売れたま！特別編Vol.238 2013/08/08 夏休み特別号：ＢＡＳｉＣＳで商品開発 １

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━━━━━━━━━━━━━━特別編Vol.238(累計1040) 2013/08/08
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　■■■＿＿夏休み特別号：ＢＡＳｉＣＳで商品開発　１＿＿■■■
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◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆　今日のポイント　◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

●商品開発プロセスは「ＩＴＥＳＴ」。試行錯誤を繰り返そう！


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◆夏休み特別号！　ＢＡＳｉＣＳで商品開発！
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夏真っ盛り！　恒例の夏休み特別号は、あの本の登場人物に……

「新人ＯＬ〜シリーズ」の登場人物
・売多真子：イタリアンレストラン「そーれ・しちりあーの」社長
・売多勝　：売多真子の親戚　コンサルティング会社経営
・上原望　：売多真子の同僚「そーれ・しちりあーの」役員

「経営戦略虎の巻　ＣＤ」付属小説の登場人物
・松井恵利：売多真子の友人　果物ジュース・ケーキショップ店長


○入門書：「新人ＯＬ、つぶれかけの会社をまかされる」佐藤義典
http://ow.ly/89pSR
売多真子が勝の助力を得てイタリアンレストランの新企画に奮闘！

○戦略書：「新人ＯＬ、社長になって会社を立て直す」　佐藤義典
http://ow.ly/6s63d
真子が社長になり競合と戦う戦略構築〜実行プロセスを、物語で体感



●「ＢＡＳｉＣＳで商品開発」編

今回の特集は、「商品開発」！　多くの方が悩むところです。

・どんな製品を作れば売れるのか？
・どんなサービスを企画すれば人気が出るのか？

ポイントはもちろん、ＢＡＳｉＣＳ！

このシリーズはどのくらいの長さになるかは、現時点ではわかりませ
ん。気長にお楽しみください。

（前号の予告で「独自資源」と告知いたしましたが変更しました）


今回は初回、　その１　です。始まり始まり〜。



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◆真子・勝・恵利・望の４人で高原のペンションへ
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８月初旬、ある日の午前中。東京発・長野行きの新幹線は満席。家族
連れで３連の席が埋まっている。子供の声が、そして子供を騒ぐのを
たしなめる母親の声が車内に響き渡る。


２人席を反転して作った４人用ボックスシートで、はしゃぐ３人の若
い女性。２０代半ばだろうか。そしてパソコンを広げる男性が１人。
華やかさと地味さの不釣り合いと言えば不釣り合いの４人席。

男性は、売多勝（うれた・まさる）。３０代後半だろうか。女性は、
売多真子（うれた・まこ）、上原望（うえはら・のぞみ）、松井恵利
（まつい・えり）の３人。


勝の隣に座る真子がノートパソコンに向かおうとする勝に、親しげに
話しかける。


真子：ねー、勝さん、お菓子食べないのー？　せっかく恵利が作って
　　　きてくれたのにー。

勝　：後でいただくから、話しかけるな。

真子：ねー、勝さん、ねーねー、ったらー！

勝　：うるせー、話かけるな、っつってんだろうが。

真子：ダメだよー、せっかく真子が隣にいるのにー！

勝　：あーもー、わかったから、これが終わるまで待てよ、もう……



今から戻ること１０日ほど前、売多真子・上原望たちが経営するイタ
リアンレストラン、「そーれ・しちりあーの」で、勝・真子・恵利が
会食をしていた。「経営者同士の情報交換会」と言えば聞こえはいい
が、実態は真子と恵利が渋る勝をムリヤリ連れ出して教えを受けてい
る。そこに望が加わり、話をしていたところ……


恵利：勝さん、今年もあのペンションで、よろしくお願いします。い
　　　つもお邪魔してしまってすみません……

真子：あ、恵利、今その話は……

望　：え？　なになに？　何の話？

恵利：え？　勝さんに、真子と私で、高原のペンションで色々講義を
　　　していただいてるの、知らない？　今までも何回かしたけど。

望　：え？　今度真子ちゃんが休み取る日？　みんな一緒なの？

恵利：うん。去年は密着軸を勝さんに集中講義いただいたの。

望　：えー、ずるい、そんなことしてるなんて……それなら私も……

勝　：何、真子、望ちゃんに言ってなかったの？

真子：あ、いや、あははは……べ、別に隠してたわけじゃ……

恵利：アンタ、ホントにわかりやすいわね……

真子：な、なによ……そ、そんなことないもん

望　：ま、勝さん……あ、あの……今年は私も行っていいですか？

勝　：…………

望　：だ、ダメですか？

勝　：いや……元々オレ１人で集中するために行ってるんだけど……
　　　なし崩しというか、収拾がつかなくなってくるというか……

望　：あの……私も勝さんの話、伺いたいと思ってたんです……

勝　：望ちゃんにそんな瞳で言われちゃあな……わかったよもう……
　　　○○日からだから、都合つけて。

望　：え、じゃあ……あ、はい、ありがとうございます！

勝　：遊びに行くんじゃ無いよ。必ずノートを持ってくること。お酒
　　　ももちろんダメ。

望　：は、はい、もちろんです！

真子：ううん……望ちゃんもかあ……まあしょーがないか……

恵利：それ、真子が言う台詞じゃないでしょ。まあ、真子の気持ちは
　　　わかるけどさ。

真子：な、何よ、別に私は……あ、今からお部屋取れるかな？　恵利
　　　と私は同じ部屋だけど、ベッドは２つしかないから……

勝　：じゃあ、望ちゃんはオレと一緒の部屋だな。オレは１人だから
　　　ベッド１つ余ってるぜ。

真子：だ、ダメよそんなの！　じゃ、じゃあ私が勝さんと一緒に……

勝　：冗談に決まってんだろ。あの宿は、全室に屋根裏があって、そ
　　　こにもベッドがあるぜ。だから各部屋４人まで泊まれる。

恵利：そ、そうなんですか？　知りませんでした……じゃあ、真子と
　　　望ちゃんと私で、３人一緒の部屋だね♪

真子：そっかー。なんかさー、女子会の旅行みたいになるね♪

勝　：遊びに行くんじゃねー。そんな気持ちならオレは行かない。３
　　　人でどうぞご自由に。オレは別の日に１人で行くから。

真子：そ、それじゃ意味ないじゃん！　わ、わかってますからあ……

勝　：あくまで、オレが集中して考え事をするために行くんだからな

望　：はい、ありがとうございます！


ということで、今日がその高原のペンションに向かう日。４人は東京
駅で待ち合わせて、新幹線に乗り込み、今に至る。



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◆「ＢＡＳｉＣＳで商品開発」編、開始！
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８月の長野行きの新幹線は大混雑。夏休みだからか、あちこちから子
供の声が聞こえる。

通路側に座る勝は、ノートパソコンを膝の上で開き、にらめっこして
いる。


真子：ねー、勝さん、勝さん、ったらぁ！　お話しよーよー！　せっ
　　　かく２人で一緒にいるんだからぁ！

勝　：うっるせーな、オマエは……大体オマエと２人で一緒にいるわ
　　　けじゃねーだろ。

真子：勝さん、はい、恵利の作ったパウンドケーキ

勝　：あ、恵利ちゃん、いつもありがと。あとでいただくね。

望　：あの、勝さん、早速ですけど、質問があって……

勝　：なになに？　望ちゃんの質問なら大歓迎

望　：はい、真子と私がやってるイタリアンレストラン、そーれ・し
　　　ちりあーののウリの１つが、毎月の新商品なんですけど……＊

＊「新人ＯＬ、社長になって会社を立て直す」　佐藤義典著　参照


勝　：あーそうだね。それで？　うまくいってるんじゃないの？

望　：行ってないことはないんですが、最近、当たり外れが多いな、
　　　って思って……

勝　：そもそもどうやって開発してるんだっけ？

望　：シチリアの料理研究家、ＲＥＩさんからレシピをもらって……

真子：あ、そういえば、ＲＥＩさん、本出したらしーよ。

勝　：え？　マジで？

真子：うん。これこれ↓　シチリアのレシピの本。うちにもあるよ。
　　　今日持ってくれば良かったかな？


「イタリアで一番おいしい家庭料理 シチリアのおうちレシピ」
講談社のお料理ＢＯＯＫ　佐藤礼子 (著)
http://www.amazon.co.jp/dp/4062995689

＊「新人ＯＬ〜」に登場いただいたＲＥＩさんは、シチリア在住の実
　在の料理研究家です


勝　：へー、佐藤礼子だからＲＥＩさんか……本出したんだ。あれ、
　　　じゃあこっから適当に見繕って新メニュー出せばいいじゃん

望　：ですから、その「適当に見繕う」っていうのをどうすればいい
　　　のか……

真子：そんなの、私たちが適当に選べばいいじゃん。

望　：ね、「自分が作りたいモノを作る」っていうのでいいの？　そ
　　　うやってるから当たり外れが多いんじゃないかな、って。

真子：う……

勝　：そりゃ、「自分が作りたいモノ」を作って売れるなら、誰も苦
　　　労しないわな。

望　：そうですよね？　なんかそういう「商品開発のやり方」ってな
　　　いんですか？

勝　：あるけど、ＢＡＳｉＣＳでフツーにやればいいじゃん。

望　：もちろんＢＡＳｉＣＳで考えるんですけど、アイディアを出す
　　　ときとかはどうすればいいんですか？

勝　：それって、「新人ＯＬ、社長になって……」でやったよね？
　　　Ｐ．９４とかで、売上５原則とか使って……

望　：もちろんそれも覚えているんですが……

勝　：そっか……真子が言うならともかく、望ちゃんが言うなら、き
　　　ちんと伝わってなかったってことか……

真子：な、なによ、もー。

勝　：確かに、「ＢＡＳｉＣＳって商品開発にも使えるんですか？」
　　　っていう質問はいただくんだよな。

恵利：つ、使えるんですか？

勝　：……恵利ちゃんですらそうなのか……

恵利：あ、す、すみません……

勝　：違う、オレが悪いってこと。ＢＡＳｉＣＳが商品開発に使える
　　　って声高に言ってこなかったからな……

恵利：じゃ、じゃあ私もそれ、伺いたいです……今は私も、「作りた
　　　いモノを作ってる」って感じなので……

真子：じゃーさ、今回のテーマはそれにしよーよ。どーせまだ決めて
　　　なかったんでしょ？

勝　：そうだな……じゃあ、そうするか。

望　：はい、ありがとうございます！


「来て良かったあ……」と望が満面の笑みで勝に会釈した。


勝　：そうそう、こういう風に言ってもらえるとオレもやる気になる
　　　よなあ。真子は教えてもらって当たり前とか思ってるだろ。

真子：そ、そんなことないもん。いつも感謝してるもん。私も、じゃ
　　　来て良かったあ……ニコニコ、ね、勝さん？

勝　：コイツ……

真子：な、なんで私が望ちゃんと同じことやると怒るのよー……



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◆一般的な商品開発プロセス：アイディア→調査→生産→販売
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勝　：じゃあ、もう今から早速始めるぞ。車内の時間も有効に使う。
　　　そうすりゃ向こうでのオレの時間が増えるからな。

望　：はい！

真子：望ちゃん、ノート取ってね。

勝　：それはオレの台詞だ。

望　：はい、もちろんわかってます。

勝　：さすが。じゃあ早速質問。商品開発とか、新サービスの企画と
　　　かをするときの基本的なプロセスは？　時系列順に。

真子：え？　だ、だからそれを教えてくれるんでしょ？

勝　：そうだけど、まずは自分で考えろよ。

望　：レストランの新メニューを考えるのも同じですよね？

勝　：１億円の生産財を開発するのも、１００円のお菓子でも同じ。

望　：そ、そうなんですか？

勝　：細かい違いはあるけど、基本的なところは同じ。新メニューを
　　　考えるとき、どうする？

望　：はい、まずは、アイディアの方向性、ですよね。どんな感じの
　　　メニューにするか、とか。目的、とか。

勝　：そうそう。それで？

望　：それで、アイディアを出します。もしくは、ＲＥＩさんのレシ
　　　ピの中から選ぶ、とか……

勝　：なるほどね。ともかく最初は「アイディア出し」ね。次は？

望　：そしたら、試作品を作って、みんなで味見しながら、レシピを
　　　とか調理方法を決めて、スタッフで共有します。

勝　：なるほど。「生産」と。

望　：それで、メニューに載せて、お客様に出しますが……

勝　：「販売」と。

望　：あ、あの……ダメでしょうか？

恵利：商品化の前に、市場調査をすることが多いんじゃないですか？

勝　：まあそうだね。アイディア→調査→生産→販売、と。

真子：調査してからアイディアを出すってこともあるよね？

勝　：それもあるな。

真子：じゃあ順番はともかく、こんな感じでいいんだ？

勝　：いや、このプロセスだと、市場に出して、「売れるも八卦、売
　　　れぬも八卦」って感じになるな。

真子：きゃはは、「売れるも八卦」って、占いみたいだー。

勝　：だからそういうことだよ。

望　：あ、はい……まさに「売れるも八卦、売れぬも八卦」です。

真子：でもさ、これ以外にやりようがないよね？

勝　：そんなことないだろ。



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◆商品開発プロセス：ＩＴＥＳＴ
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望　：ということは、もっといいやり方があるってことですよね？

勝　：基本的には同じなんだけど、もう少し改善できるな。


勝が「望ちゃん、ノート貸して」と言い、自らの膝においた望のノー
トに勝がさらさらと書く。女性３人組は興味深そうに見つめる。


○商品開発プロセス

　Ｉ
　Ｔ
　Ｅ
　Ｓ
　Ｔ


真子：ＩＴＥＳＴ……えっと……「いてすと」？

恵利：アイテスト、ですよね？　「私はテストする」？

勝　：さすが恵利ちゃん。商品開発プロセスは、まさに「テスト」を
　　　繰り返す、試行錯誤のプロセスなんだよね。。

望　：あ、ＢＡＳｉＣＳみたいな略語、ですね。

勝が「そうそう」と言いながら書き加えていく。


　Ｉdea Generation　アイディア出し
　Ｔest Marketing　テストマーケティング
　Ｅngineering　　　生産方法確立・生産
　Ｓelling　　　　　上市・販売
　Ｔuning　　　　　市場の反応を見て改善


勝　：この通りの意味ね。じゃあ、１つ１つね。

真子：何よ、最初はやっぱり「アイディア出し」じゃん。

勝　：そこは別にいいだろ。問題は次だ。

望　：Ｔは、テストマーケティング……こんな早く、ですか？

勝　：そう。この時点で、「顧客の反応」を直接得ることが大事。ダ
　　　メならダメ、ってわかるのは早い方がいい。

望　：あ……市場に出した後にわかっても「売れるも八卦」になっち
　　　ゃう……

真子：なるほどね、どうせ売れないなら、「生産」なんかをする前に
　　　わかった方が傷が浅いよね。お金もかからないし。

望　：だから「Ｔ：テストマーケティング」が「Ｅ：生産」の前に来
　　　てるんですね。

真子：うん、作っちゃった後で「売れない」ってわかっても、在庫が
　　　残っちゃうもんね

勝　：そう。「試行錯誤」のプロセスを、商品開発の早い段階に組み
　　　込んでおく。

恵利：でも、いわゆる「市場調査」ではダメなんですか？

勝　：調査でもいいけど、お客様に実際に売ってみないとわからない
　　　ことが一杯ある。「試行錯誤」は、お客様と直接、がいいな。

真子：でもどうやって「テスト」するの？

勝　：やりようなんていくらでもあるだろ。レストランなら、１店舗
　　　だけで「テスト販売」してみるとか。

望　：あ……それなら、ダメでも傷が浅いですね……今は、できる店
　　　から導入、みたいに曖昧になっちゃってます……。

勝　：「市場調査」でもいいけど、実物を見た顧客の反応を得るのが
　　　市場に出した後だと、改善しようにもできないこともある。

恵利：あ、テストしてみれば、正式販売の前に、改善できるところは
　　　できますね。生産しちゃったら、それができない……

真子：なるほどね……ドカンと作って、ドカンと売る、ってやると、
　　　「ドカンと売れない」リスクもあるんだね。

勝　：だから、ＩＴＥＳＴでは、「小さく始めて小さく試す」ことを
　　　お勧めする。一気にドカンとやらない。

望　：確かに、今のうちのプロセスだと「売れるも八卦」です。アイ
　　　ディア出しをしたら、すぐ「テスト」しないといけない……

勝　：そういうこと。いやー、恵利ちゃんと望ちゃんはモノわかりが
　　　良くて助かるなー。な、真子？

真子：ふーんだ。私だっていいですよーだ。

勝　：Ｔ：テストの次の、Ｅ：生産、Ｓ：販売、はまあ普通通り。そ
　　　れぞれに、ＢＡＳｉＣＳで考える。

真子：え？　どーゆーこと？

勝　：いや、だから「Ｅ：生産」では、生産技術とか設備とかの「独
　　　自資源」があるか、とかを考えるだろ？

恵利：あ、なるほど。「Ｓ：販売」では、「メッセージ」を考える、
　　　とかですよね？

勝　：そうそう。そこはＢＡＳｉＣＳの本領発揮。それで、最後が
　　　「Ｔ：改善」。

望　：正式販売を開始した後に、「改善」を考えるんですか？

勝　：だから「試行錯誤の繰り返し」だってば。ある意味、出してか
　　　らが本番とも言える。やることは一杯ある。

真子：あ、それ私わかった！

勝　：おお？　真子、どうした？

真子：お客様の評判はもちろんだけど、使い方とか利用場面とか、そ
　　　ういう「ネタ」を探していくんだよね。

勝　：その通り！！　お客様が面白い使い方をしていたら、それをそ
　　　のまま広めていけばいい。

恵利：それって、どの会社もやってませんか？

勝　：やってるだろうけど、そこは大事、っていう意味をこめて、あ
　　　えてプロセスに入れてる。

望　：そっか……ＩＴＥＳＴかあ……参考になりました！！　ありが
　　　とうございました！

真子：へ？　望ちゃん、何言ってんの？　これからが本番だよ？　き
　　　っとこの講義、えんえんと続くよ？

望　：え？　そ、そーなの？

勝　：そうそう。どのくらいかかるかは、わかりませーん。

望　：じゃ、じゃあもっと教えていただけるんですか？

勝　：もちろん。下手すると１日がかり……もっとかなあ……

望　：そ、そんなに……わあ……来て良かったぁ……



勝は時計をチラとみると、「そろそろカフェイン補給か……」とつぶ
やき、黒いバッグから携帯用ポットを取り出した。

「あ、でた。エスプレッソが入ってるヤツだ」
「そうなんですか？」
「そう。これでも５ショット入ってる。うちのマシンでいれてきた」
「ご、５ショットも？」


勝がポットを開けると、湯気が立ち上る。こく、と１口飲むと、幸せ
そうな顔をした。

「ねー、勝さん、私にもちょーだいよー」
「オマエは自分でコーヒー買えよ」
「そうよ真子、車内販売でコーヒーあるでしょ」
「ふーんだ。勝さんと２人きりならもらえるのにー」
「人聞きの悪いこと言うんじゃねー。あのときは車内販売がなかった
　からだろうが」
「はいはい、そういうことにしておきますねーだ」


楽しい「勉強会」は今始まったばかりだ。


（次号に続く）



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◆今日のまとめ
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●商品開発プロセスは「ＩＴＥＳＴ」、試行錯誤を繰り返すプロセ
　ス。特に、「テスト」を早めにいれることがポイント。


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▼今日の日記▲

プロ野球は、現時点で各チーム９６試合前後を終了。全部で１４４試
合ですから、ほぼ２／３が終わったことになります。

セ・リーグは巨人が、パ・リーグは楽天が独走態勢に入ったようです
ね。巨人も楽天も、ここに来て神がかり的な強さを発揮しています。
巨人はここ１０試合で８勝２敗、楽天も８勝１敗１分、です。

ただ、７〜８ゲーム差だとまだ終盤の「まさか」は十分にあり得るこ
とは、歴史が証明しています。さすがに巨人も楽天も、今の勢いが最
後まで続くとは思えません……


それに、ＣＳがあるおかげで、３位争いが面白くなってきました。

３〜６位の差はセ・リーグで４、パ・リーグで５．５ゲーム差ですか
ら、これはワンチャンスでひっくり返る差です。残り５０試合くらい
ありますから、全然わかりません。特にパ・リーグは、２位〜６位ま
でが６．５ゲーム差と、混沌としています。


あとは……タイトル争いも激しくなってきました。特にセ・リーグの
打者は近年希に見るハイレベルな争い。すごい記録が出そうです。

楽しめるのもあと１／３……終わると寂しくなります。それまでは、
めいっぱい楽しみたいですね。「




●今日のiPod Tune：Hot Summer Song ２０１３

早いモノで、来週を超えるともう「残暑見舞い」になります。「暑中
見舞い」はお早いうちに……

ということで、今日の１曲は


○暑中お見舞い申し上げます by キャンディーズ


１９７７年夏の大ヒットソング。出す曲出す曲ヒットとなり、この頃
がキャンディーズの絶頂期と言って良いと思います。

そして、この１９７７年夏、あの有名な「解散宣言」をすることにな
ります。当然私もリアルタイムでこの「現象」を見ていました。


当時は、ヒット曲というと、大人から子供まで誰もが知っていた、と
いう感じですよね。「大衆の時代」という感じです。その時代は、体
感として８０年代前半まで続きました。

そんな時代を代表するグループの１つですね。



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●「マーケティング戦略実行チェック９９」　佐藤義典　著
　マーケティング戦略実践：実行のためのチェックリスト
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●「ことわざで鍛えるマーケティング脳」　佐藤義典著　毎コミ新書
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────────＜　マーケティングの思考法　＞────────

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◆次号予告：ＢＡＳｉＣＳで商品開発　２
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●次回は、ＩＴＥＳＴのＩ：アイディア出し、から見ていきます！　
　この特集もお楽しみに！


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〓〓次号の売れたま！でお会いできるのを楽しみにしています！〓〓
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