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2013年8月19日月曜日

売れたま!特別編Vol.241 2013/08/19 夏休み特別号:BASiCSで商品開発 4

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 ■売れたマーケティング、バカ売れトレーニング:売れたま!■ 
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━━━━━━━━━━━━━━特別編Vol.241(累計1043) 2013/08/19
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 ■■■__夏休み特別号:BASiCSで商品開発 4__■■■
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◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今日のポイント ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

●ニーズ発想では、「仮説のモト」は、「お客様の観察」「お客様の
 言葉」から、ニーズを捉えよう!


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◆夏休み特別号! BASiCSで商品開発!
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夏真っ盛り! 恒例の夏休み特別号は、あの本の登場人物に……

「新人OL〜シリーズ」の登場人物
・売多真子:イタリアンレストラン「そーれ・しちりあーの」社長
・売多勝 :売多真子の親戚 コンサルティング会社経営
・上原望 :売多真子の同僚「そーれ・しちりあーの」役員

「経営戦略虎の巻 CD」付属小説の登場人物
・松井恵利:売多真子の友人 果物ジュース・ケーキショップ店長


○入門書:「新人OL、つぶれかけの会社をまかされる」佐藤義典
http://ow.ly/89pSR
売多真子が勝の助力を得てイタリアンレストランの新企画に奮闘!

○戦略書:「新人OL、社長になって会社を立て直す」 佐藤義典
http://ow.ly/6s63d
真子が社長になり競合と戦う戦略構築〜実行プロセスを、物語で体感



●「BASiCSで商品開発」編

今回の特集は、「商品開発」! 多くの方が悩むところです。

・どんな製品を作れば売れるのか?
・どんなサービスを企画すれば人気が出るのか?

ポイントはもちろん、BASiCS!

このシリーズはどのくらいの長さになるかは、現時点ではわかりませ
ん。気長にお楽しみください。



●ここまでのあらすじ

イタリアンレストラン「そーれ・しちりあーの」の社長「売多真子」
(うれた・まこ)と役員「上原望」(うえはら・のぞみ)、真子の友
人「松井恵利」(まつい・えり)は、真子の親戚にしてコンサルタン
トの「売多勝」(うれた・まさる)の「1人合宿」についてきた。

8月の初旬、4人の向かう先は、高原のペンション。4人は長野行き
の新幹線に乗り込み、4人席で早速勝の「講義」が始まった。



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◆まずは、前号の復習から!
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4人は新幹線の向かい合う2人席で、各自が準備したお昼ご飯の真っ
最中だ。


「やだー、勝さんの玄米おにぎり、ホントにカレーのにおいがする」
「やだ、ってそういうふりかけだからな。真子も食べるか?」
「遠慮しまーす。やだ、こぼれてるー、もっとキレイに食べなよー」
「うるせーな、おにぎりなんてかぶりついてナンボだ」
「じゃーせめてこっちにこぼさないでくださいよー」
「じゃあ真子、席代わる? 私、そっちに行こうか?」
「ダメだよーだ」
「じゃあ、望ちゃん、サンドイッチ、もらうね」
「あ、はい、ぜひどうぞ!」

勝がおにぎりを右手に持ちながら、望のひざの上の大きなハコから、
サンドイッチを1つつまみあげて頬張る。

「…………あ、あの……勝さん……ど、どうですか?」
「うまい!! さっすがー! 肉に味ついてておかずにぴったり♪」
「ほっ……勝さんのお口にあったのなら良かったです……」
「サンドイッチをおかずにおにぎり食べる人、初めて見た……」
「望ちゃん、私も1つ味見していい? 真子と半分こするわ」
「あ、もちろんどうぞ」
「もぐもぐ……おいしい! これ、肉に下味つけたりしてる?」
「もちろんよ」
「えー、望ちゃん、そんなめんどくさいことやるんだ……」
「それはだって……その……今日のために……」
「ふう……食い終わってないけど、再開するか」
「ちょ、ちょっと待って……はい、よしっと……」



恵利:じゃあ復習しまーす。


恵利が自ら書いたノートを開いた。


○商品開発のプロセス ITEST

 Idea Generation アイディア出し
 Test Marketing テストマーケティング
 Engineering   生産方法確立・生産
 Selling     上市・販売
 Tuning     市場の反応を見て改善


○I:「アイディア発想」の3つの源泉

1)ニーズ発想 → 「顧客」からの発想
・顧客が元々欲しいものだから成功の確率は高い
・逆に、大きなリターンは期待できない

2)シーズ発想 → 「自社」からの発想
・顧客が欲しいかどうかはわからないから成功の確率は低い。
・当たれば大きなリターンが期待できる

3)他業界発想  →「他業界」からの発想
・成功すれば「革新的」だが、自業種では初めてなので大変
・他業種に既に成功事例があるので、それが参考になる


恵利:前回は、この「1)ニーズ発想」でした。まずは「市場調査」
   ですね。

真子:単に「調べる」のが調査なんじゃなくって、「やりたいことが
   あって、それを検証する」んだよね。

望 :「調査仮説」の前に「行動仮説」、ですね。確かに、やりたい
   ことがわからなければ、調べることもわかりません。でも……

勝 :でも?

望 :あの……やりたいことがあると、逆に、「自分がやりたいこと
   を正当化する」ための調査になりませんか?

勝 :さすがだねー。そうそう、人間は「聞きたいことを聞き、見た
   いものを見る」生き物だからね。

望 :そうですよね? ではどうすれば……

勝 :だから「行動仮説」なんだってば。書いたよね、恵利ちゃん?

恵利:あ、これですよね。


○「行動仮説」の基本的な考え方

  調査の回答   その後の行動
    A   →  こうする
    B   →  そうする
    C   →  ああする


勝 :やることは、調査の「前」に決めておく。そうしないと、「自
   分がやりたいこと」の方に調査をねじ曲げちゃう。

望 :あ、調査結果に従うだけ、なんですね。だから「調査結果から
   強引に持論を正当化」することは難しい……

恵利:この「行動仮説」がないと、今、望ちゃんが言ったみたいな
   「自分がやりたいことを正当化する」ことができちゃう!

勝 :そういうこと。調査は「決める」ためにするわけ。何を「決め
   る」かっていうと、当然「行動」を決める。

真子:その「行動」のアイディアはどこから出るの、っていうところ
   で前回終わったんですよね。

勝 :そう。その「行動」が「商品開発」だったり、ITESTの次
   のステップに進めること。



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◆I:アイディア出し 1)ニーズ発想 「観察」でニーズを捉える
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真子:勝さん、「調査する前に、何がしたいかを考えろ」って言いま
   したよね?

勝 :言った言った。

真子:それで、その「何がしたいかを考えろ」っていうのが、この、
   何だっけ……

恵利:ITESTでしょ。

真子:それそれ。今やってるのはそれのI、アイディア出しだよね?

勝 :そうだよ。

真子:だからそのネタはどこから持ってくるんですか?

望 :あ、はい、私も聞きたいです。調査する前に何かの仮説を立て
   る、ということでしたが、その仮説のネタは?

勝 :まあそうなるよな。その意味では、そっちの方が調査より先に
   来るな。「仮説のネタ」はどこにあると思う?

真子:え? あ……そうか、「お客様」だ!!

勝 :そうそう。

望 :え、でもお客様に「何が欲しいか」って聞くのは意味がない、
   っておっしゃいましたよね?

勝 :言った。だから、お客様に「訊く」というより、ニーズを「捉
   える」ことが大事。

真子:「捉える」っていうのは?

勝 :お客様に「訊く」ことでわかるのは、「顕在ニーズ」。「捉え
   たい」のは「潜在ニーズ」。

恵利:「ニーズを捉える」というのは、お客様が「自分でも気づいて
   いない何か」に売り手が気づく、ということですか?

勝 :そういうこと。だからお客様の「行動を見る」「言葉を聞く」
   ということになる。


勝が「例えば……」と言いながら、ノートパソコンを3人に見せる。


勝 :近年のライオンのヒット洗剤、「トップ ハイジア」だけど、
   このアイディアのヒントはだな……


3人が興味深そうにモニタを覗き込む。


−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−

◇「日経POS(販売時点情報管理)データで、7月2日から29日
 までの販売金額を集計し上位10品目をランキングにまとめた。首
 位はライオンが7月に発売した「トップ ハイジア」。衣類に付き
 やすい「プラスイオン抗菌成分」を多く含んでおり、この成分が洗
 うたびに衣類の表面に蓄積。衣類を菌から守る。「衛生意識の高い
 人から支持を集めている」(ライオン)という」


◇「ハイジアの抗菌力は仮に10回ほど洗濯した衣類があれば、その
 抗菌力は通常の1万倍になるという。「およそ30回で抗菌力が最
 大になる」(ライオン)。洗濯するたびに衣類に抗菌成分が蓄積
 し、衣類自体の抗菌力が高まるというわけだ」


◇これほど抗菌力の高さにこだわったのは同社が消費者に1日中密着
 して観察した結果だ。9割以上の消費者が洗剤に抗菌・除菌機能を
 求めていることが判明。そこで同社の社員がモニター消費者を1日
 中観察。衛生面でどんなことに気を配っているのか徹底把握したと
 ころ「帰ってきた子どもの服を玄関で脱がせるケースもあるなど、
 外から入る菌への不安が大きい」(ライオン)。ハイジアの開発の
 原点にもつながった」


2012/08/17 日経MJ P.3

−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−


真子:へー、面白いねー。お客様を1日中観察したなんて!

恵利:うん、まさにヒントは「お客様にあり」だね!

望 :「帰ってきた子供の服を玄関で脱がせる」みたいなお客様の行
   動に気づくかどうか、ですね。

勝 :そうだね。

真子:あれ、でもさ、「9割以上の消費者が洗剤に抗菌・除菌機能を
   求めていること」はわかってたんだよね?

勝 :そう。それは「顕在化」してた。でも、「抗菌」って言ったっ
   いっぱいあるだろ?

真子:え?

勝 :だからさ、「外から入る菌への不安」っていうところに気づか
   なかったら、衣類に抗菌力を持たせる、って思いつかない。

真子:あ、なるほど、「抗菌」で止まると、「洗濯のときに除菌すれ
   ばいい」ってなっちゃうんだ!!

勝 :そうそう。「抗菌」で止めなかったのがエライ。

望 :確かに、洋服に抗菌成分を付ける、みたいなことまでは思いつ
   かなかったかもしれませんね。

恵利:このようなお客様の行動から「潜在ニーズ」を導き出すのが、
   「ニーズを捉える」ということですね?

勝 :うん。お客様のココロの奥底を読む、みたいな感じかな。前も
   言ったけど、ハチワンダイバーの「ダイブ!」

恵利:あ、お客様のココロの中に「ダイブ」するんですよね。

勝 :そうそう。

真子:喩えがわっかりませーん。とにかく、現場をみて、売り手が気
   づくしかない、と……

勝 :真子にも言ったよな、「新人OL、つぶれかけの……」*で。

真子:え? そ、そうだっけ?

勝 :言った。「アンケートという手段は悪くない。ただ、一番いい
   のは、現場で観察することだ」*って。

*新人OL、つぶれかけの会社をまかされる P.76


真子:え……あ、あの一言ってこれのことなの?

勝 :当たり前だろうが。マーケティングは現場で起きている、って
   言ったよな。購買現場じゃないぞ、利用の現場だぞ。

真子:そうかあ……なんか懐かしいね。やっぱりこういう基本的なこ
   とが大事なんだねー。

勝 :その「基本」を徹底するのが難しいわけだな。

望 :私たちのようなイタリアンレストランだと、「現場」は、「お
   客様が店にいるとき」でいいんですよね?

勝 :うん。君らのビジネスは「お客様の利用現場」が目の前にある
   からいいよな。メーカーだとそうはいかない。

真子:あ、このハイジアでも、お客様のところに行って許可をいただ
   いて、って大変だよね。私たち、恵まれてるね。

望 :やっぱり、私たち経営陣も、もっと現場、つまり店に出た方が
   いいね……

勝 :そういうこと。っていうか、経営陣こそ現場に出ろ、って感じ
   だな。

望 :あ、あの……もっと厳しくおっしゃっていただいても……

勝 :あ、そうだった。あのさー、会議室でふんぞり返ってるから、
   「新メニューが売れない」とか言ってんだよ。現場に出ろよ。

望 :は、はい! 頑張ります!

真子:な、なに、望ちゃん、嬉しそうに……望ちゃん、Mなの?

望 :何言ってるの。役員になって、怒ってくれる人が減っちゃった
   から……勝さんみたいな方に、叱ってもらわないと……

真子:へー、私なんか勝さんに怒鳴られてばっかりなのに……

望 :それがいいのよ。社長を怒鳴ってくれる人ってそういないわ。

勝 :ホント望ちゃん、エライなあ……あ、オレの「そんなことやっ
   てっからダメなんだよ!」っていう声でも録音する?

望 :ふふふ、それも良さそうですね。気が引き締まりそうです。



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◆I:アイディア出し1)ニーズ発想 「言葉」からニーズを捉える
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恵利:あの、勝さん、先ほどのハイジアの例は、結局は「調査」です
   よね? でしたら、前号の「調査」に入れていいのでは……?

勝 :よく気づいたなー。そうなんだけど、「調査」だけが「ニーズ
   を捉える」方法じゃないんだな。

恵利:あ、な、なるほど……「調査」という手法の問題じゃない、と
   いうことですね。

勝 :そう。その意味では、こういうケースもある。


−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−

◇「ホームセンター大手のカインズ(埼玉県本庄市)によるプライベ
 ートブランド(PB=自主企画)の「パンクしにくい自転車」が軽
 快だ。2009年の発売から右肩上がりで累計販売は23万台超」


◇「初代は09年12月の発売。開発を担当したHC商品部カー・ア
 ウトドア事業部のバイヤー、三村浩一氏は「娘の自転車がパンクし
 て数キロメートル先の自宅まで車で持ち帰った。数日使えない上に
 修理も大変だった」という上司の話を聞いたきっかけを振り返る。
 当時の本社があった群馬県高崎市では自転車通学の中高生が多く、
 需要を見込んだのだ」


◇「実はタイヤに空気を入れない「ノーパンク自転車」は09年以前
 からあったが、重い上に高価で普及しなかった」「一般的な自転車
 のタイヤの内側は厚さ4ミリ。三村氏は9ミリまで厚くし、通常8
 ミリの画びょうが刺さってもパンクしない設計にした。重量も一般
 的な自転車と同程度にし、製造は中国企業に委託してコストを抑
 制。1万9800円の販売価格を実現した。発売後、半年で
 1万6000台を販売。当初計画を6割上回り生産が追いつかない
 ほどの人気商品となった」


2013/07/08 日経MJ P.10

−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−


恵利:あ、たまたま上司の方が自転車ユーザーで……

望 :その「言葉」からニーズを捉えたんですね! 職場で偶然聞い
   たんでしょうね。

勝 :そう! 「偶然」。でも、きっと上司が力説したんだよ。いか
   に大変だったかを。

真子:あー、それで「やってみようか」って思ったんだろーねー。
   「ヒント」はどこにでも転がってるもんだ。

恵利:そうだよね。だから、それに「気づく」かどうかだよね。

真子:まあ、確かに「自転車」はみんな乗るから、みんな「お客様」
   だよね。

勝 :そう! 別に「上司」であろうと、誰であろうといいんだ。だ
   からいかに日頃から「感度」を高めておくか、だね。

望 :私たちの場合でしたら、全ての「食事」シーンがヒントになる
   ということですね。

勝 :「食事」とは限らない。「飲み物」でも「くつろぎ」でも、ヒ
   ントになるかもしれないよね。

望 :あ、確かに……私たちのビジネスに関わりますね。

勝 :うん。生活の全ての瞬間が「ヒント」で溢れている。ハイジア
   みたいな大がかりな調査ができれば、それは望ましいけど……

真子:色々と「ニーズを捉える」方法はあるってことだ!!



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◆ニーズ発想は「ニーズ」が先、「技術」は後から開発
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勝 :あともう1つ大事なポイントがある。「ハイジア」も「ノーパ
   ンク自転車」も、両方とも「技術開発」してる。

真子:え? えっと……「ノーパンク自転車」は、タイヤの設計を変
   えたりしてるんだね。

勝 :そうだな。ハイジアもそうみたいだぞ。


−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−

◇「▽衣料用洗剤「トップHYGIA(ハイジア)」=ライオン
 洗うたびに衣料の抗菌力が高まり、服に付いた菌の増殖と臭いの発
 生を防ぐ「予防発想」を打ち出した。同社調べで衣料用洗剤に対し
 て9割の人が「菌をしっかり落とす」「菌の増殖を防ぐ」機能を求
 めたことに対応し開発した」


◇「洗濯すると衣料の繊維表面に付着して抗菌性能を発揮する「プラ
 スイオン抗菌成分」を配合した。タオルや肌着など使用中に湿気を
 帯びる衣料では、洗濯までの間に菌が増殖することに着目。菌の栄
 養となるタンパク汚れをしっかり落とす洗浄技術を生かした独自の
 抗菌技術を開発した」


2013/01/04 日経産業新聞 P.11

−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−


望 :なるほど……「抗菌ニーズはある」、だから「独自の抗菌技術
   を開発した」ということなんですね。ニーズが先だから……

恵利:「ニーズ発想」ということですね! ニーズ先行で、技術はそ
   の後から頑張って開発した!

勝 :その通り。これが「ニーズ発想」の特徴。ニーズが先、技術は
   後から開発する。

真子:ニーズが見えてるから、売りやすいよね。方向性も明確だから
   開発もしやすいだろうし。

望 :でも、寄り道はしないから、「意外性」はないんだよね。だ
   から「予想外の大当たり」にはつながらない、っていう……

恵利:あ、はい、これにつながる、ということですよね。


恵利がすかさずノートを見せる。


○I:「アイディア発想」の3つの源泉

1)ニーズ発想 → 「顧客」からの発想
・顧客が元々欲しいものだから成功の確率は高い
・逆に、大きなリターンは期待できない

2)シーズ発想 → 「自社」からの発想
・顧客が欲しいかどうかはわからないから成功の確率は低い。
・当たれば大きなリターンが期待できる


勝 :そういうことです。よくできましたー、ぱちぱちぱち。じゃあ
   恵利ちゃん、ここまでを一旦整理しようか。

恵利:はい! 順番としては、前号の「調査」よりも、今回の「ニー
   ズを捉える」ことが先に来ますよね?

勝 :そうなるね。

恵利:それで、その捉えた「ニーズ」から「行動仮説」を考えるんで
   すよね。

勝 :うん、そうだね。

恵利:となると、こう整理すればいいですか??


○I:「アイディア発想」の3つの源泉

1)ニーズ発想 → 「顧客」からの発想
2)シーズ発想 → 「自社」からの発想
3)他業界発想  →「他業界」からの発想


1)ニーズ発想 → 「顧客」からの発想

1−A)ニーズを捉える:顧客の行動や言葉から気づきを得る
1−B)「行動仮説」を作る:どんな提案ができるかを考える
1−C)「行動仮説」を検証する「調査」を行う


勝 :うーん、相変わらず素晴らしい。オレよりうまくまとめてる。

恵利:そ、そんな……

真子:あ、恵利、貸して貸してー、ノート写すから。

勝 :そうだな、これはそうしておけ。


「じゃーその間、一旦休憩にするか。飯の続きも食べたいし」
「うん」
「大学時代もこんな感じだったんだろ、、真子と恵利ちゃんは」
「そーそー、ホント恵利ノートにはお世話になったよー、きゃはは」
「で、今は、会社で望ちゃんのお世話になりっぱなし、と……」
「そーそー、ホントそーだねー」
「い、いえ、私こそ、真子ちゃんのおかげで……」
「いーよいーよ、こんなときまで」

勝は再びおにぎりをぱくつき、望のサンドイッチに手を伸ばす。

「よくおにぎり食べながら、サンドイッチ食べられるね−」
「なんで?」
「ごはんにパンって、炭水化物コンビじゃん」
「別にフツーだろ。カレーうどんおかずに、白いご飯食うだろ」
「えええ?」
「大体、玄米は野菜みたいなもんだからな」
「へ? お米は穀物でしょ?」
「そうだけど、繊維もたっぷりだし」
「またそんなヘリクツを……」
「ねー、勝さん、ちょっとは遠慮しなよー。望ちゃんの分も食べる勢
 いだよ?」
「ううん、勝さんが食べてくれればいいのよ。それに私もちゃんと食
 べてるから」
「望ちゃん、ありがと」


日が高く昇り、車窓からの眺めが緑色に染まるころ、「まもなくこの
電車は〜、軽井沢駅に到着します」という車内アナウンスが流れる。

気がつくと、多くの乗客が立ち上がって、降りる準備に入っていた。


(次号に続く)



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◆今日のまとめ
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●お客様を「観察」したり、その「言葉」を聞いたりして、顧客のニ
 ーズを捉えよう! ニーズ発想では、技術の前にニーズあり。


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▼今日の日記▲

お盆は、東京にいる人は若干時間があるようで、MBAの友人と久し
ぶりに会食。

某超大手企業で、同期一番手で順調に昇進の階段を上っているようで
今は、もはや「経営の中枢」と言って良い仕事をしているとのこと。

某業界の経営優位の変遷、なぜあの会社は失敗したのか、などなどの
生々しい話を色々と聞けました(戦略BASiCSを導入する際の問
題点なども聞けて良かったです)。

古い友人ですので当然色々な話になり、最近読んだ経営本などで面白
かったモノなどはやっぱり同じようなものになりますね。

共有できたのは、「努力は裏切らない」というか、「短期的な運不運
はあれど、現在の状況は過去20年間に自分がやってきたことの結果
である」というところですね。

2〜3年スパンでは、運不運は当然あります。が、20年単位でみる
と、その運不運は相殺されるように思います。

逆に言えば、私のビジネス人生はあと20〜30年しかないわけです
が、ここからの「行動」が20年後には「裏切らない」形で、結果と
して出ているわけで、これからも頑張ろう、と思った次第です。



●今日のiPod Tune:Hot Summer Song 2013

お盆休みも終わりつつ有り、帰省の渋滞で大変だった方も少なからず
いらっしゃるかと思います……


ということで、今日の1曲は


○Magic by The Cars


「車」という名前のグループが出した、「夏」の曲! 夏の曲かどう
かはともかく、少なくとも、歌詞の最初の言葉が「夏」です!

1984年リリース、全米12位まで上りました。この曲が入ってい
るアルバム、Heartbeat Cityも全米3位の大ヒット、日本でも相当人
気があったと思います。


80sロック、っていう感じの曲作り。テンポはそれほど速くはあり
ませんが、ビートが効いてます。

この曲をカーステでボリュームをあげれば、帰りの渋滞のストレスも
少しは減るかも??



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http://www.sandt.co.jp/scenario.htm


●「売れる数字 〜組織を動かすマーケティング〜」 
 佐藤義典著 朝日新聞出版

戦略を実行に落とし込み、組織を動かそう!
http://ow.ly/32zKP

──────< 物語でわかるマーケティング >────────

●「新人OL、つぶれかけの会社をまかされる」 佐藤義典著
 マーケティング入門:読みやすい小説
http://ow.ly/89pSR

●「新人OL、社長になって会社を立て直す」 佐藤義典著
 上の本の続編。主人公が社長になり、戦略構築から実行プロセスま
 で物語で体感!
http://ow.ly/6s63d

●「白いネコは何をくれた?」 佐藤義典著 フォレスト出版
 物語形式でわかりやすいマーケティング戦略と人生戦略
http://www.sandt.co.jp/shiroineko.htm

─────< マーケティング戦略のベストセラー >──────

●「図解 実戦マーケティング戦略」 佐藤義典 著
 マーケティング戦略入門:戦略はここから
 日本能率協会マネジメントセンター
http://www.sandt.co.jp/jissen.htm

●「マーケティング戦略実行チェック99」 佐藤義典 著
 マーケティング戦略実践:実行のためのチェックリスト
 日本能率協会マネジメントセンター
http://www.sandt.co.jp/check.htm

●「ことわざで鍛えるマーケティング脳」 佐藤義典著 毎コミ新書
 ことわざだからわかりやすい、伝えやすい、マーケティング戦略
http://www.sandt.co.jp/kotowaza.htm

────────< マーケティングの思考法 >────────

●「実戦マーケティング思考」 佐藤義典著
 日本能率協会マネジメントセンター
 右脳と左脳をフル活用、売れる思考・発想ができるようになる!
http://www.sandt.co.jp/shiko.htm



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◆次号予告:BASiCSで商品開発 5
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●次回も引き続き「ニーズ発想」について考えていきましょう!


▼飲み会に、数部印刷して行こう。グチ大会より、前向きの話を!

▼彼氏・彼女との、知的な話題づくりに!

▼ご無沙汰していたあの人との会話のきっかけに、転送しよう!

▼お客様訪問の際のおみやげに、プリントアウトして渡そう!


売れたま!があなたのお仕事に少しでも役立ちますように……

〓〓次号の売れたま!でお会いできるのを楽しみにしています!〓〓
◎売れたマーケティング バカ売れトレーニング:売れたま
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