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2013年4月22日月曜日

売れたま!特別編Vol.233 2013/04/22 セグメンテーション特集 34

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 ■売れたマーケティング、バカ売れトレーニング:売れたま!■ 
 〜MBAの中小企業診断士がそっと教えるパワフルレッスン〜
━━━━━━━━━━━━━━特別編Vol.233(累計1009) 2013/04/22
購読者:28,256 (まぐまぐ:16,309 メルマ!:946 めろんぱん:11,001)

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 ■■__年末年始特別号:セグメンテーション特集 34__■■
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◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今日のポイント ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

●セグメンテーション特集、総まとめ! その1


┃売れたま!は、実戦マーケティング戦略の副教材です。売れたま!
┃単独でもお役に立てますし、本と併用されれば効果倍増!

┃図解 実戦マーケティング戦略 → http://tinyurl.com/a6ul5



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◆年末年始特別号!
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ゴールデンウィークが近づいても続く、年末年始特別号!

実戦的セグメンテーションを深く彫り込む、日本でも珍しい特集。

今回の特集は、「セグメンテーション」! マーケティングで恐らく
は一番難しいことの1つです。どう切り込むのか?


我らがヒロイン「売多真子」(うれた・まこ)、真子の親戚にしてメ
ンター「売多勝」(うれた・まさる)。2人は以下の本の登場人物。

○「新人OL、つぶれかけの会社をまかされる」 佐藤義典著
http://ow.ly/89pSR
真子が、勝の助力を得てイタリアンレストランの新企画に奮闘!

○「新人OL、社長になって会社を立て直す」 佐藤義典著
http://ow.ly/6s63d
上の本の続編。真子が社長として、戦略を駆使してライバルと戦う!


●あらすじ

大晦日の夜、売多真子と勝は、年末に売多家が集まる温泉宿に集合。
電車の中、そして除夜の鐘を聞きながら続く2人のレッスン。一夜明
けて、お正月を迎えて……


今号はシリーズ第34回目です。

最近お読み始めになられた方は、バックナンバーをどうぞ↓
http://archive.mag2.com/0000111700/20121228030000000.html

この第1回目の記事から「次の記事」をクリックしてお読みください



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◆総まとめ編 その1
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*本編の「今の時間」は、年が明けた1月2日の午後です。

1月1日、真子と勝はほぼ1日中マーケティングレッスンに明け暮れ
た。翌1月2日は、朝の温泉を楽しみ、宿を後にして帰京。


2人を乗せた電車はどんどん東京に近づいていく。

「ねー、勝さん、またエスプレッソいれてよー」
「まだ飲むのか?」
「だって、エスプレッソって量が少ないんだもん♪」
「そういうもんだからしょうがねーだろ」
「ねー、飲みたいよー、ねー、真子、お湯もらってきたよ?」
「わかったよ……じゃあ今から総まとめ編に入るから、作ってる間に
 ノートに今までのところをまとめておけよ」
「やったあ!」


真子がノートをめくっては戻し、というような作業を繰り返して、ノ
ートに書き込んでいく。

その間に勝が、携帯用エスプレッソマシンでエスプレッソを作ってい
く。何回か操作を繰り返すと、真子にコップを差し出した。


「できた。3ショット入れたから、半分ずつな。真子、先に飲んでい
 いぞ。オレの分、半分残しておけよ」
「わーい、ありがとうございまーす」

真子が、少しずつ味わいながら、こく、こく、と飲み下していく。

「ふう……ありがと! じゃあ残りは勝さんね、はい」

勝がコップを受け取ると、大事そうにエスプレッソを口に含んで、ゆ
っくりとおいしそうに嚥下していった。


「よし、じゃあ、総まとめ開始だ!」
「おー!」
「ここまでの分を一気にまとめていくぞ」
「うん!」



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◆まとめ1:自分と顧客は違う。顧客も色々いる。
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勝 :じゃあまずは一番最初から。

真子:うん! まずは……「お客様と自分は違う」っていうところ。
   だからお客様の立場に立つ必要がある。

勝 :そうだな。「自分が欲しいモノを作れ」は、入門としては正し
   いけど、それ以上のレベルでは「間違い」になる。

真子:うちの店でもさ、私が食べたいモノばっかり出したら、脂っこ
   いのばっかりになるよね!

勝 :そういうこと。「自分=顧客」という例外的な場合にのみ、
   「自分が欲しいモノを作れ」は正しい。

真子:まあそうしないと、男性が女性用の商品を作ったりできないも
   んね。その逆もあるし。

勝 :よくあるのは、大企業の高齢のトップが「若者が若者向けに考
   えた商品」を「オレはいらない」って否定しちゃうケース。

真子:え、そーなんだ!? ターゲットじゃない人に、「オレはいら
   ない」って言われてもねぇ……

勝 :いや、超有名企業でも普通にある。「アンタはターゲットじゃ
   ないんだ!」ってサラリーマンは社長に言えないからなぁ……

真子:うーん……私も社長だけど、部下にはそう言ってほしいな……

勝 :大丈夫。そうなってないときには自動的にわかるから。

真子:え? え? そーなの??

勝 :そう。売上が伸びてなかったら、「顧客」じゃなくて「自分」
   が欲しいものを作ってるってこと。

真子:なるほど! 売上が伸びてなければ、そうなってるんだね! 
   って……もー、意地悪。

勝 :そうなんだからしょうがないだろ。次に行こうぜ。それから?

真子:あ、うん。お客様も色々といらっしゃる。それぞれにニーズが
   違うから「分けて」対応する。それがセグメンテーション。

勝 :そうだな。例えば?

真子:基本的なところは、性別・年齢とか、年収とか。それによって
   ニーズが違うから、お客様を「分ける」

勝 :そうだよな。まずは「性別・年齢」とかで「分ける」。後で修
   正するけど、まずは「分ける」こと。

真子:うん。まとめるとこんな感じ?


真子がノートにまとめていく。


○まとめ1

・自分と顧客は違う。自分の欲しいモノではなく、顧客が欲しいモノ
 を作る。
・顧客と言ってもそれぞれにニーズが違うから、分けて対応する。



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◆まとめ2:もはや性別・年代では分けられない。ニーズで「括る」
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勝 :じゃあ次。

真子:次は、性別・年齢で分けるって言ってすぐに何だけど、性別・
   年齢ではもはや分けられない!

勝 :何で?

真子:性別・年代だけでは「ニーズの違い」を表せない。

勝 :そうだな。例えば「20代の女性」って言っても……

真子:20歳の女子大生、23歳の新人OL、28歳のキャリア女性
   に、29歳の子育て専業主婦じゃ全然ニーズが違う!

勝 :そう。だから、個別具体的にニーズを考えないといけない。

真子:ショックだったのは小学館の「小学3年生」とかのシリーズが
   3〜6年生まで廃刊になってたことだなあ……

勝 :そうだな。小学生でも「小学3年生」とかの括りではニーズが
   分けられない。まして大人なら……

真子:うん。だから、性別・年代などに加えて「ニーズで括る」こと
   が大事になる。

勝 :その背後にある社会背景は??

真子:あ、そっか。その背後にあるのが「主流派の消失」


−−−−−−−−−< デ ー タ 要 約 >−−−−−−−−−

      単独世帯  夫婦のみ  夫婦と未婚の子  3世代
                 
1970  18.5  10.7  41.2    19.2
1989  20.0  16.0  39.3    14.2
2010  25.5  22.6  30.7     7.9


厚生労働省 国民生活基礎調査(2011年)
http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?lid=000001101476
表番号2

−−−−−−−−−< デ ー タ 要 約 >−−−−−−−−−

真子:昔みたいな「子供がいる家族世帯」ばっかりじゃなくなったん
   だよね。色々な世帯が増えて、それぞれにニーズが違う!

勝 :単独世帯が増えたし、その「単独世帯」でも、若者もいれば、
   高齢者もいる。

真子:だから「ニーズで括る」ことが大事。まず、セグメンテーショ
   ンの目的は、「ニーズが違う」人たちに分けて対応すること。

勝 :それで?

真子:でも、「分ける」というよりは同じニーズで「括る」。括る際
   は、性別・年代とかは関係ない。それがコレ。


○まとめ2:セグメンテーションの「括って広げる3ステップ」

ステップ1:顧客像の具体化
ステップ2:ニーズの普遍化
ステップ3:ニーズで人を括る


勝 :そうだな。括ることで、顧客をむしろ広げられる。

真子:うん。「個別具体的」な1人のお客様について「個別具体的」
   なニーズをまずは考える。それがステップ1。

勝 :「個別具体的」に考えようっていうと、必ず「顧客が減る!」
   って言われるけど、そんなことはないよな。

真子:うん。その「個別具体的な人」のニーズを普遍化して、同じニ
   ーズを持つ人を「括る」。それで顧客はむしろ広がる。

勝 :そうそう。小学3年生」じゃなくて「子供のための初めての英
   語学習」雑誌なら、年齢関係なく「括れる」よな。

真子:あー、なるほどねー。それならむしろ広がるね。

勝 :ニーズで括るイメージは?

真子:「個別具体化して神経衰弱」! お客様を1人1人個別に見て
   近い人を「括る」! 例えばうちの会社のレストランなら……


      勝     真子    恵利ちゃん    望ちゃん

食べる量  食べ過ぎ  多い     普通      少なめ
脂モノ   大好き   大好き    普通      普通
お酒    弱い    強い     弱い      強い
彼氏・彼女 いない   いない    いない     いない
使い方   接待    女子会    1人で     1人で
重要な品  ドルチェ  お酒     ドルチェ    お酒


勝 :そうだな。お酒の「強い」「弱い」があるなら、アルコールメ
   ニューに「強い」「弱い」表示をしてもいいよな。

真子:うん。それであくまで1人1人を個別に見ないと、括れない。
   神奈川県の気候を東西で分けるか、南北で分けるか……


○神奈川県略図(あくまでもイメージです)

    相模原          川崎

          厚木     横浜

    小田原   平塚     横須賀


勝 :NHKの天気予報だと、神奈川を東西で分けてる。

真子:っていうのも、1つ1つの都市を「個別具体的」にみた上で、
   東西で「括ってる」んだよね。

勝 :そう。「20代女性を狙う」なんて、地図を見ていきなり「神
   奈川県東部を狙う」って言ってることになるから、おかしい。

真子:まずは個別具体的に考えてから「括る」んだよね。

勝 :そう。例えば、長野県って南北つまり「タテ」に長いけど、気
  温つまり「寒暖」は何で「括られる」と思う?

真子:その口ぶりだと、南北じゃないってことだよね……?

勝 :そう。答えは「標高」。

(長野地方気象台HP 「長野県は南北に約2度の緯度差があります
 が、地形が複雑なために気温の分布はおおむね標高によって決まり
 ます」 www.jma-net.go.jp/nagano/kikou_tokucyou/
nagano_kikou_tokucyou.html



真子:あー、なるほどー。それも個別具体的に都市を見て、括るんだ

勝 :そういうこと。あと、あれ忘れるなよ。ニーズの「階層構造」

真子:あ、うん。例えばコレだよね


○ビジネスパーソンのランチ「戦場」

階層0      ビジネスパーソンのランチ戦場
競合       全部、もう何でも!


階層1     仲良くなる戦場        栄養補給戦場
競合    寿司、レストラン、ホテル     たくさんある!

階層2 楽しく語らう  じっくり話す   速い食事  お腹一杯

顧客像 ○おしゃべりに ○取引先と来る  ○会議が  ○朝食抜
     来るマダム   男性会社員    近い人   いた人
    ○先輩と来る
     女性会社員

競合  レストラン   寿司屋      コンビニ   牛丼屋
    ホテル     ホテル      マック    定食屋
    ファミレス   レストラン    社内食堂   弁当店
                     牛丼屋


勝 :そうそう。ニーズの階層があって、それごとに競合が存在する

真子:うん。ニーズを広げようとすると、競合も増えちゃう。だから
   ニーズを絞っていく。すると顧客も「括れる」。

勝 :そうだな。



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◆まとめ3:セグメンテーションの10の切り口
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真子:それで、いよいろセグメンテーションの切り口。紆余曲折の末
   この10個が典型的な「括り方」

勝 :「紆余曲折」したのはオレだ。自分で作ったかのように言うな

真子:いーじゃん、そんなのわかってるよ。とにかくコレね。


○まとめ3:セグメンテーションで「括る」ための切り口

切り口1:使い方・利用場面
・価値は使い方に現れる。逆に使い方を見ればニーズがわかる!

切り口2:困りごと
・どんなことに困っているのか、困りごとが同じならニーズが同じ!

切り口3:体質
・肌質・髪質・アルコールへの耐性などでニーズが違う!

切り口4:所有資源
・お金・時間・エネルギー・車などの持ち物などでニーズが違う!

切り口5:こだわり・マニアレベル
・ビギナーとマニアでニーズが違う!

切り口6:購買履歴
・何を買ったかで、直接の購買行動がわかる!

切り口7:競合
・どの競合商品を買うかに、ニーズが現れる

切り口8:バイヤー・ユーザー
・「買う人」と「使う人」が違う場合は、それぞれにニーズが違う!

切り口9:ありたい姿
・「ありたい姿」の違いは、ベネフィットの違いそのものとなる

切り口10:属性
・BtoCなら性別・年齢など、BtoBなら業種・企業規模など


勝 :そうだよな。じゃあ、1つずつ、簡潔にまとめていくか。詳し
   くは、本文を読んでいただくとして、簡潔に。

真子:うん。



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◆セグメンテーションの10の切り口 1〜5
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真子:まずは、これ。


○切り口1:使い方・利用場面
・価値は使い方に現れる。逆に使い方を見ればニーズがわかる!


勝 :これが基本。価値は使い方に現れる。使い方=TPO、
   Time、Place、Occasionだな。例えば?

真子:例えば、スーパーがシニア向けに「早朝営業」始めたら、子供
   を保育園に送る母親とか、出勤前の会社員も来店した!

勝 :それが「Time」だよな。後は?

真子:例えば最近居酒屋が「宅配」始めたりしてる。それは場所、
   「Place」を広げる。その場合はこんな感じ。

○ビジネスパーソン:居酒屋で飲むと、お金がかかる
○主婦:子供から目が離せない、家事で忙しい、
○シニア:外に出るのが、肉体的に面倒


勝 :そうだな。この「切り口1:使い方・利用場面」がまずは基本
   になるが、その基本が結構大変なんだよな。

真子:だから、お客様の使い方を見よう、訊こう、ってことだよね。

勝 :そう。次行こう。

真子:次はこれ。


○切り口2:困りごと
・どんなことに困っているのか、困りごとが同じならニーズが同じ!


真子:例えば、音感トレーニングの本が売れるのは、「歌がうまくな
   らない」と「困る」から。

勝 :どんな人にその「困りごと」があるかっていうと……

真子:カラオケ好きな人、合唱団の人、幼稚園の先生、とか。

勝 :そうだな。その「ニーズの共通点」は?

真子:「人前で歌を歌う人」! だからうまくないと恥ずかしい!

勝 :そう。で、「困りごと」を分解するとどうなる?

真子:あ、それか。「ニーズの強度」×「ニーズの重要性」だね。

勝 :例えば、目をケアする商品ならどうなる? 「困りごと」は
   「疲れ目」で、それを因数分解すると……?

真子:「ニーズの強度」が「どれくらい目が疲れているか」で、「ニ
   ーズの重要性」がそれでどれくらい困るか。

勝 :だから?

真子:だから、その両方が高い人を狙う。例えば「車を運転する人」
   は目が疲れるし、それが命に関わるから重要。

勝 :そうだな。その「ニーズの強度」「ニーズの重要性」は、何を
   見ればわかる?

真子:使い方! 価値は使い方に現れる! 車の運転は、ニーズの強
   度も重要性も高い使い方!

勝 :OK。じゃあ次。

真子:次は、これだよね。


○切り口3:体質
・肌質・髪質・アルコールへの耐性などでニーズが違う!

真子:アルコールの強い弱いも、年代もあるかもしれないけど、「体
   質」の違いが大きいよね。

勝 :そうだな。化粧品の「敏感肌」もそうだよな。

真子:うん。女性用育毛剤なんかだと、「髪質」でニーズが違う!


  年齢    → 髪質ニーズ  →  製品とその特徴

 20〜40代   髪のツヤ     薬用育毛化粧水
                 ホホバオイルでつや感を上げる

 40代以上    髪のコシ     薬用育毛ローション
                 毛髪由来アミノ酸で、コシと
                 ボリューム感を出す



真子:面白かったのは、商品のパッケージに、年代を書かなくても、
   この「髪質」を書けば、お客様が自分で選んでいただける!

勝 :そういうこと。だから、「年代」じゃなくて「髪質」っていう
   体質、だな。じゃあ次。

真子:次はコレ、ね。


○切り口4:所有資源
・お金・時間・エネルギー・車などの持ち物などでニーズが違う!


真子:例えば、収入が大きい人の方が、お金を使う。


 年間世帯収入   世帯主年齢  世帯人員   1人当たり
                        月間消費支出

1)〜252万    64,6  1.41人  95,586円
2)252−371万 60.0  2.09人  94,441円
3)371−508万 54.9  2.54人  94,220円
4)508−731万 51.5  3.00人  93,132円
5)731万〜    53.6  3.33人 115,689円

<総務省 家計調査2011 表3>
http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?lid=000001070347


真子:でも、731万から下は、1人あたり消費支出は同じだね。

勝 :違うのは、なんだ?

真子:モノによってお金の使い方が違う! 下に行くほど、収入が高
   い世帯、なんだけど……


     食料    一般外食    洋服    下着
1) 24,652  3,789  1,018  348
2) 24,328  3,812  1,183  348
3) 23,207  4,267  1,309  352
4) 21,786  4,064  1,401  348
5) 24,615  5,032  2,211  443

(データ:同上)


勝 :変わる項目と変わらない項目があるな。

真子:うん。食料品は変わらないけど、外食は収入が高い方が多い。
   下着は収入の影響をあまり受けないけど、洋服は受ける。

勝 :まあ何となくわかるよな。ってことは、食料とか下着は、収入
   より、世帯人員が大事だよな。1人当たり支出が同じだから。

真子:え……あ、そっか。下着なんかは、人数が多い方が多く買う、
   ってことになるね。

勝 :そうそう。下着は共有しないだろうけど、洋服は母娘で共有す
   ることもありえる。

真子:あ、確かに! 同じ「衣類」でも、洋服か、下着か、によって
   「切り口」が違うんだね!

勝 :そうそう。お金だけじゃなくて、家の広さとか、冷蔵庫の大き
   さとか、調理器具の有無とか、色々な「所有資源」があるよな

真子:うん。家が広ければ大きなTVが買えるし、大きい冷蔵庫があ
   れば買いだめできる。なければ、毎日スーパーに行く。

勝 :あと、衣類ダンスがいっぱい、なんていう場合は「下取りセー
   ル」をする、みたいに……

真子:その「所有資源」っていう、「制約要因」から解放してあげる
   ことも大事なんだよね。

勝 :OK。じゃあ次。

真子:ふう……次は、コレ、かな?


○切り口5:こだわり・マニアレベル
・ビギナーとマニアでニーズが違う!

      マニア      ビギナー

所有資源  多い       少ない
投資金額  多い       少ない
知識    豊富       少ない
言葉遣い  専門用語     普通の言葉
情報収集  積極的      マニアに聞く
作業    自分で行う    マニアに頼む
好み    細かい好み    こだわらない


勝 :そうだな。例えば??

真子:マンションなんかでもできる「ミニトマト」栽培セットなんか
   だと、こんな工夫をして、「ビギナー」に人気!


   ビギナーの障壁             解決策

○そもそもよくわからない    わかりやすく目をひくPOP

○いきなり高額なモノは怖い   980円でミニトマト100個

○重いモノを持ち帰りたくない  粉末洗剤サイズ・圧縮の軽量土

○育てる場所がない       小型のセット

○道具や材料がない       鉢、土、種、が同梱

○やり方がわからない      動画サイトで、動画で解説

○失敗したくない        発芽専用の圧縮土、発芽しやすい


勝 :そうだな。ビギナーは色々と心配が多い。マニア向けはこの逆
   で、もっとこだわってあげないとダメだよな。

真子:うん。コーヒー豆なら、産地、ロースト、焙煎日……

勝 :ビギナーの場合は、むしろ「酸味が少ない」みたいなわかりや
   すさが必要だよな。

真子:うん。で、時間がたつと、ビギナーがマニアになるんだよね。
   例えば、ランニングシューズなんかはマニアが増えてきた。

勝 :そうだな。プロダクトライフサイクルみたいな話だな。だから
   マニア対応が必要になる。

真子:うん。ね、これで大体半分くらいまでまとめたよ?

勝 :これだけ時間かけてやってきたのに、まとめるのは速いよな。
   次のまとめで、この話も終わり、だな。

真子:う、うん……そっか……この話、もう終わりなんだ……


「○○駅〜、○○駅〜」

車内アナウンスが流れる。

「あ、ついに東京都に入ったな」
「ホントだあ……あー、もー着いちゃうのかあ……速いなあ……」
「どーした?」
「ねー、もっと遅い電車にすれば良かったね……いっそ各停で……」
「各停なんて、何時間かかると思ってんだよ」
「だってそれならもっと……」
「?」
「なんかさー、お正月が終わっちゃうみたいで……」
「っていうか、正月が本当に終わるだろ。いーじゃねーか、腹一杯食
 べて寝て、初詣行って温泉入れて……何の不満があるんだよ」
「もっと勝さんと一緒にいたかったなあ……ふ、た、り、き、り♪」
「何だ。もうそのネタはいいよ」
「もっとこの話、続けたかったなー、ってゆーのはホントだよ」
「……珍しいな、おい」
「だって……なんか、こーゆーことだけ集中して考えてる時間って、
 仕事だとあんまり無いんだもん……」
「まあ確かに、1つのことに集中して考える時間は楽しいよな」
「うん……」
「だからこそ、正月とか、ゴールデンウィークとかに、じっくり考え
 る時間が取れるといいんだよな。それも大事な社長の仕事だ」
「あ……今のってお誘い? わー、やったぁ!」
「は?」
「ゴールデンウィークに2人で一緒に考えようって言ったよね?」
「そんなことひっとことも言ってねーだろ」
「そっかー、次はゴールデンウィークかあ……楽しみだなあ……」
「知るか。大体気が早すぎだ。まだ正月だぞ? 何ヶ月後だよ」
「そーゆー楽しみがあれば、それを心の支えにして、頑張れるんだも
 ん! ね、じゃーゴールデンウィークどこ行く?」
「知るか、っつってんの。誘ってねーだろ」
「ね、またあの高原のペンション行くの?」
「ゴールデンウィークだと、まだちょっと寒いぞ……って、オレは行
 くなんて言ってねーだろ。恵利ちゃんと行ってこいよ」
「ダーメ、ゴールデンウィークに行こう、って勝さん言ったもん」
「言ってねーだろ」
「いーじゃん、他に遊んでくれる女の子なんていないんでしょ?」
「それは認めるけど、オマエと遊ぶ必要性を全く感じない」
「ね、ゴールデンウィークでも、今から予約すれば大丈夫だよね?
 あ、じゃあ今から電話するね。ね、何日がいい?」
「人の話聞け、っつーの。大体オマエも仕事あるだろうが。社員が働
 いてる間に社長が遊ぶな」
「ゴールデンウィークにじっくり考えることは、とっても大事な社長
 の仕事だ、って今言ったよね?」
「……オマエ、そういうところは聞いてるのな」
「じゃあ今、あのペンションに電話するね。ね、いつにする?」
「待て、っつーの、もう、オマエは……」



次号、最終号……かも?? (って毎号言ってますが、多分次で本当
に終わりそうです……)



次号に続きます!


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◆今日のまとめ
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●セグメンテーション特集 総まとめ1 でした!


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▼今日の日記▲

これまで、「花粉症」というのは他人事だと思っていたのですが、今
年ついに花粉症「デビュー」してしまったようです……

今年は多かった年のようで、「閾値」を超えてしまったのかもしれま
せんね。

と言っても、元々アレルギー体質ですから、この手のことには、妙に
「慣れて」おり、特に違和感を感じたりもしないというのは「弱みは
強み」みたいな話ですね。ただそれでも、「目がかゆくなる」という
のは人生であまり経験がなく、「目薬が欲しい」なんて今まで感じた
こともないことを思ったりもします。

元々アレルギーで鼻炎がひどかったため、大学生時代にいわゆる「減
感作療法」というのをやりました。薄めたアレルギー物質を週1回、
1〜2年かけて注射する、というようなものでした。「7割の確率で
良くなる」と当時言われて、無事その7割の方に入ったんです。それ
でも風邪を引くと、ひどい鼻炎になります(当たり前ですけど)。運
が良いことに、その先生はアレルギーの権威の方で、今でもTVに出
られたりしていらっしゃいます(永く通ったので、今でも顔を覚えて
いるんですよね)。

そんなこんなで、アレルギーは「切り口3:体質」という感じですの
で、まあ永くつきあっていくしかないでしょうね……



○1000号突破! 勝手にカウントアップ!

*今号で(多分)累計1,009号!



●売れたま!1000号を超えてその9:続ける、ということ

「こんな長いメルマガ1000号発行している物好きな人が、どんな
ことを考えているのか興味がある」(という言い方ではありませんで
したが)という方がいらしたので、このコーナー、続きます。

以下、あくまでも私の個人的な意見であって、これが正しいとか、み
んなこうあるべきだ、などというつもりは全くありません。将来的に
は、言ってることが全く変わる可能性もあります。あくまで現時点で
の、あるメルマガ発行人の独り言です。


1000号書いてみてわかったこと、と申しますか、「理解」はして
いたのだけれども身に染みて「体感」したことが「続ける」ことの意
味、ですね。

10年間欠かさずに続けられた、ということは、やっぱりカラダの奥
底から「好き」だったんだと思います。

何を始めても、理性と意地で、1、2年くらいは力ずくで継続できる
と思います。

が、
・自分らしさ、他人でなく自分がやることの意味
・やっている間の歓び
のようなものがないと、続かないと思います。少なくとも「儲かりそ
うだ」というような動機では続かないでしょう。

売れたま!は、体力的・時間的にはしんどいのですが、精神的にはむ
しろ喜んで(ある意味での仕事の息抜き)として書いています。書い
ていて、楽しいんですよね。


逆に言えば、10年かけて、売れたま!を今のカタチにしてきたわけ
ですが、これが自分の「やりたいこと」なんだろうなあ、というのが
よくわかります。

最近の売れたま!は、1年の半分くらい(あるいはそれ以上)「連載
シリーズ」として、大きなテーマに取り組んでいます。

・達人への道
・ソフト資源
・密着軸
・セグメンテーション

と、メルマガとしては少々大きすぎるようなテーマ(それぞれが本1
冊分必要なテーマですね)を取り上げ、ひたすら「理論を構築」して
いっているわけですが、多分それが「好き」なんでしょうね。ドン・
キホーテ的に「蟷螂の斧」を振りかざして、「鉄の風車」に立ち向か
う、という愚か(というか非効率?)なことと自覚してはいるのです
が、まあ好きなのですから、しょうがないですよね……


ディベートもそうで、傍から見れば「苦行」以外の何者でもないよう
で、周りから「大変そうだよね」とよく言われました(体力的には確
かにふらふらでしたから)。やっている本人は大変どころか「嬉々」
としてやっているのですが、周りから見ると「鬼気」迫るみたいな感
じだったようです。それでも、「好き」だから続けられたのだと思い
ます。

「続けられること」というのは、その人の「本当に好きなこと」とい
うものをえぐり出すんだなあ、とあらためて思います。



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●次号も、総まとめの続きです!! 多分シリーズ最終回です!


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