━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■売れたマーケティング、バカ売れトレーニング:売れたま!■
〜MBAの中小企業診断士がそっと教えるパワフルレッスン〜
━━━━━━━━━━━━━━戦略編Vol.409(累計1288) 2015/12/24
購読者:21,191(まぐまぐ:16,663 メルマ:953 自社配信:3,575)
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
■■_売れたま!アンケート3:お客様に聞こう! 特別編_■■
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今日のポイント ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
●「強み」をお客様に確認し、言語化・数値化して明確にしよう!
*アンケートのご回答、ありがとうございました。
アンケートは既に締め切りました。
┃売れたま!は、実戦マーケティング戦略の副教材です。売れたま!
┃単独でもお役に立てますし、本と併用されれば効果倍増!
┃
┃図解 実戦マーケティング戦略 → http://tinyurl.com/a6ul5
アマゾン「オールタイムベスト ビジネス書100」のマーケティン
グ・セールス分野で 唯 一 の 日 本 人 著 者として選ばれた本です
http://ow.ly/Cd7Hc
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆売れたま!アンケート 分析編
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●アンケートへのご回答、ありがとうございました。
お知らせしたアンケートは、既に締め切りました。
有効回答数は、現時点で371名となりました。多くのご回答、あり
がとうございました!
200名に達したら、分析結果をご報告しようと考えていました。
200名を超えましたので、回答へのお礼の意味も込めまして、今号
と次号は、その結果を報告申し上げます。
●この特集、少し延長します
人が出しているメルマガの「使い方」や「強み」なんて、誰も興味が
ないだろうと思っていましたので、今号で無理矢理終了するつもりで
した。
が……意外に好意的な反応が多かったので、続けることにします。
「私がどのように素材を料理するのかが、具体的にわかって面白い」
という反応を多くいただいたのです。
そう言われてみれば、リアルな「調査結果」を公開できることは、ま
ずありません。
その意味で、生のデータをどう加工するか、というのを一緒に考えて
行く良い機会でもありますね。
せっかくですので、もう少し続けることにしました。
なお、アンケートの冒頭に、
「なお、この結果・ご回答内容は、メルマガ・HP・書籍などで使わ
せていただく場合があります。それをご許可いただける方のみ、ご
回答いただければ幸いです」
と記載しました。
ですので、いただいた回答を公開する了承は既に得ているものといた
します。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆ここまでのまとめ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ここまで、何をやってきたかをまとめておきます
●アンケート実施
1)仮説・聞きたいことを決める
今回は、売れたま!やBASiCSの「BASiCS」を作ることを
目的としました。
2)調査票を作る
目的を達成するために設問に落とし込みます。今回は、
・顧客:どんな方が、売れたま!やBASiCSをどう使うか
・競合:その使い方における「競合」は何か
・強み:その競合ではなく売れたま!やBASiCSを使う理由は
という設問です。
「自由回答形式」でご回答いただきましたので、あとで解釈・分類し
ていくことになります。
3)回答をお願いする
売れたま!でお願いしました。簡単なお礼もつけました。
●データクリーニング
4)データ分析の用意をする
・クリーニング:変なデータを修正・削除
・データ形式をピボットテーブルで分析できる形式に変更
なお、「データ形式をピボットテーブルで分析できる形式に変更」と
いうところで、この作業が大変……と前回書いたところ、かなりラク
にできる方法を読者様から教えていただきました。Uさん、ありがと
うございました。
これまでずっと、「できるからやってしまおう」と力づくでやってし
まっていたんですよね……立ち止まって、「もっとラクにできないか
なあ……」と考えるか、調べるか、するべきでした。ものすごく反省
しました。
●データ分析
5)属性(フェース)を分析する
まずは、どんな方が回答されているか、というのを分析します。いわ
ゆる「フェース」(回答者の属性)ですね。
ざっくりまとめます。
・30〜40代の男性がメイン
・「会社員」が絶対数としては多いが、経営層も多い
・企業規模は、まんべんなく分布
・佐藤義典の書籍を平均4.8冊お持ちの「マニア」の方
6)「使い方」を分析する:自由回答を分類・数値化
いよいよ分析です。まずは「使い方」ですが、自由回答形式で聞いて
いるため、分類して数値化しました。
これが「売れたま!と佐藤義典の本の使い方」トップ10です!!
数字は、回答人数です。
1)戦略立案 56
2)マーケティングの学習・理解 45
3)思考整理 40
4)マーケティング実戦 34
5)商品開発 24
6)共通言語 14
6)社内教育 14
8)話のネタ 13
9)説得力強化 12
10)上司・経営層への提案 11
(小計 266)
7)「使い方」と「属性」をクロス分析
5)と6)の結果をクロスして、目立ったところをピックアップしま
す。
○役職×「使い方」
1)戦略立案 :「社長・経営者」「自営業・起業家」「専門職」
2)学習・理解:「自営業・起業家」「専門職」
○性別・年代×「使い方」
1)戦略立案:男女ともに、年齢が上であるほど高い
2)学習・理解:「20代以下男性」と「女性全般」で高い
3)実戦 :「50代以上の男性」で極端に低い
○企業規模×「使い方」
2)学習・理解:「1〜9名」で高い
4)実戦 :「1〜9名」で高い
5)商品開発 :「100〜999名」「1,000名以上」で高い
6)共通言語 :同上
○佐藤義典著の所有冊数×「使い方」
「拙著の所有冊数」が多いほど「戦略立案」という使い方をする。
拙著保有数 「戦略立案」に使う
・0冊 : 3%
・1〜2冊: 10%
・3〜5冊: 15%
・6冊以上: 23%
今回は、「売れたま!と佐藤義典の本」の、「競合」と「強み」を分
析します。
前回同様、「美しい流れ」ではなく、「実際の作業工程」を書いてい
きます。
ちなみに、これは読者様にとっては「なんでそんな当たり前のことを
書いているんだ? そうに決まっているじゃないか」となるかもしれ
ません。
が、そうなんですよ。「売り手」(この場合は「私)には、読者であ
るあなたにとって「当たり前」のことが、全く見えないんです。
その、「買い手にとって当たり前のこと」(この場合は、読者様)を
売り手(この場合は「私」)が把握することが、このような調査の目
的の1つです。
ですので、もしお読みのアナタが、「そんなの当たり前だろ」と思わ
れたら、この分析はOK、ということになります。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆「競合」を分析する
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●「自由回答」を分類・数値化
では、まずは「売れたま!と佐藤義典の本」の「競合」を分析しま
す。「競合」がわからなければ、「比較対象」がわかりませんから、
何が本当の「強み」かはわかりません。
「競合」を確認せずに「強み」を調べると、結論を誤りかねません。
ですので、「強み」の「前」に必ず「競合」を確認します。
分析する設問は、これです。
設問3(解答必須)
「売れたま!と佐藤義典の本」以外であなたがご参考にされているメ
ルマガや書籍はありますか? あれば教えてください。なければ「な
し」とご記入ください。自由記入式の回答です。
自由回答形式の設問ですので、これを私自身の判断で分類していきま
す。非常に地道な作業ですが、「へえ、こういう人がいらっしゃるん
だ」というような発見もあり、面白いです。
Excel上での作業としては(今回、全ての作業をExcelで行っていま
す。私が慣れているというのもあるでしょうが、使いやすいです)、
設問3の回答の右横に列を1つ作り、そこに分類を入れていく、とい
う地味な作業です。
繰り返しますが、データ分析の9割は地味な作業です。マーケティン
グという仕事は「華やか」に見えますが、華やかなのは全体のほんの
一部です。
●まずは、粗っぽくまとめる
まずは、結果をざっとまとめます。この時点では、まだ粗っぽい分類
です。
「売れたま!と佐藤義典の本」の「B:競合」は、こんな感じになり
ました。
1)なし 163
2)一般系 69
3)実戦系 53
4)コンサル系 22
5)マーケ全般 17
6)メディア系 15
7)営業系 12
8)理論系 11
9)戦略系 9
総計 371
それぞれ、このような定義です。競合の名前を出すと迷惑をおかけす
るかもしれませんので、出しませんが、以下のような分類です。
・一般系:マーケティング以外の本など
・実戦系:マーケティング、特に「売上アップ系」の本など
・コンサル系:経営コンサルタント系の方の本など
・マーケ全般:マーケティング入門書や、「マーケ色々」という回答
・メディア系:新聞・雑誌、またはそのHP・メルマガ
・営業系:営業・営業コンサルタント系の方の本・メルマガなど
・理論系:教科書系・学者の方の本・メルマガなど
・戦略系:経営戦略などの本など
4位以下は、ちょっと数が少ないので、まとめた方が良さそうです。
集計の都合上、5〜6のカタマリにまとめたいところです。
コンサル系・理論系・戦略系、あたりは近い感じもしますし、かなり
分類も微妙な感じです。
それから、各分類の数も合わせたいところです。「9名」では、さす
がに数が小さすぎて、ここからの分類に耐えません。
が、最初の段階ではとりあえず分けておき、必要なら後で「強み」な
どを見ながら統合すことにします。
●競合がない? 広がりがない?
この時点で、粗々の分析をしておきます。
ぱっと見てわかるのは、
「直接競合がない」
ということです。
1)なし 163
2)一般系 69
この2つの回答で232名、63%(約2/3)です。
そしてそれ以下も、「その他色々」という感じで、分散していること
がわかります。
データの中身を見ていても、「同じ方・本が繰り返し出てくる」ので
はなく、「色々な方・本が出てくる」という印象です。
それを強引にまとめると、上記のようになる、ということです。
「競合」とは、「自社商品・サービスがなかったときの、顧客にとっ
ての代替選択肢」です。
競合が「なし」という回答が、想定以上にありました。
その場合、通常は2つのパターンがあります。
1つは、回答者が「コアなファン」に偏っている、という場合です。
「コアなファン」の方なら、競合がいませんよね。
もう1つは、本当に「競合がない」場合です。例えば、「マックのポ
テトが食べたい」というような場合ですね。「それがなければ、他の
ものは食べない」のであれば、それは「独占」であり、「自社以外の
代替選択肢がない」状態です。これは1つの「理想状態」です。
あり得る仮説としては、「実戦的なマーケティング戦略」という「戦
場」に特化している方が他にいらっしゃらない、ということです。
BASiCS以外にもマーケティング戦略論はありますが、競合とし
て名前が挙がっているのは、上記の通り少数です。
それを検証するために、「佐藤義典の本の所有数」でクロス集計して
みました。
ピボットテーブルの良いところは、ここからすぐにクロス分析を試せ
る、ということです。
「粗っぽいまとめ」をしたら他の項目とクロスし、という仮説検証が
非常にやりやすいのです。
前回見てきたように、「佐藤義典の本の所有数」は「戦略立案」とい
う「使い方」と相関があります。
クロスをかけてみると、「佐藤義典の本の所有数」が多くても、少な
くても、「競合なし」の割合は、ほぼ変わりません。相関はなさそう
です。
となると、「コアなファン」でない方にとっても、「競合がない」と
いうことは言えそうな感じです。、
いただいた回答の中から、そのあたりのヒントを探してみました。
私にとっての「理想的な褒め言葉」の1つが、この回答です。
・他の書籍は学問といった感じで読み終えた満足感は得られるのです
が、実際に使ってみようとすると止まってしまいます。佐藤先生の
場合は実地レベルに落とし込んでいるので、わかりやすくて実践し
やすいです。以前はあれもこれもと手を出していたのですが、佐藤
先生と出会ってからは一本に絞って勉強しています。
この方は、「競合」は「佐藤先生に教わってからはありません」とご
回答されており、競合は「なし」に分類されました。
「マックのポテトが食べたい」という、「競合がない」状態ですね。
有り難いご回答で、責任をひしひしと感じます。
ちなみに、これを検証する方法がもう1つあります。
アマゾンの「この商品を買った人はこんな商品も買っています」がそ
れです。
「佐藤義典の本」を買っていただいた方が、他にお買いになっている
本は……
「佐藤義典の本」
なんです。ありがとうございます!!
「売れたま!の世界」は、ある意味で「閉じた世界」を形成している
わけです。
これは良し悪しで、「新たにとってくる先としての競合がよくわから
ない」ということでもあります。
それが私の課題ですね。なかなか広げにくい、ということでもあるわ
けです。
もし、良いアイディアがあったらぜひ教えてください!!
競合を分析するだけでも、このような課題を含めて、色々なことがわ
かります。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆「強み」を分析する
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●「自由回答」を分類・数値化
「競合」の分析を終え、いよいよ「強み」の分析に入ります。アンケ
ートの設問は、これです。
設問4(解答必須)
問3でお答えいただいたメルマガや書籍でなく(またはそれに加え
て)、売れたま!や佐藤義典の本をお使いいただく理由があれば、教
えていただけますか? なければ「なし」とご記入ください。自由記
入式の回答です。
これも自由回答形式の設問ですので、これを私自身の判断で分類して
いきます。
ただ、「使い方」を聞いている「設問2」に、「強み」が入っている
回答も大分ありましたので、それもこちらに加えていきます。
ホント手作業です。感覚としては、ビー玉が入った袋に手を突っ込ん
で、感触を確かめながら分類しているような感じです。
私は、こういう作業が大事だと思っています。「美しい集計結果」に
するのも重要ですが、大事なものがそぎ落とされてしまうこともあり
ますので。
特に「強み」については、「え、それなの?」という「意外な発見」
が多く見つかることが経験上わかっています。
が、分析には凄まじく時間がかかってしまうのがデメリットです。
●「売れたま!と佐藤義典の本」の強みは!?
では、分析結果です。分類しながら大体わかっているとは言え、ドキ
ドキです。
1)実戦性 79
2)わかりやすさ 78
3)体系的 58
4)事例 44
5)競合なし 37
6)なし 22
7)自分にない視点 21
8)納得感 19
9)面白さ 6
10)顧客志向 4
11)その他 3
総計 371
トップ3が、アタマ一つ抜けていますね。
回答が10以上あるものについて、どんな回答をいただいているのか
を見ていきましょう。
1)実戦性
・具体的にイメージしやすく、行動に落とし込みやすい
・実例をもとに考えることにより、打ち手に落としやすいと思います
・経営戦略を考える型がわかりやすいから。即実践で役立つ。
・自分の会社に当てはめやすかったので使用しています。
2)わかりやすさ
・理論の体系がシンプルで分かりやすい。
・売れたま!は難しい言葉がなくわかりやすいので、読むのが楽し
く、また理解しやすいから。
・明解で分かり易い。文体が平易で、読み易い。
・類似、対比、因果が事例とともにわかりやすく伝わるためです。
3)体系的
・全ての書籍に一本筋が通っているので、非常に使いやすい。
・非常に一貫しており、論理に飛躍や破たんがないため、説得力が断
然違うから。他のマーケティングの本は、思いつきの結果論ばかり
を述べているように感じています。
・揺るぎない基本原則が確立していることで、店の課題に対して「何
が問題か」の分析とその解決策を立てる際にどのフレームワークに
基づいて考えるのかということが極めて整然としており、迷いなく
考えられるということにつきます。
4)事例
・身近な商品やものを題材にしているので、とても分かりやすい。
・机上の理論だけでなく実践的な例が示されているため理解がしやす
い
5)競合なし
6)なし
両方とも「なし」という回答なのですが、「競合」を「なし」と答え
ている方は、ここでは回答しようがありませんから、「なし」となり
ます。それが「5)競合なし」です。
その方と、そうではないが強みが「なし」と答えた方は分けたわけで
す。
7)自分にない視点
・視点、考え方がとても参考になるため。
・商品企画を考える際の刺激になるので
8)納得感
・他のものに比べて戦略の立て方や考え方が最もしっくりくるため
・読んでいて腑に落ちるというか、違和感を感じない点がよいで
す。「この話はウチには当てはまらないよ」というのが無いので、
自然と「ウチでこれを当てはめたらどうなるだろう」と考えられ
ます。
ここでわかるのは、各項目の相互依存関係です。
わかりやすいから実戦的、事例があるからわかりやすい、といった形
で相互に連動しているのです。
また、
2)わかりやすさ + 4)事例 = 1)実戦性
2)わかりやすさ + 3)体系的 = 8)納得感
のような構造になっているようにも思います。
その意味で、8)納得感 は、回答数としては少ないものの、重視す
べき回答です。
このあたりの「顧客のロジック」がわかりやすい、というのも、この
分析手法の良さの1つですね。
いずれにしても、
1)実戦性
2)わかりやすさ
3)体系的
4)事例
が相互に連動している、とは言えそうです。
●その「強み」の「構成要素」を考え、「再現性」を高めよう!
このような「お客様の言葉」を集めることで、「強み」が何から構成
されているか、がわかります。
例えば、「わかりやすさ」が強みと言った場合、「何をもってわかり
やすい」というのかを知る必要がある、ということです。それがわか
らなければ、打ち手に落ちて来ないからです。
いただいた回答をもう一度見てみましょう。
2)わかりやすさ
・理論の体系がシンプルで分かりやすい。
・売れたま!は難しい言葉がなくわかりやすいので、読むのが楽し
く、また理解しやすいから。
・明解で分かり易い。文体が平易で、読み易い。
・類似、対比、因果が事例とともにわかりやすく伝わるためです。
以下の要素が、「わかりやすさ」を構成しています。
・シンプルさ
・難しい言葉を使わない
・平易な文体を使う
これは、それぞれに打ち手に落ちます。
「わかりやすく書け!」だと「どうやって?」となりますが、「難し
い言葉を使うな!」であれば、「難しい言葉」を定義することで、実
行可能になります。
また、
・類似、対比、因果が事例とともにわかりやすく伝わるためです。
というご回答、すごいですね。自分でもここまで明確には意識してい
ませんでしたが、確かに無意識にやっています。
ここまで「強みの構成要素」がわかれば「佐藤義典式表現方法マニュ
アル」のようなものができそうです。
私の場合は私1人でやっていますので問題ありませんが、組織でやっ
ている場合は、「強みの構成要素」を明確に定義することで、組織内
での「再現性」(=誰でもできる)を高められるんです。
ちなみに、「再現性」を難しい言葉を使わないようにすると「誰でも
できる」となりますね。このあたりは、私も意識してやっています。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆「強み」をクロス分析する
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●「競合」と「強み」をクロス分析
さあ、やっとここまで来て……ここからが面白いというか、データを
見ていく準備ができました。ここまでが大変なんですよね。
まずは、「競合」と「強み」をクロスします。
BASiCSで言う、「B:競合」と「S:強み」の一貫性を確認す
る作業です。
ここは、BASiCSを考えて行く際に、「核心」となる部分です
ですから、この部分の結論は、戦略に対して大きな影響を与えます。
では結果発表です!
競合別に、強く出ていた「強み」を抜粋します。
*=特に強く出ているところ
競合 競合に対する「強み」
一般系 → 実戦性・事例
実戦系 → 体系的*
コンサル系→ わかりやすさ・実戦性
マーケ全般→ 体系的*
メディア系→ 実戦性*
営業系 → 体系的
理論系 → わかりやすさ・実戦性
戦略系 → 実戦性・事例
いやあ……良かったです……これですこれです。このデータが欲しか
ったんです。この結果が出て良かったです……
出なかったら、このメルマガの結論はどうしようかと思っていました
(それはそれで読者さんにとっては「他山の石」になりますが)。
念のため申し上げておきますが、今回、時間の都合もあり、統計的有
意差を確認する「検定」などはしていません。
●競合によって強みが変わる!!
これが、戦略の核心部分になります。
ここからわかることをまとめてみます。
「競合」が「一般系」(マーケティングではない本)や「メディア
系」(新聞・雑誌など)の場合は、「強み」が「実戦性」「事例」に
なります。一般論ではなく、「使える」からです。
「競合」が「実戦系」(マーケティング、特に「売上アップ系」)や
「営業系」の場合は、「強み」が「体系的」になります。「売上アッ
プ系」や「営業系」の本などは、事例や具体論がメインになるため
に、個別論が中心になるからでしょう。対して、拙著は網羅的なんで
す。
この場合は、「実戦的」は、強みになりません。競合が「実戦系」や
「営業系」の場合は、どちらも「実戦的」だからです。
「競合」が「コンサル系」「理論系」の場合は、「わかりやすさ」
「実戦性」が「強み」になります。「コンサル系」「理論系」では、
難しく書かれている本が多いのでしょうね。
この場合は、「体系的」は、強みになりません。競合が「コンサル
系」「理論系」だと、どちらも「体系的」だからです。
つまり……「B:競合」によって「S:強み」が変わることが、数値
で立証されたわけです!! (厳密に言えば、既に色々な形で立証さ
れていたのですが、公開できるものがなかった、ということです)。
「当たり前じゃん」と言われればその通りなのですが、それは「お客
様」(この場合は読者のアナタ)だからこそ言えることで、売り手
(この場合は私)にはその「確証」が必要なのです。
また、「競合」を「括る」こともできそうです。「強み」が共通する
「競合」は、括れます。
例えば、
・「コンサル系」と「理論系」
・「一般系」と「メディア系」
は、括った方が良さそうです。
ただ、「マーケ全般」と「営業系」は、「強み」は同じですが、こち
らから提供するコンテンツ(例えば本の内容)が異なってくるので、
わけておいた方が良さそうです。
このあたりを括ってみて、またデータを見ながら、と繰り返していき
ます(今回は、ここで止めます)。
●「役職」と「強み」をクロス分析
ここまで、「B:競合」と「S:強み」をクロス分析してきました。
次は、「C:顧客」と「S:強み」をクロスさせていきましょう。
まず、「顧客」の代表的な属性である「役職」とクロスさせてみまし
たが……
意外なことに、ほとんど差が出ませんでした。出なくもなかったので
すが、回答者数を考えると誤差の範囲、というものが多かったです。
まあそういうこともありますので、次に進みましょう。
●「使い方」と「強み」をクロス分析
次に、「使い方」とクロスさせてみました。
これは、かなり明確に差が出ました。
使い方 S:強み
戦略立案 → 実戦性
学習・理解 → 特に出ず
思考整理 → 実戦性・わかりやすさ
商品開発 → 体系的
共通言語 → わかりやすさ
社内教育 → わかりやすさ
説得力強化 → わかりやすさ・体系的・事例
上司・経営層→ 体系的
への提案
これは、かなり納得感のある結果ですね。
「戦略立案」に使うときにはもちろん「実戦性」でしょうし、「共通
言語」「社内教育」として使うときにはやはり「わかりやすさ」でし
ょう。
「上司・経営層への提案」のときに「体系的」が「強み」になるのは
やはり「論理武装」が必要になるからでしょうね
ちょっと意外だったのは、「商品開発」に使うときの「体系的」とい
う強みです。
商品開発では、「体系」のある理論が今までにあまり無かったのかも
しれません。
これらはかなり重要な示唆、となります。
●「使い方」(=戦場)を決めれば、「強み」が決まる!
「使い方」は、「戦場・競合」となる一面を持ちます。
「戦場」とは「お客様の価値を巡って争う場」ですから、「価値は使
い方に現れる」という意味で、「使い方」=「戦場」となります。
この「使い方」戦場の中で、「どこに注力していくか」というのは、
「戦場選択」という戦略において極めて重要なことの1つです。
今回、まず「使い方」の人数(=擬似的な市場規模)がわかりまし
た。
そして、その「使い方」ごとの「自分の強み」も見えました。
あとは、「どの使い方(=戦場)を選ぶか」ということになります。
「どの使い方(=戦場)を選ぶか」は自分で決められます。
しかし、ある「使い方(=戦場)」を決めたら、その戦場における
「強み」は、自動的に決まる(というかお客様が決める)のです。
その「強み」が今回わかったのですから、大きいですよね。
例えば、「商品開発」戦場に行く(例えば商品開発の本を出したりす
る)場合、私が志向すべき強みは「体系的」です。
なぜなら、お客様がそれを私に対して(=私の強みとして)望んでい
るからです。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆「強み」は自分の「行動指針」となる
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●「強み」を明確にして、「進むべき方向性」を明確にしよう!
これで、今回のアンケートの分析はひとまず終了となります。
「C:顧客の使い方」別に、そして
「B:競合」別に、自社商品・サービスの
「S:強み」
がわかりました。
あとは、これに基づき、BASiCSで戦略を作っていけば良いわけ
です。
ここまでが「事実としてのベース」であり、ここから先は、その事実
に基づいて「どうしていくか」を考えていく部分です。
・どの「C:顧客」を選ぶか
・どの「B:戦場」を選ぶか
は、「決め」の問題です。
しかし、「C:顧客」や「B:戦場」を選んだら、「S:強み」は自
動的に決まります。お客様がそれを決めるわけです。
そのような戦略の意思決定をする場合に、今回の調査結果は、極めて
重要な基礎データとなるのです。
私の場合は、既にかなりの部分を把握していましたが、それでも、色
々な気づきがありました。
このような分析をされたことがない方は、おやりになられると、目か
らウロコとは言いませんが、多くの気づきがあると思います。
色々な気づきがありましたが、やはり、「売れたま!や佐藤義典の
本」の「強み」は、
1)実戦性 × 2)わかりやすさ × 3)体系的 × 4)事例
の合わせ技、ということが明確になったのは大きいですね。
「強み」が明確になり、かつ「数値化」されたわけです。
おおよそわかっていはいましたが、明確に言語化されたことで、これ
からの「指針」となります。
私の「強み」をここからブレさせてはいけない、ということです。
これが自分のこれからの「行動指針」となります。
これで、今回の分析はひとまず終了といたします。
今回、分析したのは、実はアンケートの半分だけです。
「売れたま!と佐藤義典の本」についての部分だけなんですね。
あとは、「戦略BASiCS」についても同じ質問をしているのです
が、ここまでの分析と重なる部分も多いようなので、割愛します。
が……もう1号だけ続きます。
「分析」はこれにて終了いたしますが、まだご紹介したい内容がある
からです。
それは、次号のお楽しみといたしましょう!
★今日の「アタマに問いかけるべき適切な質問」
あなたは、自社の商品・サービスの「強み」をお客様に確認したこと
はありますか? それを「数値」で把握されていますか?
ぜひお考えになってみてください!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆今日のまとめ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●「強み」をお客様に確認し、言語化・数値化して明確にしよう!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆売れたま!を解除するには
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
売れたま!は、以下の3つの配信会社から配信されています。下記の
ページの中段、青色の部分からご自身にて解除下さい
http://sandt.co.jp/uretama.htm
ご購読ありがとうございました! ご活躍をお祈りしております。
**************************************************************
▼今日の日記▲
今日はクリスマスイブ! きっと楽しいイブを過ごされたことと思い
ます。
私は……1日中、必死にこの号のデータ分析をしていました(苦笑)
いつものメルマガと違って、事前にシナリオを作れない展開ですので
ドキドキしながら分析していました。
自分に対するコンサルティングプロジェクトみたいな感じで、面白か
ったです。突貫工事でプロジェクトを終えたような気分です。
自分(の商品・サービス)についてのことが数値でわかる、というの
は、ご回答いただいた方々からの素晴らしい贈り物でした!
ご回答いただいた方、そしてお読みいただいた方が、私にとっての素
敵なサンタさんですね。本当にありがとうございました。
と言いつつも、さすがに家族とのディナーは、ゆっくりとは言いませ
んが、何とか時間を取れました。
夕食の時間でも、サンタさんの帽子をされて働かれている方がたくさ
んいらっしゃいますし、飲食店でクリスマスディナーを作る方や給仕
される方もいらっしゃるわけですよね。仕事だから当たり前と言えば
そうなのですが、店員さんにも家族はいらっしゃるわけで、本当にお
疲れ様でした。
しかし、店頭は、もうクリスマスを終えて、お正月の門松や鏡餅を売
ってたりするんですよね……店頭展開はホント早いです。
●今日のiPod Tune:クリスマスソング2015
今日はクリスマス・イブ。
ついにクリスマスも終わりですね。
ということで、最後の、Last Christmas Song はもちろん……
○Last Cristmas Song by 浜田麻里
1989年の彼女のベストアルバム、「Sincerely」収録曲。
ロッカー、浜田さんのバラード。日米問わず、ロッカーのバラードっ
て素晴らしいものがありますよね。
この曲を聴くと、スキーがしたくなります……というのも、当時はス
キーブームの真っ最中、SKI NOWという番組があり、それに使
われていた曲なんですよね。
当時は、かなりムリしてスキー行ったものでした……今同じことをし
たら、ケガするか、風邪ひくか、あるいは両方か、でしょうね。当時
のことをついつい思い出してしまいます。
隠れたクリスマスソングの名盤。
Happy Christmas!
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓<免責事項等>〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
●紹介した会社の各商標は各会社の登録商標です。紹介した会社・商
品等は、例であり、戦略や商品の良し悪しの評価ではありません。
●無断転載は禁じますが企画や会議のネタにぜひどうぞ。全文転送な
ら構いませんので、部下・上司・同僚など周囲の方にもお勧めを!
●メルマガの内容の実行は、読者さんの責任でお願いします。
●自社の売上向上のために使うのは歓迎ですが、このメルマガの内容
の販売・コンサルティングへの利用で利益を得る行為は禁じます。
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓<発行者情報>〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
●発行者:佐藤義典 ●発行頻度:月・木の週2回目標
●感想、質問、実行の結果などは uretama@mpara.com へどうぞ!
●http://www.mpara.com(マーケティングパラダイス)
マーケティングパラダイスはエルパラ(www.Lpara.com)傘下サイト
●購読の登録・解除はまぐまぐ、メルマ!、Macky! の各サイトか、
http://www.mpara.com/mag.htm (マーケティングパラダイス)で
●バックナンバー抜粋 http://www.mpara.com/backno.htm
マーケティングコンサルティング・研修・セミナーは
ストラテジー&タクティクス株式会社へ
http://www.sandt.co.jp/index.htm
Copyright 2003-2015 Yoshinori Sato
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆売れたま!提携メルマガ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
以下は、売れたま!独自の基準で厳選している提携メルマガです。
●小笠原昭治の マーケティング&ストローク
http://www.mag2.com/m/0000111010.html
お奨め書 「売りこむな!期待をくすぐれ!!」
http://tinyurl.com/4vyk4
●後悔しないための読書【ビジネス書の本格的書評】
http://www.mag2.com/m/0000125885.html
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆売れたま!発行者 佐藤義典 の本 : 合わせて読めば最強!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●最新刊! 実戦的な打ち手に落ちる「マインドフロー」の本
「実戦 顧客倍増マーケティング戦略」
佐藤義典著 日本能率協会マネジメントセンター
http://ow.ly/LncLt
─────────< 経営戦略の最高峰 >──────────
●戦略BASiCSの現時点での集大成にして最高峰
経営のすべてを顧客視点で貫く<社長の最強武器>戦略BASiCS
佐藤義典著 日本経営合理化協会
http://sandt.co.jp/basicsbook.htm
●「経営戦略立案シナリオ」 佐藤義典 著 かんき出版
経営戦略のガイドブック:経営者は必読!
http://www.sandt.co.jp/scenario.htm
●「売れる数字 〜組織を動かすマーケティング〜」
佐藤義典著 朝日新聞出版
戦略を実行に落とし込み、組織を動かそう!
http://ow.ly/32zKP
──────< 物語でわかるマーケティング >────────
●「新人OL、つぶれかけの会社をまかされる」 佐藤義典著
マーケティング入門:読みやすい小説
http://ow.ly/qBY9o
●「新人OL、社長になって会社を立て直す」 佐藤義典著
上の本の続編。主人公が社長になり、戦略構築から実行プロセスま
で物語で体感!
http://ow.ly/6s63d
●「白いネコは何をくれた?」 佐藤義典著 フォレスト出版
物語形式でわかりやすいマーケティング戦略と人生戦略
http://www.sandt.co.jp/shiroineko.htm
─────< マーケティング戦略のベストセラー >──────
●「図解 実戦マーケティング戦略」 佐藤義典 著
マーケティング戦略入門:戦略はここから
日本能率協会マネジメントセンター
http://www.sandt.co.jp/jissen.htm
●「事例でわかる 実戦BtoBマーケティング」 佐藤義典著
BtoBマーケティング戦略の標準テキスト
日本能率協会マネジメントセンター
http://ow.ly/7Wvdq
●「マーケティング戦略実行チェック99」 佐藤義典 著
マーケティング戦略実践:実行のためのチェックリスト
日本能率協会マネジメントセンター
http://www.sandt.co.jp/check.htm
●「ことわざで鍛えるマーケティング脳」 佐藤義典著 毎コミ新書
ことわざだからわかりやすい、伝えやすい、マーケティング戦略
http://www.sandt.co.jp/kotowaza.htm
────────< マーケティングの思考法 >────────
●「実戦マーケティング思考」 佐藤義典著
日本能率協会マネジメントセンター
右脳と左脳をフル活用、売れる思考・発想ができるようになる!
http://www.sandt.co.jp/shiko.htm
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆次号予告:売れたま!の「成果」は?
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●アンケート編、最後です。最後は、これで締めたいと思います!
▼飲み会に、数部印刷して行こう。グチ大会より、前向きの話を!
▼彼氏・彼女・家族との、知的な話題づくりに!
▼ご無沙汰していたあの人との会話のきっかけに、転送しよう!
▼お客様訪問の際のおみやげに、プリントアウトして渡そう!
売れたま!があなたのお仕事に少しでも役立ちますように……
〓〓次号の売れたま!でお会いできるのを楽しみにしています!〓〓
◎このメルマガに返信すると発行者さんにメッセージを届けられます
※発行者さんに届く内容は、メッセージ、メールアドレスです
◎売れたマーケティング バカ売れトレーニング:売れたま
のバックナンバー・配信停止はこちら
⇒ http://archives.mag2.com/0000111700/index.html
「インド人を右に」とレスするたびに右に動いていくスレ
-
1 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/30(土) 14:05:17.71
ID:yDRFQxCW0┏━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┓┃ ┃┣
11 年前
0 件のコメント:
コメントを投稿