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2014年8月26日火曜日

売れたま!特別編Vol.289 2014/08/25 夏休み特別号:常識を疑え! 4

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━━━━━━━━━━━━━━特別編Vol.289(累計1149) 2014/08/25
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 ■■■■■__夏休み特別号:常識を疑え! 4__■■■■■■
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◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今日のポイント ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

●自分の「常識」は、単なる「想像」ではないか? 想像でモノを言
 わないようにしよう


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◆夏休み特別号 常識を疑え!
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夏真っ盛り! お盆休み!

夏は毎年、この特集の季節。あの本の登場人物たちが大騒ぎ!


「新人OL〜シリーズ」の登場人物
・売多真子:イタリアンレストラン「そーれ・しちりあーの」社長
・売多勝 :売多真子の親戚 コンサルティング会社経営
・上原望 :売多真子の同僚「そーれ・しちりあーの」役員

「経営戦略虎の巻 CD」付属小説の登場人物
・松井恵利:売多真子の友人 果物ジュース・ケーキショップ店長


○入門書:「新人OL、つぶれかけの会社をまかされる」佐藤義典
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売多真子が勝の助力を得てイタリアンレストランの新企画に奮闘!

○戦略書:「新人OL、社長になって会社を立て直す」 佐藤義典
http://ow.ly/6s63d
真子が社長になり競合と戦う戦略構築〜実行プロセスを、物語で体感



●常識を疑え!

このシリーズは、気楽にお読みいただけるシリーズです。


私たちは、私たちの「考え方」に基づいて「行動」します。

そしてその「考え方」は、ある種の「前提」の元に構成されます。

そしてその考え方の「前提」が間違っていれば、「考え方」が間違っ
ているものになり、そして「行動」も間違ったものになります。


私たちの考え方の「前提」は果たして正しいのでしょうか?


このシリーズは、多分5〜7回くらいになると思います。

では、「常識を疑え!」シリーズ、気楽にお楽しみください!



●ここまでのあらすじ

イタリアンレストラン「そーれ・しちりあーの」の社長「売多真子」
(うれた・まこ)と役員「上原望」(うえはら・のぞみ)、真子の友
人「松井恵利」(まつい・えり)は、真子の親戚にしてコンサルタン
トの「売多勝」(うれた・まさる)と勉強会を兼ねた「合宿」。

8月の初旬、4人の向かう先は、高原のペンション。新幹線の中で、
そしてペンションに着いても、勝の「講義」が続く。



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◆まずは、前号の復習から!
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高原のペンションでの夜、最大の楽しみは夕食。その夕食も佳境に入
り、どの宿泊客もおいしい料理に舌鼓をうっている。


その一角でひときわ騒ぐ集団。女性3人よれば……というが、まさに
そんな女性3人と、男性1人のテーブル。

真子達のテーブルだ。

5つほどある大きなテーブルの間を食事を運んではさげ、と飛び回る
オーナー。夏はかき入れ時だ。


オーナーが真子達のテーブルに、お皿を両手に持ってやってくる。

「では、本日の肉は牛ステーキです。ルバーブとラズベリーのソース
 でお楽しみください」

「きゃああ、肉だ肉だ!」 真子が騒ぐ
「騒ぐなよ」
「真子は昔っから肉食動物だもんねぇ……」

恵利がぼそっと呟くと、望が笑いながら「昔からそうなんだー」と、
相づちをうつ。

全員に白いご飯も供され、みなステーキにかぶりつく。

「お肉やわらかーい! ソース、おいしー!」
「ラズベリーのソースって言ってたから、酸っぱいのかと思った。そ
 うじゃなくて良かったよ」
「勝さん、酸っぱいのダメだもんねー。お子ちゃま舌、きゃははは」

「この付け合わせのインゲン豆、さっきのムースになったヤツの元ネ
 たかな?」
「そうかもな」
「付け合わせにかかってる黄色いソース、マスタードかと思ったら、
 カレーですね。手が込んでますね」
「ホントそうだよねー」

「ステーキの焼き加減はどうだ? レストランのプロの目から見て」
「こんなもんじゃない?」
「こんなものって……絶妙よ。しかも大人数分一気に作るって」
「あー、確かに1人分ずつじゃないもんねー」

続いて、オーナーが小鉢4つを持ってくる。

「信州のやたら漬けになります。お漬け物ですね」

「これって、やたらめったら漬けるから、でしたっけ?」
「はい、そうです」
「去年も出てきただろうが」
「やー、そのまま食べてもおいしー。きゅうりとなす、かな?」
「そうだな。これも素朴な味だけどおいしくできる。うまい」
「ホントですねー」

「オーナー、ご飯おかわりください」
「はい、承知しました」


大騒ぎしながらメインディッシュの皿の上がキレイになっていく。

「ふう……うまかった」
「あーあ、食べ終わっちゃったぁ……」
「真子、なんでそんな寂しそうなんだよ」
「だって……お肉食べるとなくなっちゃうんだもん……」
「あのなあ……子供なのはオマエだろうが」
「だってー……」

「真子ちゃん、まだデザートがあるじゃないの」
「きゃー、そうだそうだ! デザート、デザート!」

「多分デザートはまだ時間がかかるだろうから、始めるぞ」
「はーい」


勝 :よし、じゃあ、復習から。

恵利:はい、今回のシリーズは「常識を疑え!」ですね。前回は、
   「自分の思い込みを疑う」ということを見てきました。

望 :前回の「一番疑わなければいけないのは自分だ」というのは、
   ココロに染み渡りました。ホントそうですね……

勝 :今までと同じ「見方」「考え方」をしていたら、同じ発想、同
   じ行動にしかならないから、進歩がないよな。

真子:「本当にそうか?」だよね、勝さんのパソコンのデスクトップ
   画面みたいに。

恵利:自分に対してもQEDをするんですよね。自分の考え方に対し
   て「Q:疑問」を投げかける


 Q:疑問 Question   常識などに対して疑問を持つ
 E:検証 Examination その疑問を検証する
 D:発見 Discovery  その検証結果からの学びを考える


勝 :そうだな。そうすべき理由は何だ?

真子:だから、考えを広げるためでしょ?

勝 :だから、そうしなきゃいけない理由は何だ、って聞いてる。

恵利:あ、はい、「自分の常識」と「お客様の常識」が乖離している
   可能性があるからですよね。

望 :カルビーの「自分たちはグラム単価で考えていたが、お客様は
   そうではなかった」という事例は面白かったですね。

真子:お客様からすれば当たり前なんだけどね。

勝 :売り手になると、それが「当たり前」じゃなくなる。

恵利:だから、「違和感を感じる」ような「学び」が必要なんですね

望 :栗山米菓がタニタと組んで出したヒット米菓は、「食べ過ぎ防
   止」というお菓子メーカーにはない発想。

真子:だから、自分たちだけじゃ思いつかないよね。その発想がなか
   ったら、この商品は出せなかった。

勝 :だから「業界常識」とか「自分の常識」は常に「Q:疑問」を
   投げかける。「本当にそうか?」と。

恵利:勝さん、私のノートに書いていただいていいですか? 「本当
   にそうか?」って。できるだけ大きく。

勝 :お安いご用だ。


恵利が開いた新しいページのど真ん中に、勝がサインペンで大きく

  本  当  に  そ  う  か  ?

と書いた。


真子:あーあー、恵利のキレイなノートが台無しだねー。

恵利:これで、何かいつも勝さんから問いかけられてる感じがする。

望 :あ、私もお願いします!

勝 :うん、こういうのは、手書きの方が、脳に染みこむ感じがする
   んだよな、活字より。オレの汚い字の方が、さ。あははは。



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◆本当にそうか? 自分が常に正しいとは限らない
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勝 :役職が上の人は「自分の意見の方が正しい」と勘違いしやすい
   んだよな。でもそうとは限らない。


勝が「キーコーヒーの話なんだけど……」と言いながら、空のお皿が
並ぶ食卓の上でノートパソコンを操作し、真子たちに向けた。


−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−

◇『キーコーヒーが事業領域を広げている』『家庭用でも若い世代向
 けの新商品を投入し、これまで取り込みきれなかった需要の開拓を
 急ぐ。柴田裕社長は「消費者とコーヒーとの接点を増やして、コー
 ヒー文化を一段と活性化させたい」と意気込む。(聞き手は日経
 MJ編集長 下原口徹)』


◇『「昨年9月に発売したレギュラーコーヒー『天使のアロマ』は香
 り成分を2倍にしたのが特徴。天使というかわいらしい単語を商品
 名に使うことには個人的には抵抗感がありましたが、部下に押し切
 られる形で発売したところ、想定を上回るヒット商品になりまし
 た。喜び半分、だけど、正直言うと悔しい気持ちもあるんです
 (笑)」』


2013/04/29 日経MJ P.3

−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−


勝 :商品のHPはこれか……面白い考え方だな。

www.keycoffee.co.jp/products/regular/powdercan/index2.html


恵利:「天使のアロマ」って、わかりやすいネーミングだよね。

真子:うん。私もそう思う。すっごくやわらかな極上の香り、って感
   じがするね。

勝 :でも社長には「天使というかわいらしい単語」に「抵抗感」が
   あったんだよな。

恵利:「部下に押し切られる形で」というのは多分この社長さんのご
   謙遜ですよね。その部下の意見を採用されたのがスゴイです。

勝 :そうそう。「自分」に抵抗感があっても、「お客様」になけれ
   ばそれでいい。

望 :「天使のアロマ」は、お客様にはむしろわかりやすいから、こ
   の「天使のアロマ」がヒットしたんですよね。

真子:社長ともなると、一応プライドもあるし、ねえ……

勝 :そうだよな。だから、役職が上の人ほど、自分の意見を疑わな
   いといけない。

真子:うーん、それは私もそう思うけど、実際には難しいよねえ……

勝 :オレは社長だからというより、コーヒーマニアだから「天使」
   という単語に違和感を感じるけどな。

恵利:あ、それもあるかもしれないですね。社長は当然部下より経歴
   が長いから「マニアトラップ」に落ちる。


*マニアトラップ
 1)顧客の新規参入の減少に伴い市場が縮小する
 2)ヘビーユーザー(=マニア)が支える市場になる
 3)マニアを狙ったマーケティングに集中する
 4)ビギナーがさらに入りにくくなり、1)がさらに進む
 という状況を指した、私の造語。


勝 :そうそう。「天使って、コーヒーと関係ないじゃん」とか思っ
   ちゃう。

望 :正直、私もそう思いました。恵利ちゃんとかの方が、多分この
   商品のお客様と感覚が近いんですよね。

恵利:なるほど……マニアトラップはかなりやっかいですね。「知っ
   ているがゆえに、わからなくなる」という話ですから。

勝 :だから常に「自分を疑え」って話。社長の意見が常に正しいと
   は限らない。それを正直に話される柴田社長、すごいよな。

望 :お客様に近いのはここでいう「部下」の方々の方だった、とい
   うことですよね。

勝 :そう。自分の意見に「本当にそうか?」っていう疑問を投げか
   けるのは、本当に難しい。

望 :役職が上の人ほど、そして知っている人ほど、自分の意見に自
   信を持ってしまう……

恵利:だからこそ、常に「本当にそうか?」と問う……

勝 :これも「ビジネスの皮肉」の1つだよな。

真子:何それ? 「ビジネスの皮肉」って他にもあるの?

勝 :あるよ。例えば「自分と一番合わない人が、自分にとって一番
   必要な人」

真子:な、なんで?

勝 :だって、自分と合わないってとは、自分の意見に「本当にそう
   か?」って疑問を投げかける人だろ? 煙たいだろ、正直。

真子:な、なるほど。その自分にとって「煙たい人」が、自分にとっ
   て一番必要な人なんだ!

勝 :そうそう。イエスマンばっかりじゃ議論深まらないからな。

望 :勝さんはお一人でやってらっしゃいますけど、どうされてるん
   ですか?

勝 :だから、自分が自分に対しての「最大の反論者」になる。自分
   で自分に反論して、「まあ大丈夫」であれば、大丈夫。

真子:それって大変じゃないの?

勝 :まあ「習慣」だよ。BASiCSとかと同じで。

真子:やんなきゃいけないこと、一杯あるなぁ……お客様の立場に立
   って、自分のことも疑って……

恵利:それ、私もそう思いました。

勝 :あ、違う違う、それ、同じこと。「自分を疑え」っていうのは
   「それは本当にお客様の意見と同じなのか」って考えること。

真子:え?

望 :あ、お客様の立場に立つ方法論の1つとして、「自分を疑う」
   という方法がある、ということですね。

勝 :そうそう。自分で、あるいは業界で「何となく」信じている
   「前提」は、本当にお客様にとって正しいのかと問うってこと

真子:あ、そうか……それでスッキリした。

恵利:なるほど……「お客様はこうだろう」と「自分で勝手に」考え
   ていないか、検証すべきだ、と。



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◆女性は、コスメをどこで買う?
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勝 :そう。例えば女性が化粧品を買う場所ってどこだと思う?

真子:そりゃ、ドラッグストアでしょ。

勝 :そうだよな。1位がドラッグストア。2位は?

望 :スーパーとか、ショッピングモール?

真子:えー、百貨店じゃないかなあ……

勝 :そう思うよなあ……2位がまだ出てないぜ。どこ?

真子:そうじゃないとすると……どこだろう?

恵利:あ、わかりました! 化粧品専門店! 商店街にも結構ありま
   すから。

勝 :違う。女性がコスメを買う場所の1位はドラッグストア。2位
   はどこだ?


*読者のアナタもお考えになられてみてください!



望 :意外に100均とか?

勝 :全部外れ。2位は、おうちの中とか電車の中とか。

望 :おうちの中? あ! ネットだ!

勝 :そうそう。ネット。パソコンとかスマホ。で、パソコンでコス
   メ買う人ってどんな人だ?

真子:パソコンでコスメ買う人? そりゃあ……


*読者のアナタもお考えになられてみてください!


真子:30代の主婦とかでしょ。年配層はパソコン使わないし。

勝 :ぶー! それが「思い込み」だっつーんだ。答えは、50代。

真子:えー!? パソコンでコスメを買うのが50代!?


−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−

◇『ヤフーはコスメやスキンケア、ダイエットグッズなど美容用品の
 購入に関して、女性の意識や行動を調査した。店舗購入がなお主流
 だが、ネット通販にも抵抗感が少なく、パソコンをメーンに購入し
 ている姿が浮かんだ』


◇『次に、美容用品を購入した場所について聞いてみた。全体のう
 ち、購入先として最も多い場所は「ドラッグストア・薬局」の
 86・4%だった。全年代を通して最も多い回答となったが、20
 代の90・1%に対し、60代以上では73・1%と差が開いた。
 (図2)』


◇『この中でオンライン系に目を移すと、「パソコン」の割合が
 38・2%と高い。特に50代では50・1%と、半数がパソコン
 経由で購入していることが分かった(図3)。ネット調査のため、
 ネットに慣れた人の割合が高めにでたと思われる。だが、年齢が上
 がるにつれパソコン利用率が高くなる傾向は、「中高年層はネット
 に消極的」というイメージと異なり、見逃せないポイントといえよ
 う。スマートフォンでは、20代の14・2%が最も多く、高齢に
 なるにつれ利用している割合が減少した』


2014/08/04 日経MJ P.2

−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−


勝 :この記事にはグラフがついてるんだけど、「購入場所」のダン
   トツ1位はドラッグストア。それはわかる。

真子:でも、2位が「パソコン」なんだあ……

勝 :そう。スマホは7位にあるから、ここでいう「パソコン」は、
   スマホは含まない、ということ。

望 :その、50代というのは?

勝 :「パソコンで購入すると回答した人の年代別での割合」という
   グラフがあって、それによると……

真子:あ、これかあ……

勝 :50代が1位、50.1%。2位・3位がほぼ同列で40代と
   60代。グラフだと40%強。続いて30代が40%弱。

望 :20代は、20%程度なんですね……あ、20代はスマホで買
   うんですね。

勝 :14.2%がスマホで買うんだろ? その数字を足しても、
   50代がパソコンで買う数字に及ばない。

真子:……超意外。

勝 :オレも驚いた。「50代女性は化粧品をどこで買う?」と聞か
   れて、「パソコン」という答えが出なかった人は……

真子:「自分を疑った方がいい」ということだあ……



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◆本当にそうか? 想像でモノを言ってはいけない
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勝 :そうそう。「パソコンでコスメを買うのは若い人」みたいに、
   「想像とかイメージでモノを言うな」ってことだ。

真子:ホントそうだねえ……

勝 :逆に、みんなが信じている「業界常識」が、「想像でモノを言
   っている」レベルなら、それはチャンスだろ。

真子:あ、確かに。このコスメの場合なら、50代の女性向けにパソ
   コンで買っていただけるようなことをすればいい。

勝 :「想像」でもいいんだけど、それを「検証」する、ということ
   だよな。何回も言うけど。

望 :なるほど、「想像でモノを言うな、常に検証せよ」ですね。

恵利:あ……QEDですね。「E:検証」しろ、と……

 Q:疑問 Question   常識などに対して疑問を持つ
 E:検証 Examination その疑問を検証する
 D:発見 Discovery  その検証結果からの学びを考える


勝 :そう。繰り返すけど、「本当にそうか? 想像でモノを言って
   ないか?」と検証する。

真子:うーん……言ってることはホントそうだと思うんだけど……

勝 :なんだ?

勝 :なんかこのシリーズ、辛くない? 今までで一番ツライかも。

勝 :何でだよ。気楽なお話しだろうが。

恵利:私もわかります。自分の脳みそを根本から揺さぶられているよ
   うな感じで。

勝 :あー、そういう意味ではそれを狙ってる。極端に言えば「オレ
   が今言っていること」も「それは本当か」と問え、と。

真子:なんか、自分のよって立つところがなくなる気がして……

勝 :あるだろうが。さっきも言っただろ。

恵利:あ、はい、「お客様」ですよね。

勝 :そうそう。「常にいつもあらゆる場面で絶対にどんな時でも」
   とは言わない。でも「お客様の立場で」考えるときには……

望 :いったん自分の考えはヨコに置く、ということですね。

勝 :ヨコに置くというか、全部疑ってかかる。「疑う」というと言
   い方が悪いかな。「前提を全く置かない」。

恵利:「虚心坦懐」(きょしんたんかい)かあ……

勝 :そうそう、そういうこと。一旦「自分の考え」は忘れる。

真子:へ? どういう意味?

勝 :ありのままのココロで見ろってことだよ。

真子:でもさー、ちょっと前から思ってたこと聞いていー?

勝 :どうぞ。

真子:これだと何か「つまんないアイディア」しか出てこなくなっち
   ゃわない?

勝 :何でそうなる?

真子:だって、「検証」した上で、お客様の言うことをその通りにや
   るんでしょ?

勝 :そんなこと言ってないだろ。「つまんない」という意味ではむ
   しろ「逆」。革新的なアイディアが出る。

真子:そ、そうなの? 何で?

勝 :それはだな……



そこにオーナーが「お待たせしましたぁ、デザートです」と、パタパ
タとスリッパの音を響かせながらやってくる。


「きゃああー、デザートデザート!」 真子が嬌声をあげる。
「いちいち騒ぐなよ……」


大きなお皿に、3品のデザートが載っている。

「本日のデザートは、ブルーベリーのシフォンケーキ、ルバーブのア
 イスクリーム、桃のゼリー、になります」

「わー、おいしそう」 女性3人が一斉につぶやく。

ティーカップには、黄色の液体がたっぷりと入っている。

「お茶は、レモングラスのハーブティになります。消化促進に良いと
 言われています」

「じゃあいっただきまーす」

「何か今日のデザートはいつものより軽いっていうか、さっぱりして
 るよな」
「そういえばそうですね」
「家族連れが多いからでしょうか?」
「そうかもな」
「軽いって言っても、アレだけ食べた後ですから……」
「まあそう言えばそうなんだけどさ。これで重いデザートが来たら、
 もたれるよな」

「勝さん、足りなかったらお菓子いっぱいあるよ、きゃははは」
「オレも持ってきてるしな」
「じゃあ、後で後で……」


そんな会話をしているところに、料理を終えて一段落ついた、オーナ
ーの奥様が顔を出す。


「どーもー、お粗末様でした−」

「あー、ご馳走さまでした! 美味しかったでーす」

「今回の大ヒットはアレ、ブリの刺身のトマトソース。まさか刺身に
 トマトがあんな合うとは……」
「ありがとうございますぅ」

「ホント、刺身は醤油に決まってるなんて『常識』は捨てないとダメ
 ですよね」

「ホントホント。うちの店でも出したいくらい! あれ、何が入って
 るんですか? ヒミツの調味料は?」
「いーえー、ホント、トマトだけですよ」

「いや、トマトだけじゃないはず。ガーリックチップが入ってたでし
 ょ?」
「あ、よくお気づきで。ガーリックオイル使ってまして、それに入っ
 てたガーリックチップですね。でもあとは塩胡椒だけですよ」
「そうなんだ……すごいな」
「夏のおいしいトマトは、それだけでおいしいんですよ」
「あー、やっぱり、そうなるとうちじゃ出せないか……」
「夏限定ならできるんじゃないのか?」
「あ、そっか」
「だから『本当にそうか?』なんだってば」
「ホントだねー、きゃははは」

「ねーところで、どうやってあんな『常識』破りのお料理、思いつい
 たんですか?」
「いーえー、皆様方みたいなプロの方にはとてもとても……」
「それ、かえってイヤミですよ……」
「いえいえいえとんでもない……」


女性同士のおしゃべりは、いつ終わるともしれず続いた。


(次号に続きます)



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◆今日のまとめ
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●自分の「常識」は、単なる「想像」ではないか? 想像でモノを言
 わないようにしよう


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ご購読ありがとうございました! ご活躍をお祈りしております。


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▼今日の日記▲

今年は去年に比べると、大分涼しい感じがしますね。

で、「想像でモノを言うな」ということで、調べてみました(笑)。

気象庁のデータから、8月の東京の「日平均気温の月平均値」です。

 2010 29.6
 2011 27.5
 2012 29.1
 2013 29.2
 2014 28.9

www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/view/monthly_s3.php?
prec_no=44&block_no=47662&year=&month=&day=&view=a1


↑ 1列につなげてください。

今年の東京は、去年よりは少しマシ、ということでしょうか。

で、せっかくですので長期的な数字を計算してみました。

同じ数字の、各10年間の単純平均です。単純計算ですのであくまで
も目安というか「ネタ」です。


 1960年代 27.1
 1970年代 27.0
 1980年代 26.9
 1990年代 27.3
 2000年代 27.4


この数字を見る限りは、90年代以降、東京は少しずつ暑くなってい
るようですね。

そしてこれらの数字と比べると、2010年以降の数値は、異常値の
ように見えます。

この数値が残っている1876年以降、29度以上になったことは、
5回あります。

 1995 29.4
 2007 29.0
 2010 29.6
 2012 29.1
 2013 29.2

その5回のうち4回までがこの7年以内に起きているわけですから、
「東京は暑くなったな」という実感はウソではなかった、ということ
ですね……

ちなみに、1995年まで、29度以上になったことは1回もありま
せんでした。

お住まいの地域ごとにこのデータが出せるようですので、おやりにな
られてみると面白いかも。

http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/index.php


最近、大学の講義室にクーラーが入っているのを知ってちょっと驚い
たりしたのですが、この数字を見る限り、「オレたちの頃は……」と
いう議論は無意味ですね。

その「オレたち」の頃より暑いわけですから。

と言いつつ、今は部屋の窓を開け放しにしていると、心地よい風が入
ってきます。

もう今年の夏も終わり、ですかね……



●今日のiPod Tune:夏に似合うホットな歌 2014

お盆! 夏休み!

ということで、恒例のこのシリーズ!

ということで、今日の曲は……


お休みに海や山に行かれて、こんがりと日焼けされた方も多いでしょ
うね。

「夏色」になりましたか?

ということで、今日の曲は……


○夏色のナンシー by 早見優


1983年、彼女がブレークした曲。この曲で同年の紅白出場も果た
しました。

ノリが良く、元気で爽やかなアイドルポップスの王道。何が「ナンシ
ー」なのかは今も謎……

暑い夏でも、走り出したくなる1曲♪



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 右脳と左脳をフル活用、売れる思考・発想ができるようになる!
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◆次号予告:夏休み特別号:常識を疑え! 5
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●次回は、想定外の○○○を考えていきましょう! 


▼飲み会に、数部印刷して行こう。グチ大会より、前向きの話を!

▼彼氏・彼女・家族との、知的な話題づくりに!

▼ご無沙汰していたあの人との会話のきっかけに、転送しよう!

▼お客様訪問の際のおみやげに、プリントアウトして渡そう!


売れたま!があなたのお仕事に少しでも役立ちますように……

〓〓次号の売れたま!でお会いできるのを楽しみにしています!〓〓
◎売れたマーケティング バカ売れトレーニング:売れたま
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