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2015年2月3日火曜日

売れたま!特別編Vol.306 2015/02/02 年末年始特別号:価値提案のTPO・T 11

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 ■売れたマーケティング、バカ売れトレーニング:売れたま!■ 
 〜MBAの中小企業診断士がそっと教えるパワフルレッスン〜
━━━━━━━━━━━━━━特別編Vol.306(累計1195) 2015/02/02
購読者:31,793 (まぐまぐ:16,433 メルマ!:944 めろんぱん:14,416)

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 ■■■__年末年始特別号:価値提案のTPO・T 11__■■■
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◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今日のポイント ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

●商品・サービスの「回りにあるもの」「対象物」に使い方が表れ
 る。何を調べれば「使い方」がわかるか、考えてみよう!


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◆年末年始特別号!
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2月に入っても続く「年末年始特別号」!

年末年始恒例の「特別号」は、お馴染みのこの2人。

我らがヒロイン「売多真子」(うれた・まこ)と、真子の親戚にして
そのメンター「売多勝」(うれた・まさる)の珍道中(?)。

・売多真子:イタリアンレストラン 「そーれ・しちりあーの」社長
・売多勝 :真子の親戚・幼なじみでマーケティングコンサルタント

2人は拙著の登場人物です。お読みいただいているとは思いますが、
念のためご紹介いたします。2冊とも、小さくて軽いので荷物になら
ず、帰省の電車などでお読みいただくのにオススメです!


○「新人OL、つぶれかけの会社をまかされる」 佐藤義典著
http://ow.ly/89pSR

売多真子が、勝の助力を得てイタリアンレストランの新企画に奮闘!
マーケティングの最初の1冊としてオススメ。


○「新人OL、社長になって会社を立て直す」 佐藤義典著
http://ow.ly/6s63d

上の本の続編。真子が社長になり、ライバルと戦っていく! 戦略構
築から実行プロセスまで、社長の視点を物語で体感!



●今回の特集は「価値提案」!

マーケティングの本丸というか、ビジネスの中核とすら言える「価値
提案」。意外なことに、今までこの特集はしてきませんでした。

例年通り、このシリーズがどれくらい続くかは、2人の活躍次第。現
時点ではわかりません。

ビジネスの中核「価値提案」とは? この特集は、肩の力を抜いてお
楽しみください!



●ここまでのあらすじ

売多真子と勝は、売多一族の年末大集会に参加。親戚一同で大騒ぎし
た後、2人は初詣に行き、近くのカフェにより、勝の講義が続く。

この物語の中では、「今」は1月1日の夜です。


今回は、連載11回目です。1回目はこちらからどうぞ↓

http://archive.mag2.com/0000111700/20141230034000000.html

「次の記事」というところをクリックすると、その次に進めます。



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◆まずは前号の復習から!
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1月1日の夜。売多真子と勝は、親戚一同で泊まっている旅館で夕食
を終え、ロビーで講義を続ける。

勝が1人でロビーのソファに座り、膝の上に置いたノートパソコンの
モニタに集中している。

勝の死角からそっと真子が忍び寄り、勝の頬によく冷えた缶ジュース
をぴた、と当てる。

「うわあああ」

ロビーに響き渡る声を勝がはき出す。回りの注目が勝に集まる。真子
が勝の隣にぽふ、と座る。

「勝さん、大声出さないでよ……もー、恥ずかしーなー」
「誰のせーだよ! オマエ、そーゆーの、マジやめろ!」
「きゃはは、そんなに驚いてくれるなんて、う、れ、し、い、な♪」
「ふ、ざ、け、る、な。あのな、人が集中を乱されると……」
「そ、そんな怒らないでよ。古典的ラブコメによくある手じゃん」
「ラブコメの相手が今一体どこにいるんだ? え?」
「わかったからもーいーじゃん。ほら、勝さんの水も買って来たよ」
「……ありがと」

真子が缶ジュースをぷしゅ、と開けると、炭酸の泡が吹き出る。真子
の手を伝ってこぼれていく。

「わ、わ、や、やだ……」
「な、何やってんだ、パソコンにかけんなよ」
「えー、パソコンより真子の心配してよー」
「どう考えたって真子よりパソコンの方が大事だ。あーあ……」

勝がパソコンのモニタにこぼれた泡をティッシュで拭く。真子も服に
ついた泡をハンカチで拭き取る。

「まだモニタで良かった。キーボードにかかったら大惨事だったぞ」
「ごめんなさーい」
「とにかく続けるぞ」
「はーい」


真子:じゃあ復習から。今習ってるのは「価値提案」。価値は使い方
   に表れる。使い方はTPO、Time、Place、Occasion。

勝 :それで?

真子:今はTPOのO、Occasion。「場合」とか「状況」。
   それによってニーズが変わる。

勝 :具体的には?

真子:その商品の「回りにあるもの」であり「対象物」。カバンの場
   合なら「周りにある」のは服で、対象物は「入れるもの」。

勝 :そうだよな。それによってニーズが変わる。

真子:なんと、大きなモノを入れるなら大きなバッグになる! きゃ
   ははは。当たり前なんだけど、盲点になりがち。

勝 :あとは?

真子:ビデオカメラの「対象物」は「被写体」。普通のカメラだと自
   分撮りがしにくいから、それ用には広角レンズにする。

勝 :「自分撮り」っていう「場合」に合わせた製品を開発したわけ
   だな。

真子:あと、スピーカー。スピーカーの対象物は「聴くモノ」「つな
   げるもの」。スマホをつなげると、音源の幅が広がる!

勝 :それ専用の商品も作れるよな。

真子:ね、ね、そー考えると、商品開発のネタなんかいっくらでもあ
   るんだね!



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◆TPOのO:「対象物」 ビールの対象物は?
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勝 :じゃあ続けよう。高級ビールの「対象物」は?

真子:んーと……高級焼き肉、かな? スキヤキとか?

勝 :発想としてはそれでOK。自分で飲む場合は、な。

真子:自分で飲む以外の使い方なんてあるの?

勝 :あるだろ。「高級」ビールだぞ、発泡酒じゃ無くて。

真子:何かな……?? 料理に使う、じゃないよね? スポーツで優
   勝したときにみんなで掛け合うとか……ビールかけってヤツ?

勝 :それこそ高級ビールじゃなくてもいいだろ。


勝がノートパソコンを膝の上で操作し、真子に向ける。


−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−

◇『ビール大手が中元商戦に向け高級ビールを相次ぎ発売する』『昨
 年の中元商戦ではアサヒビールが「ドライプレミアム」をギフト専
 用で発売して話題を集めた。ビールギフト全体に占める高級ビール
 の比率は5割を超えたとみられ、キリンが本格参戦する今年はこの
 流れがさらに加速しそうだ』


2014/04/15 日本経済新聞 朝刊 P.13

−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−


真子:あ! ギフト需要かあ……高級ビールなら、お中元・お歳暮は
   ありだね。あげる相手、っていうことか。

勝 :そう、だから「回りにあるもの」じゃなくて「対象物」って言
   ったわけ。対象「物」じゃないけどさ。

真子:自分で飲む、以外の使い方があればその分売上が上がるってい
   うことだよね?

勝 :もちろんそうなんだけど、お中元用のビールはどこで買う?

真子:デパートのお中元売り場?

勝 :だろ? 「売り場」が広がるんだよ。競合も広がるけどな。

真子:あー! 確かにギフト市場は違う「戦場」だあ! 飲み物なら
   ワインとかが競合でも、ギフトだとお菓子とかが競合だ!

勝 :そうだよな。「ギフト需要を狙う」っていうのは、BtoCの
   で使い方を広げるセオリーの1つ。

真子:自分用とギフト用じゃ、「使い方」が全然違うよね。



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◆TPO O:「回りにあるもの」の制約要因を外そう!
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勝 :TPOのOは「回りにあるもの」。逆に言えば、「回りにある
   もの」が制約要因になる。

真子:あれ? 制約要因……ってどっかで聞いたような……

勝 :さっきやったばっかだろ。TPOのP、場所のところで。

真子:あ、あれ? そうだっけ?


真子がノートをめくっていく。


真子:あ、コードレス掃除機は「場所」っていう「制約要因」を外し
   て、使う場所を広げた! これだ!

勝 :それそれ。Oでも同じ。制約要因を外してあげる。

真子:どういうこと?

勝 :真子、プリンタって持ってる? 家にあるか?

真子:もちろん。パソコンで作った資料とか印刷するし。

勝 :そうだよな。ってことは、パソコンがなければプリンタは使え
   ないってことだよな。

真子:そりゃそーだよ、きゃははは。

勝 :だからそういう話なんだよ。これを読んでみて。


−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−

◇『年賀はがきの発売を控え、大手メーカーの年賀状印刷に向いた家
 庭用インクジェットプリンターの新製品が出そろった。スマートフ
 ォン(スマホ)で写真を撮る人が増えているのに対応し、今年はパ
 ソコンを介さずにスマホから手軽に印刷できる機能が進化してい
 る』


2014/10/29 日本経済新聞 朝刊 P.35

−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−


真子:へー、スマホからプリンタで印刷できるんだ……

勝 :「制約要因」っていう意味では?

真子:パソコンを持ってないと使えない、っていう「制約要因」を外
   して、スマホでも使えるようにした!

勝 :そうそう。「つなぐもの」を増やしたんだよな。

真子:確かに、パソコン持ってない友達も結構いるね。スマホだけで
   十分とか言って。

勝 :メールとネットくらいなら、スマホでいいよな。仕事用のパソ
   コンは会社にあるだろうし。

真子:ってなっちゃうと、パソコンにつなぐものとしてのプリンタは
   売れなくなっちゃうからだね。

勝 :そういうこと。

真子:でもさー、スマホから何を印刷するんだろうね……

勝 :いい質問だな。印刷する「対象物」がなければ、ニースがない
   もんな。

真子:あのさー、スマホにも写真ってずっと入れておけないでしょ?
   メモリーも結構すぐなくなるし。

勝 :だったら?

真子:だったら、スマホの中のいい写真を選んで、記念写真っぽくし
   て残しておくとか、そーゆーのがいいかも。

勝 :スマホなら、画像の加工はパソコンよりむしろラクかもな。そ
   ういうアプリとかあるみたいだし。

真子:あ、さっき2人の写真撮ったじゃん? 勝さんの顔がおっきー
   ヤツ!* (*前号参照)

勝 :大きなお世話だ。それで?

真子:それにね、2015年お正月記念、はーと、とかって2人のメ
   ッセージを書き込んで印刷すれば記念になるね!

勝 :発想としてはそういう発想だよな。

真子:やったー、じゃー後でやろうね、はーと。

勝 :やるとは言ってないだろ。発想がいいって言っただけだ。

真子:だーめ、やるのー。発言には責任を持ってくださーい!



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◆ホテルの「対象物」 シティホテルですることは?
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勝 :じゃあ次。「シティホテル」の「対象物」は?

真子:それはさすがに「人」でしょ?

勝 :そりゃそうなんだけどさ。で?

真子:で? って?

勝 :だからホテルの「使い方」を考えた場合に、「対象物」は何だ
   っていう話。

真子:えっと……泊まる、とか?

勝 :まあシティホテルだから、泊まって当たり前だわなあ……

真子:あ! 誰と泊まるか、とか?

勝 :いい線行ってる。単身、カップル、ファミリーとか、だな。で
   も今言いたいのはそれじゃなくって……


−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−

◇『アールエヌティーホテルズ社長成田鉄政さん(トップの戦略)』
 『外食大手のロイヤルホールディングス傘下のアールエヌティーホ
 テルズ(東京・世田谷)が運営するビジネスホテル「リッチモンド
 ホテル」は米系調査会社から7年連続で最優秀ホテルに選定される
 など評価が高い』『(聞き手は日経MJ編集長 下原口徹)』


◇『「5年前と今では、お客様の客室での過ごし方が変わっていま
 す。ビジネス利用でのお客様は以前は部屋に入ると椅子に座って、
 ノートパソコンを広げたり、書類をめくったりしました。今はまず
 ベッドに横たわり、タブレット端末やスマートフォン(スマホ)を
 触ります。となるとベッドにはコンセントが最低2つは必要。客室
 には充電器も要ります」』


◇『「当社はiPhone(アイフォーン)5、iPad(アイパッ
 ド)、ネクサス7の各端末に対応した充電器を全室に常備。今夏に
 は無線LAN(構内情報通信網)も全室に整備しました。最低でも
 お客様の自宅と同じ条件、あるいは半歩先を考えた設備投資が求め
 られます」「平日は8割がビジネス客。一度、うちのホテルに宿泊
 された方は、ほかの都市に出張した際も備品が整備されていると考
 えて、携帯の充電器は持って行きません。またお客様は匂いとホコ
 リに敏感。このため加湿器付きの空気清浄機を全客室に置いていま
 す。ブランドの軸をしっかり定めて備品・設備を整備できれば、競
 合との差異化につながります」』


2013/10/28 日経MJ P.3

−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−


真子:リッチモンドって、勝さんのオフィスの近くにもあるよね?

勝 :あるな。入ったことあるけど、結構高級感あるぞ。

真子:ホテルですること、かあ……それが変わってるんだね。

勝 :オレは、ホテルに入ったらまずパソコンを立ち上げるけど、今
   はスマホなんだな。

真子:きゃははは、勝さん「5年前」の人だー!

勝 :10年以上前からそうだけどな。だからホテル側で必要な設備
   も変わる。コンセントを増やす必要があるし……

真子:スマホの充電器まで用意してくれてるんだ! 便利だね。

勝 :荷物が減る、っていうのは結構大きいベネフィットだよな。

真子:うん。でもさ、その「ホテルですること」がわからないから、
   難しいって話じゃなかったっけ?

勝 :その通り。それがわからないから「TPO」を考えようって話
   だな。

真子:だったら意味ないじゃん。「ホテルでやること」なんてどうせ
   わかんないんだから。

勝 :そんなことないだろ。お客様に聞けばいい。

真子:そんなこと言ったら全てそーじゃん。

勝 :だから、「すること」を知るには、「対象物」を知ろうってい
   う話だろうが。最初の質問に戻って、ホテルの「対象物」は?

真子:んーと……ホテルでやること?

勝 :なんでそこで戻すんだよ……それを知るためには、何が必要な
   んだって話だぞ。

真子:うーん……過ごす時間?

勝 :いや、だからさ、ホテルですることが変わったんだろ?

真子:うん。パソコンからスマホ……あ! それだ!

勝 :そうそう。それにニーズが表れる

真子:そっか、「ホテルに持ってくるもの」が「対象物」なんだ!

勝 :そういうこと。オレはいつも携帯用エスプレッソマシンとか、
   コーヒー道具持ってくるだろ? コーヒー豆とか。

真子:勝さん、携帯用の湯沸かし器まで持ってきてるよね。

勝 :あと携帯用浄水器とコップな。

真子:きゃははは、だからあんなに荷物が増えるんだ!

勝 :湯沸かしはたまに無い宿があるからな。ポットのぬるいお湯だ
   け、とかさ。

真子:だから、コーヒーマシンがあるといいよね……あ! だから勝
   さんが選ぶペンションにはエスプレッソマシンがあるんだ!

勝 :そういうこと。荷物が減るし。

真子:でもそんな人、そんなにたくさんいないでしょ? 顧客ターゲ
   ットとしてどーなの?

勝 :だからそういう話。どんな人をターゲットにするか、は結局、
   「部屋で何をするか」「何を部屋に持ち込むか」に表れる。

真子:なるほど!! 「誰か」じゃなくて「何をするか」にニーズが
   表れるんだ! それで、それは「持ち物」に表れる!

勝 :前号で「カバン」の話をしたの、覚えてるよな?

真子:……あ! カバンの中身にニーズが表れる! ホテルの場合は
   まさにそーなんだ!

勝 :オレ、旅行のときは、パジャマ持ってくるんだよな。今回も。

真子:あー、いつもそーだねー。でもさ、旅館に浴衣あるじゃん。

勝 :浴衣は寒くて眠れない。だからパジャマ貸してほしい。そうし
   てくれるとホントにありがたい。パジャマかさばるし。

真子:ホントにもうこのオジサンは……

勝 :あと電子レンジ。部屋になくてもいいけど、ロビーとか共用ス
   ペースにぜひ欲しい。弁当とか温めたい。

真子:な、なんで? コンビニで買って温めてもらえば?

勝 :それがさー、冬だと冷めるんだよ。持って帰ってくる間に。

真子:あれ? 勝さん猫舌じゃん。

勝 :だからすっごい冷めるってことだよ。あと、オレよくお弁当を
   作って出張に持って行くからな。

真子:そーゆーところ、妙にマメだよね……って、作ってるヒマなん
   かあるの?

勝 :ないよ。玄米に買って来たトンカツ載せるだけとか。カツサン
   ドのご飯版みたいの。

真子:きゃははは、勝さん、トンカツ好きだねー! 玄米にトンカツ
   って、健康なんだか不健康なんだか……

勝 :健康的に決まってるだろうが。とにかく作って来たお弁当を温
   められたらいいだろ?

真子:今はどうしてんの?

勝 :弁当箱をビニール袋にくるんで、流しでお湯を貯めて湯せん。
   冷たくはないけど、ホカホカにはならないな。

真子:うっわー、強引だぁ。電子レンジがあれば温かい飲み物もでき
    るしね。

勝 :だろ? そういう自分が欲しい設備があれば、そのホテルを選
   ぶよな?

真子:まーねー。

勝 :で、そういうニーズは何を持ってくるかで決まるだろ? パジ
   ャマなのか、弁当なのか……

真子:あ、そこに戻ってくるんだ! 持ってくるものにニーズが表れ
   る! お弁当持ってくる人は、電子レンジが欲しい!



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◆何を調べれば「使い方」がわかるのか?
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勝 :そもそも、自社商品・サービスの使い方を知るために「何がわ
   かれば使い方がわかるのか」というのを把握してるか、って話

真子:この場合は「ホテルでの過ごし方」を知るためには、「ホテル
   に何を持ってくるか」ってことだよね?

勝 :そうそう。そこにニーズが表れる。逆に、「ニーズが表れるも
   のは何か」っていうのを考える必要があるよな。

真子:あ、うん。カバンの場合はカバンに入れるもの、ビデオカメラ
   なら被写体、ホテルなら持ってくるもの、とか

勝 :それがわかっていれば、調査がしやすくなる。カバンのニーズ
   は何ですか、と言われても答えられないけど……

真子:カバンに入れるもの、であればカバンの中身を見せてもらえば
   いい! 見せてもらえるかどうかは別にして……

勝 :ホテルの場合も、お客様に「旅行カバンの中身」を見せてもら
   えれば、ニーズがわかるよな。少しやりにくい調査だけどさ。

真子:確かにちょっとやりにくい調査だね……カバンの中身見せてっ
   て言われても、なかなか見せづらいよね。

勝 :だから、何に感心したかって、お客様のホテルの使い方を社長
   がきちんと把握していること。これ、結構すごいことだぞ

真子:あ、ホント!

勝 :『お客様の自宅と同じ条件、あるいは半歩先を考えた設備投資
   が求められます』なんてさらりとおっしゃってるけど……

真子:お客様が「自宅」で何やってるかがわからなければ、ホテルで
   何をするかがわからない……

勝 :ということは、どんな打ち手を打てばいいのかもわからない、
   っていうことだからな。

真子:ね、ね、お客様の使い方がわからなければ打ち手が打てない、
   っていうことはさ、それがわかってれば差別化できるよね?

勝 :なんでそう思う?

真子:だって、お客様の使い方を知るのが難しいんでしょ? ってい
   うことは、競合には難しいってことじゃないの?

勝 :そう! そうなんだよ。こういう「使い方の知識」っていうの
   はそれだけで差別化につながる。

真子:お客様が欲しいものがわかれば、それを強化すればいいんだも
   んね。だから、まずは「使い方」なのかあ……

勝 :そういうこと。


「ふう……」

真子が缶ジュースの炭酸飲料を口にする。

「炭酸が抜けちゃったぁ」
「そりゃそうだな。さっき派手にこぼしてたからな」
「きゃははは、そーだよね」

勝もミネラルウォーターのボトルのキャップを開けて一口水を飲む。


ふと回りを見ると、いつの間にか灯りが消された場所もあり、前より
少し暗くなっている。

回りの人影もだんだんまばらになって来ている。

「さすがに疲れたな……」
「なんかさー、朝からずっとこれやってる感じがするねー」
「っていうか実際これずっとやってるだろ……アタマがTPOになっ
 てきたか?」
「あ、なってきたなってきた! きゃははは」

「よし、じゃあ今日のところはこれで終わり。部屋に戻るか」
「はーい」

荷物を片付け、立ち上がる2人。

「勝さん、お風呂入るの?」
「そうだな。入りたいな」
「じゃー一緒にお風呂に行こー!」
「一緒に行く意味がないだろ」


2人は楽しそうに語らないながら、客室へ向かうエレベーターに乗り
込んだ。



(次号に続きます)



★今日の「アタマに問いかけるべき適切な質問」

あなたの商品・サービスの「使い方を反映するもの」を把握していま
すか? 何を調べれば、使い方がわかりますか?


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◆今日のまとめ
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●商品・サービスの「回りにあるもの」「対象物」に使い方が表れ
 る。何を調べれば「使い方」がわかるか、考えてみよう!


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▼今日の日記▲

3日は節分ですね。こないだまでお正月だと思っていたら、いつの間
にか1か月たっていましたね……

一応我が家でも豆まきらしきことはしました。年の分だけマメを食べ
る、というのはもうさすがにできなくなりました。数が多くて途中で
わからなくなりますし、そもそもそんなにマメを食べられないとい
う……変なところで年を感じてしまいました。

今は、豆まきよりも恵方巻き、という感じになってしまいました。豆
の単価は100円・200円ですが、恵方巻きの単価はその数倍〜十
倍ですから、そちらに販促の重心がいくのはある意味で自然です。


節分が終わると、というか、もう街は既にバレンタインモード。

既婚者にバレンタインはあまり関係ないと言えばないのですが、それ
でも、チョコレートの品揃えが一気に増えるという楽しみはあります
よね。普段は見かけないトリュフチョコレートがあったので早速買っ
てみたら、とろけるようなおいしさ。エスプレッソによく合う甘さ。

小売りの店頭は常に季節の販促ですが、それを楽しむのもまた、楽し
いですね。



●今日のiPod Tune:節分の歌!?

節分! ということで節分の歌! と行きたいところですが、思いつ
かなかったのでちょっとひねってみました。

鬼は外、福は内! ですから、そこから。まずは「鬼」。


「鬼」というか、悪魔ですが……


○やさしい悪魔 by キャンディーズ


1977年リリース、キャンディーズ13曲目にして代表曲の1つと
なった大ヒット曲。この曲で紅白にも出ています。

かなり難しい歌で、私はまだ子どもでしたが、「これは歌えない」と
思ったことを記憶しています。歌詞としてもメロディとしても、やっ
ぱりムリでしたね……

こんなカワイイ悪魔たちなら、「外」どころか「内」にいて欲しいも
のです♪



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 佐藤義典著 朝日新聞出版

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──────< 物語でわかるマーケティング >────────

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 マーケティング入門:読みやすい小説
http://ow.ly/qBY9o

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 上の本の続編。主人公が社長になり、戦略構築から実行プロセスま
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●「白いネコは何をくれた?」 佐藤義典著 フォレスト出版
 物語形式でわかりやすいマーケティング戦略と人生戦略
http://www.sandt.co.jp/shiroineko.htm

─────< マーケティング戦略のベストセラー >──────

●「図解 実戦マーケティング戦略」 佐藤義典 著
 マーケティング戦略入門:戦略はここから
 日本能率協会マネジメントセンター
http://www.sandt.co.jp/jissen.htm

●「事例でわかる 実戦BtoBマーケティング」 佐藤義典著
 BtoBマーケティング戦略の標準テキスト
 日本能率協会マネジメントセンター
http://ow.ly/7Wvdq


●「マーケティング戦略実行チェック99」 佐藤義典 著
 マーケティング戦略実践:実行のためのチェックリスト
 日本能率協会マネジメントセンター
http://www.sandt.co.jp/check.htm

●「ことわざで鍛えるマーケティング脳」 佐藤義典著 毎コミ新書
 ことわざだからわかりやすい、伝えやすい、マーケティング戦略
http://www.sandt.co.jp/kotowaza.htm


────────< マーケティングの思考法 >────────

●「実戦マーケティング思考」 佐藤義典著
 日本能率協会マネジメントセンター
 右脳と左脳をフル活用、売れる思考・発想ができるようになる!
http://www.sandt.co.jp/shiko.htm



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◆次号予告:年末年始特別号! その12
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●次号は、TPOの3つを絡めていきます。まだまだ続きます!


▼飲み会に、数部印刷して行こう。グチ大会より、前向きの話を!

▼彼氏・彼女・家族との、知的な話題づくりに!

▼ご無沙汰していたあの人との会話のきっかけに、転送しよう!

▼お客様訪問の際のおみやげに、プリントアウトして渡そう!


売れたま!があなたのお仕事に少しでも役立ちますように……

〓〓次号の売れたま!でお会いできるのを楽しみにしています!〓〓
◎売れたマーケティング バカ売れトレーニング:売れたま
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