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■売れたマーケティング、バカ売れトレーニング:売れたま!■
〜MBAの中小企業診断士がそっと教えるパワフルレッスン〜
━━━━━━━━━━━━━━戦略編Vol.408(累計1287) 2015/12/21
購読者:21,161(まぐまぐ:16,653 メルマ:953 自社配信:3,555)
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■■_売れたま!アンケート2:お客様に聞こう! 特別編_■■
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◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今日のポイント ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
●商品・サービスの「価値は使い方に現れる」。お客様に商品・サー
ビスの「使い方」を聞いて、「本当の価値」を知ろう!
*アンケートのご回答、ありがとうございました。
アンケートは既に締め切りました。
┃売れたま!は、実戦マーケティング戦略の副教材です。売れたま!
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◆売れたま!アンケート 分析編
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●アンケートへのご回答、ありがとうございました。
お知らせしたアンケートは、既に締め切りました。
有効回答数は、現時点で371名となりました。多くのご回答、あり
がとうございました!
200名に達したら、分析結果をご報告しようと考えていました。
200名を超えましたので、回答へのお礼の意味も込めまして、今号
と次号は、その結果を報告申し上げます。
●この特集、少し延長します
人が出しているメルマガの「使い方」や「強み」なんて、誰も興味が
ないだろうと思っていましたので、今号で無理矢理終了するつもりで
した。
が……意外に好意的な反応が多かったので、続けることにします。
「私がどのように素材を料理するのかが、具体的にわかって面白い」
という反応を多くいただいたのです。
確かにリアルな「調査結果」を公開できることは、まずありません。
その意味で、生のデータをどう加工するか、というのを一緒に考えて
行く良い機会でもありますね。
せっかくですので、もう少し続けることにしました。
なお、アンケートの冒頭に、
「なお、この結果・ご回答内容は、メルマガ・HP・書籍などで使わ
せていただく場合があります。それをご許可いただける方のみ、ご
回答いただければ幸いです」
と記載しました。
ですので、いただいた回答を公開する了承は既に得ているものといた
します。
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◆ここまでのまとめ
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●ここまでにしてきた作業
ここまで、何をやってきたかをまとめておきます
1)仮説・聞きたいことを決める
今回は、売れたま!やBASiCSの「BASiCS」を作ることを
目的としました。
2)調査票を作る
目的を達成するために設問に落とし込みます。今回は、
・顧客:どんな方が、売れたま!やBASiCSをどう使うか
・競合:その使い方における「競合」は何か
・強み:その競合ではなく売れたま!やBASiCSを使う理由は
という設問です。
「自由回答形式」でご回答いただきましたので、あとで解釈・分類し
ていくことになります。
3)回答をお願いする(回答は既に締め切りました)
売れたま!でお願いしました。簡単なお礼もつけました。
4)データ分析の用意をする
・クリーニング:変なデータを修正・削除
・データ形式をピボットテーブルで分析できる形式に変更
なお、「データ形式をピボットテーブルで分析できる形式に変更」と
いうところで、この作業が大変……と前回書いたところ、かなりラク
にできる方法を読者様から教えていただきました。Uさん、ありがと
うございました。
これまでずっと、「できるからやってしまおう」と力づくでやってし
まっていたんですよね……立ち止まって、「もっとラクにできないか
なあ……」と考えるか、調べるか、するべきでした。ものすごく反省
しました。
5)属性(フェース)を分析する
まずは、どんな方が回答されているか、というのを分析します。いわ
ゆる「フェース」(回答者の属性)ですね。
ざっくりまとめます。
・30〜40代の男性がメイン
・「会社員」が絶対数としては多いが、経営層も多い
・企業規模は、まんべんなく分布
・佐藤義典の書籍を平均4.8冊お持ちの「マニア」の方
前号までに、ここまでやってきました。
今回は、自由回答形式の設問の分析に入っていきます。
ここからは、いつもの「結論ありき」の流れになっていません。
分析しながら、「実際に私がどのように考え、どのような作業をして
いるのか」を追体験いただきたいのです。
ですから、「美しい流れ」にはしていないことをご了承ください。
ある意味での「実戦的」な流れになっています。
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◆価値は使い方に現れる
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●売れたま!と佐藤義典の本の「価値は使い方に現れる」
「価値は使い方に現れる」というのは、売れたま!や拙著で幾度とな
く提唱している考え方です。
今回もそれを実戦しました。
今回分析する設問は、売れたま!の「使い方」です。
設問2(解答必須)
「売れたま!と佐藤義典の本」をあなたはどのようにご活用されてい
らっしゃいますか? 活用方法と、活用されて良かったことを教え
てください。飲み会のネタになった、上司に褒められた、売上が
○○%上がった、など何でも結構ですが、具体的に教えていただけ
るとありがたく存じます。使っていなければ「なし」とご記入くだ
さい。自由記入式の回答です。
一番聞きたかった設問です。
●自由回答形式の回答を、手動でテキストマイニング!
選択肢形式の(以下からお選びください、といったような)設問がで
きるのは、、
・おおよそどんな回答が来るかわかっており、
・その答えを量的に知りたい場合
に限られます。
今回は、「そもそもどんな答えが来るのか」というのを知りたかった
ので、選択肢形式の設問はナンセンスです。
従って、自由回答形式で聞くことにしました。
ただ、この形式で聞くと、後から分析するのが大変です。
「テキストマイニング」ができるソフトで良いものも出てきています
が、今回は、十分に自分で目を通せる回答数(それでもかなり時間は
かかりますが)でしたので、自分でやりました。
●「自由回答」をムリヤリ「数値化」しました
今回は、「自由回答」を分析・再分類して「数値化」するという、か
なり強引な手法を使っています(前回のシルク・ドゥ・ソレイユのと
きもそうでしたが)。
通常の調査においては、
1)定性調査:まずは自由回答やグルインで「選択肢の候補」を確認
2)定量調査:それを定量的に確認する
という方法がセオリーです。
が、今回は
1)時間が無い(回答を締めきってすぐ売れたま!執筆)
2)厳密性がそれほど要求されない(間違っても私が困るだけ)
という理由で、少々強引な手法を使っています。
大手企業が役員会で意思決定、というような場合には、今回の手法は
まずいでしょうね。「ちゃんと調査しろ」と怒られそうです。
それでも、今回のような手法は「お客様の生の声」を直接分析できる
ために、「肌感覚を感じられる」というメリットはあります。
小規模企業が「100人のユーザーの調査」をされるような場合や、
「自分の責任で意思決定」するような場合は、今回のような手法でも
良いと個人的には思います。
●「ニーズは言葉に表れる」
そして……ここが「セグメンテーション」のキーポイントでもありま
す。
価値は使い方に現れます。
そしてセグメンテーションは「価値」で顧客を括るものです。
ですから、やったことは、この回答欄を何回も何回も何回も見返し、
キーワードを探し、回答をまとめました。
費やした時間は、十数時間以上だと思います。
ただ、非常に楽しい、というか、勉強になる、というか、これからの
売れたま!や本の執筆の指針となるものですから、苦にはなりません
でした。
●途中段階のデータです
この結果は、現時点では「仮」です。
このあとの設問の分析でしたり、データの修正などで変わる可能性が
あります。
実際、今回もデータを1件削除しました。必須回答欄がなぜか空白の
回答があったからです。
従って、回答数は1つ減り、371となりましたので、前回と比べて
結果が変わっています。
通常はこれはまだお客様や経営層への「最終報告」の前の段階です。
課長〜担当者さんの「内輪」で共有する段階のものです。
では、その結果を発表します!!
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◆売れたま!と佐藤義典の本の使い方は?
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●売れたま!や本の「価値は使い方に現れる」
これが「売れたま!と佐藤義典の本の使い方」トップ10です!!
数字は、回答人数です。
1)戦略立案 56
2)マーケティングの学習・理解 45
3)思考整理 40
4)マーケティング実戦 34
5)商品開発 24
6)共通言語 16
7)社内教育 14
8)話のネタ 13
9)説得力強化 12
10)上司・経営層への提案 11
(小計 265)
もともとこのような「選択肢」があったのではなく、371名のご回
答を分析・分類したら、上記の結果になったということです。私の判
断による分類ですので、この数字は、この後で変わる可能性がありま
す。「大体これくらい」ということです。
「なし」という回答が31あり、それは除外しています。「なし」も
いれるとトップ10で回答全体の約8割を占めます。
ただ、これ以外の回答が重要でないということでは全くありません。
少数意見の方にも、重要なヒントは隠されています。
今回は、1人1答という形式で分類しています。純粋に回答間の比較
が出来るようにするためと、後で回答の「足し算」ができるようにす
るためです(複数回答形式の回答の「足し算」もできなくはありませ
んが、回答の重要度がわからなくなってしまいます)。
お一人で、複数の項目にあてはまる様な回答をされた方もいらっしゃ
いますが、回答の趣旨に一番あてはまるように分類しました。その部
分は恣意的ですので、必ずしも量的に正確とは言えません。
それぞれに、どんな回答をいただいていたのか、見ていきましょう。
コメントは、一部を抜粋させていただいています。
1)戦略立案 56
・BASiCSは弊社の戦略作りにも取り入れさせて頂いております。
・会社の経営戦略、事業計画を作成する際に活用している。
・経営戦略を立てたり、そのための打ち手を見つけたりする、いわゆ
る普通のというか王道な使い方です。
2)マーケティングの学習・理解 45
・マーケティングの教科書として
・私はマーケティング初心者で、勉強のため読んでいます。
・マーケティングを勉強しようと思い、ネットで本を探したら入門書
としてドリルを売るなら穴を売れが様々なサイトで紹介されていま
した。
3)思考整理 40
・T:仕事中 P:職場 O:製品改良やマーケティング施策を検討し
ている時の考え方、抜け、漏れなどのチェックに活用。読むたびに
新たな発見があったり、考え方の整理が出来ること。
・考え方をシンプルにするために参考にしている。
・マーケティングのフレームワークが斬新です。営業職をしているの
で行き詰まったとき散らばった考えが整理できます。
4)マーケティング実戦 34
・自社商品のマーケティング・企画等に活用させていただいている。
・実際にマーケティングの実務において、その考え方を活用していま
す。
・販路が広がった
5)商品開発 24
・商品開発の手順の確認を行うとき。良かった事はスムーズにことが
運ぶ。
・商品開発に活かすため。商品開発の戦略に一貫性を持たせることが
出来ている。
6)共通言語 16
・顧客と一緒に考える下敷きができた
・社内の共通言語となっているので課題が明確になります。
7)社内教育 14
・若手社員の育成の手引きに。特に「売れたま!」は自ら自社に当て
はめると・・・的な加筆を加えてメンバーに転送しています。
8)話のネタ 13
・事例を引き出しにしまっておいて、何かのたとえを話すときに使っ
ています。
9)説得力強化 12
・部署内ミーティングで、売れたまや本に書かれているような具体的
な事例を付け加えることで、説得力が上がります。
10)上司・経営層への提案 11
・戦略BASiCSを使って、自部署の3か年計画を提案し、採用さ
れた。
6位以下の回答は、もう一度括ってしまって良いかもしれません。
6)共通言語 と 8)社内教育
7)話のネタ と 9)説得力強化
などは、かなり近い感じがします。
回答者属性とのクロス分析などもしながら、括ってしまって問題なさ
そう(=回答者属性が近い)のであれば、括って良いでしょう。
このあたりは、その都度の判断になります。
ただ、最初に分析するときには、分けて分析しておきます。後でまと
めるのは、カンタンです。
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◆「使い方」がわかれば、展開方法がわかる
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●この分類自体が「セグメンテーション」の切り口となる
私として、とにかく欲しかったのがこのランキングというか、表だっ
たのです。
というのも、この「使い方」という切り口自体が、有力な
「セグメンテーションの切り口(の有力な候補)」
となるからです。
現時点ではこのように分けていますが、回答を何回も読み返して、
「あ、こう括った方が良いかも」
と、また考え直すかもしれません。
●売れたま!の使い方から、展開方法を考える
このような「使い方」がわかれば、「商品開発」など、これからどの
ようなことを出来るか、の大きな参考になります。
例えば、「どんな本を出すべきか」ですね。
この中で言えば、
5)商品開発
がそれに当てはまります。
この回答は、思っていたより上位に来ていました。
「商品開発編」を既に20号以上出して、
「BASiCSは、商品開発にも使える」
と繰り返し主張してきたことも影響しているのかもしれません。
「商品開発の本」を書くのはこの数年内の課題だと考えています。そ
の「顕在ニーズ」があることが確認できました。
●逆に、どう使われて「いない」か、も考えよう
反対に、どういう使い方をされて「いない」か、も考えてみます。
この中で、「メッセージ」を考えるのに使っている、という方は非常
に少ないです。
ゼロではありませんが、ゼロに近いです。
「メッセージの本」をを出すことも考えています。
それで、今回の「ささやかなお礼」(アンケートのオファー)もそれ
に沿った内容です(ご感想をいただければ嬉しいです)。
それはニーズがないのか、それとも売れたま!で提唱してきていない
からなのか、をあらためて検証する必要がありそうです。
このように、
・自社商品・サービスはどう使われているのか?
・自社商品・サービスはどう使われていないのか?
は、色々な示唆を与えてくれます。
「価値は使い方に現れる」からですね。
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◆「自分の感覚」と「顧客の回答」のズレを知ろう!
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●自分にとって「意外だったところ」に、感覚の「ズレ」がある
このあたりの数字を見ながら、自分の感想を書き留めて行くのも大事
なことです。
私も、結果に対する感想を書き込みながら分析していました。
特に、自分にとって「意外なところ」を書き留めるのは大事です。
というのも、そこに
「自分の感覚」
と
「顧客の感覚」
の「ズレ」があるからです。
私にとって特に意外だったこと(=気づきがあったこと)は、以下の
3つです。
1)戦略立案
この回答が意外に少ないな、ということでした。
1位は1位ですが、僅差の1位です。
半分くらい(=圧倒的多数)が、「戦略立案」に関わることか、と考
えていました……が、意外にそうでもない、ということです。
2)マーケティングの学習・理解
この回答が2位に来たのは、かなり意外です。というのも、拙著は
「既存の教科書に対するアンチテーゼ」であり、挑戦だからです。
「エライ先生が言っているから「良い」のではなく、使いやすくて、
成果が出るから「良い」であるべきではないのか?」
という、世の中への問いが私の本の出発点です。
それを主張した「図解 実戦マーケティング戦略」は、有り難いこと
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分野で唯一の日本人著者として選ばれた本となりました。
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自分では「既存理論に対するアンチテーゼの提唱者」のつもりでも、
いつの間にか、自分が「既存理論」の側になっていたんですね。
この手の話は結構あって、「やんちゃな若手」が気づいたら「主力の
リーダー」になっている、みたないな感じですね。
野球で言えば、巨人の坂本勇人選手、日本ハムの中田翔選手がそんな
感じでしょうか。2人とも20代後半です。数年前まではやんちゃな
若手でしたが、今や2人ともチームの主力であり、リーダーです。
会社でもそうです。「業界の風雲児」が、いつの間にか「大手の既存
プレーヤー」になっていたりするわけです。
3)思考整理
これは、「灯台下暗し」でした。
確かに、フレームワークの役割にはそれがあるわけですが、あまり重
視して来なかったように思います。
まだここには「伸びしろ」がありそうですから、いただいた回答をさ
らに深掘りする必要があります。
私にとっては、1〜3位の回答は、それぞれに「意外性」=気づきの
あるものでした。
それぞれに、もう少し考えてみたいと思います。
ちなみに、そういうときにどうするかと言うと……
「お客様にもう一回聞く」
ということになります。今回と同じ聞き方はできませんから、お会い
した方などに聞く、ということになりますね。
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◆「どんな人がどんな使い方をしているのか?」を確認
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●「使い方」と「属性」の相関を確認しよう!
次に、「使い方」と、回答者の「属性」のクロス集計をしてみます。
「どんな人がどんな使い方をしているのか?」
を確認するためです。
ここは、「探索的」(exploratory)にデータを見ていきます……
というとちょっとカッコいいですが(笑)、色々な切り口を試しなが
ら、「何が使い方の差を説明するのか」を考えて行く、地道な作業で
す。
こういうところに、時間がかかります。
「華やかな発見」なんていうのは、すさまじい「実りのない時間」の
上に成り立っているものです。
ちょっとデータをパパパパ、と見て、「うん、これで全部わかった」
ということにはなりません。できたとしても、それでは競合でも誰で
もできる、ということですのであまり意味がありません。
●クロス集計とは
ここまで、「クロス集計」という言葉を使ってきましたが、念のため
言葉の解説をしておきます。
「クロス集計」とは、単純集計に対して、文字通り「クロス」で見る
手法です。
「単純集計」が、先ほどのこのような集計です。
1)戦略立案 56
2)マーケティングの学習・理解 45
3)思考整理 40
分析軸が1つ、ですので「単純主計」です。
それに、もう1つの軸を加えて「クロス」するわけです。
例えば、「役職別に使い方を見ていこう」ということです。「役職と
クロスして見てみよう」といった言い方をしますね。
●「使い方」と「属性」のクロス集計
では、この「使い方」を「役職」「性別・年代」などとクロスしてい
きます。
目立ったデータだけをピックアップしますが、全体としては、それほ
ど強く出ているわけではありません。
○役職×「使い方」で目立ったこと
1)戦略立案 :「社長・経営者」「自営業・起業家」「専門職」
2)学習・理解:「自営業・起業家」「専門職」
「社長・経営者」が「戦略立案」に使うというのはよくわかります。
想定通りです。
「自営業・起業家」「専門職」の方は、自分で理解して、自分で戦略
を作って、ということなのでしょう。
○性別・年代×「使い方」で目立ったこと
1)戦略立案:男女ともに、年齢が上であるほど高い
2)学習・理解:「20代以下男性」と「女性全般」で高い
3)実戦 :「50代以上の男性」で極端に低い
これもわかりますね。
「20代以下」の方は、経験が少ないために「勉強」し、30代以上
になると「実戦」し、「50代以上」になると、「戦略立案」をする
立場になる、ということでしょう。
○企業規模×「使い方」で目立ったこと
2)学習・理解:「1〜9名」で高い
4)実戦 :「1〜9名」で高い
5)商品開発 :「100〜999名」「1,000名以上」で高い
6)共通言語 :同上
これは、面白い結果でした。
大企業の方が「学習・理解」で高いかと思っていましたが、そうでは
ありませんでした。大企業の方は、企業研修などでマーケティングを
「学習・理解」しているのかもしれませんね。
「小規模企業」の方は、自分で学習し、自分で使うんですね。
「商品開発」は、大企業に偏っています。これは納得です。もし「商
品開発の本」を出すのであれば、「大企業の方」向けに書くことにな
ります。
これはある程度検証済みです。以前に開催した「商品開発セミナー」
では、名だたる大企業の商品開発担当者さんが多く集まりました。
●セグメンテーションの切り口は?
属性とのクロス集計では、「結論」「新たな発見」めいたものは、こ
の時点で出てきていません。
どの顧客層でも、全ての「使い方」が、(ある程度は)万遍なく出て
きているのです。
逆に言えば、「属性」では、ニーズが的確に表せていない、というこ
とが言えそうです。「使い方」という切り口が普遍的に、「人」に関
係なく切れる、ということなのかもしれません。
このあたりは、「強み」を見ながらまた考えていきます。
●クロス集計は、やり方次第で色々とできる
クロス集計は、分析の「切り口」を工夫次第で色々と作ることができ
ます。
このあたりに、経験やスキルが現れます。
例えば、今回は「拙著のどの本を持っているか」という設問がありま
す。その答えを合計すれば、ある回答者の方が、何冊拙著をお持ちか
がわかります。
その結果は……
・0冊 :33名
・1〜2冊:104名
・3〜5冊:107名
・6冊以上:127名
となりました。総計371名で前回の分析より1名減っているのは、
不十分なデータを1件削除したからです。
この「拙著の所有冊数」の分析結果は、クロス集計の「切り口」とし
て使えます。
こうやって、クロス集計の「切り口」を色々試すと、わかることもあ
ります。
●「拙著の所有冊数」と、「戦略立案に使う率」がキレイに相関!
で、今回わかったのは……
「拙著を持っている冊数が多いほど、戦略立案という使い方をする」
ということがわかりました!!
これは、極めて重要な発見です。
「本の所有冊数」が多いほど、「戦略立案」という「使い方」をして
いる方が多いのです。
・0冊 :3%
・1〜2冊:10%
・3〜5冊:15%
・6冊以上:23%
このデータを見たときに、思わず声が出ました。
今やっていることに、
「これでいいんだ」
という確信を持てた瞬間だったからです。
売れたま!にしても本にしても、メインは「戦略立案」であり、それ
が私の「主戦場」であり、「負けてはいけない戦場」です。
そこで、私の想定する「戦略立案」という「使い方」をされる方ほど
拙著を使っていらっしゃる、
つまり
「拙著が私の想定した使い方として、刺さっている」
ということになるからです。こういう発見があると安堵します。
念のためですが、本を買ってください、などと言ってませんよ。
本を買ってらっしゃらない方も、同様に大切な「ファン」です。この
アンケートにお答えいただくのは、相当な手間です。
ちなみに、「0冊」の方は、「マーケティングの学習・理解」という
使い方がトップでした。
それこそ、「売れたま!」の担う役割であり、売れたま!が「刺さっ
ている」ということになります。
「良質な教材を無償提供し、マーケティングを知ってほしい」
という売れたま!の存在意義が証明された、ということでもあります
から。
ということで、今号は異様に長くなりましたが、一区切りします。
今回は「使い方」の分析でした。次回は「強み」を分析します。
この特集は、あと1〜2回で終える予定です。
その後に、年末恒例の…………はい、アレも控えていますので!
★今日の「アタマに問いかけるべき適切な質問」
あなたは、自社の商品・サービスの「使い方」をお客様に確認したこ
とはありますか?
ぜひお考えになってみてください!
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◆今日のまとめ
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●商品・サービスの「価値は使い方に現れる」。お客様に商品・サー
ビスの「使い方」を聞いて、「本当の価値」を知ろう!
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◆売れたま!を解除するには
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売れたま!は、以下の3つの配信会社から配信されています。下記の
ページの中段、青色の部分からご自身にて解除下さい
http://sandt.co.jp/uretama.htm
ご購読ありがとうございました! ご活躍をお祈りしております。
**************************************************************
▼今日の日記▲
もうホント年末ですね……
今日、資料を1つ提出して、仕事らしい仕事は一応一段落しました。
あと、事務処理がまだ色々とあります。
私は、お客様商売ですので、お客様がお忙しいとき(例えば今)は、
結構時間に余裕があったりします。
今回の売れたま!は、通常より数倍の時間をかけて書いています。そ
もそも分析にすさまじい時間がかかっていますが、それが可能なのも
今だからですね。繁忙期ではできません。
年末年始はウェブサイトの改修もしたいんですよね……それこそマイ
ンドフロー的に色々と改善したいところがありまして、今の時期にや
ってしまいたいところです。
クリスマスシーズンには、HPをクリスマスっぽい背景にするとか、
本当はやりたいんですよ。サンタ姿の売多真子がお迎えするとか(笑
そんなニーズってあります? ないですよねえ……(笑)
●今日のiPod Tune:クリスマスソング2015
Thanksgivingも終わり、クリスマスシーズンの幕開け!
売れたま!もクリスマスソング特集! 去年はやっていないので、2
年振りということになります。
今日の曲は……
○Christmas Time by Bryan Adams
1985年リリース、彼が絶頂期の時に出したクリスマスソング。こ
の曲もクリスマスの定番の1つ。
シンプルでストレートな曲に乗せられた骨太なボーカルは、彼の歌の
魅力。
この時代の彼の曲は、本当に好きなんですよね。この時期にこの曲を
出してくれたことを本当に嬉しく思います。
ロックなクリスマス♪
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓<免責事項等>〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
●紹介した会社の各商標は各会社の登録商標です。紹介した会社・商
品等は、例であり、戦略や商品の良し悪しの評価ではありません。
●無断転載は禁じますが企画や会議のネタにぜひどうぞ。全文転送な
ら構いませんので、部下・上司・同僚など周囲の方にもお勧めを!
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Copyright 2003-2015 Yoshinori Sato
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◆売れたま!提携メルマガ
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以下は、売れたま!独自の基準で厳選している提携メルマガです。
●小笠原昭治の マーケティング&ストローク
http://www.mag2.com/m/0000111010.html
お奨め書 「売りこむな!期待をくすぐれ!!」
http://tinyurl.com/4vyk4
●後悔しないための読書【ビジネス書の本格的書評】
http://www.mag2.com/m/0000125885.html
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「実戦 顧客倍増マーケティング戦略」
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─────────< 経営戦略の最高峰 >──────────
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経営のすべてを顧客視点で貫く<社長の最強武器>戦略BASiCS
佐藤義典著 日本経営合理化協会
http://sandt.co.jp/basicsbook.htm
●「経営戦略立案シナリオ」 佐藤義典 著 かんき出版
経営戦略のガイドブック:経営者は必読!
http://www.sandt.co.jp/scenario.htm
●「売れる数字 〜組織を動かすマーケティング〜」
佐藤義典著 朝日新聞出版
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──────< 物語でわかるマーケティング >────────
●「新人OL、つぶれかけの会社をまかされる」 佐藤義典著
マーケティング入門:読みやすい小説
http://ow.ly/qBY9o
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●「事例でわかる 実戦BtoBマーケティング」 佐藤義典著
BtoBマーケティング戦略の標準テキスト
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マーケティング戦略実践:実行のためのチェックリスト
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●「実戦マーケティング思考」 佐藤義典著
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右脳と左脳をフル活用、売れる思考・発想ができるようになる!
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◆次号予告:売れたま!の「強み」は?
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●今回は売れたま!の「使い方」を分析しました。次回は「競合」と
「強み」を分析していきます。
▼飲み会に、数部印刷して行こう。グチ大会より、前向きの話を!
▼彼氏・彼女・家族との、知的な話題づくりに!
▼ご無沙汰していたあの人との会話のきっかけに、転送しよう!
▼お客様訪問の際のおみやげに、プリントアウトして渡そう!
売れたま!があなたのお仕事に少しでも役立ちますように……
〓〓次号の売れたま!でお会いできるのを楽しみにしています!〓〓
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「インド人を右に」とレスするたびに右に動いていくスレ
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1 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/30(土) 14:05:17.71
ID:yDRFQxCW0┏━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┓┃ ┃┣
11 年前
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