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2015年12月14日月曜日

売れたま!戦略編Vol.406 2015/12/14 カールの刷新:お客様に聞こう! 中編

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━━━━━━━━━━━━━━戦略編Vol.406(累計1285) 2015/12/14
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 ■■■■__カールの刷新:お客様に聞こう! 中編__■■■■
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◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今日のポイント ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

●商品・サービスの「強み」を知るのは、お客様。自社の商品・サー
 ビスの「強み」をお客様に聞いてみよう!


「売れたま!についてのアンケート」実施中です! 詳細は下部に。
「刺さるメッセージの作り方」をプレゼントします。

アンケートページはこちらです↓

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◆カールのリニューアル
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●明治のカールが「お客様の声」を聞いて大刷新!

もう12月、今年も終わり。

営業系の方は、そろそろ挨拶回りの季節ですね。売れたま!も、それ
に合わせた2号をお届けします。

前号、今号のテーマは、

「お客様に聞いてみよう!」

です。今日はその2回目。

明治のカールが、今年の7月にリニューアルして着実に成果をあげて
います。

どんなリニューアルをしたかというと……?


−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−

◇『明治が7月に刷新したスナック菓子「カール」(税別120円)
 が売れている』『カールは1968年に発売したロングセラー』
 『ピークは2000年代初頭で、ここ10年は微減が続く。売り上
 げが落ち始めた05年ころから本格的に挽回策を練っていた』


◇『テコ入れ策は商品数の増加だった』『売り場に並べるため「のり
 わさび」など新しい味を次々と投入し、定番品と合わせ売り場を取
 りに行った』『短期的な効果はあった』『だが長くは続かない。消
 費者に飽きがきていた。「残された道は定番品のテコ入れしかなか
 った」と菓子マーケティング部の島田圭一郎氏(43)は振り返
 る』


◇『何を変えるべきか。14年の年初から検討した。食感がもっさ
 り、ポテトチップスといった他のスナック菓子に比べ味が淡泊。社
 内で候補が上がった。方向性を確かめるため消費者の声を集めた。
 カールのどこを評価しているのか。グループインタビューを開き
 100人以上の声を聞いた』


◇『そこで集めた声は社内の想定とは真逆だった。「ふんわり軽い食
 感がいい」「あっさりとした味が好き」。他のスナック菓子に比べ
 て弱いと想定していた点がカールの独自性だった』


◇『軽い食感をより生かし、しつこくない味わいの生地に仕上げる。
 刷新の方向性を決めた。まずサクサクと軽い生地の食感を生かすた
 め、製法を改めた。カールしている生地の内側を少し削り、くぼみ
 を作った。これにより、生地がより軽くなりサクサク感が高まっ
 た。次は味わい。カールは生地に油や調味料をスプレーで吹きかけ
 て味をつける。しつこさをより減らすために油の配合量を減らし
 た』『食感と味の両面で「再発見した商品の強みを前面に出した」
 (島田氏)』『9月までの3カ月間の出荷数は毎月1割以上、前年
 同月を上回る』


2015/10/21 日経MJ P.14

−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−


カールは、誰しもが食べたことがありますよね。日本人なら、誰もが
1回は食べたことがあるのではないでしょうか?


それでも長期低迷に陥り、リニューアルをして元気を取り戻した、と
いうことです。

そして、そのキッカケは「お客様の声」でした。

あれ、前号と同じか? とお感じになられた方、鋭いです!

前号の「グリコ カフェゼリー」のデジャヴみたいですよね……

私もこの記事を読みながら、「あれ? これ、同じだ……」と思いま
した。

共通点が多かったために、2号連続とさせていただきました。



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◆復習:お客様に「商品の価値の原点」を確認しよう
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●前号「グリコ カフェゼリー」の復習

前号「グリコ カフェゼリー」を超簡潔に復習すると……

○長期低迷するなどして迷ったら、商品の原点に帰ろう

○「商品の価値の原点」は、お客様に聞いて確認しよう

○適切なお客様に聞こう

ということでした。



●「使い方」を聞いて、商品の価値を再確認したカフェゼリー

カフェゼリーがお客様に確認したことは、

「カフェゼリーの使い方」

です。

「価値は使い方に現れる」は、売れたま!のかねてからの主張。

カフェゼリーは、その黄金時代を支えていたお客様にヒアリングした
ところ、

「自分へのご褒美として食べていた」

ことがわかり、その方向で刷新しました。


カールの場合は、お客様に確認したことがカフェゼリーとは少し違い
ます。



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◆お客様に「強み」を確認したカール
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●100人以上のお客様に調査して、「強み」を確認したカール

記事によれば、カールがしたのは……

『カールのどこを評価しているのか。グループインタビューを開き
 100人以上の声を聞いた』

とのこと。

聞いたのは、カールの「強み」です。「カールのどこを評価している
のか」というのは、カールの「強み」を聞いたということです。


すると、想定していなかったことがわかりました。



●「想定外の強み」がわかった!

グループインタビューの結果は、記事によれば……


『そこで集めた声は社内の想定とは真逆だった。「ふんわり軽い食感
 がいい」「あっさりとした味が好き」。他のスナック菓子に比べて
 弱いと想定していた点がカールの独自性だった』


とのこと。


記事によれば、社内では、

『食感がもっさり、ポテトチップスといった他のスナック菓子に比べ
 味が淡泊』

というカールの特徴は、「弱み」だと認識ていたのですね。

ところが、お客様にとってはそれこそがカールの「強み」だったわけ
です。


お客様の立場に立てば、ポテトチップスを食べたいときは、ポテトチ
ップスを食べるでしょう。カールがポテトチップに近づいてきても、
やっぱりポテトチップスを食べるのではないでしょうか?

そして、もっと軽い、あっさりしたものが食べたいときにカールを食
べるわけですね。

ポテトチップスとカールはそれぞれ「強み」が違うわけです。

ただ、それは私たちが「お客様」だからわかることなのです。

「売り手」がお客様の立場に立って考えるのは、本当に難しいことな
のですね。



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◆お客様に「強み」を確認しよう
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●「自分が考える自分の強み」≠「お客様が考える自分の強み」

「自分の強みは自分がよく知ってるよ」

と思われるかもしれません。


しかし、この、

「自分が考える自分の強み」



「お客様が考える自分の強み」

が異なる、ということは、繰り返し出てくるパターンです。

今回もそうでした。


BASiCSにおける「S:強み」の定義は、

「お客様が競合ではなく自社を選ぶ理由」

です。


だから、自分の強みは自分にはわからないものです。というのも……


1)主語(=意思決定主体)は「お客様」

まず、強み(=お客様が競合ではなく自社を選ぶ理由)の主語は「お
客様」です。選ぶのはお客様ですから、お客様が決めることです。

ですから、そもそも「強み」は自分にはわかりません。


2)「選ぶ理由」

そして、「選ぶ理由」ですから、お客様が重視されることが「性能の
差」とは限りません。

お客様にとって大事なことが、「選ぶ理由」となるわけであって、売
り手にとって大事かどうかは本質的に無関係です。


ですから、「強み」を想像することはできますが、それが正しいかど
うかは、お客様に聞いてみないとわからないのです。



●「正しい強み」を知らないと、戦略を間違う!

では、「強み」を間違えるとどうなるのでしょうか?

今回のカールの例は、まさしくそれを防いだケースです。


売り手としては、

『食感がもっさり、ポテトチップスといった他のスナック菓子に比べ
 味が淡泊』

というのがカールの弱みだと思っていたのです。

この想定のまま、お客様の声を聞かずに進んでしまったら、この
「弱み」を消す方向に行った可能性が高いでしょう。

しかし、その「弱み」と思っていたことこそが「強み」(=お客様が
競合ではなく自社を選ぶ理由)だったわけです。


改善すべき方向(=お客様が望む方向)は、売り手が自分達で想定し
ていたものとは、正反対だったのです。


自分達の「強み」をお客様に聞かずに「自分達で想定」したままだっ
たら、お客様が望んでいることと真逆に行ってしまう可能性があった
わけです。

いかがですか? 怖くありませんか?

「強み」を正確に把握することがよくわかる事例です。



●年末年始の挨拶回りのときに、お客様の声を聞いてみよう!

ということで、この2号の結論が、これです。

年末年始の挨拶回りの季節は、お客様のところに行かれますよね?

こういう話をされる絶好の機会です。

ぜひ、自社商品・サービスの「強み」を聞いてみましょう。

その際に、「強みは何ですか?」と聞かれてもお客様は答えにくいで
すから、

「あなたが、競合ではなく、自社商品・サービスをお選びいただいて
 いる理由はなぜですか?」

という聞き方で聞かれるとお客様が答えやすくなります。

この質問方法も、色々試してノウハウを蓄積されると、それが「独自
資源」になります!



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◆売れたま!の「強み」を教えてください!
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●売れたま!のアンケート、実施中です!

前号でもお知らせしましたが、売れたま!でも、「お客様」(=読者
のアナタ)の声を聞きたく存じます。

売れたま!と戦略BASiCSについてのアンケートです。

ぜひ以下からお答えいただければ有り難く存じます。


http://smaster.jp/Sheet.aspx?SheetID=108083


ご回答時間は、おそらく20分くらいかと思います。


自由回答形式の質問が多いのですが、回答は長くても構いません。


むしろ、長いほどありがたいです。
むしろ、長いほどありがたいです。
むしろ、長いほどありがたいです。


ぜひ、具体的に、長々とお書きいただけると嬉しいです。


ご回答期限は、12月15日(火)一杯とさせていただきます。



●アンケートのお礼を用意しました!

ささやかではございますが、お礼を用意しました。ささやか、という
のは謙遜ではなく、本当にささやかです。

「刺さるメッセージの作り方:説得力のある議論の巻」

です。A4 5枚程度の内容で、「説得力のあるメッセージを構成す
る3つの要素」について解説しています。

「Mr.アンケート」というシステムを使わせていただいています。

回答数が100名くらい集まれば、結果をご紹介します。分析方法の
参考になると思いますので、ご回答をお願いします!

設問の作り方も(反面教師としてかもしれませんが)参考になると思
います。


では、ご回答お待ちしています!

ご回答期限は、12月15日(火)一杯とさせていただきます。



★今日の「アタマに問いかけるべき適切な質問」

あなたは、自社の商品・サービスの「強み」をお客様に確認したこと
がありますか?


ぜひお考えになってみてください!


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◆今日のまとめ
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●商品・サービスの「強み」を知るのは、お客様。自社の商品・サー
 ビスの「強み」をお客様に聞いてみよう!


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◆売れたま!を解除するには
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

売れたま!は、以下の3つの配信会社から配信されています。下記の
ページの中段、青色の部分からご自身にて解除下さい

http://sandt.co.jp/uretama.htm

ご購読ありがとうございました! ご活躍をお祈りしております。


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▼今日の日記▲

売れたま!についてのアンケートのご回答、こちらからお待ちしてい
ます。

http://smaster.jp/Sheet.aspx?SheetID=108083


もう本格的に年末というか、クリスマスというか、という感じになっ
てきましたね。

クリスマス時期にそれほどたくさんの国に行ったわけではありません
が、私がいたアメリカ・フィラデルフィアや、ヨーロッパの某都市な
どと比べると、日本の飾り付けが一番華やかなように思います。

街全体がそわそわしている感じの今は、結構好きな時期です。いつも
の日常感とは違いますよね。店頭の装飾なども華やかで、街を歩いて
いるだけで何となく楽しいですね。

なので、意味も無く店頭で立ち止まって、装飾をしげしげと眺めたり
してしまいます。

この雰囲気をしばらくは楽しみたいと思います。



●今日のiPod Tune:クリスマスソング2015

Thanksgivingも終わり、クリスマスシーズンの幕開け!

売れたま!もクリスマスソング特集! 去年はやっていないので、2
年振りということになります。


日本にいるとあまり感じませんが、世界のどこかではクリスマスでも
戦争・紛争が起きているんですよね……世界の方々全員が平和なクリ
スマス(に限らず、毎日)を過ごせることを祈ります。


というわけで、今日の曲は……


○Happy Xmas (War Is Over) by John Lennon & Yoko Ono/Plastic
Ono Band with the Harlem Community Choir


1971年、ベトナム戦争の最中にリリースされたこの曲、すっかり
クリスマスソングの定番になりました。おそらくは、ずっとずっと歌
い継がれていくクラシック曲となることでしょう。

この曲に、オノ・ヨーコさんの名前がクレジットされていることを、
誇らしげに思います。いつまでもお元気で活躍されることをお祈りし
ております。

世界が平和でありますように。



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 上の本の続編。主人公が社長になり、戦略構築から実行プロセスま
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 マーケティング戦略入門:戦略はここから
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●「事例でわかる 実戦BtoBマーケティング」 佐藤義典著
 BtoBマーケティング戦略の標準テキスト
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●「マーケティング戦略実行チェック99」 佐藤義典 著
 マーケティング戦略実践:実行のためのチェックリスト
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◆次号予告:売れたま!の「強み」は?
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●既に200名以上のご回答をいただき、分析に耐えるご回答数とな
 りました。ありがとうございます! 次回は、それを分析します。


▼飲み会に、数部印刷して行こう。グチ大会より、前向きの話を!

▼彼氏・彼女・家族との、知的な話題づくりに!

▼ご無沙汰していたあの人との会話のきっかけに、転送しよう!

▼お客様訪問の際のおみやげに、プリントアウトして渡そう!


売れたま!があなたのお仕事に少しでも役立ちますように……

〓〓次号の売れたま!でお会いできるのを楽しみにしています!〓〓

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