■売れたマーケティング、バカ売れトレーニング：売れたま！■
〜ＭＢＡの中小企業診断士がそっと教えるパワフルレッスン〜
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━特別編Vol.064 2009/11/30
購読者:20,733 (まぐまぐ:15,272 メルマ！:650 めろんぱん:4,811)
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■＿実戦マーケティング思考６：売れるＤＭの作り方 前編＿■■
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◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今日のポイント ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
●「マーケティング思考 ７つのスキル」で売れるマーケティングコ
ミュニケーションをしよう！
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◆売れるＤＭの作り方
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●成功報告が届きました！
「実戦マーケティング思考」を今年の３月に上市してから、約半年強
です。
某所で私がマーケティングを教えた方から、「実戦マーケティング思
考」を使って、売れるＤＭが作れました！ という成功報告をいただ
きました。
結果はもとより、その「思考」プロセスが素晴らしかったので、ぜひ
売れたま！読者さんに共有したく思います。
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◆復習：実戦マーケティング思考
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●実戦マーケティング思考 ７つのスキル
マーケティングの思考法は、以下の７つ。
１）論理スキル１：要素分解
２）イメージスキル１：静止画イメージ
３）イメージスキル２：つぶやきイメージ
４）イメージスキル３：動画イメージ
５）論理スキル２：プロセス分解
６）論理＋イメージ１：モーフォロジカル・アプローチ
７）論理＋イメージ２：数値化＆グラフ
そして、この背後に流れるのが
一貫性：論理スキル
具体性：イメージスキル
の２つでした。
●「サイト用パーツ」のＤＭ
対談のお相手は「くまごろう」さんです。もちろん仮名です。
ＤＭで拡販した対象は「サイト用パーツ」です。法人顧客のＨＰにそ
のパーツを置くと、くまごろうさんの会社の商品が売れる、というパ
ーツです。
では、対談編、始まり始まり〜。
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◆くまごろうさん、登場！
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佐藤：くまごろうさん、ご無沙汰です！
くま：こちらこそご無沙汰しており、恐縮です。
佐藤：今回は素晴らしい成功報告をありがとうございました。よく使
いこなしてらっしゃるな、と思い、ぜひ色々聞きたいです。
くま：よろしくお願いします！
佐藤：こちらこそ！ 早速ですが、自己紹介をお願いします。
くま：はい、ある会社でマーケティングリサーチを担当しています。
佐藤：直接ＤＭなんかを作っていらっしゃるわけではないんですよね
くま：はい、今回のＤＭも、実施したのはプロモーション部門の方で
私は佐藤先生から習ったことをベースに知恵を出しただけです
佐藤：いえいえ、ご謙遜。
くま：いえ、本当にそう思います。プロモーション担当の方が、実戦
マーケティング思考の手法を信じてくれたのが一番ですから
佐藤：なるほど、そういうことですか。では、くまごろうさんと、プ
ロモーションの方との合作ですね。
くま：いえ、やっぱり「実戦」されたプロモーション担当の方がすご
いですよ、やっぱり。やる人が一番偉いですからね。
佐藤：なるほど、そうかもしれませんね。では伺っていきましょう。
くま：何なりとどうぞ♪
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◆反応率２５％の驚異のＤＭ
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佐藤：まずは、どんなプロジェクトだったんですか？
くま：かいつまんで言うと、ＤＭを送りました。その結果が、今まで
より桁違いに良かったんですよ。
佐藤：対象はどなたですか？
くま：ＢｔｏＢで、対象は法人です。弊社製品をプロモーションする
ために、「サイト用パーツ」を導入していただくものです。
佐藤：「サイト用パーツ」とは？
くま：ＤＭの送り先の会社のＨＰに、そのパーツを貼り付けてもらう
と、弊社の製品が売れるんです。
佐藤：は？ くまごろうさんの会社の製品が売れる？
くま：あ、弊社の製品が売れるんですが、もちろんその会社の売上に
もなるんですよ。
佐藤：となると、そのサイト用パーツを載せて売上が立つのであれば
ＤＭの送り先の会社にもメリットがありますよね？
くま：はい、そうなんですが、そのあたりがあまり伝わってなかった
ようです。
佐藤：それを改善されたわけですね。具体的な方法は後で伺うとして
成果はどうだったんですか？
くま：詳しい数字は明かせないのですが、約１６０社に配布して、
約４０社から反応があり、のべ１３０件の成約でした！
佐藤：え！？ ２５％の反応率！ 奇跡的な数字ですね。
くま：ありがとうございます。
佐藤：それまではどうだったんですか？
くま：メルマガやＤＭでお知らせをお送りしてはいたのですが、あん
まり反応は無かったようです。
佐藤：なるほど……
くま：もちろん、サイト用パーツのプロモーション担当者の方は頑張
っていらして、目標の半ばまでは達成されていたのですが……
佐藤：半分でもすごいと思いますが、そこで、手詰まりだった？
くま：ええ、色々とやってはいたんですが……
佐藤：それで、ＤＭでこの数字が達成できたわけですか？
くま：はい、お釣りが出るくらいに（笑）
佐藤：わーお（笑）
くま：プロモーション担当の方も喜んでいて、本当に良かったです
佐藤：微力ながらお役立てできたようで何より♪
くま：いえ、微力どころか……すっごく！
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◆論理スキル：要素分解
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佐藤：では、どんな順番で考えたか、「動画イメージ」でご紹介くだ
さい（笑）
くま：そ、そう来ますか（笑）。まずは、実戦マーケティング思考の
本通り、要素分解から入りました。
佐藤：何をされたんですか？
くま：セグメンテーションです。そもそも自社サイトを盛り上げよう
という姿勢がないとサイト用パーツに反応しませんよね？
佐藤：そうですね。
くま：ですので、更新頻度などをわかる範囲で調べてリスト化し、あ
る基準で絞り込みました。
佐藤：となると、その「サイト用パーツ」のベネフィットは、「自社
サイトを盛り上げる」ということですよね？
くま：ど、どうしてわかるんですか？
佐藤：だって、「セグメンテーションの軸」はニーズですよね。
くま：なるほど〜。
佐藤：まずは、論理スキルから、「左脳」から入ったわけですね？
とすると、次は「右脳」にバトンタッチですか？
くま：そうです！
佐藤：この右脳と左脳の「やりとり」が「実戦マーケティング思考」
の最大のポイントですからね。
くま：この時点で、大体２５０社くらいに対象を絞りました。
佐藤：ニーズから絞ってるわけですから、それでいいと思います。
くま：このあたりは割と冷静な作業ですね
佐藤：左脳ですからそうなりますね。サイトの更新頻度なんかは、淡
々と調べればいいわけですから。
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◆「静止画イメージ」と「つぶやきイメージ」
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くま：次は、ＤＭを受け取る方々を「静止画イメージ」で想像しまし
た。ＤＭの送り先のマーケティングや営業担当者ですね。
佐藤：先ほどまでは「左脳」で、ここから「右脳」の出番ですね。具
体的に何をされたんですか？
くま：ＤＭを受け取る方のキーワードをポストイットに書いては、壁
に貼っていく、ということをしました。
佐藤：なるほど！ そうやって「絵」にしていくわけですね。
くま：そうです、それで「顧客像」を作り上げました。
佐藤：顧客像ができたら、そのニーズですよね？
くま：はい、その人たちにとって「嬉しいこと」は何か？ という視
点で、サイト用パーツのチラシを見直してみました。
佐藤：そしたら？ 自社視点だった、と……
くま：そうなんですよ！ もう、「我々の視点しかない」というのが
如実にわかって……
佐藤：受け取る側の「メリット」、いわゆる「ベネフィット」が薄い
わけですね……
くま：確かに、受け取る人から見て、「嬉しいこと」がわかりにくか
ったんです。
佐藤：相手にとって「嬉しいこと」は何だったんですか？
くま：ＢｔｏＢですので、「売れる」というのと、先ほどの「サイト
が盛り上がる」ということですね。
佐藤：それが、静止画イメージで顧客像を明確にしたからわかったわ
けですよね？
くま：そうです。よりリアルにイメージできたというか、ＤＭの受け
手の立ち場に立ちやすくなりました。
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◆ベネフィットの絞り込み
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佐藤：それまでは、その「嬉しいこと」はご案内などに書いてなかっ
たんですか？
くま：もちろん書いていますが、「嬉しいこと」としては書かれてい
ませんでした。「商品説明」に終わっていたんです。
佐藤：伝「わ」っていなかったんですね。
くま：そうですね、ポストイットで考えた顧客像の方には、読んでも
わかりにくかったと思います。
佐藤：なるほど、あくまで顧客像ありきですね。で、どうされたんで
すか？
くま：思い切ってベネフィットを絞り込みました。サイト用パーツの
中でも、「プレゼント用パーツ」に絞りました。
佐藤：プレゼント用パーツとは、どんなものですか？
くま：ありきたりではありますが、購入すれば、プレゼントに応募で
きる、というものです。
佐藤：それが、顧客像にはどういうベネフィットかと言うと……
くま：顧客像は、「マーケティング」の方ですが、これなら、サイト
に貼り付けるだけで、毎月プレゼントキャンペーンができます
佐藤：なるほど！ 自分たちでキャンペーンはしないで、くまさんの
会社がやってくれる。でも自分たちがやっているように見える
くま：そうです。自社のキャンペーンのようになるんです。ですので
サイトの盛り上がり感もあります。
佐藤：お客様というか、そのＤＭの受け手の「仕事を手伝う」という
ことですね。お客様のサイトのプロモーションを手伝う、と。
くま：そうなんです。このあたりは、「静止画」をやりながら「つぶ
やき」も同時にやっていた感じです。
佐藤：なるほど、右脳でずっと考えていたわけですね。
くま：ええ、ポストイットで考えた顧客像になりきりながら、どうす
ればこの人たちが嬉しいのかな、と考えたんです。
佐藤：そうなると、その人たちの「嬉しいこと」がわかるわけですね
くま：そうなんです。気づいてしまえば当たり前なんですが、その人
たちは、自分たちの仕事を手伝って欲しかったんですよね。
佐藤：そこがポイントです。わかってしまえば当たり前のことに気づ
けるかどうか、なんですよ
くま：佐藤先生がよくおっしゃっていた、マーケティングに魔法は無
いっていうことですよね。
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◆ベネフィットとターゲットのグルグル回し
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佐藤：かなりベネフィットが洗練というか、具体化されましたね。サ
イトのプロモーションを手伝う、という位置づけに……
くま：そうなんです。この時点で「サイト用パーツ」が「プロモーシ
ョン支援パーツ」となりました。
佐藤：すると、ターゲットも変わりますか？
くま：そうなんですよ。当初２５０社に絞ったのですが、この段階で
さらに絞って、１６０社くらいになりました。
佐藤：結構絞りましたね。
くま：プレゼント用パーツが効かないお客様を外しました。
佐藤：ベネフィットが具体化できれば、そのようなことができますね
くま：今までであれば、「じゃあ２通りのメッセージを入れたＤＭを
作ろう」となっていたと思います。
佐藤：今回は、「顧客像」が明確にイメージできていたから、そうし
なかったわけですね。
くま：はい。今までも多くを伝えようとして伝わらなかったわけです
から、今回は絞りこみました。
佐藤：いや、素晴らしいです。「顧客像」をイメージして、ベネフィ
ットを考え、それをまた「顧客像」に戻す、という……
くま：はい、本に書いてある、「やりとり」という感覚が大分わかっ
た感じがします。
佐藤：売多勝さんが言うところの、「グルグル回せ」ってヤツですね
くま：私もその境地に少し近づけたのかな、と（笑）
佐藤：いや、すごいですよ。
くま：静止画イメージとつぶやきができたので、次はいよいよ、動画
イメージに……
ということで、今回は既に大分長くなってしまったので、ここまでと
させていただきます。
続きは次回に！ 次回もお楽しみに！
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▼今日の日記▲
週末には、以前いた会社の大先輩の方とお会いしました。独立された
とのことで、年齢的には私の大先輩ですが、独立においては私の方が
早いため、僭越ながら「白いネコ」の話を要約したアドバイスをさせ
ていただきました。
そのときに気づいたのですが、白ネコの本は、３０歳くらいの方を対
象に書いたのですが、企業を定年などで退職されて、これから第２の
人生を歩もうという方にもお役立ていただけそうです。というか、自
分の歴史を振り返る、というあの「独自資源」の話は、キャリアが長
いほどネタがあります。６０歳の方なら、４０年ほど仕事人生がある
わけで、その中には必ず、必ず光るモノが多く眠っているはずです。
これこそまさに「ベネフィット」と「ターゲット」の話ですね。白ネ
コ本の「ベネフィット」は「自分らしく生きる道筋を描く」ことです
ので、悩み多き３０歳をターゲットにしました。が、このベネフィッ
トはその２倍の年齢の６０歳の方にも使える、ということですね。
●今日のiPod Tune：「売れる会社のすごい仕組み」ＢＧＭ特集！
読書の秋！ ということで、この秋は新刊「売れる会社のすごい仕組
み」で、戦略構築力をパワーアップ！
ヒロイン売多真子が活躍するマーケティング小説、売れる会社のすご
い仕組みを盛り上げるＢＧＭ特集！
第６章 「想い」を届ける「共鳴のサイクル」
Ｐ．２２７〜２４２
さあ、いよいよ新装開店！ 真子、清川、望たちの知恵と熱意の結晶
はどうなる？
まだ販促をかけず、寂しい店内に広岡社長が現れる。今日は広岡を普
通の顧客として招待した、社内的には勝負の日。
Everybody Have Fun Tonight by Wang Chung
１９８６年、全米２位の大ヒット曲。まさに８０ｓのディスコサウン
ドって感じのノリノリの曲です。
広岡が来店と同時にビートの効いたイントロがスタート。
小じゃれたイタリアンにはおよそ似合わない、ノリの良いシンセとボ
ーカルが広岡夫妻とホールスタッフのやりとりを彩ります。
そのココロは……もちろん、Everybody, Have Fun Tonight! さあみ
んな、今宵は楽しんで行こうよ！ 真子のシャウトが聞こえるよう。
様々な仕掛けに引き込まれる広岡夫妻は、存分に新生そーれ・しちり
あーのを楽しむ。
出だしはＯＫ。さあ、肝心の客足はどうなる？
この本は、５〜６回読んでいただいても、そのたびに新しい気づきが
あるはずです。ぜひＢＧＭを聞きながら再読してみてください！
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できるとは限らないこと、あらかじめご了承ください。
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マーケティング戦略実践：実行のためのチェックリスト
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http://www.sandt.co.jp/check.htm
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〓〓次号の売れたま！でお会いできるのを楽しみにしています！〓〓
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