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2014年9月5日金曜日

売れたま!特別編Vol.292 2014/09/04 夏休み特別号:常識を疑え! 7

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━━━━━━━━━━━━━━特別編Vol.292(累計1152) 2014/09/04
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 ■■■■■__夏休み特別号:常識を疑え! 7__■■■■■■
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◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今日のポイント ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

●どんな人がお客様なのか、事実を把握して、想定外の「お客様」を
 探し、それにあった提案をしよう!


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◆夏休み特別号 常識を疑え!
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夏真っ盛り! お盆休み!

夏は毎年、この特集の季節。あの本の登場人物たちが大騒ぎ!


「新人OL〜シリーズ」の登場人物
・売多真子:イタリアンレストラン「そーれ・しちりあーの」社長
・売多勝 :売多真子の親戚 コンサルティング会社経営
・上原望 :売多真子の同僚「そーれ・しちりあーの」役員

「経営戦略虎の巻 CD」付属小説の登場人物
・松井恵利:売多真子の友人 果物ジュース・ケーキショップ店長


○入門書:「新人OL、つぶれかけの会社をまかされる」佐藤義典
http://ow.ly/qBY9o
売多真子が勝の助力を得てイタリアンレストランの新企画に奮闘!

○戦略書:「新人OL、社長になって会社を立て直す」 佐藤義典
http://ow.ly/6s63d
真子が社長になり競合と戦う戦略構築〜実行プロセスを、物語で体感



●常識を疑え!

このシリーズは、気楽にお読みいただけるシリーズです。


私たちは、私たちの「考え方」に基づいて「行動」します。

そしてその「考え方」は、ある種の「前提」の元に構成されます。

そしてその考え方の「前提」が間違っていれば、「考え方」が間違っ
ているものになり、そして「行動」も間違ったものになります。


私たちの考え方の「前提」は果たして正しいのでしょうか?


このシリーズは、多分7〜8回くらいになると思います。

では、「常識を疑え!」シリーズ、気楽にお楽しみください!



●ここまでのあらすじ

イタリアンレストラン「そーれ・しちりあーの」の社長「売多真子」
(うれた・まこ)と役員「上原望」(うえはら・のぞみ)、真子の友
人「松井恵利」(まつい・えり)は、真子の親戚にしてコンサルタン
トの「売多勝」(うれた・まさる)と勉強会を兼ねた「合宿」。

8月の初旬、4人の向かう先は、高原のペンション。新幹線の中で、
そしてペンションに着いても、勝の「講義」が続く。




連載開始1回目はここです↓

http://archive.mag2.com/0000111700/20140815015000000.html

「次の記事」というところをクリックすると、その次に進めます。



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◆まずは、前号の復習から!
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2日目の夕方。

遅い朝食(昼食?)後、一同はそれぞれ自分たちの作業に集中する。

真子と望は、しばらく1人で作業したかと思うと、打ち合わせを始め
る。真子が珍しく真剣な表情で話している。


勝と恵利は、それぞれ1人ずつで作業。勝は一番大きいテーブルを占
拠し、A3の紙をテーブル一杯に広げ、あちこちに書き殴っている。
時折思い出したかのようにパソコンをいじり、なにやら数字を確認す
る。

恵利も、勝に習ってA3の紙を広げている。が、勝の汚い字とは対照
的に、美しい文字と図形が展開されている。


網戸に、大きなガガンボが止まる。

どこからか入ってきた小さなバッタが、テーブルの上で一生懸命に歩
いている。


しばらくすると、流れ込んでくる風が涼しいというか、冷たくなって
くる。


昼間と同じ、キーンコーンカーンコーンという「授業開始」のチャイ
ムが周辺に響き渡る。

同時に、鳩時計のぽっぽー、という鳴き声が5回鳴った。


恵利が立ち上がって、部屋に戻ると、膝掛けをとって戻ってきた。


またしばらくすると、遠くでゴロゴロと音がしてくる。


恵利が立ち上がって、窓から外を見ると「雨かしら……」と呟く。

勝もふう、と息をはくと、A3の紙の束をまとめて丁寧に2つ折りに
して整理すると、立ち上がって恵利の横に並ぶ。

「降りそうですね……」
「もう風が冷たいよな」
「ええ、足元が寒いくらいです」

真子と望がそこに通りかかると、真子が「2人で何してんのよ!」と
言いながら乱入してくる。


「何って、外を見てるだけだろ。真子達も一区切りついたのか?」
「うん。お陰様で。話すほどに課題が出てきて、もう大変だよー」
「でも、それに今まで気づいてなかったのよ。わかっただけいいじゃ
 ない」と望が返す。

「なんかさー、もう寒いくらいだよねー」
「ああ、ここはいつも涼しいけど、ここまで涼しいのは久しぶりだ」


またゴロゴロ、と遠くで音がした。


オーナーが来て、ダイニングテーブルにキャンドルを灯す。

「もう少ししたら、夕食になります」

「うわ、もうそんな時間か……その前に、始めるか」
「はい!」


4人はダイニングテーブルに着くと、ノートなどを取り出す。



恵利:では、前回の復習からですよね。前回は「想定外の使い方」の
   事例を見てきました。

望 :ジューサーで大根おろしを作ったりするような、売り手には想
   定外の使い方をユーザーはするものなんですね。

真子:あと、「落ちないシャーペン」が受験のお守りという使い方も
   「想定外」だったんだよね。

望 :カーシェアリングの事例も、確かに「想定外」の使い方だった
   よね。

恵利:うん。トランクルームにゴルフ道具を預けておいて、ゴルフに
   行くときは道具を取りに行って、そのままゴルフに行く。

真子:ユーザーは、色んな「想定外の使い方」を考えるもんだねー。
   ユーザーの方が、想定外の使い方を思いつくんだよね?

勝 :そうだな。その理由は?

恵利:はい、その理由は、1)ユーザーの方が売り手の企画担当者よ
   り数が多い、2)ユーザーの方が使うことに熱心、という2つ

望 :それで、そういう「想定外の使い方」を提案できれば、どんど
   ん商品・サービスの価値が高まっていくんですね。

勝 :うん。なぜかというと?

恵利:「価値は使い方に現れる」。そしてその「使い方は無限」に提
   案できるから、です。

望 :その2つを掛け合わせると「価値は無限」に提案できる、とい
   うことになります。

真子:常識に囚われていると、そういう考え方ができなくなるから、
   「常識を疑え」ってことだよね。

勝 :OK。



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◆「想定外の使い方」は「想定外のユーザー」につながる
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望 :こう考えてくると、ホントやり方次第で色々できるものだな、
   ということがわかりますね。

勝 :そうなんだよ。前回は、「想定外の使い方」を見てきたけど、
   今回はそれをさらに広げていこう。

恵利:今度の事例は何ですか?

勝 :LCCってあるだろ?

恵利:はい、最近出てきた、低価格の航空会社ですよね。


勝が「それそれ。ホントはLCCって航空会社用語じゃなくて、通信
会社とかでもLCCって言うんだけど……」と言いながら、勝がノー
トパソコンを操作し、真子達3人に向けた。



−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−

◇『LCCの普及により、困難だった日帰りの海外旅行も簡単にでき
 るようになった。比較的近場のソウルなどでは、便数も多いため早
 朝に出て深夜に帰ることが可能だ。従来の格安航空券は「最低旅行
 日数」が設定されているが、LCCはそうした制限もない』


◇『大阪市のパート従業員、村岡真理さん(51)は昨夏、夫ととも
 に訪れたソウル南部の江南(カンナム)からタクシーに乗り込み、
 ショッピング街へと急いだ。2人はピーチ・アビエーションの関空
 ─ソウル(仁川)便を同じ日の往復で利用。早朝の7時35分に関
 空発で午後10時55分に帰国する便を使った』


◇『村岡さん夫妻が日帰り旅行を選んだ理由は「ペットの犬を預けな
 くてもいいから」。海外旅行好きの村岡さんだが、これまで夫と泊
 まりがけで旅行する場合には、1泊5000円ほどでペットホテル
 に預けなくてはならなかった。「日帰りなら手間が省け、気軽に行
 ける」と村岡さんは喜ぶ。今回の旅行ではソウルの日帰りチケット
 がそれぞれ1人1万円強』


◇『ピーチは「運航を開始してみると、日帰りで使う客が多いことに
 気づいた」として国内外の路線で日帰り特別運賃を設定。担当者は
 「仁川空港の免税店だけで買い物して帰る客もいる」と驚く。韓国
 で商品を買い入れるビジネスマンの利用も多いという』
 

2013/01/04 日経MJ P.13

−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−


真子:へえ、日帰りで韓国行くんだ。っていうか、今までの格安航空
   券だとできなかったんだ……

恵利:チケット片道1万円かあ……新幹線の東京〜大阪より安いね。

勝 :いや、片道じゃなくて、往復1万円じゃないか。

恵利:え、ええ?


勝が「ちょっと見てみるか」と言って、ノートパソコンを操作する。


勝 :関空からソウルは、ほら、5〜6千円のもあるな。

望 :往復1万円でしたら、日帰りでもいいですよね。5万円とかか
   けて行くと、日帰りだともったいない感じがしますけど。

勝 :そうそう、そういう感覚だよな。だから「日帰り」需要が生ま
   れたんだろうな。

恵利:この「日帰り」需要が想定外だったんですよね? 後から「日
   帰り特別運賃」を設定したくらいですから。

勝 :うん、後から気づいたんだろうね。

望 :そうすると、「韓国で商品を買い入れるビジネスマン」のよう
   な人も出てくるわけですね。

恵利:なるほど、「使い方」が広がると、「使う人」も広がるんだね

勝 :そう!! さすが、鋭い。実は本当に言いたかったのはそっち
   なんだよね。これを読んでみて。



−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−

◇『当初は若者の利用を見込んでいたLCCだが、目立つのは団塊世
 代など元気なシニア層だ。仕事は退職して時間の余裕はあり、旅行
 にも行きたい。その一方で、年金など将来に不安を抱えるため、ぜ
 いたくもできないという気持ちがある。LCCに多い早朝便なども
 苦にならないことが多い』


◇『エアアジア・ジャパンでは、早朝に沖縄や北海道に出かけてゴル
 フを楽しんだり、平日に夫婦でのんびり旅行するなどのシニア利用
 者が多いという。ピーチ・アビエーションでは「1年に1回孫の顔
 を見るだけだったのが、これからは毎月行ける」と喜ぶおばあちゃ
 んもいたという』


2013/01/04 日経MJ P.13

−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−


望 :なるほど、LCCは実はシニアの方の利用が多いんですね。

真子:確かに、朝早い便は、シニアの方は大丈夫だよね。私はムリだ
   けどさ、きゃははは。

勝 :平日の早朝とかでも大丈夫だからな。時間もあるし。

恵利:実は、「朝早い便で安く旅行したい」というニーズは、若者だ
   けではなく、シニア、というのが「想定外」だったんですね。

勝 :そういうこと。「想定外の使い方」だけではなく、「想定外の
   顧客」というのもあるんだよな。

真子:なるほどねー、そうすると当然顧客層が広がるもんね。



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◆「想定外のユーザー」がいないか、確認しよう
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勝 :そう。今回のテーマは、「想定外のユーザー」を探そう、って
   いうこと。

恵利:こういう人がお客様なんだ、という「常識を疑う」必要がある
   ということですね。

勝 :その通り! 次は、これな。小型のラジコンヘリ。


−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−

◇『シー・シー・ピー(CCP、東京・台東)の無線操縦ヘリコプタ
 ー「ナノファルコンα」(税抜き4480円)が男性の間で話題
 だ。2月7日の発売から1カ月弱で既に3万個の注文が入ってい
 る。昨年6月に発売して既に13万台を販売した初代ナノファルコ
 ン同様に、全長81ミリメートルで世界最小サイズ。2段のプロペ
 ラが反対方向に回転することで安定した飛行ができ、室内などの狭
 い場所で手軽に遊べる』


◇『企画開発を担当した四釜勝彦さん(40)は「小学生の男の子の
 購入を見込んでいたが、実際は40〜50代男性の購入が多いこと
 がわかった」という。そこで「大人の男性に受けることを狙ってシ
 ックな色合いにした」と語る。初号機の購入者も新型を購入してい
 ることもあり、販売は好調だ』


2014/03/03 日経MJ P.20

−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−


望 :「小学生の男の子」が買うと思っていたら、実際には「40〜
   50代の男性の購入が多い」ということだったんですね。

勝 :気持ちわかる。オレもすっげー欲しい。

真子:な、なんで?

勝 :オレらが小さかった頃は、ラジコンヘリなんて超高級品で、超
   あこがれだったからな。それが5000円で買えるなんて……

真子:ふーん、そういう感覚なんだ……

望 :それで、「シックな色合い」にしたんですよね。「大人の男性
   にも受けることを狙って」。

恵利:そういう「想定外の顧客に売れている」ということをきちんと
   把握するのが素晴らしいですよね。

真子:あ、確かにそうだね。調べようとしないと、「誰が買ってるん
   だろうね」で終わっちゃうよね。

望 :なるほど……それがわからなかったら、「シックな色合い」に
   しよう、っていう打ち手が思い浮かばないね。

勝 :まさにそういうこと。だから、「売れてるね。きっと子供が買
   ってるんだ」みたいな「思い込み」は危険。

恵利:あ、QED、ですね。最初から出てきている、QED。

 Q:疑問 Question   常識などに対して疑問を持つ
 E:検証 Examination その疑問を検証する
 D:発見 Discovery  その検証結果からの学びを考える


望 :あ、ここでいう「E」が、誰が買っているのか、という「事実
   の検証」になるんですね。

勝 :そういうこと。それが検証できれば、「打ち手」につながる。

真子:そっか、そうすると「想定外」じゃなくて、「想定した」顧客
   になるんだ……

勝 :いいこと言った。その瞬間に、ターゲットが広がるんだよな。

恵利:なるほど、「想定外のお客様」を見つけることができれば、顧
   客ベースが広げられる……

望 :だとすると、やっぱり誰がお客様なのか、という「事実」の検
   証が大事ですよね。でなければ「見つける」ことができません

勝 :そうそう。常に検証、検証、だな。



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◆お客様についての「思い込み」を排除しよう
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勝 :このシリーズ全体の流れで言えば、お客様についての「常識」
   だったり「思い込み」を疑った方がいい。

恵利:QEDのように、「検証」が必要ということですよね。

勝 :そうそう。いわゆる「シニア」とか「高齢者」って、何歳以上
   だと思う? 正解があるわけじゃないけど。

恵利:70代、でしょうか……

望 :国民年金の支給が始まる65才とか?

真子:あ、定年も65才とかって言うよね。まあそんな感じかなあ。

勝 :イメージとしてはそうだよな。じゃあさ、60代とか70代の
   方に「高齢者向け」という訴求をしていいよな?

真子:そりゃそうじゃないの?

勝 :ところがさ……


−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−

◇『野村総研は1997年から3年おきに、全国の15〜69歳の男
 女1万人を対象に「生活者1万人アンケート調査」を実施してい
 る。シニアについて分析すると、利便性や安さを求める以前の傾向
 が薄まり、自分が気に入った商品にはお金を支払う「プレミアム消
 費」の傾向が高まっている]


◇『「何歳から高齢者か」を聞くと「80代から」と答える人が多
  い』


2014/05/16 日経MJ P.7

−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−


真子:ええ? これ、高齢者の方は、「80代以上」が「高齢者」っ
   て思ってる、ってこと?

勝 :そうみたいだな。70代は、まだ高齢者じゃない、という認識
   みたいだぞ。

望 :そう言われれば、実際、60代の方なんて元気ですよね。

勝 :そうそう。海外スキー行くと、60代以上の方がむしろ多い。
   そんな方々が、スキー担いで山登りするからな。

恵利:そ、そうなんですか?

勝 :そうだよ。オレなんかよりよっぽど体力あるわ。

恵利:よく、シニアの方を「シニア呼ばわり」すると、気分を害され
   る、と聞きますが、そういうことですか?

勝 :それも含めて、そもそも「シニア」って思ってないんじゃない
   かな。

真子:そうなんだ……

勝 :それはシニアに限った話じゃ無い。オレももう「中年」と呼ば
   れる年だけど、「中年」だという自己認識は全くない。

真子:あ、そういうことかあ……ちなみに勝さんは、自分が何歳くら
   いだと思ってるの?

勝 :25才。

真子:きゃははは、勝さん、あっつかましー。

勝 :そういうこというとブーメランだぞ。オマエだって、若いつも
   りでいるんじゃないのか?

真子:う……す、スミマセン……

勝 :それが言いたいんじゃなくて、「60代以上はシニア、みんな
   そう思ってる」みたいな「思い込み」はやめよう、ってこと。

望 :60代の方に、「あなたのような『高齢者』の方は」とか言っ
   てはいけない、ということですよね。

勝 :そういうことを検証しよう、っていうこと。検証して、それが
   受け入れられるんならOK。

恵利:はい、「当たり前」と思って自分で勝手に決めてはいけない、
   ということですね。



一同が神妙にうなずきあったところで、オーナーがやってくる。


「お待たせしましたぁ。夕食になりまーす」

「やったあ! ごっはんだ、ごっはんだ!」 真子の目が輝く。

「真子ちゃん、ホント幸せそうだね……」 ぼそっとつぶやく望。


一同が、テーブルクロスの上に広げていた書類を整理し、食事のスペ
ースを強引に作っていく。


お盆の上にのった1皿目がテーブルクロスの上に並べられると、お決
まりのオーナーの解説が始まる。


「まずはこちらが根曲がりタケノコご飯です。笹の葉に載せました」
「根曲がりタケノコって?」
「あ、普通のタケノコと違って細いんですよ」
「今が旬なんですか?」
「いえいえ、6月ごろに山でとって、瓶詰めにしておくんです」
「ふーん」

「続いてこちらが、モロコシ豆腐ですね。それにマグロのお刺身を、
 サラダ風にトマトで和えてみました」
「お、また刺身にトマトか……楽しみ」
「ゆずのジュースもお楽しみください」


オーナーがテキパキと説明すると、パタパタとスリッパを鳴らしなが
ら戻っていった。


「じゃあタケノコご飯から……お、ホントたけのこご飯だ」と勝。

「きゃははは、勝さん、当たり前のこと言ってるー。じゃあモロコシ
 豆腐、いただこっと……わ、すっごい黄色いねー」

真子がはしゃぐ。

「モロコシ豆腐が黄色いのこそ、当たり前だぞ」 勝がツッコむ。
「きゃははは、そーだねー……わ、おいし! もっちもちだあ!」
「うん、すっごく甘いね! トウモロコシの甘み、すっごい!」

「まぐろのお刺身、すごくさっぱりしてる」
恵利がゆっくり味わいながら、つぶやく。

「お刺身にトマトなんて、考えなかったなあ……ホント『常識を疑
 え』なのね」……


あっという間に平らげていく一同。

「ああ……もう食べ終わっちゃった……幸せな時間は、あっという間
 だなあ……」 真子が心底残念そうに空いたお皿を見る。


「はーい、2皿めをお持ちしましたぁ」

オーナーがすぐにやってくると、真子が再びはしゃぎ出す。

「わ、次は何ですか?」

白いお皿がクロスの上に並べられていく。

「次は、日本海のカニを使ったじゃがいものガレットです」

「このグラスに載ってるのは……タタキ?」
「はい、牛肉のタタキと揚げナスです。どちらもおはしでどうぞ」


「なんかさ、料理の形もキレイだね……」 望が感嘆する。

「うわ、ガレット、カニたっぷりだあ!」 一口食べた真子が騒ぐ。
「ホントだね……おいしー」

「この牛肉のタタキ、すっごい牛肉って感じだわ……肉のうまみがす
 っごい出てる。もうご飯が欲しくなってくるくらいだ」


料理を味わう真剣度合いは、先ほどと劣らず、いや、むしろさらに高
まっているのかもしれない。


(次号に続きます)



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◆今日のまとめ
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●どんな人がお客様なのか、事実を把握して、想定外の「お客様」を
 探し、それにあった提案をしよう!


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ご購読ありがとうございました! ご活躍をお祈りしております。


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▼今日の日記▲

先日、初めて仕事で北海道は札幌に行きました。

私は東京中心の仕事ではありますが、東京から上(東北方面)よりは
左(名古屋・関西・九州・四国方面)の方面からのお仕事をいただく
方が多いです(人口分布からみてもそうなる確率は高いです)。

スキーでは北海道によく行くのですが、それはもちろん冬です。

夏に北海道に行ったのはもしかしたら生まれて初めてだったかもしれ
ません……。


で、当然札幌と言えば、札幌ラーメンです。

最近、県庁所在地の駅ビルなどでも、入っているのは東京でも見られ
るような店ばかりで、その地域の食べものなどが少なくて残念です
(東京人のワガママなのかもしれませんが)。

札幌ラーメンと言えば、味噌ラーメン一択。

札幌ラーメンを調べてみると……「札幌らーめん共和国」というもの
があり、そこで昼食を取ることにしました。

新横浜のラーメン博物館のような、ラーメンテーマパーク。

色々なお店があり、かなり迷いましたが、あるお店に入って、味噌ラ
ーメンをいただくと……

うん、美味しい!  みそ! って感じです(当たり前ですが)

東京にいるとあまり味噌ラーメンをいただく機会はないですが、やっ
ぱりご当地ラーメンはいいですね。


死ぬまでに、何とか全都道府県でお仕事をしたい、という妙な目標が
あるのですが、最北端をクリアしました。

まだ仕事で行ったことがない県はかなりあります(半分くらいですか
ね……)ので、頑張ります。



●今日のiPod Tune:食欲の秋! 食べものの歌

もう秋! 9月!

秋はやっぱり食欲の秋!

ということで、食べものにちなむ歌特集!(ネタはあるのか?)


1曲目はやっぱりこの歌!


○スシ食いねェ! by シブがき隊


1986年リリース、すさまじいインパクトとともに世に放たれた1
曲。この曲作った人、天才です。


はっぴ?のような衣装で、変わった歌詞にのって踊りまくる3人。い
や、もう、スゴイとしか言いようがありません……


これ、ぜひ2020年東京オリンピックに向けて、それから和食の普
及に向けて、テーマ曲にしてほしいくらい。

AKBとかが歌ってもいいんじゃないですかね。

寿司、食べたくなる1曲♪



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佐藤義典著 日本経営合理化協会

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─────────< 経営戦略の最高峰 >──────────

●「経営戦略立案シナリオ」 佐藤義典 著 かんき出版
経営戦略のガイドブック:経営者は必読!
http://www.sandt.co.jp/scenario.htm


●「売れる数字 〜組織を動かすマーケティング〜」 
 佐藤義典著 朝日新聞出版

戦略を実行に落とし込み、組織を動かそう!
http://ow.ly/32zKP

──────< 物語でわかるマーケティング >────────

●「新人OL、つぶれかけの会社をまかされる」 佐藤義典著
 マーケティング入門:読みやすい小説
http://ow.ly/qBY9o

●「新人OL、社長になって会社を立て直す」 佐藤義典著
 上の本の続編。主人公が社長になり、戦略構築から実行プロセスま
 で物語で体感!
http://ow.ly/6s63d

●「白いネコは何をくれた?」 佐藤義典著 フォレスト出版
 物語形式でわかりやすいマーケティング戦略と人生戦略
http://www.sandt.co.jp/shiroineko.htm

─────< マーケティング戦略のベストセラー >──────

●「図解 実戦マーケティング戦略」 佐藤義典 著
 マーケティング戦略入門:戦略はここから
 日本能率協会マネジメントセンター
http://www.sandt.co.jp/jissen.htm

●「事例でわかる 実戦BtoBマーケティング」 佐藤義典著
 BtoBマーケティング戦略の標準テキスト
 日本能率協会マネジメントセンター
http://ow.ly/7Wvdq


●「マーケティング戦略実行チェック99」 佐藤義典 著
 マーケティング戦略実践:実行のためのチェックリスト
 日本能率協会マネジメントセンター
http://www.sandt.co.jp/check.htm

●「ことわざで鍛えるマーケティング脳」 佐藤義典著 毎コミ新書
 ことわざだからわかりやすい、伝えやすい、マーケティング戦略
http://www.sandt.co.jp/kotowaza.htm


────────< マーケティングの思考法 >────────

●「実戦マーケティング思考」 佐藤義典著
 日本能率協会マネジメントセンター
 右脳と左脳をフル活用、売れる思考・発想ができるようになる!
http://www.sandt.co.jp/shiko.htm



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◆次号予告:夏休み特別号:常識を疑え! 8
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●次回も引き続き、「想定外」の事例を見ていきます。そろそろ、終
 わりに近づいて来ました。


▼飲み会に、数部印刷して行こう。グチ大会より、前向きの話を!

▼彼氏・彼女・家族との、知的な話題づくりに!

▼ご無沙汰していたあの人との会話のきっかけに、転送しよう!

▼お客様訪問の際のおみやげに、プリントアウトして渡そう!


売れたま!があなたのお仕事に少しでも役立ちますように……

〓〓次号の売れたま!でお会いできるのを楽しみにしています!〓〓
◎売れたマーケティング バカ売れトレーニング:売れたま
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