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2011年8月1日月曜日

売れたま!戦略編Vol.208 2011/08/01 達人マーケターへの道 6

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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━戦略編Vol.208 2011/08/01
購読者:25,326 (まぐまぐ:16,366 メルマ!:907 めろんぱん:8,053)

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 ■■■■■■■__達人マーケターへの道 6__■■■■■■■
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◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今日のポイント ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

●上級マーケターは観察力が高い。目の前で見ているものの「意味」
 に気づこう!


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◆復習:達人マーケターへの道
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●達人マーケターへの成長の道のり

やけに好評なので、続けさせていただきます。

達人マーケターになるには、段階を踏みます。この「段階」が、順序
通りとは限りませんし、全員の方にあてはまるとも限りません。限ら
れた私の経験と察に基づく「独断と偏見」で、異論もあるでしょう。
自分が「達人マーケターだ」と言うつもりもありません。

笑って受け流せる方は、ぜひお読みいただければと思います。

●入門者:作りたい物を作り、売りたい物を売る

「お客さま視点」という意識が無いまたは実践できていないレベル。

○「こんなの作りたいな」という開発担当
○「安くしますので、買ってください!」 という営業担当
○「これ仕入れたけど、誰に売ろうか?」という仕入担当
○「この商品の性能はすごい!」と書く商品カタログ制作者

全体の6〜7割の方はこのレベルです。

●初級マーケター:「自分がお客様だとして」のお客様視点

ここからマーケターと呼べます。お客様視点があり、入門者より遥か
に上。営業でもマーケティングでも開発でも「成功者」の部類に入り
職場でも、指導者・リーダー的な存在。

ただ、

○自分が欲しいモノ=お客様が欲しいモノ

という前提を無意識のうちにおくため、判断基準が「オレ」もしくは
「自分のアタマの中にいる幻想の顧客像」になってしまいます。

全体の2〜3割程度の方がこのレベルです。つまり、ほとんどの人は
初級以下です。

●中級マーケター:一流マーケター

ここからは「一流マーケター」です。カリスマヒットメーカー、伝説
の営業マン、と呼ばれ、本を出しているような方々です。


このレベルの方々は、

○お客様視点を持ち多義が、どうやっても自分はお客様にはなれない

と悩み抜き、

○お客様に聞かないと、お客様を見ないとわからない

という「開き直りの境地」にたどり着きます。仮説を立て、お客様に
確認、というサイクルを数千回繰り返し「一流」になります。


全体の数%(あるいはそれ以下)の方がこのレベルです。

●上級マーケター

「天才」と呼ばれる領域です。実は努力の結果なのですが、初級・中
級の方から見ると「雲の上の存在」です。難しいことをカンタンにや
るので、入門レベルだとそのすごさがわかりにくいです。

「万能」ではありませんが、マーケターとして理想的なスキル・態度
の多くを兼ね備えている存在です。

恐らく日本には数千人いるでしょう。数千〜数万人に1人ですので、
上級マーケターに職場で直接教えを受ける機会は、まずありません。


が、初級や中級の方でも、上級マーケターのスキル・考え方の一部は
「それ、自分でもやってる」というものがあるはずです。

人には誰でも得手不得手があります。仮に初級レベルだったとしても
その考え方・スキルに対しては、上級レベルに達しているので、自分
の「強み」として大切に伸ばしていくといいと思います。

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◆上級マーケター:「見ているもの」が違う
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前回は、上級マーケターは

○お客様の言語を使いこなす
○アタマにもう1つ「お客様のCPU」を持っている
○お客様の「つぶやきイメージ」「動画イメージ」を蓄積する

ということを見てきました。

今回は、その訓練方法というか、イメージの蓄積方法をさらに考えて
まいります。

●上級マーケターは、「見ているもの」が違う

上級マーケターだからと言って、特別な生活をしているわけではあり
ません。上級マーケターは勉強熱心ですから、読書量などは当然多い
でしょうが、生活はごく普通です。むしろ、だからこそ上級になれる
のです。

上級マーケターは、日常の何事もない風景も、きちんと「見て」いま
す。電車の中では人間観察をし、タクシーに乗ったら運転手さんと話
をして、ピンと来たらすかさずメモを取り……

という行動をします。


例えば、マクドナルドで勉強している学生らしき人達は、なぜかイヤ
ホンをしています。その先は当然iPodなどにつながっています。

単に習慣でつけているだけなのか、耳栓代わりなのか(私の場合はそ
うです)、音楽を聴いているのか、気になりますよね。さすがに直接
聞きに行くと迷惑です……でも、しばらくしてiPodをいじりはじめま
した。すると、何かを聴いている、ということだけはわかります。

よくデザイナーさんとかが音楽聞きながらデザインしていますが、そ
れと同じで、音楽聞きながら勉強しているのかもしれません。そう言
えば私も高校生のときはStarship聞きながら勉強してました。いつの
間にか音楽を聴きながら仕事しなくなったのだろう、と考えると、ま
たアイディアが出るかも……

ここから直接のアイディアは出なくても、こういう「光景」を覚えて
おくことによって、何かの拍子に思い出せるわけですよね。

中級以下の人と違うことをしているわけではなく、同じことをしてい
るのですが、「見えている」んですよ。


「ドリルを売るには穴を売れ」で、売多真子が勝に、なぜ飲食のプロ
でもないのに、レストランの顧客ニーズがわかるのか、尋ねます。

勝の答えは……?


「オレは常に「見ている」からだよ。昼下がりに立ち寄ったカフェで
 営業マンと思わしき男性が、パソコンとにらめっこしている姿を。
 その男性が、あわてて電源コンセントを探している姿を。そんなの
 は、自分がいつもレストランで食べてるときに気をつけていれば、
 見たことのある風景のはずだ。マーケティングは会議室で起きてい
 るんじゃないんだ!」

(ドリルを売るには穴を売れ P100)


上級マーケターは、中級以下の人と見ているものは同じです。しかし
見ているものが違います。

観察力が鋭敏なんですね。そして記憶するか、すかさずメモします。


売多勝と真子の何気ないやりとりに、実はマーケティングの「真髄」
をいくつも込めているんですよ。


前に、セミナーで「冬のマクドナルドは勉強している高校生で一杯」
と何気なく言ったことがあります。

すると、「確かに言われればそうなんですけど、そういうのを見てい
て覚えていて、こういうときに言葉に出せるのがすごいですよね…」
とある方から言われました。私の一言をきちんと捉えてそういう解釈
をできるこの方も実はすごいのですが、上級マーケターは、このよう
な「観察」「記録」を日常的にやっています。

そして、アタマの中に「動画イメージ」として蓄積したり、メモをし
たりするわけです。


繰り返します。見ている風景は誰でも同じです。しかし、「見えてい
るもの」が違うんです。


同じTVを見ていても、「見えているものが違う」んですね。例えば
先日TV番組で、マクドナルドの一番売れ筋商品は何か、みたいな紹
介をしていました。

(7月29日 金曜プレステージ『プライスキング』 フジTV)

マックで一番売れているメニューは、何だと思われます?

私、ビッグマックかなあと思ったんですが……答えは、

「てりやきマックバーガー」

だそうです(私のメモですので、情報の正確性は欠いているかもしれ
ません)。

このような情報って、公式情報としては意外に出てこないんですよ。
(この情報は既にTVで公開情報となったので、広報に問い合わせれ
 ば教えてもらえるでしょうけど)。


さて……すると、マックの成功要因の1つは、「メニューの現地化」
なのではないか、という仮説が容易に考えられます。Fish&Chipsの国
イギリスでは、フィレオフィッシュが人気メニューかもしれない、な
どという仮説も立ちます。この1つの情報から、マックのグローバル
製品戦略に思いをはせることができるわけです。


この1つの情報をメモしておくことによって、芋づる式に発想を展開
させられるんですよね。

そして、仕事でグローバル戦略の話になったときに、この話をポンと
出すと、そこからまた話を広げることもできるかもしれません。


ちなみに、「観察力」というのはどこに行っても重要なようで、84
年の夏の甲子園で、あの清原・桑田両氏を擁したPL学園を決勝で破
って優勝した取手二高などの監督を務め、「木内マジック」と賞され
た木内氏がこう語っていらっしゃいます。


「マジックの秘けつ? 観察力ですね。相手投手がどう攻めてくるの
 か。打者がどう打ってくるのか。そこに一番注目してずっとやって
 きましたから」。

headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110728-00000013-spnannex-base

同じモノを見ていても、「見ているモノ」が違うのでしょうね。

●上級マーケターは日常を「観察」し「記録」を残す

そして、このような情報をすかさず「記録」します。要は「メモ」を
取る、ということです。人間は、「忘れる生き物」であり、「記憶間
違いをする生き物」であるということを知っているからです。


「記録」という意味で、ちょっと極端な例を紹介します。

私、スタバで「ダブルショートソーイカプチーノ」という呪文を唱え
ます。「エスプレッソを追加し、ミルクを豆乳にしたショートサイズ
のカプチーノ」です。

ある店で、毎回これを頼んでいたのですが、あるとき、「毎回重さが
違う気がする」と気づきました。気づいたとしても、ここで見逃すで
しょう。私は気になったので、オフィスや店にハカリを持ち込んで計
測することにしました。今でも手許に記録がありますが、

・サンプル数 87
・平均  183g
・標準偏差 23
・最小値 127g
・最大値 244g

という「記録」が残っています。最小値と最大値で2倍近く重さが違
いますね……最大値は、「トールサイズ」並の重さです。


ここから、少なくともスタバでは、カプチーノのミルクの量は相当変
動することがわかります(エスプレッソの量は自動に出てくるようで
すので、変わるとすればミルクだけ)。オペレーションの課題がある
こともわかりますよね。


だからどうということでは全くないですし、この記録を公開すると、
スタバのその店に迷惑がかかりそうな気がしたので実はこの記録は公
開してきませんでした。昔の話なので、もう時効かと思って、今回公
開しました。


さすがに87回も同じ注文をすると、その店では「いつもの」で、ダ
ブルショートソーイカプチーノが出てくるようになりました(笑)
ちなみに、これが密着軸の典型です。


上級マーケターは、普通の人は見逃すこと、「どうでもいいこと」を
「どうでもいいこと」としては捉えないんですよ。

ですので、「この人何やってるの?」という一風変わった行動をとる
人が多いです。


私は、「電車の中で、人は何をするのか」ということを数えたことも
あります。2003年当時、1/2の方は何もしていませんでした。
今だと、1/3以上の方がケータイをいじっているでしょうね。この
「何もしない時間」に、DSやスマホはぴったりはまったと言えるわ
けです。ちなみに、当時スキルアップにつながるようなことをしてい
る人、ビジネス本やビジネス誌を読んでいる人や勉強している人は、
4.7%でした。とすると、電車の中で売れたま!をお読みになって
いるアナタは、すでにトップ5%に入っている、となりますね。


また、スタバに1時間もいれば、その間に「エスプレッソ」という、
本来であれば「中核商品」であるはずの商品を頼む人は、多くて1人
だということに気づきます。実際記録しようとしたことがあるんです
が、ほとんどいないので、記録の取りようがありませんでした。そも
そもスタバの店内に掲示されているボードに「エスプレッソ」という
メニューがありません(もちろん注文すれば出てきます)。


上級マーケターは、こういう

○日常のことを「観察」→「記録」→「解釈」

ということを、日常的にしているわけですね。他人さまの経験を勝手
に自分の経験にするので、「経験」が加速度的に増えていきます。


カギは「記録」ですので、上級マーケターは、メモを持ち歩く人が多
いです。すごくよく聞くのは、「枕元にメモを置く」習慣です。最近
は、ブログやSNSを自分の防備録代わりに使う人も多いでしょう。

メモは、後で見ても「これ何だっけ?」というものも多いのですが、
「ああ、そういえば……あれ、ちょっと待てよ、これ、こないだお客
様に聞いたアレとつながらないか?ということもたまにあります。そ
の「たまにある」ことのために、メモを持ち歩くわけです。そして、
その「たまにある」ことの積み重ねが、「売れる確率を高める」こと
を知っているわけですね。


こう言ってしまうと身も蓋もないですが、上級マーケターは、要は
「努力家」なんですよ。「天才」ではなく、「努力の積み重ね」をし
て成長してきたわけです。ただ、本人には「努力」という感覚ではな
いかもしれません。「やって当たり前の習慣」だったり、「趣味と実
益」みたいな感じでしょう。マックでの人間観察だって、マックで仕
事しててちょっと一息ついたときに、休憩がてら回りを見回せばいい
だけですから。

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◆上級マーケター:「幽体離脱」できる
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●上級者:お客様の「目」でモノを見られる

上級マーケターになると、文字通りお客様の「視点」でモノを見られ
るようになります。

それは、自分がお客様を見ているのではなく、お客様の中に入り込ん
で、お客様が見ている風景を自分も見られる、ということです。

例えて言うなら、お客様のアタマと自分がつながっていて、お客様が
見ている風景が、何かを伝わって、自分のアタマの中に映し出される
というようなSFのような感覚です。


「お客様の立場に立つ」というときにイメージするのは、多くの場合
は、

「外から見ているお客様」

ですよね?

お客様をイメージする、という場合、お客様の外見をイメージしてし
まいます(それ自体は悪いことではなく、中級に行く上での有効なト
レーニングです)。

いわゆる「動画イメージ」は、お客様を外から見ているイメージで、
お客様の姿が映っています。


しかし、上級マーケターになってくると、「動画イメージ」がさらに
進化します。

上級マーケターの言うところの「お客様の立場に立つ」というのは、

「お客様が見ている風景を見る」

ということです。ですから、そこにはお客様の姿はありません。お客
様の視点を持ったときには、その中にお客様が見えているはずはあり
ませんよね。

例えば、お客様と商談しているときに、お客様の立場に立つ、とは、
お客様の目から見えている、「自分の姿」を見る、ということです。

「お客様の目から見て、今自分が見せている資料はどう見えている、
 どう感じられているだろうか」

というシミュレーションができる、ということなんです。

究極の「お客様の視点」というのは「お客様が見ている風景を見る」
ということであって、「自分が見ているお客様を見る」ことではあり
ません。

前号でご紹介したアタマの中にある2つめの「お客様脳CPU」が常
に働き、

「今自分はお客様からどう見えているだろう」

と考えるわけです。

●「幽体離脱しろ」 by 売多勝

売多勝は、「新人OL、つぶれかけの会社をまかされる」の中で、こ
の感覚を「幽体離脱」と表現しました。


「あの人に自分が乗り移ったとしたら、何を見て、どう感じて、どう
 考えるのだろう」と考えるんです。

「幽体離脱」というのは、上級マーケター以上に可能な「顧客視点イ
メージ力」なんですね。


当時はまだ入門〜初級レベルだった売多真子には、この感覚はまった
くわからなかったでしょうね。勝が軽く表現している一言には、相当
な深み・重みがあるんです。

ですから、実は「新人OL〜」(=ドリルを売るには〜)は、一見読
みやすい軽い本に見えて、般若心経のような深さを持っているんです
よ。あの本には、自分のレベルが上がるたびに、新たな発見があるは
ずです。売多勝の何気ない一言に深遠な意味があることに気づけば、
単なる「わかりやすい本」ではないことがおわかりいただけるかと思
います。


幽体離脱、とは、

「自分とお客様は、絶対に違う。しかし、それでも、少しでもお客様
 に近づく。自分が、あのお客様に乗り移って、お客様の目に見える
 ような風景を見て、お客様の嗅いでいる匂いをかぎ、お客様の感じ
 るように感じながら」


考えるわけです。人に乗り移るかのように、視点移動ができるわけで
す。もちろん実際にできるわけではなく「イメージ」ですが、ある種
のリアリティを伴っています。


例えば、自分は元気な大人の男性でも、

・ゆっくりしか走れない年配者のカラダの動きを感じられる
・階段が異様に高く感じられる子供の視点を持てる
・朝、シャワーを浴びて、バナナをかじりながら髪型をセットして、
 バタバタとメークする勤労女性の慌ただしさを体感できる
・妊娠して身重な女性の疲れを体感できる


という、自分の感覚ではない感覚を、自分のものとして「実感」する
のです。

これが、真の「顧客視点」であり、本当の「肌感覚」です。


このときには、体験・経験の広さがモノを言います。

例えば、私は肉離れを2回経験しました。そのときは、杖を持って時
速0.5kmで歩かざるを得ないような状況に追い込まれました。

このときには、わずか100m、走れば数十秒の距離がとてつもなく
遠くに感じられます(100mのためにタクシーに乗りました)。

そして、後ろからどんどんみんなが私のことを追い越していくんです
よね。

すると

「そうか、ゆっくり歩くお年寄りの気分とはこういうことか……ゆっ
 くり歩いているんじゃなくて、ゆっくりしか歩けない、ということ
 なのか。後ろから追い越されるのは結構恐いんだな……」

という「疑似体験」ができます。

この感覚を「感じ」て「記録」しておくわけです。


旅行のとき、大きな荷物を持って階段を上り下りすると、「上りより
下りの方が怖い」ということを感じます。荷物で隠れて階段の下が見
えませんし、万が一転んだときに、リカバリーできません。すると、
階段でベビーカーを持ち運ぶ子育て女性の気持ちを「疑似体験」でき
ます。


このような「疑似体験」を通じて、自分の「つぶやきイメージ」や
「動画イメージ」をさらに洗練させていくわけです。


上級者のポイントは、このような「体験の蓄積」です。

上級者であろうと入門者であろうと、「見ていること」「しているこ
と」はほぼ同じです。上級者が特別の生活をしているわけではありま
せん。というか、特別の生活をしていたら、上級マーケターになれま
せん。会社の社長になって「専用送迎車」に乗るようになったら、
「庶民の感覚」がわかるはずもありません。そんなことをし始めたら
社長としてはともかく「マーケター」としてはおしまいですね。


そして……

上級者になると、「自分の経験」が「他人の経験」になる感覚を持つ
ようになります。


「自分はこんな経験をした。これを他人に置き換えるとどうなるんだ
 ろう?」


という視点で、自分の生活・自分の体験を「他者の体験」に「変換」
していくんです。

○自分の中にいながらにして他者の視点を持ち、
○自分で経験をしながら、それを他者の経験に置き換える

というような「視点移動」(=幽体離脱)が自在にできるわけです
ね。

●お客様にすら考えつかない、お客様が欲しいものを提案

このレベルに達すると、お客様ですら気づかないニーズに気づくこと
もあります。

わかりやすい例は、メーク落としの「お泊まりセット」なんかがそう
ですよね。コットン、化粧水、などが1泊分のセットになった、すっ
かり定番商品になりましたね。

どなたが開発したかは存じませんが、これを考えた方は、素晴らしい
マーケターだと思います。

普通のお客様にただヒアリングをしても、

「お泊まりセット欲しい!」

とは言わないと思います。でも、あれば便利なはずだ、というのは、
お泊まりする女性を観察していればわかるはずです。

お客様に考えつかない、でもお客様の「視点」でモノが見えれば、
「潜在ニーズ」はある、という、素晴らしい商品だと思います。

この商品の難点は「競合でもマネできる」ということではありますが
それはBASiCSでチェックすればいい話です。

上級者ともなると、「競合のことを考えよう」と思わなくとも、競合
のことが考えられます。

なぜなら、「お客様は、競合のことを考えている」からです。上級者
だとお客様になりきれるので、当然競合のことが思い浮かびます。

意識的に、あるいは無意識的に、戦略BASiCSのような発想がで
きるわけです。

もちろん、このスキルを戦略BASiCSとして体系的に言語化され
た「ツール」として学ぶことの意義が極めて大きいので(上級者への
近道)、売れたま!ではしつこくとりあげているわけですよ。

この辺が、通常のビジネスパーソンが、マーケターとして目指すべき
ところなのかな、と思います。


次回は……「普遍化能力」です。

普遍化能力は、ビジネスパーソンとして重要ですが、マーケティング
においては、特に重要です。その理由とは……?

次号もお楽しみに!

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◆今日のまとめ
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●上級マーケターは同じモノを見ていても「見ているモノ」が違う。
 日常を「観察」して、「解釈」する練習をしよう!


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ご購読ありがとうございました! ご活躍をお祈りしております。


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▼今日の日記▲

先日、濡れている階段で滑って、転んでしまいました。

道路に面している場所で、右手から走ってくる車がすぐ近くに!

「え? これで人生終わり? あっけないなあ」

と一瞬思いましたが、自分がそれほど前方に投げ出されなかったのと
車がそれほど近くなかったので大丈夫でした……もし近くを車が走っ
ていたら、少なくとも両足を車にひかれるくらいにはなっていたでし
ょうね。

別に走馬燈は走りませんでしたが、カラダがひっくり返りながらとっ
さに車道を見て車を確認して「え? これで人生終わり?」と思う時
間はあったので(その間0.5秒とかですよね)、俗に言われる「時
間がゆっくり進む」みたいな状態にあったのは事実でしょうね……

で……尾てい骨の近くを階段のカドに打ち付けたのですが、結構痛い
です……病院に行ってませんが、骨は大丈夫かと(勝手に)思ってま
す。恐らくはたんこぶと同じようなものと(勝手に)思ってます。

日常生活はそれほど差し支えないんですが、寝るときに困ります。私
板の上に寝てるんですよね。東急ハンズで合板を買ってきて、その上
に寝てるんですが、尾てい骨が板に当たって痛くて寝られません……
こういう経験もきちんと「記録」して「蓄積」しておくと……なんか
の役に立つのかなあ……

でも、それくらいですんで良かったことを神様に感謝! ホント一瞬
ひやっとしましたからね。「オマエにはまだやることがあるんだ」と
言われてるのだと思って頑張っていきます!

●今日のiPod Tune:猛暑を楽しもう! 夏の歌2011

もう夏休み! 夏真っ盛り!

夏の歌2011です! 去年は、洋楽ばかりだったので、今年は和洋
乱れ撃ち!


今日から8月! 本当に「真夏」ですよね。スイカやメロンが本格的
においしい季節です。

ということで、今日の1曲は……


○真夏の果実 by サザンオールスターズ


1990年の大ヒットシングル。映画「稲村ジェーン」の主題歌でも
ありますね。

曲については紹介する必要はないと思いますが、サザンお得意の切な
いバラードソングです。桑田佳祐さんの声って、こういう曲にも合う
んですよね。


今夜みたいな、ちょっと涼しい夜にぴったりの美しい曲♪


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●「ドリルを売るには穴を売れ」 佐藤義典著 青春出版社
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●「売れる会社のすごい仕組み」 佐藤義典著
 青春出版社
 売れる戦略構築から実行プロセスまでを物語で体感!
http://www.sandt.co.jp/shikumi.htm


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◆次号予告:達人マーケターへの道 7
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●次回も上級マーケター編です……が、全てのマーケターにとって、
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 たマーケティングをするために必要なこの能力とは?


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