に場合分けしてみるね。
恵利がサラサラと自分の「恵利ノート」にまとめていく。
1)ゲームしない人はどっちにしても買わない → 関係ない
2)ゲーム「マニア」はPSPを持ち運ばないときの2台目需要とし
て買うかも → 「併用」なので競合しない
3)PSPを持つほどではないゲーム「ファン」は買うかも
→ PSPはどうせ持ってないので、競合しない
真子:あ……ホントだ! 競合しない! 一見競合しそうだけど……
勝 :プレステケータイ、PSP、DSは実際には競合はするだろう
けど、こうやって考えて行くと、緻密に考えられるだろ?
真子:ホントだあ……これがBASiCSの考え方かあ……
勝 :フレームワークって、こうやって考えて行くんだよ。
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◆フレームワークの埋め方:一貫性と具体性
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恵利:勝さん、あ、あの……今のお話を聞いて思ったんですけど……
ずっと聞いてみたかったことがありまして……
勝 :なに? 聞きにくいこと? 恵利ちゃんなら何でも聞いていい
よ。
真子:出た出た。勝さん、彼女ならいないよ、きゃははは。
勝 :オマエは黙ってろ。
恵利:今さらなんですが……BASiCSを埋めていくコツって何で
すか? 今の考え方を伺って、やっぱり聞いてみたくなって…
勝 :え? 確かに今さらだけど、良い機会だからやるか。CDでも
散々やった「キーワード」2つは何?
恵利:あ、それなら。「一貫性」と「具体性」です。
勝 :そうだね。それを両方使って、「やりとり」していくのがポイ
ント。さっきの「顧客」もそうだよね。
恵利:あ! まず、顧客像を具体化して、それぞれで、プレステケー
タイとPSPが競合するかしないかを考えた……
勝 :そうそう。顧客を「ゲームユーザー」みたいに粗っぽく考えち
ゃうと本当の競合構造なんかがわからなくなる。
真子:じゃあ、「具体化」してから一貫性を考えるのがポイント?
考える順番としては「具体性」が先なの?
勝 :お、真子、いい質問だ! 答えは「イエス」。曖昧な答えで考
えるとカンタンに一貫性が取れる。
恵利:例えばどういうことですか?
勝 :例えば、「高付加価値を望む顧客に、高付加価値を強みとしよ
う」って、一貫性はあるけど……
真子:具体性ゼロだよね。何のことかさっぱりわかんない。そっか、
だからやっぱり「具体化」が先なんだね。
勝 :そう。逆に、ものすごく具体化すれば、一貫性が取れる。さっ
きのプレステケータイの場合もそうだな
恵利:場合分けがきっちりできますよね
勝 :そう。結局、1人のお客様についてわからないのであれば、
100人のお客様についてもわからない。
真子:あ……そうか! 1人のお客様について、「具体的」に考えて
一貫性を取ればいい!
勝 :そういうこと。例えば、PSPやスマホの所有状況次第で、プ
レステケータイに対するニーズが違うだろ?
恵利:それを一緒にするから混乱しちゃうんですね……
勝 :5 Forcesでも、BASiCS的な使い方はできないことはない
んだけどさ。例えば、顧客ごとに5 Forcesを何枚も作る
真子:なるほどね。「顧客」がマニアの場合は「代替品」にPSPを
おいて、「新規参入」には「ケータイDS」をおくとか。
勝 :そう! 鋭いじゃん。でもそれはビギナー顧客とか、モバゲー
みたいなシンプルゲームファンにはあてはまらない
真子:その場合は、「新規参入」ならGoogleゲームとかがもし出てき
たら、って考えるよね
勝 :そうそう。それにはマニアは興味ないだろうけど、ライトユー
ザーならそれでいいかもしれないからな。
恵利:「代替品」も「新規参入」も「顧客」によって変わる! ホン
トBASiCS「的」だわ!
勝 :そう。5 Forcesでも、要素間の「動的な関係」に着目すれば、
意外に使えないこともないけど……
真子:5 Forcesのそういう使い方を解説している本は、読んだ限りな
かったよ。
勝 :そうなんだよ。その意味では、BASiCSの本当の「強み」
とは、その「動的な使い方」と、その「解説」なんだよな。
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◆フレームワークは、一度埋めてからが始まり
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勝 :恵利ちゃんさ、CDでBASiCSを実際に埋めてみたときは
最初はうまくできなかったでしょ?
恵利:はい……BASiCSの各要素ごとに、1行くらいしか書けま
せんでした……
真子:私もそうだった! 恵利、1行ならまだマシよ。私なんて、一
言しか書けなかったよ、あはは
勝 :確かにひどかった。「新人OL、社長に……」でも、顧客ター
ゲットは「元気になりたい人」とかだったよな、ははは
真子:今考えると、「誰、それ」って感じだよね〜、きゃははは。
勝 :初めてやるときは、誰でもそんなもんだ。
真子:え? じゃあ、真子はフツーってこと?
勝 :実はそう。「新人OL、社長に……」で、真子のあの浅い浅い
BASiCSをわざわざ出しているのは、そういう意味もある
(P.56)
真子:ぶう、意地悪!
勝 :いや、それが始まりって意味だからな。で、その後色々望ちゃ
んと考えたら、2回目は相当良くなっただろ?(P.84)
真子:うん!
勝 :この本が小説形式になってる理由の1つがそれ。「埋め方」を
追体験して欲しかったんだよ、読者さんに。
真子:へえー。作者、ちゃんと考えてるじゃん(笑)
勝 :CDで出てきた恵利ちゃんの例もそうだよな。BASiCSは
1回考えただけじゃ絶対に完成しない。
恵利:はい! すごくそれ思いました! CD何十回も、覚えるほど
聞いて、それで何回も何回も書いてみて、それで……
勝 :フレームワークってそうやって考えて行くんだけどさ、そうい
うフレームワークの「埋め方」ってあんまり教えてくれない
真子:はい……そうかあ、1回埋めてからが勝負ってことね……
勝 :そう! まさに、1回埋めるのは「始まり」にすぎない。1回
埋めて満足しちゃ、絶対にダメだ
真子:1回埋めるのは、始まりかあ……
恵利:私も、「戦場・競合」だけで3回書いてみて、やっとそれらし
くなりましたから……
勝 :1回埋めて満足すると、そこで思考が止まっちゃう。そこから
「グルグル回し」が始まる
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◆一貫性と具体性:各要素が相互の制約要因となる
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真子:「グルグル回せ」って勝さん、よく言ってたよね。最初はその
意味が全然わかんなかった……あははは。
勝 :2人とも、「マインスイーパ」ってやったことある? ウィン
ドウズについてくる無料ゲームの……?
恵利:あ、あります。地雷の場所を当てる、アレですよね。
真子:やったことありますけど、それがどうしたんですか?
勝 :「グルグル回し」とかけて「マインスイーパ」ととく。そのコ
コロは!?
真子:は??
恵利:えっと……私もわかりません……
勝 :そのココロは、相互に制約要因となる。
真子:わかりませんってば(笑)
勝 :マインスイーパって、「ここが1でここが3だと、ここに地雷
がないとその条件が成立しない」って考えるよな?
恵利:え、えっと……は、はい……
勝 :で、逆に、「ここに地雷が無いと仮定すると、ここの数字がお
かしい」みたいな考え方もできるよね。背理法みたいに
真子:背理法、ね……ハイリハイリフレ、ハイリホー♪ って何のC
Mだっけ?
勝 :それ、古すぎ……背理法は、ある事柄を仮定し、それを否定す
ると矛盾が起きるからその仮定が正しいっていう考え方
恵利:あ、昔やりましたね……
勝 :平たく言うと「こっちがこうだとすると、あっちがこうなるは
ず」っていう考え方。それが「相互に制約要因となる」こと
真子:最初からそう言ってくださいよ……私が勉強苦手なの知ってる
くせに……こ、の、い、け、ず♪ っと
恵利:私、わかりました! 例えば、お客様がマニアだと仮定すると
競合がこうでないとおかしくなる、って考えるんですよね
勝 :さすが恵利ちゃん!
真子:もう……恵利がいるとこれだからイヤんなるよなあ……恵利は
アタマいいからいいよなあ……
恵利:そんなことないわよ。ほら、さっきみたいに、マニアだとこう
で、ビギナーだとこう考えてみたいに……
勝 :そうそう。BASiCSの各要素の相互のやりとり。それが、
相互に制約要因となるってこと。
真子:??? マコ、ワカンナーイ!
恵利:ううん、単純よ。顧客がマニアだと、競合がPSPで、逆に、
競合がPSPなら顧客がマニアになるって、考えていくのよ
勝 :そうそう。顧客は競合を規定し、同時に競合は顧客を規定する
よな。強みとかの他の要素についても同じ。
真子:わかった! 競合が「リアルシシリー」っていう本格的な店と
「イージーロマーノ」の低価格店ではうちの強みが変わる!
(このあたりの詳細は、「新人OL、社長になって会社を立て直す」
でどうぞ)
勝 :やっと思い出したか……そういうことだ。だから、あの本でも
競合店を2つ出したんだろうな。その違いを体感するために。
真子:なるほどね〜。あれ、辛かったんだよなあ……
恵利:真子の辛さ、あの本からよ〜くわかったわ……
真子:でも、あーゆー経験をしながら成長していくんだよ、きっと。
勝 :真子、大人になったなあ……で、BASiCSの要素は5つ。
その中の2つの要素の「組み合わせ」はいくつある?
恵利:えっと……組み合わせなら、5×4÷2=10通りですね。
真子:え? え?
恵利:あのね、B,A,S,C,Sってあるでしょ? それぞれに結
べる線は10本よね? BとA、BとS……って
B−A
B−S
B−C
B−Sm
A−S
A−C
A−Sm
S−C
S−Sm
C−Sm
真子:えっと1、2……10。ホントだ! それぞれに一貫性を考え
るってことだよね。それはわかった!
勝 :で、組み合わせじゃなくて「順列」は?
恵利:順列だと、相互に方向性があるから、5×4=20ですが……
あ! なるほど! 相互に制約要因って、そういう意味!
勝 :そう。例えば、S→C、C→S、っていう方向性を両方考える
場合には、「組み合わせ」じゃなくて「順列」。
真子:??? マコ、マタワカンナーイ! そういうのやめようよ〜
恵利:真子、ほら、さっきの10本の線に、双方向の矢印入れると、
何本になる?
真子:10×2=20!
勝 :そう。順列は、5×4=20。5C2じゃなくて5P2だから
20。コンビネーションじゃなくてパーミュテーションな。
真子:パー……何?
勝 :オマエのアタマが「パー」なんだよ……。
恵利:ふふふふ
真子:出た出た、2人して……
勝 :今の双方向の矢印の数だよ。単なる組み合わせだったら、方向
性は関係ないけど……
真子:あ、わかった! 強みは顧客を制約して、顧客が強みを制約す
るから、1本じゃなくて、双方向の矢印になるんだ!
勝 :そう! 組み合わせだと単なる線の数だけど、順列は、その順
番、方向性も大事になる。
恵利:BASiCSの考え方って、数学と共通点あるんですね……
勝 :うん。数学でも心理学でもミクロ経済学でも、使えるものは何
でも使う。そうやってBASiCSを進化させてる。
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◆一貫性と具体性:線を引いて、つながりを可視化しよう!
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恵利:すみません……それで、あの、一貫性と具体性で考えていくポ
イントは……?
勝 :あ、ごめん。本題。それぞれに実際に線を引きながら考えるの
が一貫性を考えるポイントね。
恵利:実際に紙の上に線を引く、ってことですよね?
勝 :うん。さっきの20通り、それぞれに制約要因として一貫性が
あるかどうかを考える。
恵利:それ、結構時間かかりますよね……やってみて思いました。
勝 :そうだね。1回やるだけで数時間はかかるだろうね。だって、
・S→C:この強みを評価するのはどんな顧客?
・C→S:この顧客が重視する強みはどんな強み?
っていう、SとCの双方向を考えるだけで相当時間かかる。
恵利:この双方向の矢印が、全部で20本ですもんね……
真子:うわあ、大変だ……
勝 :それが戦略を「練る」っていうことなんだよ。
恵利:あ……フレームワークを1回埋めただけだと、本当に「埋め
た」だけで、「練る」ことをしてない……
真子:そっか。だから1回目はすっごく浅いんだ。で、「練る」こと
によって、どんどん深くなっていくんだ!
勝 :そう! みんな、この「練る」作業をしないんだよ。だから、
すっごく戦略が浅い。
真子:なんでやらないの?
勝 :オレが聞きたいよ。なんでやらないんだ?
恵利:やっぱり大変だから、じゃないですか?
真子:でも、人がやらないことをやると差別化できるよね!
勝 :おお! 言うようになったなあ……さすが、競合店との激烈バ
トルを戦い抜いた経営者だ
真子:へっへえ……でも、泣きそうな思いしたからなあ……
恵利:真子、実際泣いてたじゃない……
真子:え、恵利、何言ってるのよ……だって……自分にハラが立った
んだもん……
勝 :まあそのあたりの真子の活躍は本に譲るとして、次回は、要素
間のつながりから、さらに広げていこう。
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◆今日のまとめ
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●BASiCSの各要素は、相互に制約要因となる。2つの要素に双
方向の矢印を引いて、一貫性・具体性を考えて行こう!
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▼今日の日記▲
スカパー!をつけていたら、たまたま「十二人の怒れる男」が流れて
いました。初めて見たのは20年以上前のことですが、強く印象に残
った映画ですので、見た瞬間にわかりました。
ついついヘンリー・フォンダの名演にも引き込まれ、見てしまいまし
た……これ、白黒で、しかもそのほとんどのシーンが1つの部屋の中
で撮影される、という、シンプルで低コスト(?)な映画です……
が、面白いんですよ!
で……このシーン、どこかで見たな、とずっと考え続けていたんです
が……拙著「白いネコは何をくれた」のディベートのシーンなんです
よね。って、もちろん「十二人……」の方が50年先なんですが、こ
の映画がアタマのどこかに残っていて、それが白ネコに反映されたの
かもしれませんね。
面白い映画は、白黒でも面白いんですよね。私もいつかは、こんな脚
本というか本というか、を書いてみたい、と50年以上も前の作品に
インスパイアされました。頑張ろうっと。
●今日のiPod Tune:秋に似合う大人のバラード
まだ暑い日は続きますが、もう9月!
昼間は依然として暑いものの、夜になると虫の声が響きます。
そこで、秋のバラード特集。
秋は1人だとちょっと寂しい季節……というわけで、今日の曲は……
○Alone by Heart
1987年の全米1位、ご存じHeartのパワーバラード。彼女たちの
シグネチャー・ソングと言っていいでしょう。
ピアノのイントロで静かに始まり、やがては叩きつけるような激しい
ボーカルへと流れ込み、一気呵成に聞かせる曲。こんな曲が弾き語り
できたらいいなあ、とホント思います。
寂しい秋の夜長でも、この曲でその寂しさを洗い流せる、そんな1曲
です♪
**************************************************************
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●「マーケティング戦略実行チェック99」 佐藤義典 著
マーケティング戦略実践:実行のためのチェックリスト
日本能率協会マネジメントセンター
http://www.sandt.co.jp/check.htm
●「ことわざで鍛えるマーケティング脳」 佐藤義典著 毎コミ新書
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────────< マーケティングの思考法 >────────
●「実戦マーケティング思考」 佐藤義典著
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●「売れる会社のすごい仕組み」 佐藤義典著
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◆次号予告:真子、社長になって会社を立て直す 3
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●今回は、要素間のつながりを考えてきました。次はさらに広げて…
フレームワーク間のつながり、を考えてみましょう!
▼飲み会に、数部印刷して行こう。グチ大会より、前向きの話を!
▼彼氏・彼女との、知的な話題づくりに!
▼ご無沙汰していたあの人との会話のきっかけに、転送しよう!
▼お客様訪問の際のおみやげに、プリントアウトして渡そう!
売れたま!があなたのお仕事に少しでも役立ちますように……
〓〓次号の売れたま!でお会いできるのを楽しみにしています!〓〓
◎売れたマーケティング バカ売れトレーニング:売れたま
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