■売れたマーケティング、バカ売れトレーニング:売れたま!■
〜MBAの中小企業診断士がそっと教えるパワフルレッスン〜
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━戦略編Vol.185 2011/03/31
購読者:24,260 (まぐまぐ:16,127 メルマ!:887 めろんぱん:7,246)
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■■■■__カラダバランス測定機:来店の動機付け__■■■■
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◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今日のポイント ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
●マインドフロー、プロダクトフロー、戦略BASiCSを連動させ
ながら考えよう!
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◆「ゴルファーズ・サポート・ステーション」
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●デサントの「ゴルファーズ・サポート・ステーション」
デサントが、ゴルフ用品店用のユニークな器具を開発しました。その
名も「ゴルファーズ・サポート・ステーション」。
どんなものかというと……
───────────< 記事要約 >────────────
○デサントはゴルファー用の体バランスの測定機を開発。ゴルフスイ
ングの改善に役立つ機会を店頭に置き、来店の動機付けとする。バ
ランス測定機の名は「ゴルファーズ・サポート・ステーション」。
○来店者はが普段着の上から専用ベルトなどをつけて体を前後左右に
動かすと、3Dセンサーで筋肉バランス、骨盤のゆがみ、関節の動
作範囲がわかる。測定時間は約3分。結果はその場でイラスト付き
で印刷する。ストレッチや筋力トレーニングが必要な部位が分かり
バランス改善後に飛距離がどれくらい伸びるかも予測できる。
○4月からスポーツ用品店や百貨店に有償で提供、使い方を教える店
員講習も実施。価格は店員への講習も含め1セット150万円程度
で、初年度70セットの提供を目指す。
○景気低迷などで、客足が遠のいたゴルフ用品売り場は多い。単に商
品を提供するだけでなく、体験型の新サービス導入で売り場の魅力
を高める。
○今後は測定後の筋力トレーニングやストレッチに役立つ関連用品の
開発にも乗り出す。体のバランスを整える着圧機能を備えた衣料や
満遍なく筋肉を付けるのに便利な練習用具などを想定する。
2011/03/14, 日経MJ(流通新聞), 9ページ
───────────< 記事要約 >────────────
こういう器具があれば、自分のカラダを測ってもらいに、店に行きた
くなりますよね!
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◆復習:マインドフロー
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●マインドフロー=ココロの流れ
マインドフローとは、お客様のココロの流れ、です。英語そのまんま
の意味でマインドフローと名付けました。
要は、知って、買って、使って、ファンになる、という当たり前の流
れを私が体系化したものです。
●お客様が「認知」してから「ファン」になるまでの7つの関門
ビジネスの大きな目的の一つは、お客様にファンになっていただくこ
と。でも、いきなりファンにはなりません。
認知
興味
行動
比較
購買
利用
愛情
という、7つの関門を通るのが一般的です。
この7つの関門を超えていく「ココロの流れ」をマインドフローと名
付けました。
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◆「店に来る」と「店で売れる」は分けて考えよう!
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●店に来なければ、店で売れない
マインドフローは、お客様のココロとカラダの動きを、時系列でシミ
ュレーションしたツールです。
小売りビジネスで、店舗販売の場合は……なんと、
店に来なければ、店で買わない!
店に来なければ、店で買わない!
店に来なければ、店で買わない!
んですよ。
当たり前ですが、単純な真理です。「店で何かが売れる」という場合
は、そもそも「店に来る」というお客様の行為なしに売れない、とい
うことです。
ウェブサイトでの販売も同じです。そのHPにお客様が来なければ、
そもそも売れないですよね。
当たり前じゃん、とおっしゃるでしょうが、例によってマーケティン
グの真理なんて当たり前のことばっかりですよ。
それを勘と経験でやるのもいいですが、きちんと「論理的・体系的」
にやろう、そしてそれに適したツールがマインドフロー・プロダクト
フローだ、ということです。
●店に来ない理由と、店で売れない理由は違う!
「売れない」という場合、どこかに原因というか「障害」があります
よね。
その「障害」の切り口によって、で打ち手が変わって来ます。
「何で売れないのか?」とざっくり考えるより、1つ1つ「障害」を
つぶしていこう、というのがマインドフローの発想です。その意味で
問題解決型であり、実戦的なツールです。
小売りの場合、
1)店に来ない理由
2)店で売れない理由
は分けて考えるべきです。というのは、それによって打ち手が変わる
からです。
ざっくり言うと、以下のようになります
1)店に来ない理由
・立地
・営業時間
・販促
2)店で売れない理由
・陳列の見やすさ、わかりやすさ
・商品力・品揃え
・価格帯
・顧客応対
・支払い方法
もちろんこのようにスパッと分けにくいものではありますが、それで
も、例えば「店員の接客」などは、店に来た「後」の話ですよね。
つまり、「売れない」という場合でも、きちんと場合分けして考え、
どちらの問題かを考えないと、打ち手がトンチンカン(=課題解決し
ていない)ということになります。
ちなみに、上記については数値化できます。
1)店に来るか? → 来店人数
2)店で買うか? → 購買人数/来店人数
これは、数えればどんな店でもわかりますよね。
もちろん、そもそも店の前を人が通らない、あるいは人通りが多い時
間に営業していない、などの「通行人数」など、色々と考えることが
できます(そういうのは、中小企業診断士の勉強などでは多分やるは
ずです)。
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◆来店動機を作ろう!
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●来店する理由が無いのであれば、来店理由を作ろう!
もうお気づきだと思いますが、「ゴルファーズ・サポート・ステーシ
ョン」は、当然「来店動機」を作り、「来店回数」を増やす仕組み、
ですよね。
「来店回数」と言っているのは、同じ人に何回もいらしていただいて
別に構わない(というか望ましい)からです。
カラダのバランスを測りに店に来ていただければ、それだけ購買のチ
ャンスはあるでしょう。
さらに言うと、その体のバランスを測定し、アドバイスなどもできれ
ば、お客様とのコミュニケーション強化にもなりますしね。
●ウェブサイトでも考え方は同じ
ちなみに、「来店理由」を作るというのは、HPでも同じです。
HPを「訪問する理由」が無ければ、訪問しませんよね? HPに来
て欲しいのであれば、訪問する理由を作るんです。
ゴルファーズ・サポート・ステーションのような「診断サービス」が
ウェブサイトでできるかもしれませんよね?
また、英語教材のアルク社のサイトには、無料の英和・和英辞典がお
いてあります。
非常に便利なのですが、このような仕掛けがあると、ブックマークし
たくなりますよね。
「来店動機」ができるわけです。
そのあと、商品を買うかどうか、というのは、別の話なので、分けて
考えようということです。
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◆プロダクトフローの「あげる商品」
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●あげる商品でもあるゴルファーズ・サポート・ステーション
プロダクトフロー*で言えば、ゴルファーズ・サポート・ステーショ
ンは、「あげる商品」です。
体バランス測定が無料か有料かはわかりませんが、無料サービスにし
て来店動機を作る、ということであれば、言葉通り「あげる商品」で
すよね。
*プロダクトフロー
1)あげる商品
2)売れる商品
3)売りたい商品
の順に、お客様に提案していくことで、売りたい商品に無理なく誘導
する商品構成。
面白いな、と思ったのは、記事中の
○測定後の筋力トレーニングやストレッチに役立つ関連用品の開発に
も乗り出す。体のバランスを整える着圧機能を備えた衣料や満遍な
く筋肉を付けるのに便利な練習用具などを想定する。
という部分です。
バランス測定をして、その後でバランスを「矯正」するような器具を
デサントが開発して、店で売る、ということですよね。
それは「売れる商品」になるでしょう。ゴルフ用品店にも、デサント
にもメリットがある仕組みです。
そして、筋力トレーニングなどをして、より高性能なクラブなどが使
えるのであれば……
1)あげる商品: ゴルファーズ・サポート・ステーションによる、
体バランス測定
↓
2)売れる商品: 体のバランスを整える衣料や器具
↓
3)売りたい商品:ゴルフクラブなど
と、うまく流れるプロダクトフローができますね。
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◆マインドフロー・プロダクトフローから戦略へ
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●マインドフロー・プロダクトフローからBASiCSへ
さて、ここまでを考えて行くと、
来店理由:ゴルファーズ・サポート・ステーションでバランス診断
=あげる商品
↓
購買商品:バランス改善グッズ
=売れる商品
↓
購買商品:ゴルフクラブ
=売りたい商品
という流れ(=フロー)ができますよね。マインドフローとプロダク
トフローが連動します。
ここで、一旦BASiCSに戻してみましょう。ゴルファーズ・サポ
ート・ステーションの戦略的な意味を考えるわけです。
さて……すると、実は、ゴルファーズ・サポート・ステーションをき
ちんと使えば、そのゴルフ店は……
○カラダのバランスを測定し、それを改善するアドバイザー
○カラダのバランスにあったゴルフ用品のアドバイザー
となれますよね?
つまり、ゴルファーズ・サポート・ステーションは、ゴルフ用品店に
「密着軸の強み(Strength)を提供する機械」とも言えるん
ですよ。
恐らく、来店頻度も増える=店への愛着も高まるでしょう。すると…
そう! マインドフローの最後の関門、愛情関門を通過させる仕組み
でもあるんですよ!
デサントがどこまで考えていたか(いるか)は記事からはわかりませ
んが、そのような戦略提案がゴルフ用品店にできれば、それはまさに
戦略的な試みです。店も、「自店の差別化強化のための投資」なら、
ゴルファーズ・サポート・ステーションの150万円、という価格は
安い「店舗投資」かもしれませんよね。
マインドフロー・プロダクトフローは、基本的には、戦略を実行する
「戦術」を考えるツールです。
が、考えようによっては、
マインドフロー → プロダクトフロー → BASiCS
→ マインドフローに戻る
と、縦横無尽に思考を巡らせ、戦略→戦術、戦術→戦略、という思考
の「やりとり」をしていくわけです。
だから、戦略と戦術のつながり、がやはり大事だ、ということです。
このツールは使いようによって、ものすごく切れるんです!
そして、戦略BASiCSを頂点とする、マインドフローなどのピラ
ミッドツールは、全て連動するんです。
◆◆◆ここでしか聞けないマインドフロー&プロダクトフロー◆◆◆
●「マインドフロー&プロダクトフロー」セミナー開催!
※あ と 2 名 で 定 員 です
来店促進→商品開発への「流れ」(フロー)を考える、など、このマ
インドフローとプロダクトフローは、極めて実戦的なツールです。
○日時:4月16日(土) 10〜17時
○場所:東京・青山(最寄り駅は銀座線の外苑前駅)
○価格:4万5千円(税込み)
ある程度のコミュニケーションができる人数で行いたいので、大教室
でやるような感じではなく、ビジネススクール的な感じで進めます。
ということで、定員を設定しています。
いつの間にか あと2名 になりましたので、お申し込みはお早めに
お願いします。
基本的には先着順で、定員に達した際には、そこで締め切らせていた
だきますのでご了承ください。
●お申し込みは、このメールにご返信ください!
メールの件名を
「マインドフロー&プロダクトフローセミナー参加希望」
としていただき、このメールにご返信ください。
1)会社名
2)部署・役職
3)お名前
4)セミナーに期待すること・リクエスト
をご記入いただき、メールいただければ、追ってお申し込み方法など
の詳細をお送りいたします。
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◆今日のまとめ
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●マインドフロー・プロダクトフロー・戦略BASiCSを連動させ
て、縦横無尽に戦略・戦術を考えよう!
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ご購読ありがとうございました! ご活躍をお祈りしております。
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▼今日の日記▲
いつの間にか年度末ですね。3月はえらく早かったような気がします
ね……。
昨日は、名古屋でお仕事。春休みだったこともあり、百貨店なども賑
わっていました。最初の印象は、「明るい!」でした。最近、首都圏
は節電で明かりを消したりしているために、物理的に暗いですよね。
それで、明かりをたっぷり使った商業施設が「明るいな」と感じたの
でしょう。
新幹線も空いていました。平日の夜は名古屋→東京は結構混んでいる
のですが、ガラガラではありませんが、ちょっと余裕がありました。
あまりいい傾向では無い、というか、ビジネスが停滞しているのであ
れば、それは悪い傾向ですよね……
結局、私達ビジネスパーソンが、しっかり稼いで、税金を納めて、そ
こから復興資金が出てくるわけですから……中山美穂さんは、歌で被
災地を勇気づけてくれました。私達ビジネスパーソンにできることは
(節電の範囲内で)ビジネスを一生懸命やって、復興資金を稼ぎだす
ことかな、と思います。
逆に言えば、消費者としては「自粛」なんて言わず、もっとお金を使
った方がいいと思います。景気悪化という「3次災害」を起こしては
まずいので、ちょっと意識して、欲しかったものなんかを買ってみよ
うかな、と思います。
●今日のiPod Tune:元気を出して行こう! 特集
TVによれば、回復途上にはあれど被災地は未だ相当厳しいようです
ね……一刻も早い復興を祈ります。
私は、喪に服すのは3月一杯まで、と思っていますので、3月末日の
今日、この曲でこのシリーズは最後にします。
○Things Can Only Get Better by Howard Jones
1985年、全米5位のヒット曲。シンセポップの旗頭の1人で、彼
の代表曲の1つです。
これは彼の2枚目のアルバム、Dream into Actionからの曲なのです
が、このアルバム、すごく録音がいいんですよね。デジタル、という
かすっごいシャープな感じで、曇り感が無いんです。当時、CDが普
及し始めた頃ですが、まさに「デジタルサウンド」という感じで、聞
いてい気持ちの良い音でした。
曲のタイトル通り、「ここからは良くなる」と信じて、いえ、そうさ
せるために、頑張っていきましょう!
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