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2016年1月4日月曜日

売れたま!特別編Vol.328 2016/01/04 年末年始特別号:料理上手は仕事上手! 2

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━━━━━━━━━━━━━━特別編Vol.328(累計1291) 2016/01/04
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 ■■■__年末年始特別号:料理上手は仕事上手! 2__■■■
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◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今日のポイント ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

●料理は「科学」だ! 仕事も科学して「再現性」を高めよう!


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◆年末年始特別号!
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年末年始は恒例の「特別号」。お馴染みのこの2人。

我らがヒロイン「売多真子」(うれた・まこ)と、真子の親戚にして
そのメンター「売多勝」(うれた・まさる)の珍道中。


2人は拙著の登場人物です。お読みいただいているとは思いますが、
念のためご紹介いたします。2冊とも、小さくて軽いので荷物になら
ず、帰省の電車などでお読みいただくのにオススメです!


○「新人OL、つぶれかけの会社をまかされる」 佐藤義典著
http://ow.ly/89pSR

売多真子が、勝の助力を得てイタリアンレストランの新企画に奮闘!
マーケティングの最初の1冊としてオススメ。


○「新人OL、社長になって会社を立て直す」 佐藤義典著
http://ow.ly/6s63d

上の本の続編。真子が社長になり、ライバルと戦っていく! 戦略構
築から実行プロセスまで、社長の視点を物語で体感!


今回は短め、かつ、本当にお気楽にお読みいただけるテーマ。

テーマは……

料理上手は仕事上手! 全3〜4回。松の内には終える予定です。

今回は、2回目です。



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◆ここまでの復習
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12月31日の夜。

売多真子・勝は、売多一族の年末年始の会に参加すべく、会場となる
温泉旅館に向かった。行きの新幹線の中から、恒例の勉強会を開催。

2人が会場の温泉旅館に到着し、チェックインして夕食会場に向かう
と、売多一族はもう夕食を始めていた。


真子:あー、もーご飯始まっちゃってるぅ……

勝 :遅くなりまして、申し訳ありません


「あらあら、2人とも、遅かったねー。忙しそうで何よりだねぇ」
「いえいえ、そんなことありませんよー、勝さんはヒマですよー」
「オマエ、ふざけんな」

「2人は相変わらず仲が良くて、いいねえ」
「ホント昔っからそうだったねぇ」

「そういうこと言われるから、真子と一緒に来たくないんだよ……」
「でもホントのことじゃん」
「ホントじゃねーだろ。オマエに勉強とか教えてただけだろ」

2人の前に、夕食が運ばれてくる。

「いっただきまーす」
「じゃあ食べながら、さっきの続きやるか」
「うん」


勝 :じゃあ、まずは前回の復習から。

真子:はーい。今回のテーマは「料理上手は仕事上手!」でーす。

と言いながら、真子がノートを開く


●料理は「プロジェクトマネジメント」

・制約要因下で、ゴール達成のやり方を最適化する
・ゴール・完成形を明確にし、段取りを考える
・制約要因を外すと、やりやすくなる
・コツ=これだけは外してはいけないという勘所をおさえよう


勝 :そうだな。4人のお客様に、別々の料理を、「揃えてドン」で
   提供するためにはやり方を色々考える必要がある。

真子:うん。料理の順番とか、ね。

勝 :コンロの数とか鍋の数とかが「制約要因」になる場合は、それ
   らをうまく使うように色異論考えないといけない。

真子:そのやり方ってないの?

勝 :あるよ。プロジェクトマネジメントでは、ボトルネックとか、
   クリティカルパスとか、大事な考え方があるけど……

真子:あるけど?

勝 :専門じゃないから、解説しない。「制約要因下で、ゴールを達
   成するためにやり方をきちんと考えよう」ってことで終わり。

真子:粗っぽいねー、きゃははは。



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◆料理は「科学」だ:キーワードは「再現性」
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夕食をぱくつきながら、2人の口・手・頭が忙しく動く。


勝 :じゃあ、次は「料理は科学」だ。料理は色々な意味で「科学」
   だよな。

真子:科学、ってどういうこと?

勝 :「科学」の正確な定義はさておき、ここでは「再現性」ってい
   うのがキーワード。「再現性」は科学のキーワードの1つ。

真子:そうなの?

勝 :例えば、幽霊が「科学的に」いるかどうか。仮に「幽霊」に関
   しての一定の「定義」が共有できたとして……

真子:「幽霊」を見たっていう人はいるよね?

勝 :そこで問題になるのが「再現性」。ある場所にいけば、いつで
   も見られる、すなわち「再現性」があるなら、証明しやすい。

真子:あーなるほど、「僕は見た」っていうのが1回だけあっても、
   「再現性」がないから……

勝 :だろ? 場所とか時間とかの、ある特定の条件を満たせばいつ
   れも幽霊が見られるのなら、幽霊の話は決着がついてるはずだ

真子:なるほどねー。でも、それとマーケティングって関係あるの?

勝 :すげーある。「たまたま売れた」だと、「再現性」がないから
   ビジネスが「ギャンブル」になるんだよな。

真子:あ、そーだねー。

勝 :あと、料理でもあるだろ? この人には作れて、あの人には作
   れない、みたいな「人による再現性の違い」の問題。

真子:あ! それあったあった。清川シェフは出来るけど、他のスタ
   ッフはできない! それも「再現性」の問題だ!

勝 :そう。「誰でも」もう1回再現できる、という意味も含めて、
   「再現性」ってオレは言ってる。

真子:確かに、あの営業さんは売れて、あの営業さんは売れない、だ
   と困るねー。

勝 :そういうこと。

真子:そういえば、REIさんもよく「お菓子作りは化学」だってい
   ってる。「バケガク」の方の化学、ね。

勝 :化学だって、科学の1分野だからな。

真子:あ、そーだねー、きゃははは。

勝 :ちなみに、組織だって「化学」だぜ。人と人が混じり合って、
   「化学変化」を起こした結果、すごい力を発揮することもある

真子:なるほど……うまいこというなー。人と人の化学変化、か……

勝 :まさに「新人OL、社長になって会社を立て直す」*で起きた
   のがソレ。真子、清川さん、望ちゃんの化学変化。

*「新人OL、社長になって会社を立て直す」 佐藤義典著
http://ow.ly/6s63d

真子:ホントそーだねー。ね、もっと大事な化学変化、忘れてない?

勝 :……余計なことは言わなくていいからな

真子:勝さんと真子ちゃんとの、か・が・く・へ・ん・か♪

勝 :いま、背筋がぞわっとしたわ……や、め、ろ、オレは何にも変
   化してない。

真子:勝さんが変わらなくても、私が変わったんだから、立派な化学
   反応じゃん。「触媒」っていうんでしょ、そーゆーの。

勝 :……そういうところは覚えてるんだな。

真子:それも、勝さんと私の「化学反応」だよねー。

勝 :無視。次行くぞ。

真子:あーもう……大事なところなのにー。



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◆「理論」を学び、「カン」と「経験」を体系化しよう
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勝 :まず「科学」という意味で大事なのが、「因果関係」。平たく
   言えば「こうすればこうなる」っていう理論。

真子:例えば?

勝 :それこそオレが聞きたいよ。REIさんが「お菓子作りは化学
   だ」って言ってたのって、そういうことじゃないのか?

真子:あ、そうそう。


真子が「えっと……」と言いながら、ノートをめくる。その間に勝は
すかさず料理を口に入れていく。真子がノートを開いて勝に見せる。


真子:例えばこういうことだよね? 


・ケーキのスポンジは、卵に空気を含ませることで加熱した時に空気
 が膨張して膨らむ

・卵白に砂糖を3回に分けて入れながらメレンゲを作る。それは卵白
 の水分を砂糖に少しずつ吸わせるため


勝 :あ、そうそう。スポンジが膨らむのは、理由がある。当たり前
   だけど。理由なしには膨らまない。理論的根拠がある。

真子:メレンゲにしても何にしても、それを作るときの「手順」には
   意味があるんだよね。

勝 :前回の「乳化」もそうじゃないか? マヨネーズで、水と油が
   くっついてるのが「乳化」だよな。

真子:あ、うん。フライパンで混ぜる系のパスタ、例えばペペロンチ
   ーノなんかは「乳化」が大事。

勝 :どういうことだ?

真子:スパゲティって水で茹でるでしょ? でもソースはオリーブオ
   イルだから、「水と油」でソースと麺が絡みにくいのね。

勝 :なるほど。だから、「水と油」を「乳化」させて麺に絡みやす
   くするってことか。水と油をくっつけるってことだよな。

真子:うん。そのためにパスタのゆで汁を使うの。ゆで汁にデンプン
   が溶け出してて、それが水と油をくっつけてくれるんだって。

勝 :まさにそれ。パスタのゆで汁をかける、っていう1つの手順の
   背後には、「理論」としての意味があるってことだ。

真子:その話REIさんから聞いて、ホントそう思った。

勝 :ペペロンチーノとかで、「確立された手順」には、それぞれに
   意味があるんだよな。

真子:うん。

勝 :「確立された手順」っていうのは、ベテランの「カンと経験」
   に基づいたもので、それをやると「再現性」が高まる。

真子:うん、経験が浅くても、ある程度はできるようになるよね。

勝 :それもそうだし、ベテランでも、「あれ? 今回は失敗か?」
   っていうのが減るよな。

真子:あ、それもあるか。カンでやってると忘れちゃうもんね。

勝 :ああ。だから「手順を確立」して、「記録」しておくことが重
   要。それで「再現性」が高まる。

真子:「レシピ」ってまさにそういうことだよね。

勝 :あ、そうそう。それは結局「理論」に基づいてるんだよな。

真子:それはわかるけど、でもさ、やり方だけ知ってればいいんじゃ
   ないの? レシピを覚えればいいんじゃない?

勝 :違う。その背後にある「理論」を知ると、「なぜそれをするの
   か」がわかる。

真子:どういうこと?

勝 :まず、「何をすべきで、何をしないか」が明確にわかるから、
   その手間を省いちゃダメだ、っていうことがわかる。

真子:あ、なるほど。

勝 :それに、「乳化」がキーワードなら、「パスタのゆで汁」が大
   事なんじゃ無くて、「乳化させることが大事」なんだろ?

真子:あ! そうか、パスタのゆで汁以外で、もっとよく乳化できる
   ものとかがあるかもしれない?

勝 :そういうこと。あるかどうかは別として、改善・実験が、意図
   をもってやりやすくなるよな。

真子:そーだねー。

勝 :それに、「確立された手順」が常に正しいとは限らない、って
   こともある。

真子:そうなの?

勝 :例えばうどんとかをゆでる差し水、いわゆる「びっくり水」。
   これは、やらない方がいい、という意見もある。

真子:そうなんだー。

勝 :薪とかを使ってたときは、火力調整が難しいから他に手段がな
   かった。でも今のガスならつまみをひねって火力調整できる

真子:あー、なるほどぉ。だから不要なんだ……

勝 :「びっくり水」の意味、理論的意図がわかれば、他の手段を探
   せるわけだ。

真子:ねーねー、マーケティングでも、そういう「理論」ってあるん
   でしょ?

勝 :オマエいい加減にしろよ。

真子:え? なんで?

勝 :だからそれがBASiCSとか、マインドフローだろ。今まで
   何やってきたんだよ……

真子:あ、そっかー、きゃははは。



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◆数値化して、計測・記録しよう
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勝 :あと「科学」として大事なのが、数値化・計測・記録。それに
   よって「再現性」が飛躍的に高まる。

真子:例えば?

勝 :例えばだな……そうだ、コーヒーの淹れ方、とか。

真子:きゃははは、またコーヒーかあ……

勝 :いいだろ、好きなんだから。でさ、コーヒーのおいしい淹れ方
   ってわかるか? 挽き立ての豆を使うのは当然として、だぞ。

真子:よく言うのは、沸騰して、少し落ち着かせたお湯で、少し蒸ら
   してから、ジャーって入れていく、とかだよね?

勝 :だから、その「少し落ち着かせて」とか「少し蒸らして」って
   どれくらいだよ。

真子:えーっと……ちょっとネットで調べてみるね。


真子がスマホでコーヒーの淹れ方を調べる。その間に勝は、再び目の
前の食事を口に放り込んでいく。


真子:うん、調べた。90℃〜95℃のお湯を使って、20秒間蒸ら
   す、って書いてあるのが多いね。

勝 :そうそう、「数値化」されてるよな。それで「少し」じゃなく
   てきちんと明確になってるよな。それが科学の基本的な態度。

真子:なるほどねー。

勝 :それで、こっからが始まりだ。真子さ、90℃のお湯って、ど
   うやって作るんだ?

真子:さ、さあ……? 水の沸騰温度が100℃だから……沸騰させ
   て、少し冷まして……

勝 :だから「少し」ってどれくらいだよ。何時間何分何秒だ?

真子:……わっかりませーん。

勝 :オレさ、それやったことあるんだよ。こんな感じ。


勝が、ノートパソコンを操作する。その間に今度は真子が食事を口に
ぱかぱかと入れていく。「ほら」と勝がパソコンを真子に見せる。


外気温・水温が21.4℃

ガスフルパワー 98℃になるまで 2分27秒

 90℃ 30〜60秒後
 85℃ 1分57秒後
 80℃ 2分48秒後


真子:へー……沸騰させて、30秒冷ませば、90℃になるんだ〜。
   勝さん、こういうの好きだねー、きゃははは。

勝 :でさ、98℃に持って行くのって、結構大変。少し泡が出てる
   くらいだと90℃くらいだったりする。

真子:え! そーなの?

勝 :そう。で、泡がかなり出始めて、20秒くらい加熱し続けて、
   少しずつ上がって、やっと98℃になる。

真子:え、じゃーさ、泡がたって、すぐガスを止めて冷ましたら……

勝 :90℃いってないかもしれないし、そこまらまたどんどん冷め
   ていくってことだ。

真子:そーなんだ!

勝 :だから、90℃のお湯を使う、っていうなら、当たり前だけど
   「きちんと測れ」って話になるな。

真子:うーん……

勝 :で、鍋なんかによって、これって変わるだろうから、家によっ
   て条件が変わる。当然、外気温によっても変わるだろ?

真子:だから、きちんと測らないとわかんない、ってことだねー。

勝 :マーケティングだってそうだろ。どんなお客様が減ってるのか
   増えてるのか、数えないとわからない。

真子:当たり前といえばそうだけどねー。意外に難しいよねー。



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◆必要な「計測器」を準備しよう
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勝 :そう、「数値化」は意外に難しい。まず、「計測器」っていう
   「道具」の問題があるよな?

真子:「道具」って?

勝 :だって、真子の家に「水温計」あるか?

真子:あ! ない! だからそもそも水温測れない! でもさ、沸騰
   したら100℃でしょ?

勝 :だからそれが危うい前提だ、って言ってるんだ。沸騰したかど
   うかをどうやって判断するんだ?

真子:そっかあ……水温計がないと、そもそも水温が測れないんだ…

勝 :でさ、実際に水温を測ってみると、さっきみたいなことがわか
   るんだよな。だから「計測器」が必要になる。

真子:なるほどねー。家のキッチンにある「計測器」っていうと……
   はかりとか、軽量カップ?

勝 :あと、キッチンタイマーもあるよな。

真子:そうだそうだ。パスタのゆで時間はきちんと測らないとダメだ

勝 :そういうこと。で、道具があれば、「再現性」が高まる。さっ
   きのコーヒーの話で続けると、どうなる?

真子:どうなるって?

勝 :だから水温計があるときには、「沸騰させて冷まして……」っ
   ていうのは必要か? 

真子:あ、そっか。「お湯を沸かして95℃になったらそれを使う」
   っていう風にすればいいだけだ。

勝 :そう! そうすると、鍋とか外気温っていう変動要因から離れ
   て、「95℃を水温計で測る。終了」ってできる。

真子:だから、どこでも誰でもできるようになる! 再現性が高まる
   んだね。

勝 :そういうこと。だから科学のキーワードが「再現性」で、その
   キーワードの1つが「数値化」「計測」。

真子:うん。それでさー、経営とかマーケティングの場合は?

勝 :あのなあ……すごく良質な「計測器」をオマエはもう知ってる
   だろうが。

真子:え? BASiCS? BASiCSは測れないよね?

勝 :そうだよな。だからBASiCSを数値化するときには……何
   を使う?

真子:え?

勝 :マインドフローだよ! BASiCS*とマインドフロー*は
   表裏一体。BASiCSをマインドフローとして計測する。

真子:え? え?


*戦略BASiCS マーケティング戦略を考える5つの要素

Battlefield:戦場・競合 →自社商品の代替選択肢
Asset:独自資源     →強みを競合がマネできない理由
Strength:強み     →お客様が競合ではなく自社を選ぶ理由
i
Customer:顧客     →強みを重視する相思相愛になれる人
Selling message:メッセージ→強みの伝え方


*マインドフロー 顧客がファンになるまでの7つの関門

 認知: 商品・サービスの存在を認知する
 興味: ニーズを感じて興味をひかれる
 行動: 手に取る、HPを見る、などの行動を取る
 比較: 競合商品と比較する
 購買: お金を払って購買する
 利用: 実際に使ってみる
 愛情: 満足してファンになる


*戦略BASiCS・マインドフローは「図解 実戦マーケティング
 戦略」でどうぞ!

http://tinyurl.com/a6ul5


勝 :例えばさ、BASiCSの「Sm:メッセージ」はマインドフ
   ローではどこになる?

真子:えっと……メッセージは、「認知」「興味」関門かな?

勝 :だろ? だから、「興味」を数値化すると、BASiCSの、
   「メッセージ」の力が計測できる。

真子:なーるほどぉ!

勝 :BASiCSの「S:強み」は、マインドフローではどこだ?

真子:「比較」関門!

勝 :そうだよな。だから、競合との勝率としてBASiCSを「数
   値化」できる。

真子:そーなんだぁ……

勝 :マインドフローは、すごく良質な計測器。これを使わないでど
   うするんだ、っていうくらい*

*マインドフローの数値化は「実戦 顧客倍増マーケティング戦略」
 に詳しいです。
 http://ow.ly/LncLt


真子:わかりましたー。きちんとやりまーす。



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◆「味見」は、テストマーケティング!
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勝 :で、「科学」の話の最後。「味見」の話。

真子:「味見」って、あの「味見」?

勝 :そう。料理をするとき、「味見」するよな?

真子:もちろん。

勝 :で、「味見」ってなんだ?

真子:「試しに味を見てみること」でしょ?

勝 :だからそれを普遍化した表現にすると?

真子:え?

勝 :「味見」は、「一部を取り出して、全体を類推する」こと。ス
   ープ全部じゃなくて、一口飲んで、全体の味を見る。

真子:「一部を取り出して、全体を類推する……」って、当たり前
   だー、きゃははは。

勝 :当たり前だよな。だから、「味見」の前にしなきゃいけないこ
   とってなんだ? 例えば、カレーだとかスープを作るとして。

真子:え? 「味見の前にしなきゃいけないこと」?

勝 :答えは「よくかき混ぜる」こと。味が混ざってないと「取り出
   した一部」が全体を代表しない、ということもある。

真子:え? え?

勝 :だって、たまたま塩を入れたばかりのところをすくったら、し
   ょっぱいだろ? だから、よく混ぜてから味見する。

真子:きゃははは、そりゃそーだ。

勝 :で、塩分とかって、少しずついれて味見しながら加えるよな?

真子:うん。どさ、って入れたら取り返しつかないからね。

勝 :「確立された手順」とかレシピが出来てるならいいけど、慣れ
   てないときほど、味見をしながら味作りするよな?

真子:そーだね。だから?

勝 :これと、「テストマーケティング」って全く一緒なんだよな。

真子:え?

勝 :だから、いきなり塩とかをドバって入れて、失敗したら取り返
   しつかないだろ?

真子:あー! だから、少しずつ進めるんだ!

勝 :そうそう。で、「全体」じゃなくて「一部」でやってみて、そ
   こから「全体」を類推する。

真子:例えばどういうこと?

勝 :例えば、いきなり全国展開するんじゃなくて、静岡とかの「一
   部」でやテストしてみる。

真子:何で静岡なの?

勝 :1つの理由として、静岡は全国平均に近い、って言われてる。
   つまり静岡は「全体」を代表する「一部」っていうこと。

真子:へー、そーなんだー!

勝 :で、「味見」っていうのは、慣れてないときほど必要。という
   ことは……?

真子:よくわかってない商品とかを出すときには「味見」、つまりテ
   ストマーケティングした方がいい!

勝 :そうなるよな?

真子:ホントだー、「テストマーケティング」って「味見」なんだー

勝 :市場調査とかもそう。「一部を取り出して、全体を類推する」
   のが市場調査、だよな。それこそ「統計」とかの「科学」で。

真子:逆に言うと「味見」も科学なんだー!

勝 :そうなるな。「一部を取り出して、全体を類推する」という、
   統計的な考え方だよな。

真子:ねーねー、料理って面白いねー。マーケティングと共通点って
   いっぱいあるんだねー。

勝 :ホントそう思う。

真子:だ、か、ら、勝さんは、真子のために、もっと料理できるよう
   にし、て、ね。

勝 :ふざけんな、オマエのためにやってるわけじゃねー。


一段落した2人が、出された夕食をすべて食べ終えると、年越しソバ
が出てきた。

「あれ? もう締めのおそばの時間? 早くない?」
「あ、もうこんな時間なんだな……」

「なんだい、アンタたちは、ずっと2人きりで話して、仲良いねー」
「違います、コイツの勉強を見てるようなもんです」
「仲良いねー、私たち」
「オマエが言うな」

「2人とも、もう年越しソバの時間だよ」

TVでやっている紅白も、もう終盤。

勝のソバには、トンカツが載っている。

「あーもう、いつも勝さんだけトンカツが載っててずるい!」
「勝ちゃんはトンカツがないと大騒ぎするからねー」
「し、しませんよ……」
「いつも大騒ぎするじゃん。真子も、あ・じ・み♪」

真子がいうが早いか、勝のカツを1切れ取って口にした。

「うん、このカツ、おいしー。一部から全体を類推できるねー」
「一部しかやらねーからな。いっただきまーす」
「いただきまーす♪」

食べ終えて、親戚たちと雑談していると、カウントダウンの声が聞こ
えてくる。「10、9、8……」 そしてクラッカーの音。

「勝さん、あけましておめでとうございまーす!」
「あ、おめでと。今年も頑張ろうな」

売多家親戚一同で、「あけましておめでとうございます」の挨拶が、
ところどころで交わされる。真子と勝も挨拶して回る。


「じゃあ、読者さんにもご挨拶、だな」
「うん」
「真子、いくぞ、せーの」


「あけましておめでとうございます! 本年も売れたま!をよろしく
 お願い申し上げます!」



*スポンジやメレンゲなどの部分は、REIさんからいただいたご意
 見を参考に構成しました。ありがとうございました。

REIさんは、「ドリルを売るには穴を売れ」「新人OL、つぶれか
けの会社をまかされる」中の、唯一の実在の人物。

REIさんはシチリア在住で、シチリア料理・菓子の本を出版されて
いるプロフェッショナルの方。本文で違和感を感じられたら、それは
私の理解不足によるものです。


REIさんのHPはこちらです↓ ヨーロッパに行かれた際はぜひ!

http://www.tavola-siciliana.com


REIさんの本はこちらです↓

○イタリアで一番おいしい家庭料理 シチリアのおうちレシピ
http://ow.ly/Wu4Vk



★今日の「アタマに問いかけるべき適切な質問」

あなたは、「理論」や「数値化・計測」で、「再現性」を高める工夫
をしていますか?


ぜひお考えになってみてください!


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◆今日のまとめ
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●料理は「科学」だ! 仕事も科学して「再現性」を高めよう!


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◆売れたま!を解除するには
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ページの中段、青色の部分からご自身にて解除下さい

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ご購読ありがとうございました! ご活躍をお祈りしております。


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▼今日の日記▲

今日は1月4日。電車はまだ空いていました。街にでても、子連れの
お父さんの姿を結構見かけましたので、仕事始めは5日から、という
ところが多いのでしょうね。

今年の紅白は、紅組勝利。なんとなくそんな感じかなあ、というか、
私でも紅組に投票したでしょうね。

一番印象に残ったのは、高橋真梨子さんの「桃色吐息」。30年ぶり
くらいに聴きましたが、すごい歌というか、パワーというか。3年前
の「ヨイトマケの唄」に匹敵するインパクトでした。歌にも歌い手に
もパワーがあるんですね。昔より、さらにパワーが増していた感じが
して、鳥肌が立ちました。録画してあるので、また見たいです。


では、今年も頑張ってまいりましょう!



●今日のiPod Tune:2016 初日の出! 太陽がいっぱい!

今年の正月は、好天でしたね。初日の出も見られたようで、幸先の良
いスタートとなりました。


ということで……「太陽の歌」特集、題して「太陽がいっぱい」!

もちろん最初の曲は、コレ


○太陽がいっぱい by 光GENJI


1989年リリース、当時飛ぶ鳥を落とす勢いというか「社会現象」
とまで言われた光GENJIの、スーパー大ヒット曲の1つ。もちろん、
紅白出場。

ローラースケートで走り回るなど、すごいパフォーマンス。ここまで
カラダを使った走り回ったグループは、その後なかったんじゃないで
しょうか。

大江千里さんの手になる曲の圧巻のノリの良さで、すさまじいステー
ジパフォーマンスを実現。この時代の曲は、ホントわかりやすくて好
きです。


今年の正月休みは、まさに「太陽がいっぱい」で良かったですね♪



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●後悔しないための読書【ビジネス書の本格的書評】
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経営のすべてを顧客視点で貫く<社長の最強武器>戦略BASiCS
佐藤義典著 日本経営合理化協会
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●「経営戦略立案シナリオ」 佐藤義典 著 かんき出版
経営戦略のガイドブック:経営者は必読!
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●「売れる数字 〜組織を動かすマーケティング〜」 
 佐藤義典著 朝日新聞出版
戦略を実行に落とし込み、組織を動かそう!
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●「新人OL、つぶれかけの会社をまかされる」 佐藤義典著
 マーケティング入門:読みやすい小説
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●「新人OL、社長になって会社を立て直す」 佐藤義典著
 上の本の続編。主人公が社長になり、戦略構築から実行プロセスま
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●「白いネコは何をくれた?」 佐藤義典著 フォレスト出版
 物語形式でわかりやすいマーケティング戦略と人生戦略
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─────< マーケティング戦略のベストセラー >──────

●「図解 実戦マーケティング戦略」 佐藤義典 著
 マーケティング戦略入門:戦略はここから
 日本能率協会マネジメントセンター
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●「事例でわかる 実戦BtoBマーケティング」 佐藤義典著
 BtoBマーケティング戦略の標準テキスト
 日本能率協会マネジメントセンター
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●「マーケティング戦略実行チェック99」 佐藤義典 著
 マーケティング戦略実践:実行のためのチェックリスト
 日本能率協会マネジメントセンター
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●「ことわざで鍛えるマーケティング脳」 佐藤義典著 毎コミ新書
 ことわざだからわかりやすい、伝えやすい、マーケティング戦略
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────────< マーケティングの思考法 >────────

●「実戦マーケティング思考」 佐藤義典著
 日本能率協会マネジメントセンター
 右脳と左脳をフル活用、売れる思考・発想ができるようになる!
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◆次号予告:年末年始特別号 その3
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●「料理上手は仕事上手」、続きます。次は……「料理から発想しよ
 う!」 お楽しみに!


▼飲み会に、数部印刷して行こう。グチ大会より、前向きの話を!

▼彼氏・彼女・家族との、知的な話題づくりに!

▼ご無沙汰していたあの人との会話のきっかけに、転送しよう!

▼お客様訪問の際のおみやげに、プリントアウトして渡そう!


売れたま!があなたのお仕事に少しでも役立ちますように……

〓〓次号の売れたま!でお会いできるのを楽しみにしています!〓〓

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