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2016年8月22日月曜日

(仏教を現代へ)

こんにちは。中村僚です。

いつもお読みいただき、ありがとうございます。


里見浩太朗さんの最新映画『なぜ生きる』も

全国的に15日まで、

ほぼこの1週間以内に上映を終了します。


まもなく観られなくなりますので、

まだの方は一度は観ておいてください。


さて、今回は

人生の目的を果たしたらどうなるの?

です。

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7月9日311号
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■人生の目的を果たすとどうなるの?
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人生の目的というのは、

私たちは、何のために生まれてきたのか

何のために生きているのか、

なぜ苦しくても生きねばならないのか。

生まれてから死ぬまでの

人生全体の目的は何か、

ということです。


その答えを親鸞聖人の

『教行信証(きょうぎょうしんしょう)』には
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難思の弘誓は難度海を度する大船
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と記されています。


仏教では、人生を苦しみ悩みの波が次から次とやってくる

海にたとえて「難度海」といわれます。

その苦しみの絶えない人生の海を

明るく楽しくわたす大きな船がある。

この船に乗ることこそが、人生の目的だと

教えられています。


▼ではこの船に乗って、

人生の目的を果たしたらどうなるのでしょうか。

親鸞聖人は、このように言われています。

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大悲の願船に乗じて光明の広海に浮かびぬれば
至徳の風静に衆禍の波転ず(教行信証)
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これは、親鸞聖人の体験の言葉です。

「大悲の願船」とは、難度海を度する大船のことです。

この大きな船は、阿弥陀仏の大慈悲心によって造られた

本願の船ですから大悲の願船といわれています。


せっかく人間に生まれてきておりながら

何のために生まれてきたのか分からずに苦しんで、

やがて死んで行こうとしている私たちを見られて、

阿弥陀仏は、かわいそうだ、何とか助けてやりたいと

大慈悲の心を起こされて造られたのがこの大きな船です。


その大悲の願船に、親鸞乗ったと言われています。

乗ったのかどうかハッキリしないというものではありません。

難度海で苦しんでいた人が大船に乗ったら、

水際だって心が変わりますから、ハッキリします。


ハッキリする人もいればしない人もいるとか、

振り返ってあの時に乗ったんだろうとか、

無念無想ではないが三業にかからないというように、

ハッキリしないのは、乗っていないからです。

親鸞聖人はハッキリと、大悲の願船に乗った

と言われています。


▼では、大悲の願船に乗ったらどうなったかというと、

光明の広海に浮かんだと言われています。


暗い人生が明るい人生に

苦しい人生が楽しい人生に変わった

ということです。


「浮かんだ」ということは、

それまで難度海に沈んでおられたということです。

難度海の人生は、苦しみ悩みの暗い人生でしたから、

大悲の願船に乗ったところが

光明輝く明るい人生になったといわれています。


「広海に浮かんだ」というのは、広い人生になった。

ということは、それまで

あっちにぶつかりこっちにぶつかり、

難度海で苦しむ狭い人生だった。

それが、何ものもさわりとならない広い人生になった。

一切がさわりとならない無碍の一道へ出たということです。


▼それはどんな世界かというと、次に
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至徳の風静かに 衆禍の波転ず
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と言われています。

「至徳の風静かに」の「至徳」とは、

この上ない幸せです。

絶対の幸福に救い摂られ、

人間に生まれてよかったという喜びが、

風が静かにそよぐように常にある。


自分の罪悪が知らされていますから、

調子の順境のときは、

どんな悪果がかえってきても文句の言えない私が、

恵まれすぎていることに感謝せずに

おれなくなってきます。


次の「衆禍の波転ず」というのは、

「衆禍」は、色々のわざわいですから逆境のときです。

難度海を度する大船に乗せて頂いても、

ろくな種蒔きしていませんから、

苦しみの波は、次から次とやってきます。


ところが、それが「衆禍の波転ず」

衆禍の波が歓喜と転ずる

無碍の世界です。

このように、

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至徳の風静かに 衆禍の波転ず
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とは、順境のときは感謝、

逆境のときは懺悔となり歓喜となる

どっちになっても喜ばずにおれない

幸せの身になったというお言葉です。


順境でよし、逆境でよし、

順逆共によしの無碍の一道

何があっても崩れない絶対の幸福の世界に出られますよ

と親鸞聖人は言われています。


▼ではどうすれば大悲の願船に乗れるのか

といいますと、

仏法は聴聞に極まるの一本道です。

「聴聞」は、

聴もきく

聞もきく

聞く一つです。

ぜひ大悲の願船に乗せて頂けるところまで

仏教をお聞き下さい。


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■編集後記
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5月21日から、全国で上映された

里見浩太朗さんの映画『なぜ生きる』は、

まもなく15日に終わることが確定しています。


 いざ急げ 弥陀のみ船の 通う世に

  乗り遅れなば いかにわたさん

という歌もあります。

ぜひ最後に観てみて下さい。

上映館情報
http://nazeikiru-eiga.com/pc/theater.html


映画を見られた方からは、このような尊いご感想を

多数頂いています。

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難度海を渡す大船に、
いつどのような方法で乗れるのかな?と思いました。
パンフレットを読んで少し理解が進んだ気がします。
あれだけ多くの人が観に行っていることはすごいですね。
皆様がどうやって大船に乗ったのか、聞いてみたいです。
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勉強して来た事が、なお一層理解が深まった
気がしました。あーそうなんだ 
そうだったのかと、気づきがたくさんありました。
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これまで学ばせて頂いた事、更に深く感じ入りました。
わが身に照らし合わせ、涙の止まることがありませんでした。
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中村先生のメール以前から拝読し、
「なぜ生きる」の映画も先生のメールから知ることが
できました。ありがとうございました。
しかしながら、幸せに生きる方法を頭では分かった
つもりでいるのに、日々苦しみから抜け出せずに
悩んでいるというのが正直なところです。
絶対の幸福を得られるようこれからも学んでいきますので
よろしくお願いいたします。
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蓮如上人の法話、「難思の弘誓は難度海を度する大船」は、
聴衆をひきつけ、これからも仏法を聞き続けたいとの思いをさせた、
魅力ある光景であった。
アニメの映像もしっかりしていて、理解することができました。
さらに声優のすばらしかったことも感激しました。
今回、中村先生にご紹介していただいたおかげで、
すばらしい映画に出逢うことができましたことに
感謝申しげます。
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若いころ法話で正信偈の赤い表紙のいわれを聴いていましたので
映画を楽しみにしていました。本光坊了顕が何故そこまでの
行動がおこせたのがと思っていましたが
無碍の一道の救われ決定してのことであったことを
確信しました。
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中学生の子供と見ました。固唾を飲んで食い入るように見てる様でした。
後日、学校で使う担任との連絡活動日誌に書いたらしく、
担任から詳しく感想文を提出するよう求められ書いたようです。
感心を持ってくれて少しでも生きることについて導き
糧になるものを得てくれたんだと嬉しく思いました。
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この映画が観れて本当によかったです。
ぜひ、もう一度観たいです。深く考えさせられます。
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すばらしいご感想をどうもありがとうございました。


ご覧になられた方には、

今日もお話しした絶対の幸福は、

どんな境地なのか、

どうしたら絶対の幸福になれるのか、

プレゼントがあります。


……プレゼントがあったのですが、

このプレゼントキャンペーンも

明日7月10日(日)に終わります。


まだもらっておられない方は、

早めに以下のページからご感想をお送り下さい。
http://meaning.main.jp/modules/inquirysp/index.php?op=28

(最近サイトの調子がよくないので、もし画面が真っ白になった場合、
 サイト上の右上のお問い合わせを押して
 もう一度このURLをクリックしてやり直してみてください)


それではお体くれぐれも大切になさってくださいませ。


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発行:中村僚(長南瑞生)
生きる意味は仏教に学びなさい
日本仏教アソシエーション株式会社
URL : http://japan-buddhism.co.jp
Email : support@all.buddhism.ne.jp
Youtube: http://www.youtube.com/user/RyoBuddhism
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