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2013年1月31日木曜日

売れたま!特別編Vol.210 2013/01/31 セグメンテーション特集 11

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 ■■__年末年始特別号:セグメンテーション特集 11__■■
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◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今日のポイント ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

●セグメンテーションの階層は「戦場・競合」の階層。ベネフィット
 で「戦場・競合」を「階層化」しよう!


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◆年末年始特別号!
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年末年始好例の「特別号」は、やっぱりお馴染みのこの2人。

我らがヒロイン「売多真子」(うれた・まこ)と、真子の親戚にして
そのメンター「売多勝」(うれた・まさる)です。2人は以下の本の
登場人物です。まだお読みでない方はぜひ!


○「新人OL、つぶれかけの会社をまかされる」 佐藤義典著
http://ow.ly/89pSR

売多真子が、勝の助力を得てイタリアンレストランの新企画に奮闘!
マーケティングの最初の1冊としてオススメ。


○「新人OL、社長になって会社を立て直す」 佐藤義典著
http://ow.ly/6s63d

上の本の続編。真子が社長になり、ライバルと戦っていく! 戦略構
築から実行プロセスまで、社長の視点を物語で体感!


例によってこのシリーズはどのくらいの長さになるかは、この2人の
活躍次第ですので、現時点ではわかりません。


今回の特集は、「セグメンテーション」! マーケティングで恐らく
は一番難しいこのと1つです。

そのセグメンテーションにどう切り込むのか?



●あらすじ

大晦日の夜、売多真子と勝は、年末に売多家が集まる温泉宿へと一緒
に向かった。電車の中で、そして除夜の鐘を聞きながら続いた2人の
レッスン。

一夜明けて、お正月を迎えて……



今号はシリーズ第11回目です。

最近お読み始めになられた方は、バックナンバーからどうぞ。第1回
目はコチラです↓

http://archive.mag2.com/0000111700/20121228030000000.html

ここから「次の記事」をクリックしてお読みください。



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◆まずは、前号の復習から!
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*本編の「今の時間」は、年が明けた1月1日の昼過ぎです。


1月1日、初詣に出かけた帰りにカフェに寄った勝と真子。カフェで
レッスンの続きが始まっている。

周りは空席がほぼないほどに混雑している。

「ねー、やっぱりお正月は混んでるねー」
「まあ、今混まなかったらやっていけないわな」
「お正月が終わったら、空くかな?」
「そうだろうな。春くらいなら籠もって執筆するのにいいかもな」
「あ、そうだねー。温泉のある宿で、和室でお仕事」
「それ、昔の小説家みたいでいいな。やろうかな
「じゃあ真子ちゃんも一緒に来てあ、げ、る、はーと♪」
「それじゃ意味ねーだろ。オマエが来たら仕事にならねー」
「あー、真子ちゃんの魅力で気が散っちゃうんだぁ!」
「オマエはうるせーからだよ!」
「えー、本当に集中できてたらうるさいのは気にならないでしょ?」
「オマエはムチャクチャなことするだろうが」
「勝さんが無視するからじゃん」
「ほら。結局オマエのせーだろうが」
「そんなことないもん」
「とにかく、再開するぞ」
「はーい」


真子:前号は「括って広げる」練習問題をやりました! ビジネスパ
   ーソンのランチニーズ。こんな感じ!


真子がノートを広げる。


       男性会社員     女性会社員

T:   19.6分       1時間前後

P:   ファストフード     レストラン

O:   1人でさっさと     同僚とコミュニケーション

単価    510円       1000円前後


勝 :「価値は使い方に現れる」って、売多勝名言集の言葉通りだよ
   な。TPOがわかれば、ニーズがわかる。

真子:うん。明確にニーズが違う。もっと進んで、「セグメンテーシ
   ョンの階層」をやったんだよな。

勝 :そうだな。「セグメンテーションの階層」は、結局何の階層に
   なる??

真子:セグメンテーションは、「ベネフィット」で括るから「ベネフ
   ィットの階層」になる!

勝 :例えば?

真子:例えば、「女性ビジネスパーソンのランチニーズ」は、「同僚
   とコミュニケーションして仲良くなること!」

勝 :それで?

真子:「ランチで話して仲良くなる」がベネフィットだけど、それを
   さらに「具体化」して階層を落としていく!


真子が勝にノートを見せる


 階層1         仲良くなる

 階層2  楽しく語らいたい      じっくり話したい

 ○おしゃべりに来るマダム    ○取引先と来る男性ビジネス
 ○先輩と来る           パーソン
  女性ビジネスパーソン

 打ち手  それぞれに席をまとめる。


勝 :それで?

真子:それで、階層2のところが、セグメンテーションで、うちの店
   の顧客もそれで「括れる」!

勝 :括れるとどうなる?

真子:打ち手が変わる! ご案内する席を変えるとか、フードメニュ
   ーをセグメントごとに充実させるとか!

勝 :OK。それでいい。



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◆セグメンテーション・ベネフィットの「階層構造」
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真子:ねー、この「階層」ってまだわかってない感じがするぅ!

勝 :じゃあ、この「階層構造」をきちんとやっておくか。

真子:うん!

勝 :正確に言えば、この「階層1」もセグメンテーションの切り口
   の1つになってるんだよな。

真子:え?

勝 :この「階層1」の上に、「階層0」があってさ、それは「ラン
   チのニーズ」みたいな、ばくっとした話。

真子:あ、なるほど。もっと「抽象度」を高めるんだね。

勝 :そうそう。すると、ランチで「仲良くなる」と同階層、すなわ
   ち階層1で並列にあるニーズには、他に何がある?

真子:速く安く満腹! とか?

勝 :いや、「仲良くなる」と同レベルの抽象度にしようぜ。それだ
   と具体性が少し高すぎる。

真子:そっか……じゃあ「栄養補給」とか?

勝 :そうだな。それが階層1。それってさ、さっきの最初の図の話
   だろ? TPOで違う、っていう……

真子:え……あ! ホントだあ! ここでもう「男性会社員」と「女
   性会社員」で分かれてる!

勝 :それで、その「栄養補給」の下に、階層2がある。例えば何が
   ある?

真子:速く食べたいとか?

勝 :そうだよな。そこにはどんな「人」が入ってくる? 「ニーズ
   と人は常にセット」で考える。

真子:えっと……ランチに時間が取れない男性ビジネスパーソンとか
   じゃないかな?

勝 :だからそれはどんな人なんだよ? 人って言うか「場合」で考
   えた方がいいな。

真子:なんで?

勝 :だってさ、真子の店に来る男性ビジネスパーソンでも、速く食
   べたいから牛丼屋に行く「場合」もあるだろ?

真子:あ、そうか! 「場合」によって違うんだ!

勝 :そう。それが「TPO」。だから、人じゃなくて「場合」すな
   わち「TPO」とか「ニーズ」で考える。

真子:そうか! だから「ニーズと人は常にセット」なんだ! これ
   売多勝名言集に加えよう。ちゃんとメモして……っと。

勝 :ちょっと図にしてみ。真子はその方が考えやすいだろ?

真子:何その私が「物わかり悪いコちゃん」みたいな言い方。まあ実
   際悪いけどさ、きゃははは。

勝 :いーからやれ。


真子がノートにまとめ、勝に見せる。


○ビジネスパーソンのランチニーズ

階層0       ビジネスパーソンのランチニーズ

階層1     仲良くなる          栄養補給

階層2 楽しく語らう  じっくり話す   速い食事  お腹一杯

顧客像 ○おしゃべりに ○取引先と来る  ○会議が  ○朝食抜
     来るマダム   男性会社員    近い人   いた人
    ○先輩と来る
     女性会社員


勝 :まあこんな感じかなあ……「会議が近い人」って?

真子:13時から会議ってときは、12時半頃から資料をコピーして
   ホチキスして、って忙しいから食事を速くすませたい!

勝 :なるほどな。そういう「場合」は、男女問わずあるよな。

真子:うん。

勝 :モレはありそうだけど、「階層化」するイメージはこんな感じ
   だな。これでつかめたか?

真子:うん! でもさ、セグメンテーションって、結局どの「階層」
   の話になるの? 全部?

勝 :どう思う? 真子の店、そーれ・しちりあーのの場合は?

真子:えっと……階層1の「栄養補給」はそもそも狙ってないから…

勝 :だろ?

真子:あ! そうか、階層1の右側の「栄養補給」は無視していい!

勝 :そう。そこはそもそも狙っていないセグメントっていうかベネ
   フィットだから、戦略の対象外。真子の「戦場」に入らない。

真子:なーるほどぉ。

勝 :だから、階層1の「仲良くなる」が、真子の顧客の「全体」に
   なって、その「全体」の中で、「括る」。

真子:なるほどぉ! 現実的には、うちの店のセグメンテーションは
   「階層2」なんだね!

勝 :そういうこと。だからこの「階層」って大事なんだよな。

真子:ねー、こういうセグメンテーションの考え方って一般的なの?
   普通は3つに分けよう、とかで終わるんじゃないの?

勝 :どうだろうな。確かにあんまり見ないけどさ。っていうか、こ
   の特集は「3つに分けよう」を否定してるんだけどな。

真子:あ、そっか。「分ける」んじゃなくて「括る」んだ。

勝 :顧客像を具体化して「括る」ことができれば、必然的に階層化
   できるはずだけどな。

真子:どうやって?

勝 :「神経衰弱」する組み合わせ、つまり「括った際の人」の単位
   をどれくらい細かくするか、が「階層」になる。

真子:えっと……上の図だと「マダム」「女性会社員」で括って、そ
   こに「取引先と来る男性会社員」を加えるかどうか、とか?

勝 :そうそう、そういうこと。だから、まずは「具体化」。だから
   「ステップ1:顧客像の具体化」がとにもかくにも先。

真子:そっか、具体化すれば、「大きく括るか」「小さく括るか」の
   違いにできちゃうんだ!

勝 :そういうこと。だから、具体化がステップ1。一番最初。で、
   それを「階層化」していく。

真子:大変だなあ……

勝 :この「階層構造」は、ロジカルシンキング的な「モレなくダブ
   りなく」、いわゆるMECEの話。

真子:聞いたことはあるけど……

勝 :セグメンテーションは、ロジシン的に「階層化」する左脳の話
   と、具体化する「右脳」の両方が必要なんだよな。

真子:う、うん……

勝 :でさ、例えば階層1の「仲良くなる」と「栄養補給」で、モレ
   もダブりもないか、って言われると誰も証明できない。

真子:あ、そっか。男性と女性なら、モレもダブりもないけど……

勝 :それが、「ニーズで括る」ことにつきまとう難しさ。階層2の
   「楽しく語らう」と「じっくり話す」も同じ。検証が難しい。

真子:でもさ、括れてる「感じ」はするよね。

勝 :そう。その「感じ」で判断して、行動で検証するしかないから
   「絶対法則」が存在しない。つまり「スパッ」とは切れない。

真子:でもさー、っていうことはさ、やれば差別化できるっていうこ
   とだよね?

勝 :そう。新しい「切り口」に気づくことは、新しい「打ち手」に
   つながるからな。

真子:そっか。頑張ろうっと。

勝 :で、「人の階層化」じゃないからな。「人」だけで階層化する
   と、必ず「ダブり」がでる。

真子:え? 何で? 「男女」とかの切り口とかってモレもダブりも
   ないよね?

勝 :同じ人、例えば「35歳男性会社員」でも、真子の店に行く
   「場合」もあれば、牛丼屋に行く「場合」もあるだろ?

真子:あ! そうか、TPOによって同じ人でもニーズが変わるから
   だ!

勝 :そうそう。上の図でも、「顧客像」はダブりまくってるだろ。

真子:あ、ホントだ! 私は、全部に入るかも!

勝 :だろ? だから「ニーズと人は常にセット」。これが、セグメ
   ンテーションの「階層化」の難しさ。

真子:「ニーズと人」をどう括るか、だから、ニーズと人を常に考え
   ないといけない……そりゃ難しいよねえ……

勝 :それを安易にモレ・ダブりのない「年代・性別」で「分ける」
   から、「ニーズが見えない」って嘆くことになる

真子:ううん……耳が痛いなあ……

勝 :だから、セグメンテーションがきちんとできれば、それでもう
   一流なんだよな。「上級」以上だな。

真子:私はまだまだ、かあ……

勝 :完全にできなくてもいいよ。っていうかカンペキに出来ること
   なんかまずないからな。

真子:そうなの!? 勝さんでも?

勝 :当たり前だろ。セグメンテーションを論理的に行う計算式でも
   できたら、各国が奪いに来るよ。モノが売れるんだからな。

真子:きゃーははは、映画になりそうだねー。「セグメンテーション
   の秘宝」を巡って争う各国諜報機関、必死に逃げる売多勝♪

勝 :ホントそうなるわ。

真子:主人公が憧れるヒロインが絶世の美女、真子ちゃん♪

勝 :そのヒロインをあっさり見捨てる売多勝であった。

真子:やだあー、そんなのダメ−!



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◆「階層構造」で「戦場」が切れる!
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勝 :で、このセグメンテーションとかベネフィットの「階層化」が
   できると、BASiCSで他にも役立つことがある。

真子:そうなの?

勝 :ベネフィットの階層は、セグメンテーションの階層化でもある
   けど……何の階層になる?

真子:え? セグメンテーション以外で?

勝 :そう。ベネフィットが現すものは他にもあるだろ?

真子:ええっと……

勝 :ヒント。BASiCS。

真子:あ! 「戦場」だ!

勝 :そうそう。「戦場」は「価値」で表され、同じ価値を提供する
   ものが「競合」だからな。ということは?

真子:ということは……あ! セグメンテーションの階層は「戦場」
   の階層にもなる!

勝 :そういうこと。だから、さっきの図には、競合を入れることが
   できる。さっきの図、もう1回出してみ。

真子:これだよね。


○ビジネスパーソンのランチニーズ

階層0      ビジネスパーソンのランチニーズ

階層1     仲良くなる          栄養補給

階層2 楽しく語らう  じっくり話す   速い食事  お腹一杯

顧客像 ○おしゃべりに ○取引先と来る  ○会議が  ○朝食抜
     来るマダム   男性会社員    近い人   いた人
    ○先輩と来る
     女性会社員


勝 :この図でさ、階層0の「ビジネスパーソンのランチニーズ」っ
   て、そのまま「ビジネスパーソンのランチ戦場」だろ?

真子:あ、うん、ホントだ!

勝 :そこにはどんな「競合」がいる?

真子:「ランチニーズ」だから、もう全部! マック、吉野家、コン
   ビ弁当、ラーメンに……

勝 :そうだよな。別に「外食」とは限らない。「食べない」とか、
   「手作り弁当」に「カロリーメイト」とかも入ってくる。

真子:あ、そ、そうだね。外食とは限らないや……

勝 :だから、ホントは階層0から階層1の間には、もっと細かい階
   層がたくさんある。

真子:そうかあ……

勝 :で、階層1の「仲良くなる」戦場には、何が入ってくる? ラ
   ンチにおける、だからな。

真子:うーんと……うちみたいなイタリアン、もちろん、他のフレン
   チとかのレストラン、お寿司屋さん……

勝 :あと、ホテルのレストランとかだな。バイキングに行くと、マ
   ダムが一杯いらっしゃるぞ。

真子:あ、そうだね……でも、そんなもんかな?

勝 :階層0の「ビジネスパーソンのランチ戦場」よりは競合が減る
   よな? 何でだ?

真子:そりゃ、下の方がベネフィットが狭いっていうか、絞られてい
   るからでしょ?

勝 :そうだけど、ここまでの言葉を使って言うと?

真子:えっと……あ、ベネフィットの「具体性」が高まるからだ!

勝 :そう! 階層が上に行くほど、すなわちベネフィットの抽象度
   が高まるほど、競合が増える。

真子:なるほど! っていうことは、「抽象度が高いベネフィット」
   を狙うと、「競合が増える」ってことだ!!

勝 :よく気づいた! 抽象度を高めるのは、自ら競合を増やすこと
   になるから、戦いにくくなる。だから具体性を高めて……

真子:競合を絞って、それに勝った方が戦いやすい!

勝 :戦場にある程度の規模がある前提で、そうなるな。

真子:実際、階層2の「栄養補給戦場」なんて、競合がメチャクチャ
   多いよね。

勝 :そうだよな。じゃあさっきの図に競合を加えてみようぜ。

真子:あ、そうだね! えっと……まず「お腹一杯」戦場は……



2人で騒ぎながら、競合を埋めて行く勝と真子。


○ビジネスパーソンのランチ「戦場」

階層0      ビジネスパーソンのランチ戦場
競合       全部、もう何でも!


階層1     仲良くなる戦場        栄養補給戦場
競合    寿司、レストラン、ホテル     たくさんある!

階層2 楽しく語らう  じっくり話す   速い食事  お腹一杯

顧客像 ○おしゃべりに ○取引先と来る  ○会議が  ○朝食抜
     来るマダム   男性会社員    近い人   いた人
    ○先輩と来る
     女性会社員

競合  レストラン   寿司屋      コンビニ   牛丼屋
    ホテル     ホテル      マック    定食屋
    ファミレス   レストラン    社内食堂   弁当店
                     牛丼屋


真子:できたあ!

勝 :まだあるだろうけど、典型的なのはこんな感じだろうな。で、
   ここからわかることは?

真子:まず、階層が上に行くほど競合が増えて、下に行くほど競合が
   絞られていく!

勝 :戦場=ベネフィットだから、ベネフィットを具体化すれば、競
   合も具体化されるよな。

真子:うん! これが「戦場を価値で表す」ってことなんだね!

勝 :そういうこと。全部つながってる。それから?

真子:下に行くと、競合はかぶってはいるけど、結構分かれてくる。

勝 :「顧客像」によって競合が変わって来るよな。

真子:うん。例えば「寿司屋」さんは、ビジネスマンが取引先と行く
   ことはあるだろうけど、マダムはあんまり見ないよね。

勝 :データはないけど、そんな感じだろうな。寿司屋で騒いだら怒
   られそうな感じするしな。

真子:お弁当屋さんとか定食屋さんは、「お腹一杯」戦場には入るけ
   ど、急いでいるときの「速い食事」戦場には入らないよね。

勝 :そうだな。そういうときはコンビニとかに行くよな。

真子:うん。あと、右側の栄養補給戦場は、戦うのが大変! 競合が
   たくさんある!

勝 :ということは?

真子:だから戦いにくい。

勝 :そうなんだけど、競合がたくさんいると、「何が大きい」?

真子:え? あ! 市場規模だ!

勝 :そう。この表に市場規模が大体入るはず。右側の「栄養補給戦
   場」は、データにもよるけど、数兆円規模かそれ以上だな。

真子:そうだね。でも、「仲良くなる戦場」は、それほど大きく無さ
   そうだよね。あ、だから競合が少ないんだ!

勝 :そう。「ランチ」ということで言えば、何兆円にはならないだ
   ろうな。寿司屋でも1兆円はあるって言われるけど……

真子:夜の需要も大きいだろうからね。

勝 :だから、顧客像を具体化する意味は、ここにもある。戦場・競
   合が決まるから、市場規模もわかる。

真子:でもさー、「楽しく語らう」戦場の市場規模なんてわからない
   よね?

勝 :それが1つの問題。そういう切り口でモノを捉えてないから、
   わからない。でも、だからチャンスなんだぜ。

真子:そっか、だからうまい「切り口」がわかればいいんだ!

勝 :だから、「括って広げる」考え方は、BASiCSにおいても
   すごい大事。

真子:うん!

勝 :でさ、「顧客」が決まり、「戦場・競合」が決まれば、何が決
   まる?

真子:「強み」が決まる! そうか、それで「勝てる戦場」を選べば
   いいんだ!

勝 :そういうこと。

真子:じゃあ、この「階層化」でBASiCSが決まる?

勝 :そうだよ。

真子:えー、じゃあすっごい大事じゃん。

勝 :だからそう言ってるだろ。その「勝てる戦場」の市場規模が小
   さすぎるなら、他の「勝てそうな戦場」へと広げるが……

真子:「競合」が変わるから、戦い方とか強みが変わるんだよね。

勝 :そういうこと。戦場を広げると、それまでの強みが通用しなく
   なることがある。

真子:そっかあ……確かに、うちの店も、他のファミレスとは差別化
   できそうだけど、お寿司屋さんと比べたことはなかったな……

勝 :だろ? でもさ、寿司屋のカウンターで食べると、静かで話は
   できるけど、テーブル狭くてパソコン広げられないぜ。

真子:あ!! 確かに! そうか、だからうちの店にいらっしゃって
   いただけるのかなあ……

勝 :そうなると、テーブルの大きさはどうなるんだ、とかって話に
   なるだろ?

真子:うん、そうだねえ……そうかあ、テーブルの大きさまでそうや
   って決めていくのかあ……

勝 :回転率重視ならテーブルは小さくして席数を増やすだろうし、
   そうじゃなければ、また違う方法を取るよな。

真子:うん! この「階層化」、私の課題だなあ……

勝 :これ、聞いてると簡単そうに聞こえるだろうけど、ホントレベ
   ルの高い話だから、一歩一歩進んで行けよ。

真子:うん……達人レベルって言ってたもんね……

勝 :だから今まで、これやってこなかったんだけどさ。セグメンテ
   ーションではこれが避けて通れない。だから難しい。

真子:そうなんだあ……頑張ろうっと。

勝 :マーケティングの半分は右脳だけど、やっぱりあと半分は、ロ
   ジカルな左脳も必要なんだよな。

真子:私の苦手なところだぁ……

勝 :ロジシン自体は勉強すればできるけど、それに顧客ニーズとか
   をあてはめていくのは、大変だぞ。

真子:うん……両方できないといけないんだもんね。

勝 :まあガンバレ。


「じゃあ、カワイイ真子ちゃんにじっくりお、し、え、て、ね♪」
「知るかそんなの。ロジシン関係は本読めばできるだろ」
「できないもん。それは勝さんだからできるんだもん」
「そんなことないだろ。誰でもできる」
「本読んでできたら、誰も苦労しないよー」
「恵利ちゃんに教えてもらえ。恵利ちゃんこういうの得意そうだぞ」
「えー……勝さん教えてよー」
「オマエに教えるのは大変だからイヤだ」
「勝さんも人には得手不得手があるって言ってたじゃん」
「真子に「得手」なんかあるのか?」
「うん♪ このび、ぼ、う、はーと♪」
「そうそう、それが真子の強みだよな。すっげー開き直り」
「ひっどーい、開き直りじゃないもん! 事実だもん」
「その事実認定は誰がするんだ?」
「すごく客観的なこの真子ちゃん♪」
「全然客観的じゃないな。だからロジシンやれっつってんだ」
「でも勝さんも真子のこと、カワイーって思ってるでしょ?」
「全然」
「あー、やっぱりカワイーって思ってるんだぁ……そうかあ……」
「今の発言のどこをどう聞くと、そうなるんだ?」
「勝さんの顔に書いてあったもん」
「どこにだよ、え? どこにだ?」
「全部!」
「もう知らん……あ、エスプレッソがなくなった」
「あ、お代わりいる?」
「そうだな……ホットコーヒーもらうか」
「あ、うん、じゃあ買ってくるね」
「あ、いや、これはオレが買ってくるわ。真子もいるか?」
「うん。やったあ!」
「その間にノートまとめておけよ」
「はーい」


勝は財布を持っていることを確認すると、テーブルを離れた。テーブ
ルでは真子がノートとにらめっこしては何かを書き続けていた。


次号に続きます!


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◆今日のまとめ
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●セグメンテーションの階層は「戦場・競合」の階層。ベネフィット
 で「戦場・競合」を「階層化」しよう!

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誌上でお答えしますのでぜひどうぞ。

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▼今日の日記▲

先日、MBAの同期の同窓会に参加しました。私の母校がファイナン
スで知られる学校であるということもあり、卒業生の進む道はやはり
そちらの方が多いですね。参加者の中では、マーケティング的な道を
進んでいるのは私だけでした。

が、異業種だからこその世界もあり、逆に金融の方にとっては、マー
ケティング的には当たり前のことが意外に新鮮に映るようです。

新しい知見はやっぱり異業種にある、ということを自ら体感した集ま
りでした。


○1000号間近! 勝手にカウントダウン

*今号で(多分)累計986号 1000号まであと14号!



●今日のiPod Tune:始まりの歌2013


1月は1年の始まり! 始まりにふさわしい歌で始めましょう!

今日で1月も終わりです。「始まりの歌」の最後は……


○SPARK by THE YELLOW MONKEY


1996年のヒット曲、イエモンの代表曲の1つ。オリコン3位を記
録、彼らの名を売った曲ですね。

ストレートなロックサウンドで、私はイエモンの曲の中では、この曲
が一番好きです。

今年もSPARK!していきましょう!



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●紹介した会社の各商標は各会社の登録商標です。紹介した会社・商
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