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2013年4月26日金曜日

売れたま!特別編Vol.234 2013/04/25 セグメンテーション特集 35

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 ■売れたマーケティング、バカ売れトレーニング:売れたま!■ 
 〜MBAの中小企業診断士がそっと教えるパワフルレッスン〜
━━━━━━━━━━━━━━特別編Vol.234(累計1010) 2013/04/25
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 ■■__年末年始特別号:セグメンテーション特集 35__■■
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◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今日のポイント ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

●セグメンテーション特集、総まとめ! その2 シリーズ最終号!


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◆年末年始特別号!
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ゴールデンウィーク間近でも続く、末年始特別号!

実戦的セグメンテーションを深く彫り込む、日本でも珍しい特集。

今回の特集は、「セグメンテーション」! マーケティングで恐らく
は一番難しいことの1つです。どう切り込むのか?


我らがヒロイン「売多真子」(うれた・まこ)、真子の親戚にしてメ
ンター「売多勝」(うれた・まさる)。2人は以下の本の登場人物。

○「新人OL、つぶれかけの会社をまかされる」 佐藤義典著
http://ow.ly/89pSR
真子が、勝の助力を得てイタリアンレストランの新企画に奮闘!

○「新人OL、社長になって会社を立て直す」 佐藤義典著
http://ow.ly/6s63d
上の本の続編。真子が社長として、戦略を駆使してライバルと戦う!


●あらすじ

大晦日の夜、売多真子と勝は、年末に売多家が集まる温泉宿に集合。
電車の中、そして除夜の鐘を聞きながら続く2人のレッスン。一夜明
けて、お正月を迎えて……


今号はシリーズ第35回目です。

最近お読み始めになられた方は、バックナンバーをどうぞ↓
http://archive.mag2.com/0000111700/20121228030000000.html

この第1回目の記事から「次の記事」をクリックしてお読みください



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◆総まとめ編 その2
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*本編の「今の時間」は、年が明けた1月2日の午後です。

1月1日、真子と勝はほぼ1日中マーケティングレッスンに明け暮れ
た。翌1月2日は、朝の温泉を楽しみ、宿を後にして帰京。


車窓からはすっかり見慣れた都内の風景。

「あ、もう23区内に入ったな」
「あー……ホントに東京に帰って来ちゃったんだ……」
「当たり前だろ、帰って来たんだから」
「ねー、宿にもう1泊すれば良かったね?」
「なんだ、真子はそうすりゃ良かったのに」
「えー、そんなの早く言ってよー。ならもう1泊したのにー。じゃあ
 今から宿に戻ってもう1泊しよーよー」
「オマエ、行ってこいよ。オレは帰るけどな」
「何それ、1人で泊まってもしょーがないじゃん」
「別にオレがいなくたっていーだろ。温泉とかあるんだから」
「えー、だってぇ……」
「とにかく、総まとめの続きだ。東京駅に着くまでに終わらせるぞ」
「はーい」



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◆セグメンテーションの10の切り口 6〜10
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勝 :じゃあ、セグメンテーションの10の切り口、後編だな。

真子:うん。切り口6から、だよね。


真子がノートを見せながら説明していく。


○切り口6:購買履歴
・何を買ったかで、直接の購買行動がわかる!

○「購買履歴」を切り口に使うメリット

1)客観性:YesNoで分けられ、曖昧さがない
2)操作容易性:表計算ソフトとかで扱いやすい
3)入手容易性:購買履歴は自社にある
4)直接性:売り物と顧客を直接つなげている


勝 :そうだな。特に「何を買ったか」は、直接にニーズを表すから
   極めて重要な情報になるな。

真子:お客様は、自分の買ったものを正確に覚えていらっしゃるわけ
   じゃないから、きちんと履歴はとったほうがいいんだよね。

勝 :正解率は6割程度、っていう事例があったよな。自分が買った
   ものなのに、な。

真子:うん。あと、「レコメンデーション」ができる。


     うな重  年齢  よく買う商品  来店頻度

顧客1  購入    A     A     A

顧客2  未購入   B     B     B
顧客3  未購入   C     C     C
顧客4  未購入   A     A     A


真子:これなら、「顧客4」は、うな重を買った「顧客1」と似てい
   るから、うな重を勧めれば買っていただける確率が高い!

勝 :そうだよな。じゃあ次は?

真子:次はこれね。


○切り口7:競合
・どの競合商品を買うかに、ニーズが現れる


勝 :そうだな。まずは「競合」を定義してくれ。

真子:あ、そうだね。競合は「自社にしようか、○○にしようか、っ
   て悩む相手」のことだよね。

勝 :まあいいか。正確には「ある利用場面における、顧客にとって
   の、自社以外の選択肢の集合」だな。

真子:まーいーじゃん。で、「競合」にニーズが現れるんだよね。

勝 :そうだけど、例えば? カフェの例があったよな。

真子:うん。「ファミレス」を競合とすると、顧客ニーズは「長居し
   たい」とか「家族で来たい」とかになる。

勝 :とすると、どうなる?

真子:すると、「長居できる環境」「家族で取り分けられるボリュー
   ムメニュー」を出すことになる!

勝 :カフェなのに、だよな。

真子:うん、ファミレスから取ろうとするとそうなる。BtoBの広
   告代理店なら、こんな感じで「競合にニーズが現れる」。


○広告代理店の競合とクライアントニーズ

   自社     競合    クライアント(顧客)ニーズ

 広告代理店   印刷会社   価格を抑えたい
 広告代理店   デザイナー  色々なデザインを見たい
 広告代理店   広告代理店  ガチの企画勝負


真子:誰を競合に呼んでいるか、でニーズが変わる!

勝 :OK。じゃあ次。どんどん行こう。

真子:次は、これ。


○切り口8:バイヤー・ユーザー
・「買う人」と「使う人」が違う場合は、それぞれにニーズが違う!


真子:バイヤーは「買う人」、ユーザーは「使う人」。BtoCだと
   「代理購買」なんかがそれにあたる。

勝 :例えば?

真子:例えば、親が子供に食べ物を買う場合、親は作りやすくて健康
   的なもの、子供はカラダに悪くてもおいしいいもの!

勝 :そうだな。それってBtoBの「BBCフロー」と同じだな。
   ベビーカーの場合は?

真子:こうなる!! 意外なことに、ベビーカーは「赤ちゃん」ニー
   ズを主に訴求してて、バイヤーニーズをあまり訴求しなかった


===============================

 B    to    C    to    C

自社      →  バイヤー   →   ユーザー

チャイルドシート    両親        赤ちゃん
メーカー       意思決定者      影響者

===============================


勝 :バイヤーとユーザーの両方のニーズを考えるわけだ。

真子:うん。うちの会社のイタリアンレストラン、そーれ・しちりあ
   ーののお客様、飲み会の幹事さんだとこうなる。


===============================

 B    to    C    to    C

自社      →  バイヤー   →   ユーザー

そーれ・     飲み会の幹事さん    飲み会参加者
しちりあーの   (意思決定者)    (影響者・拒否権者)

===============================


勝 :そうだよな。あと、バイヤー・ユーザーの典型事例が、ギフト
   ニーズ。あげる人ともらう人の両方を考える。

真子:ギフトの場合は、こんな感じ。バイヤーは、ユーザーが喜ぶも
   のを考える。


===============================

 B    to    C    to    C

自社      →  中間のC   →   最後のC
お土産屋さん     バイヤー       ユーザー
(売る人)     (買う人)      (もらう人)

      シニアが喜ぶお土産を買う ←  シニア層

       家族が喜ぶお土産を買う ←  子供のいる家族

===============================


勝 :そうだな。よし、じゃあ次。

真子:次は、これ。


○切り口9:ありたい姿
・「ありたい姿」の違いは、ベネフィットの違いそのものとなる


真子:お客様の「ありたい姿」は、いわゆる「ベネフィット」だから
   その違いはそのまま「ニーズの違い」になる!

勝 :そうなるよな。で?

真子:例えば「マインド年齢」。自分が「そうありたい年齢」。年配
   の方は、若くありたいし、子供はむしろ大人に見られたい。

勝 :そうだな。

真子:だから、百貨店でも、30代向けのブランドがシニア層に人気
   になったりするんだよね。

勝 :シニアの方に「シニア」っていうと嫌がられる。オレももう中
   年だけど「中高年」って呼ばれたら結構ショック。

真子:きゃははは、そーなんだー。

勝 :オマエだって「おばさん」扱いされたらイヤだろうが。

真子:まだ若いもん。「女子」っていう言葉が市民権得たのは、多分
   そのあたりだよね。なんか実年齢をごまかせちゃう。

勝 :そうだな。あと、別に年の話だけじゃなくて「気分」もそうだ
   な。どんな気分になりたいか、とか。

真子:それが「ありたい姿」だよね。ベネフィット。

勝 :そう。「ありたい姿」がわかれば、ニーズがわかる。そして、
   それと「現在」とのギャップを商品・サービスで埋める。

真子:それがニーズに応える、ってことだよね。で、最後がコレ。


○切り口10:属性
・BtoCなら性別・年齢など、BtoBなら業種・企業規模など


真子:その人たちを描写するもの、だよね。家族構成、世帯年収、趣
   味、読む雑誌、好きな音楽……

勝 :調査の「フェースシート」に入る項目。まさに「顔」。もちろ
   ん自分の商品・サービスに関係あるものがメインだけどな。

真子:? 「自分の商品・サービスに関係ある」かどうかは、どうす
   ればわかるの?

勝 :だからここまでの1〜9の切り口で考えるんだよ

真子:そっか。これらの10の切り口を使って、「ニーズの違い」を
   あぶり出していくんだよね!

勝 :そう。「ニーズが違う」から分けて対応するわけであって、同
   じですむなら、分ける必要がない。

真子:分ける意味がないもんね。以上、セグメンテーションの代表的
   な切り口は、こうなりまーす!


○セグメンテーションで「括る」ための切り口

切り口1:使い方・利用場面
・価値は使い方に現れる。逆に使い方を見ればニーズがわかる!

切り口2:困りごと
・どんなことに困っているのか、困りごとが同じならニーズが同じ!

切り口3:体質
・肌質・髪質・アルコールへの耐性などでニーズが違う!

切り口4:所有資源
・お金・時間・エネルギー・車などの持ち物などでニーズが違う!

切り口5:こだわり・マニアレベル
・ビギナーとマニアでニーズが違う!

切り口6:購買履歴
・何を買ったかで、直接の購買行動がわかる!

切り口7:競合
・どの競合商品を買うかに、ニーズが現れる

切り口8:バイヤー・ユーザー
・「買う人」と「使う人」が違う場合は、それぞれにニーズが違う!

切り口9:ありたい姿
・「ありたい姿」の違いは、ベネフィットの違いそのものとなる

切り口10:属性
・BtoCなら性別・年齢など、BtoBなら業種・企業規模など



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◆セグメンテーション実戦:売り物・売り方をセグメントごとに
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勝 :じゃあ次。次は、セグメンテーションをどう「実戦」に落とし
   込んでいくか。

真子:うん。基本的には、「売り物」や「売り方」を、セグメントご
   とに合わせて「個別対応」するんだよね。

勝 :そう。逆に言えば、それができない、すなわち「打ち手」がな
   いのであれば、セグメンテーションの意味が無い。

真子:そうだよね。まずは「売り物」をセグメントに合わせる。日本
   ハムのチルドハンバーグだとこんな感じ。


−−−−−−−−−−−< 記事要約 >−−−−−−−−−−−−

○「売り物」をセグメントごとに変えた例:チルドハンバーグ


         セグメント  ニーズ      商品特徴
(1位)
とろける     若者層   ・濃厚な味    ・チーズの
4種チーズの         ・ボリューム感   濃厚な味
ハンバーグ

(2位)
プレミアム    単身世帯  ・1人で     ・1食分と
ハンバーグ           食べきれる    付け合わせ
豊潤             ・高級感     ・高級感
デミグラスソース

(5位)
ミルポア     40〜   ・しつこくなく  ・香味野菜
デミグラス    50代    食べやすい    の食べやすい
ハンバーグ                    ソース

(7位)
直火焼で     小さな子供 ・子供の弁当   ・国産原料
おいしい     がいる母親 ・自分の食事を  ・母親の昼食
ハンバーグ           ラクにすませる  

http://www.nipponham.co.jp/products/hamburger/
2012/09/07
日経MJ P.3

−−−−−−−−−−−< 記事要約 >−−−−−−−−−−−−


真子:これ、わかりやすいよね。セグメントごとにニーズが違う。若
   者層には食べ応え、とかね。

勝 :この4品目は、全て売上ランキングトップ10に入ってる。分
   けることで、むしろ売れている、ってことだ。

真子:「ニーズの違い」がクリアなら、「売り物」に落とせるんだね

勝 :そう。「ニーズの違い」がカギ。次は「売り方」に行こうか。

真子:「売り方」だと、例えばプラネタリウム! セグメントごとに
   「メッセージ」を変えてる!


○プラネタリウムのセグメンテーション

      使い方     誰と行くか     ニーズ

カップル  デート     恋人・夫婦   2人きりの空間

友達    女子会      女友達     癒やし
      初デート  友達以上・恋人未満? 誘いやすさ?

家族   休日のお出かけ   子供      勉強になる


−−−−−−−−−−−< HP引用 >−−−−−−−−−−−−

○売り方・メッセージをセグメントごとに変えた例:プラネタリウム

カップルで

プラネタリウムで星空体験をしたあとは、展望台で実際の夜景を眺め
るロマンチックなデートはいかが?


友達と

プラネタリウム"満天"と水族館のおトクなセット券を使って、星空
と海の生き物をどっちも楽しんじゃおう!


家族で

雨の日でも元気いっぱいなお子様には、屋内で楽しめるプラネタリウ
ムやナンジャタウンがおすすめ!


http://www.planetarium.konicaminolta.jp/manten/introduction/

−−−−−−−−−−−< HP引用 >−−−−−−−−−−−−


真子:これ、うまく切れてるよね。メッセージの違いがわかりやすい
   もんね。

勝 :そうだよな。ちゃんと「メッセージ」を変えているところが、
   すごいところだよな。次は「売り場」に行こうか。

真子:うん。「売り場」をセグメントごとに変えたのがこれ。


−−−−−−−−−−−< 記事要約>−−−−−−−−−−−−

○「売り場」をセグメントごとに変えた例:チャームナップ

   セグメント     売り場

 ○20〜30代  ベビー用品売り場     広げた
                        ↑
 ○40〜50代  生理用品売り場   ← ここがメインだった
                        ↓
 ○70代前後   大人用おむつ売り場    広げた


参考:2012/10/12 日経MJ P.6 に基づき、筆者が加工

−−−−−−−−−−−< 記事要約>−−−−−−−−−−−−


勝 :そうだな。売り場が変わると、どうなる?

真子:競合が変わる! 隣に置いてある品物が変わるから!

勝 :そうそう。セグメントが変わると「競合」が変わって、従って
   出すべき「メッセージ」も変わる。

真子:だからBASiCSの要素が変わってくる!

勝 :そういうこと。



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◆「良いセグメンテーションの条件」と「セグメントの選択基準」
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勝 :じゃあ本当に最後。まず、良いセグメンテーションの条件は?

真子:うん。これだよね。


○セグメンテーションの前提:顧客のニーズの違いを捉えていること

○良いセグメンテーションの3条件

1)論理性:括れるか?
・明確な基準で、モレなくダブりなく分けられるか

2)実戦性:使えるか?
・具体的な打ち手に落ちるか、アクセスできるか

3)戦略性:勝てるか?
・自社の「強み」が活きるか


勝 :そうだな。この条件を満たした「良いセグメンテーション」を
   した上で、セグメントを選んでいく。

真子:セグメントと「戦場」は同じになる! だから、セグメントの
   選択は、戦場の選択と同じ。その基準はこれ。


○セグメント・戦場の選択基準

選択基準1)市場の魅力度:儲かるか?

・市場規模、利益率、成長性
・BASiCSでは「B:戦場」「C:顧客」


選択基準2)長期的競合優位:勝てるか?

・そのセグメントにとっての「競合」ではなく自社を選ぶ理由を作れ
 るか
・BASiCSでは、「B:競合」に対する「S:強み」


選択基準3)自社の意思:やりたいか?

・自社の企業理念などとの適合
・BASiCSだは、「A:独自資源」の企業理念との適合



勝 :そう。要は、この条件を満たすセグメンテーションをして、こ
   の基準で選べばいいだけの話。

真子:まあそれがすっごくムズカシーんだよね。

勝 :そう。だからこそ、面白い切り口が見つかれば、競合には思い
   つかない打ち手が打てる。

真子:うん。「切り口」の独自性自体が差別化になるんだよね。

勝 :ふう……これで、大体まとめられたかな。

真子:なんか、まとめちゃうと速いねー。でもその背後には色々とあ
   るんだけどさー。

勝 :だから、これは定期的に見返すように。本2冊分くらいのボリ
   ュームにはなっただろうな。

真子:うん。今までで一番厚いノートになったよ!充実したお正月だ
   ったねー。食っちゃ寝て、温泉入って、勉強して……

勝 :今年の正月もこれで終わり……か……

真子:うん……



「つぎーはー、終点の〜東京駅〜、東京駅〜」
「え?」
「あれ? もう?」

車窓からの眺めは、いつもの見慣れた沿線だ。

「うわ……もう終点だ! 片付けろ!」
「うん、でもノートしまうだけだから。ゴミもさっき片付けたし」
「そーいやそうだな。オレもパソコンしまうだけか……」
「東京駅に着くタイミングでぴったり終わったねー」
「いや、良かったよ。ここで終わらなかったら、またどっかで続き、
 ってなるからな」
「そうだよ、続きしよーよー、続き続き、ね?」
「今ちょうど終わったところだろうが」
「レッスンの続きじゃ無くて、お正月休みの続きだよー」
「それも今終わり。もう帰ったら仕事モードだ」
「えー、だって勝さんと全然お話できなかったじゃん」
「これ以上何を話すっつーんだよ。2泊3日、ひたすらこれやってき
 ただろうが。起きてる時間はほとんどずっと、だぜ」
「色々あるよー、今年の日本経済の見通しとかアベノミクスとかぁ」
「オレはその専門家じゃねー。そんなのニュース見ろ」
「いーじゃん、じゃー、ご飯食べていこーよー」
「まだ食うのかよ……さっき食ったばっかじゃねーかよ」
「そんなことないよ、食べてから結構時間たってるよ? 東京駅に着
 く時間なんだからさ……」
「もう疲れたから帰る」
「疲れたって、ご飯食べて温泉入っただけじゃん」
「オマエといること自体疲れんだよ」
「そりゃー真子といるとドキドキしちゃうから疲れるかもしれないけ
 どさー」
「全くドキドキはしないけどな」
「じゃー疲れてないじゃん。ねー、どっかいこーよー」
「ヤだよ、めんどくさい。オレは家に帰る」
「じゃー勝さんのお部屋についてく。ご飯作ってあげる♪ それなら
 いーでしょ? 勝さんは何もしなくていーから♪」
「ふざけんな。第一オレの部屋なんて、足の踏み場も無いわ」
「きゃはは、そーだねー。じゃー真子が片付けてあ、げ、る♪」
「絶対ダメ。オレ以外の人間が触るとわからなくなる」
「じゃーお外で食べていこーよー、ねー、ねー、ねー」
「おなか減ってないからいい」
「じゃー、お茶とケーキぃ! ケーキなら食べられるよね? ね?」
「あーもー、わかったよ、お茶だけだぞ!」
「やったー!! 「勝ちたいモノが勝つ」だねー、ホントそーだ」
「一体何と戦ってんだ、オマエは……」
「自分に素直になれない勝さんのコ、コ、ロ♪」
「自分に素直になったら、オレは家に真っ直ぐ帰る」
「もうダメだよー、だ」

電車がゆっくりと東京駅に停車する。

「終点、東京駅〜。どなた様も、お忘れ物のないようにぃ……」

車内アナウンスが流れる頃には、出口に向けての列ができている。

「勝さん、降りるよー。ほら、行こ♪」

真子が満面の笑みで、勝の腕を引っ張る。

「何でいきなりテンション上がってんだよ」
「だってー、レッスン終わってやっと2人きりで話せるんだもーん。
 これからが本当の私たちのお正月休みだね♪」



年末年始特別号、セグメンテーション特集、これにて終了!!

春まではかかるかなあ、と思っていましたが、GWギリギリになると
は……


次回特集も、構想中です。お楽しみに!!



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◆今日のまとめ
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●セグメンテーション特集、総まとめ! その2 シリーズ最終号!


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この売れたま!にご返信いただければ、私にメールが届きます。


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▼今日の日記▲

売れたま!を書いているとまだ「年末年始」の気分でしたが、いつの
間にか世間はゴールデンウィーク直前ですね……

さて、私は今年になってようやくスマホ(iPhone)を買ったん
ですよね。

いつもレッツノートを持ち歩いていますので、パソコンでできること
はパソコンでやってしまいます。その意味では専らメールとテザリン
グ用端末(兼たまに電話)という感じです。あ、あと目覚まし時計、
とかですかね……

が、iPhoneにした理由の1つが、野球の結果がどこでもチェッ
クできる、ということです。特に電車の中や、ジムで走っていたりす
るときには、ラジオも入らないのですが、ネットはつながります。

となると、当然思いつくのがラジオが聴けるサイト「radiko」
ですね。iPhoneのアプリにも当然ありますので、ラジオでリア
ルタイムで中継が聞けます。

ラジオを聞く機会はあまりないのですが、CMが結構面白いですね。
「おいしさたっぷり ナボナ」まだやってるんだ!! とか、新鮮な
感動があります。

小学生の頃から、布団に入りながら巨人戦をラジオで聴いていたので
すが、何となくそんなことを思い出してしまいました。



○1000号突破! 勝手にカウントアップ!

*今号で(多分)累計1,010号!



●売れたま!1000号を超えてその10:ネタの「タグ付け」

「こんな長いメルマガ1000号発行している物好きな人が、どんな
ことを考えているのか興味がある」(という言い方ではありませんで
したが)という方がいらしたので、このコーナー、続きます。

以下、あくまでも私の個人的な意見であって、これが正しいとか、み
んなこうあるべきだ、などというつもりは全くありません。将来的に
は、言ってることが全く変わる可能性もあります。あくまで現時点で
の、あるメルマガ発行人の独り言です。


売れたま!は、「思いつき」で書いているわけではなく、新聞・雑誌
や企業HPなどで「報道された事実」に基づいて書いています。

「報道された事実」というのがポイントで、私のお客様の話はもちろ
ん守秘義務で出せないというのもありますが、当事者ですと、当事者
として「しか」見ることができないんですよね。

「報道された事実」であれば、解釈はいかようにもできます。

そして、売れたま!は、1つ1つのネタは一見バラバラのように見え
て、全体としてみると、一定の「体系」を構成しています。それが、

・BASiCS
・マインドフロー
・売上5原則

などの「理論仮説」なんですよね(「理論」と言っても良いとは思い
ますし、そう呼ぶことはありますが、厳密に言えば理論の「正しさ」
が証明されているわけではありませんので、未だ「仮説」の段階で
す。ただ、「確からしさ」はある程度証明できているかな、とは思い
ます)。

私のアプローチは、帰納と演繹のやりとりです。

・事実をそのまま受け止め、それを解釈する
・理論仮説の「材料」(証拠)としてその事実を使う

という、ある意味で「正反対」のことを行います。

すると、その帰納と演繹の「やりとり」をする時間が必要になりま
す。これが「ネタを寝かせる」時間なんですよね。

タグ付けのイメージは、いわゆる「リレーショナルDB」的な発想で
すね。1つ1つのネタを「カード」のような形として認識し、そのカ
ードに「見出し」をつけていくわけです。その見出しが「タグ」とな
ります。

1つのネタが例えばBASiCSとマインドフローの両方に「タグ付
け」されることはもちろんあり得ます。というか、むしろそれがポイ
ントです。かっこよく言えば「1つの事実を多面的に解釈する」こと
で、理論全体の整合性を精緻化していくわけです。

イメージとしては、複雑な形をしている3次元の物体に、多方向から
光をあてることで色々な影の形になる、という感じです。

そしてそのために必要なのが「寝かせる」時間です。

寝かせる時間は、数ヶ月ですね。別に1年たったら証拠として意味が
なくなるわけではありませんが、「鮮度」は落ちてしまいますから。

具体的には、タグをつけた上で、たまに見返す、ということになりま
す。

ちなみにネタの保存は、前にも紹介したWZエディタ上で行います。
WZの強力なアウトライン機能を活用して、ネタに「タグ付け」して
いくわけです。

その意味では、ツールの果たす役割、というのも大きいですね。



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 品等は、例であり、戦略や商品の良し悪しの評価ではありません。
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 ら構いませんので、部下・上司・同僚など周囲の方にもお勧めを!
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 の販売・コンサルティングへの利用で利益を得る行為は禁じます。
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●セグメンテーション特集も終わり、なんと、今年初めての戦略編!
 リハビリ(?)も兼ねて、ちょっと軽いネタで……


▼飲み会に、数部印刷して行こう。グチ大会より、前向きの話を!

▼彼氏・彼女との、知的な話題づくりに!

▼ご無沙汰していたあの人との会話のきっかけに、転送しよう!

▼お客様訪問の際のおみやげに、プリントアウトして渡そう!


売れたま!があなたのお仕事に少しでも役立ちますように……

〓〓次号の売れたま!でお会いできるのを楽しみにしています!〓〓
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