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2010年6月14日月曜日

売れたま!戦略編Vol.145 2010/06/14 宇都出さんとの対談:BASiCSの思考訓練 5

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 ■売れたマーケティング、バカ売れトレーニング:売れたま!■ 
 〜MBAの中小企業診断士がそっと教えるパワフルレッスン〜
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━戦略編Vol.145 2010/06/14
購読者:21,819 (まぐまぐ:15,448 メルマ!:734 めろんぱん:5,637)

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 ■■_宇都出さんとの対談:BASiCSの思考訓練 5_■■■
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◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今日のポイント ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

●要素間・理論間のやりとりをして、BASiCSを高速大量回転さ
 せよう!


┃売れたま!は、実戦マーケティング戦略の副教材です。売れたま!
┃単独でもお役に立てますし、本と併用されれば効果倍増!

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◆対談のお相手:コーチのコーチ、マサさんこと、宇都出雅巳さん
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コーチング界では、「コーチのコーチ」、つまりは「先生の先生」と
してその名を知られ、ベストセラー「速読勉強術」の著者でもいらっ
しゃる、マサさんこと、宇都出雅巳(うつで・まさみ)さんとの対談
です。


宇都出さんのプロフィールなどはこちら↓
http://www.utsude.com/


*「速読勉強術」 すばる舎 宇都出雅巳 著 1470円
http://tinyurl.com/35skc3h

●ここまでの復習:範囲を絞って高速大量回転


勉強のポイントは、「高速大量回転」

○新しいことには手を広げず、覚える範囲を限定し、良質な問題や過
 去問を何回も「回転」させる

○経験曲線により、1回目より2回目、2回目より3回目の学習がど
 んどん「高速」になり、その結果「大量」に「回転する」

○経営でも、「経験範囲」を絞って、累積回転量を増やし、経験値を
 高速で上げていく。それによって独自資源の経験蓄積が高速化する

○高速大量回転により、量が質に転化し、「認識」「見え方」が変わ
 る。イメージは、アタマに常駐ソフトをインストールする。

○意識付けを強化するためには、物理的な存在としての「本」を身近
 におくことが有効

○範囲を絞る際には、良い「目次」「フレームワーク」を選ぶことも
 重要。良質なものに絞ろう

○「知っている」ことと「使える」ことは違う。使うからこそできる
 ようになる。範囲を絞って繰り返し使ってみよう

○アタマを働かせるコツは、「適切な質問」をアタマに投げかけるこ
 と。良質なフレームワークは、その「適切な質問」リストになる。

○思考の境界線を引く。「アレではなくて、なぜコレなのか」で、本
 質を削りだしていく。

○5要素のやりとりをしながら、境界線を引いていく。


では、対談の続きです!

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◆「一貫性」と「具体性」の高速回転
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マサ:前回、BASiCSの5要素のやりとりの「高速大量回転」を
   する、というところまで来ました。

佐藤:ええ、いよいよ佳境です。

マサ:5要素のやりとりをする際のポイントみたいのはありますか?

佐藤:キーワードは、「一貫性」と「具体性」です。拙著、「実戦マ
   ーケティング思考」で出したキーワードですね。


「実戦マーケティング思考」 佐藤義典著
http://www.sandt.co.jp/shiko.htm


マサ:とは?

佐藤:前号のマクドナルドで、「顧客」を家族としたら、「競合」は
   ファミレスになる、という例を出しましたよね?

マサ:ええ、BASiCSの5要素のやりとりですね。

佐藤:ターゲットが「家族」だと、「一貫性」は取れてますが、まだ
   「具体性」が甘いんですよ。

マサ:家族って言っても、色々いますもんね。

佐藤:そうです。子供が小さい30代夫婦も、50代で子供が独立し
   た夫婦も家族です。多分ニーズが違います。

マサ:だから具体性をツッコんでいく、んですよね?

佐藤:ええ。30代も50代も入ってくる「家族」だと、「強み」が
   ぐちゃぐちゃになります。

マサ:例えば、子供が小さい30代夫婦だったら、キッズスペースの
   プレイランドやハッピーセットが「強み」ですよね。

佐藤:そうですよね。でもそれは子供が20才の50代夫婦に対する
   強みにはならないですよね? 一貫性がなくなります。

マサ:なるほど! 「家族」っていう具体性が無い言葉では、一貫性
   が取れない!

佐藤:そうなんです。一貫性と具体性って表裏一体なんですよ。どち
   らが重要か、ではなく、補完関係です。

マサ:これも、前号の「思考の境界線」ですか?

佐藤:さすが! 「具体性」は、細かく細かく線を引いていくイメー
   ジです。

マサ:なるほど……一貫性と具体性のやりとり……

佐藤:ええ、「子供が小さい30代夫婦」と「具体化」すれば、マク
   ドナルドの強みは「プレイランド」と「一貫性」が取れます。

マサ:なるほど……「家族」という広い言葉だと、「プレイランド」
   が強みかどうか、判断できない……

佐藤:そうなんですよ。だから、プレイランドという強みを評価する
   「家族」は「どんな」家族か、と具体化していくんです。

マサ:そうすることによって、かえって一貫性が取りやすくなる……
   それは面白い発想ですね。

佐藤:これも「高速大量回転」だと思いますよ。というのは「家族」
   と言うと、色々といますから……

マサ:その「家族」の中から、どんなパターンがありえるか、と回転
   させていく……

佐藤:そうです。子供が小さければ、店で一緒に食べてもいいですよ
   ね。でも、中学生になると、パパ・ママと一緒には食べない…

マサ:そりゃそうですよね。反抗期ですから。

佐藤:中学生でも、マクドナルドは好きですよね。中学生が家族で食
   べる場合は……?

マサ:家で食べるんじゃないですか? 家で家族で食べる分には友達
   に見られませんから、恥ずかしくないですよね。

佐藤:さすが! その場合はテイクアウトですよね。ここで「顧客」
   とやりとりしましょう。顧客を具体化すると……

マサ:子供が中学生くらいなら、親は40代ですよね。

佐藤:この場合はハッピーセットは強みにならないですよね。むしろ
   安くて量がある100円バーガーなんかが「強み」ですね。

マサ:「家族」と言っても、子供の年齢によってニーズが違い……

佐藤:それによって「強み」が変わるんです。こうやって、顧客、競
   合、強み、とグルグルグルグルグルグルグル……回すんです

マサ:まさに一貫性と具体性の高速大量回転!

佐藤:そうなんです。具体的に考えて、それについて、BASiCS
   の他の要素と「やりとり」しながらグルグル回します。

マサ:いや、これすごいです。思っていたよりずっと深いですよ。

佐藤:思っていた、より……ですか?(笑)

マサ:いや、失礼(笑)

佐藤:戦略BASiCSって、レーザービームみたいな、1本の線の
   イメージなんですよ。ある特定の1人のお客様の線。

マサ:今のマクドナルドの例だと、例えば子供が小さい家族とか、で
   すよね。

佐藤:ええ。その場合、競合はファミレスか回転寿司、強みはプレイ
   ランド、という1本の具体化された細い線。

マサ:お子さんが中学生のご家族は、また別のレーザーの線ですね。

佐藤:そうなんです。そのレーザー1本1本がお客様ですね。

マサ:あ、その1人1人のお客様で、それが集まると……

佐藤:そうです、1次元の「線」が2次元の「面」になり、その面が
   重なって3次元の「ハコ」になります。

マサ:その「ハコ」が全体としての「顧客」とか「市場」です。

佐藤:ええ、その「ハコ」全体を見ることも必要ですし、ハコを構成
   する1本1本の線も同時に見ます。

マサ:それが一貫性と具体性のやりとり、ですね。

佐藤:例えば、スタバで人間観察するときは「右脳」。隣の人が勉強
   していて、それが受験勉強中の学生さんだったとします。

マサ:それが1本の線、ですよね。でもそれだと顧客が狭すぎません
   か?

佐藤:いえ、そうでもないです。まずは、1本1本の線を「具体化」
   します。そしてその後で、共通ニーズを探ります。

マサ:例えば?

佐藤:さっきのスタバで言えば、学生さんを見ながら、「他に勉強す
   るニーズって無いかな?」と考えるんです。それが左脳の役割

マサ:あ、なるほど! 「勉強」ニーズを持っている方は、学生さん
   以外にもいますね。

佐藤:ええ、資格取得の勉強をしてらっしゃる方とか、司法試験の勉
   強されてる社会人の方も結構いらっしゃいます。

マサ:すると、顧客ターゲットが広がる……

佐藤:ええ。ニーズは、具体化しなければわかりません。だからまず
   は人を具体化し、その後でニーズを具体化します。

マサ:なるほど……

佐藤:例えば、「20代女性のニーズがわからない」なんてよく言い
   ますよね?

マサ:そうですね。

佐藤:そもそも「20代女性のニーズ」なんていうものは存在しない
   んですよ。

マサ:え?

佐藤:だって、20才のエンジョイ大学生、22才就活中、25才の
   ばりばりキャリア、29才の専業主婦、ニーズ同じですか?

マサ:確かに、ニーズが違いそうですよね。

佐藤:ですから、「20代女性のニーズ」なんていうのは幻想です。
   20代女性に限らず、40代男性だって同じです。

マサ:だから具体化して考えるんですね。

佐藤:そうなんです。その一方で、25才女性、35才男性、ばりば
   りキャリアなら、ニーズは近いですよね。

マサ:具体化して、ニーズを考えればそれがわかりますね。

佐藤:そうなんです。人を具体化したあとで、ニーズを普遍化して、
   括り直すんです。この順番は、逆ではダメです。

マサ:だから佐藤さんは「具体性」を強調されるんですね。

佐藤:そうです。現場の肌感覚、実際のお客様の声、などがすごく重
   要になります。

マサ:そしてそれを普遍化して一貫性を取る……すると、線が面にな
   っていく、と。右脳と左脳の高速大量回転ですね!

佐藤:そうなんですよ。それが私が「実戦マーケティング思考」で言
   ってる「右脳と左脳のやりとり」なんですよ。

マサ:こりゃ大変ですね(笑)

佐藤:大変ですよ(笑)。BASiCSってカンタンそうに見えて、
   ものすごく大変です。普通は数ヶ月かかりますね。

マサ:でもやる価値はある、と。

佐藤:やらなくてもいいですが、それだと目的地も、地図もなしにド
   ライブしてるようなものなので、怖いですよね。

マサ:運転はできるけど、どこに行くかわからない……

佐藤:ええ。何より、「今自分はどこに向かっているだろう」という
   不安感が出ちゃいます。白ネコの実直くんですね。

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◆一貫性の本質:相互の制限関係
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マサ:佐藤さんが、執念のように、「一貫性」を強調される理由は何
   ですか?

佐藤:誤解を恐れずに言えば、既存の戦略論って、記述的、というか
   ワクに入れて飾る理論が多いんですよ。

マサ:例えばどういうことですか?

佐藤:例えば、SWOT分析にしても、5 Forcesにしても、ハコに入
   れるだけ。SWOT眺めてたって何も出てこないですよ。

マサ:また手厳しい……

佐藤:私はSWOT分析の結果を見ても、何も出てこないんですよ。
   きっと私のアタマが悪いんだと思いますが……

マサ:またそんなことを……ご謙遜なのかイヤミなのか……

佐藤:いえ、ホントそうです。SWOT分析で戦略が作れる、という
   方はきっと私には見えない何かが見えてるんだろうな、と……

マサ:SWOTは発想のネタにはなるんじゃないですか?

佐藤:はい。しかし、SWOTは何も「制限」しないら、導き出され
   た戦略がそうであるべき必然性がそれ単体では論証できません

マサ:どういうことですか?

佐藤:例えば、マサさんも私も米国MBAで、それは私たちの強みの
   1つですよね。正確には「独自資源」ですが……

マサ:ええ、それで?

佐藤:でも、そこからいきなり、「米国MBAという強みを活かして
   社長になろう」には無理がありますよね?

マサ:論理が飛躍していますね。

佐藤:ええ、でもSWOTってそういうことですよね? その強みを
   活かした戦略を考える、とは。

マサ:あ、それが「必然性が検証できない」という意味ですね。

佐藤:ええ。MBA→社長、MBA→外資系に就職、いずれも必然性
   の論証ができていないので、どちらがいいか決められません。

マサ:するとどうなります?

佐藤:結局カンとか好き嫌いで決めることになります。別にカンや経
   験自体を否定するものではないですが、戦略性には疑問です

マサ:何でMBAだから社長なの? という素朴な疑問に答えられな
   い、ということですね

佐藤:そうです。ですから強みからいきなり戦略を導くことが私には
   できないんです。

マサ:できる方もいらっしゃるのではないですか?

佐藤:それは、SWOTだけではなく、他のフレームワークなどで自
   然に「制限」をかけているはずです。多分無意識に。

マサ:なるほど、他のことも自然に考えている、と……

佐藤:でなければ、SWOT「だけ」で戦略を作れる、というのは、
   単なる勘違い。強みだけから戦略ができるはずがない。

マサ:どうすればいいんですか?

佐藤:「強み」を単独で切り離さず、他の要素で「制限」をかける必
   要があります。顧客とか、競合とか……

マサ:あ、他のフレームワークがいる、ということ……

佐藤:そうなんですよ。BASiCSのように、強み以外の要素で、
   制限、「境界線」を引いてあげることが必要です。

マサ:でも、強みをギリギリまで突き詰めていけばできるんじゃない
   ですか? 自分にしかない強みがわかれば、戦略はそれになる

佐藤:で、その「ギリギリまで突き詰める」をどうやってやるかなん
   ですよ。強みは? 強みは?では突き詰められないですよね

マサ:あ、他のことを考えて、「制限」している、ということですね

佐藤:そうなんです。「誰と比べて?」(競合)だったり、「誰にと
   って」(顧客)などを考えて「突き詰めて」いきますよね?

マサ:なるほど、強み・弱み単体からは戦略ができない、とはそうい
   うことなんですね。

佐藤:強みは通常複数あると思いますが、その優先順位をつけるのだ
   って、競合や顧客を考えないとつけられないですよね?

マサ:確かにそうですね。

佐藤:ですから、強みでも顧客でも、それ単独で考えてはダメです。
   相互に「制限」しあう他の要素を同時に考えるわけです。

マサ:その相互に制限しあう要素を「やりとり」しながら、つまり、
   「高速大量回転」して考えるんですね。

佐藤:そうです。BASiCSは、相互に「制限」しあうフレームワ
   ークになっています。その意味で「必然性」をえぐり出します

マサ:先ほどの思考の「境界線」と同じ意味ですか?

佐藤:そうです。同じことを違う言葉で表現しているだけです。

マサ:制限、というのは、例えばBASiCSの要素間の制限、です
   か?

佐藤:そうです。まずは先ほどのように、マックの顧客を家族とする
   と、競合がファミレス、と「制限」されますよね。

マサ:あ、そういう意味ですか。この場合は「顧客」が「競合」を
   「制限」するわけですね。

佐藤:そうです。この「制限」が「一貫性」のカギ。

マサ:マックの競合がファミレスと「制限」されると、どうなるんで
   すか?

佐藤:制限されると、ファミレスに対する強みがあるか、と考えてい
   けます。無ければ強みを作ろう、という「方向性」が出ます。

マサ:あ、その意味で、ハコに入れるだけではなく、何をすべき、と
   いう示唆があるわけですね。

佐藤:そうです。制限が無いと、行動への示唆がないんですよ。どれ
   を選ぶべきかわかりません。

マサ:その選ぶ基準になるんですね。

佐藤:一貫性のチェックというのは、要素感の相互の「制限関係」な
   んです。平たく言うと、片方が決まれば、もう片方も決まる…

マサ:互いに制限しあうから、やるべきことが制限される、と……

佐藤:そうです。「制限」しあうから、「必然性」が出てきます。そ
   してそれが戦略の「絞り」となってくるんですね。

マサ:戦略って、やらないことを決めることですからね。

佐藤:そうなんです。やることを「制限」しなければ、方向性が見え
   てこないですよね。

マサ:他にどんな「制限」があります?

佐藤:「制限」とは言いませんが、ガイドラインは、3つの差別化軸
   ですね。手軽軸、商品軸、密着軸。

マサ:そうやって色々制限していくわけですね。

佐藤:そうなんです。顧客が決まれば競合が決まり、競合が決まれば
   強みが決まり、その強みが顧客に合うか、また戻る……

マサ:あ、高速大量回転!

佐藤:ええ。そして、強みが合う顧客に絞り、その顧客にとっての強
   みを作る「べき」、という、行動の示唆が出てきます。

マサ:ハコに入れてにらめっこするフレームワークではない、と。ど
   んな強みとか顧客を選ぶかは自由ですよね?

佐藤:そうですね。ただ、それも「今の独自資源・強みが何か」とい
   「制限」を受けますよね。ゼロから作ってもいいですけど。

マサ:相互に制約要因となる、相性のいいフレームワークを使い、互
   いに「やりとり」を高速大量回転!

佐藤:そうなんです。その「相互の制約要因」を「一貫性と具体性」
   で考えていくわけです。

マサ:先ほどの思考の境界線も同じ意味ですか?

佐藤:全く同じです。さっきから同じことを違う言葉で表現している
   だけです。削り出すと言ったり、境界線と言ったり……

マサ:ピンと来る言い方は人によって違いますからね。

佐藤:そうです。ですから、人によってメッセージを変える、という
   CとSmの一貫性が……

マサ:ホント何でもBASiCS(笑) しかし、非常に興味深い考
   え方ですね……

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◆理論間の「高速大量回転」
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マサ:今の、「一貫性」と「具体性」以外ではどうですか?

佐藤:さらに、理論間の「やりとり」もあります。

マサ:BASiCSとそれ以外とか、ですか?

佐藤:そうです。「売れる会社のすごい仕組み」では、この理論間の
   一貫性というか「やりとり」を重視しました

マサ:例えばどんな「やりとり」ですか?

佐藤:3つの差別化軸によって、売上5原則で重視する項目が変わる
   とか……

マサ:なるほど

佐藤:マインドフロー*とプロダクトフロー*のやりとりとかです。

*マインドフロー
認知、興味、行動、比較、購買、利用、愛情の7関門を通ってファン
になるという理論

*プロダクトフロー
あげる商品→売れる商品→売りたい商品へとお客様を導く


マサ:その2つは時間軸としては近い考えですよね。

佐藤:ええ、「認知」「興味」喚起には「あげる商品」が適していま
   すし、「愛情」関門を超えれば「売りたい商品」が売れる……

マサ:マインドフローの関門と、プロダクトフローの商品が連動して
   いるんですね。

佐藤:そうなんです。マーケティング理論って、何かを独立に取り出
   せるものではないんですよ。

マサ:あちらの理論で考えて、またこちらの理論に戻して、ですね。
   理論間の高速大量回転。

佐藤:ええ。ただ、違う人が考えた理論だとそれがやりにくいので、
   同時使用を前提としたものでないとダメでしょうね。

マサ:同時に使うことを前提として、「やりとり」しやすいように、
   ですよね。

佐藤:ええ、まさに理論間の「高速大量回転」をさせるためです。差
   別化軸、マインドフロー、売上5原則、全部相互に連動します

マサ:お互いにやりとりして、思考を深めていく、っていうのは、す
   ごい思考法ですよね。

佐藤:私、アタマがあんまり良くないので……

マサ:出た、お得意のイヤミ謙遜(笑)

佐藤:ホントですって。世の中には優秀な方が一杯います。それに負
   けないように、アタマを使う方法を真剣に考えるんですよ。

マサ:それが、このようなBASiCSだったり、理論間のやりとり
   だったり……

佐藤:そうなんです。思考法の方法論として、マサさんの「高速大量
   回転」ってすごくしっくり来るんですよ。

マサ:それは良かった(笑)

佐藤:言ってみれば、佐藤義典流「マーケティング統一理論」を構築
   しているようなものです。

マサ:「統一理論」とは大きく出ましたね(笑)

佐藤:悪く言えば「寄せ集め」ですよ(笑)。要は、孫子から始まる
   数多の戦略理論を経営向けパッケージにしただけ。

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◆同じ本を何回も読む、高速大量回転
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マサ:こういう「やりとり」は、どうすればできるようになります?

佐藤:ですから、マサさんの「高速大量回転」(笑)。同じ本を何回
   も読めばいいんですよ。

マサ:あ、「漬かる」まで、ですね。「知」を「血」にするまで、同
   じ本を何回も読めばいい、と。

佐藤:そのために最近は小説形式の本を書いてるんですよ。何回も読
   めるように。何回も読んでいただきたいんですよ。

マサ:ストーリーがわかっていれば2回目、3回目と速く読めますか
   ら、高速大量回転できますね。

佐藤:「白いネコは何をくれた」も「売れる会社のすごい仕組み」も
   仕掛けを色々散りばめているので、再読に耐えると思います。

マサ:物語形式だと、読みやすくていいですよね

佐藤:白ネコ本は、BASiCSの5要素間のやりとり、仕組み本は
   理論間のやりとりを重視して書いています。

マサ:意外に計算して書かれているんですね(笑)

佐藤:当たり前じゃないですか(笑)

マサ:あのあたりの本の目次だけでもコピーして持ち歩くといいかも
   しれませんね。

佐藤:ええ、何回も読んでいれば、目次からストーリーを思い出せま
   すよね。そうすると、まさに本が「内的化」されます。

マサ:こんなときに、真子ちゃんならどうするか、ボロなら何ていう
   か、とか、イメージできるといいですね。

佐藤:そう! ぜひそう考えて欲しいんですよ。勝さんが「真剣にや
   れよ!」って怒りそうだなあ、とか……(笑)

マサ:そこまで自分のものにできるといいですね。

佐藤:高速大量回転すればできると思いますよ。

マサ:ドラマに「漬かる」感じですね。

佐藤:白ネコ本なんかは我ながらいいドラマだなあ、と(笑)。あそ
   こまで緻密な構成の物語は、もう書けないかも……(笑)

マサ:いつでも思い出せれば、それは「自分のモノにした」というこ
   とですよね。そして、自分の言葉で語れるようになる。

佐藤:そうすると、もう本はいらなくなりますよね。

マサ:ええ、高速大量回転で、「量が質に転化する」わけです。

佐藤:「知」が「血」になるわけですね。

マサ:本を1回読んで終わり、ではあまりにもったいないと思うんで
   すよ。ぜひ何回も読んで、高速大量回転させてほしいです。

佐藤:本を書くっていうのは結構大変な作業で、膨大な「知」と、私
   の場合「血」も入ってます。1冊書くと倒れるので(笑)

マサ:私も著者ですが、ホントそう思います。ぜひ高速大量回転を有
   効活用していただきたいと思います。

佐藤:私も無意識のうちにやっていたんですよね。そこにいい言葉を
   いただき、ありがとうございました!

マサ:いえいえ、こちらこそ、非常に興味深い「高速大量回転」の方
   法論をありがとうございました。

佐藤:こちらこそ、「高速大量回転」という、BASiCSの思考法
   を具体的にやる手法をいただき、ありがとうございました。

マサ:私は逆に、高速大量回転を応用できる手法があって嬉しいです
   よ。

佐藤:今日は本当にどうもありがとうございました!

マサ:こちらこそ! もしかしたら、戦略BASiCSを私の次の本
   でとりあげさせていただくかもしれません。

佐藤:おお! 今度は逆に、戦略BASiCSが高速大量回転のネタ
   になるわけですね! 楽しみにしています!

<完>


5回に渡って、「高速大量回転」思考法を色々と考えてまいりました
が、いかがでしたでしょうか?

ご感想、お待ちしております!


マサさんのベストセラー「速読勉強術」では、「高速大量回転」の勉
強法を詳細に解説しています。


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宇都出さんのHPはこちらです↓。もっと宇都出さんのことを知りた
いという方、ぜひどうぞ!

http://www.utsude.com/

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◆まとめ
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●BASiCSの要素や、フレームワークの間で、高速大量回転しな
 がら戦略を「制限」していこう!

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▼今日の日記▲

前号で「QIX」の喩えを出して、誰もノッてこないなあ、と思って
いたんですが……コレです↓

http://ow.ly/1Y19s

無料ゲームでありました。どうやらTAITO AMERICA社の、本物らしい
です。いや、20年ぶりくらいですね、これ……30分くらい真剣に
やってしまいました。

で、久々にやってみたんですけど、全然できません……おかしい……
昔より、相当ゲームカンっていうか、反射神経とか落ちてるんでしょ
うね。

で、思ったんですが、こういう系のソフト100個とか集めて、バル
クでPSPとかでダウンロード販売すればいいのに……10個2千円
だと高いですが、100個2千円なら買いますよ。怪しげなエミュレ
ーターなんかもあるようですけど、それよりは、安くてもいいから、
きちんと売った方がいいと思うし……PSPの性能なら十分だと思う
んですけどね。

さらに、世の中には無料ゲームというものがあふれていることに、今
更気づきました。多分iPadとかもそうなんでしょうね。あんまり無料
無料という方に行くのが幸せとは思えないんですが……音楽にしても
ゲームにしても、誰も作らなくなったら困るし。

●今日のiPod Tune:雨に似合う歌2010

今日ついに、関東地方も梅雨入り!

ということで……毎年この季節にはこれ! 雨の季節に似合う歌!

雨の日でも、そんな日に似合う歌もあります! それを楽しみに、元
気よくいきましょう。


○恋の嵐 by 竹内まりや


1986年のまりやさんの曲。バックコーラスは恐らくご主人の山下
達郎さん。ベストアルバムにも収録されている1曲。Rain, Painなど
で韻を踏ませるサビが印象的。

まりやさんらしい、明るめの曲調ですが、テーマは多分不倫(笑)。
それっぽいTVドラマの主題歌でもあったようです。

強く振りつける雨は、ココロの涙の象徴でしょうか。雨が降るとそん
な切ない気持ちになるのかもしれませんね……

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