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■売れたマーケティング、バカ売れトレーニング:売れたま!■
〜MBAの中小企業診断士がそっと教えるパワフルレッスン〜
━━━━━━━━━━━━━━戦略編Vol.313(累計1130) 2014/06/19
購読者:30,589 (まぐまぐ:16,501 メルマ!:949 めろんぱん:13,139)
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■■■■■__セブンティーンアイス:空白の戦場__■■■■■
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◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今日のポイント ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
●「ニーズがあるのに売り場が無い」という「空白の戦場」を見つけ
られれば、そこには商機がある!
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◆100億円を売る「セブンティーンアイス」
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●年間売上100億円! グリコのセブンティーンアイス
アイスクリームを食べたいけど、お店が無い……
そんな場所にあるのが、アイスの自販機「セブンティーンアイス」。
−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−
◇『江崎グリコは自社の自動販売機専用アイスクリーム「セブンティ
ーンアイス」を拡販する』
◇『セブンティーンアイスは「17歳に17種類のアイスクリーム」
をコンセプトとして、1985年に本格的に販売を始めた。当初は
ボウリング場やスイミングスクールなど若者が集まる場所を中心に
自販機を設置してきた。現在は約2万台を展開し、年間売上高は
100億円。「パピコ」「ジャイアントコーン」と並ぶグリコの主
力アイスブランドとなっている』
◇『コンビニやスーパーなども売り場を広げるなど販売に力を入れて
いるが、一方でメーカー各社の競合も激しくなっており、価格競争
は厳しい。これに対して自販機は「価格競争に巻き込まれにくく、
利益率も高い」。ロッテアイスやハーゲンダッツジャパンなどもア
イス自販機を展開しているが、グリコは同分野で約7割のシェアを
持つという』
2014/06/04 日経MJ P.15
−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−
私もセブンティーンアイスの自販機が増えていくのをリアルタイムで
見ていました。
当時としては画期的で、「アイスクリームの自販機」という意味での
競合はしばらばく出てこなかったように思います。
特に、温泉ホテルなんかで温泉から上がってアイスが食べたいという
まさにその時・その場所にあったりするんですよね。
それがいつの間にか、100億円の売上規模とは、私もちょっと驚き
ました。
「何でセブンティーンなんだろう」と思っていましたが、「17歳に
17種類のアイスクリーム」ということで、永年の謎がやっととけま
した!
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◆復習:戦略BASiCS
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●戦略BASiCS マーケティング戦略を考える5つの要素
使いやすくて実戦的な戦略ツール、戦略BASiCS。
経営戦略・マーケティング戦略で考えるべきポイントは以下の5つ。
Battlefield:戦場・競合 →自社商品の代替選択肢
Asset:独自資源 →強みを競合がマネできない理由
Strength:強み →お客様が競合ではなく自社を選ぶ理由
i
Customer:顧客 →強みを重視する相思相愛になれる人
Selling message:メッセージ→強みの伝え方
マーケティング戦略を考える際には、これだけあれば十分というシン
プルで使いやすい、実戦的なツールです。
詳細は、「経営戦略立案シナリオ」(かんき出版刊)で!
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最新刊も発売中!
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●戦場価値公式:戦場=ベネフィット=使い方・TPO
戦略BASiCSにおけるBは「Battlefield:戦場・競合」です。
○戦場=自社+競合
というのは問題ないかと思います。
では、誰が競合になって、誰が競合にならないか、という「戦場の範
囲」はどうやって決まるかというと……
「お客様の価値(=ベネフィット)」
で決まります。
そして、「価値は使い方に現れる」ことになります。
マクドナルドがスターバックスと競合するのは、
「ちょっと一休み」という「ベネフィット(=使い方)」が同じだか
らです。
この場合は、マクドナルドもスターバックスも
「ちょっと一休みをするための場所・飲み物・時間の提供屋さん」と
なります。この「ベネフィット」が「戦場の括り」となるのです。
○戦場=自社+競合=ベネフィット=使い方・TPO
という関係が成立していることがわかります。
これが「戦場価値公式」です。
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◆アイスクリームの「B:戦場」を広げたセブンティーンアイス
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●アイスクリームの戦場はどこにある?
アイスクリームの「戦場」というと、何を思い浮かべるでしょうか?
まずは、「市場規模」かと思います。
アイスクリームの市場規模は2012年度で4,181億円*です。
この数字は出荷ベースのようですので、小売ベースでは、恐らく
5〜6千億円と言ったところかと思います。
ちなみに2003年度は3,322億円ですので、実はアイスクリー
ム戦場はかなり「伸びている」戦場です。
*日本アイスクリーム協会
http://www.icecream.or.jp/data/04/statistics01.html
この数字で、戦場のおおよその規模感はわかります。しかし、だから
どう、ということにはなりません。
●大きな市場も、1つ1つの「人×TPO」の積み重ね
市場規模としては4,181億円という大きな金額でも、それは結局
のところ、私たち消費者の1つ1つの購買・消費の積み重ねです。
・金曜日の夜、家で「今週お疲れ様」のご褒美
・休日の昼下がり、家族みんなでおやつに
・外食のデザートに
・スポーツジムの帰りに、コンビニで買って歩きながら
・部活の帰りに、仲間とワイワイかじりながら
など、
・様々な人の
・様々なTPO
の積み重ねが4,181億円という大きな市場となっているわけで、
「4000億円市場」というふわふわしたものがあるわけではないの
です。
●アイスクリームの戦場=TPOを拡大したセブンティーンアイス
セブンティーンアイスは、
「アイスクリームの屋外需要を広げる」
ための提案だったと考えられます。
アイスクリームを食べる「人×TPO」を増やしたわけですね。
○戦場=自社+競合=ベネフィット=使い方・TPO
が「戦場価値公式」です。ここから、
○新しい戦場=新しいTPO
という式が導き出されます。
アイスを食べる新しい「場所」を提案して、それがお客様に受け入れ
られれば、「新しい戦場」ができた、ということです。
TPOは、Time(時間)、Place(場所)、
Occasion(使い方)です。アイスの自販機を置くことで、ア
イスを食べるPlace(場所)を拡大したかったのでしょう。
「新市場の創造」というと美しいですが、要は「新しいTPO」とい
うことです。
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◆「新しい売り場」で作った「新しい戦場」
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●新しい戦場(=新しいTPO)を実現する「新しい売り場」
ただ、新しいTPOさえ見つければ、新しい戦場ができるか、という
とそういうことではありません。
アイスも、「屋外需要」というと当たり前に見えて、屋外で買える場
所はがあるとは限りません。今でこそコンビニはどこにでもあります
が、セブンティーンアイスが出てきた1985年当時は、コンビニは
今ほどメジャーな存在では決してありませんでした。
新しいTPOの提案をしても、そこに「売り場」(その商品・サービ
スを入手する手段・経路)がなければ、商品・サービスを買えません
から、意味がありません。
セブンティーンアイスは、「アイスクリームの自販機」という
「新しい売り場」
を提案することで、「新しいTPO」を可能にしたわけです。
それで、「100億円」という売上を作ってきたわけですから、大し
たものですね。
同様の考え方で「新しいTPO」を可能にしたのが、ドミノ・ピザで
すね。
お花見をしている場所までピザを届ける、という「お花見ピザ」が一
時期話題になりました。
http://www.dominos.jp/smartphone/index.html
これも「新しい売り場」を提案することで、新しいTPO(お花見な
どの屋外)を喚起したわけです。
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◆「空白の戦場」を探そう!
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●「空白の戦場」は「ニーズ」と「売り場」のギャップ
よく、「競合のいない空白の戦場を探せ」というようなことが言われ
ます。
口で言うのはカンタンですが、実際にやろうとすると極めて難しいこ
との1つですね。
そんな「空白の戦場」の1つが、
○お客様のニーズは存在する
○そこに「売り場」(商品・サービスの入手手段)が存在しない
というときです。顧客ニーズと入手方法のギャップ、平たく言えば
「欲しいんだけど、買えない」という状況のときに「空白の戦場」が
存在するわけです。
そこに「売り場」を設ければ、「独占」となれるはずです。厳密に言
えば「独占」ではありませんが、あまりに「強み」(この場合は「近
くにあるという利便性」)が強いため、独占に近い状態となる、とい
うことです。
セブンティーンアイスの自販機は、そのような「空白の戦場」を狙っ
て来たわけです。
グリコのHP*によれば、セブンティーンアイスがある「セブンティ
ーンスポット」はこのような場所にあります。
*http://www.glico.co.jp/ice/17ice/17spot.html
・スーパー銭湯
・ゲームセンター
・スイミングスクール
・ボウリング場
・高速サービスエリア
・公共スポーツ施設
・遊園地
「ノドが渇いた、アイス食べたい、でも近くに店はない、わざわざ外
に売っている店を探しにくほどでもない」
となると、「他の選択肢」(=競合)がないわけですから、「ここに
ある自販機で買おう」となりますね。
●「ニーズはあるのに売り場が無い」という「空白の戦場」を探そう
「お客様のニーズは存在するのに、そこに売り場が存在しない」
という「空白の戦場」を見つけられれば、そこには大きなチャンスが
あります。
ホテルの部屋のミニバー(小型冷蔵庫)のドリンク、などはまさにそ
の「空白の戦場」を埋めるものです。
ホテルの部屋に入ってくつろいでしまったら、何か飲みたいと思って
も、わざわざ着替えて外に出るのは面倒です。
なので、少々高くても部屋のミニバーを使ってしまうわけです。
「コンビニエンスストア」という業態も、「空白の戦場」を埋めて伸
びてきたとも言えます。
コンビニが出てくる前、それこそアイスクリームは近所のパン屋さん
やお菓子屋さんで買っていました。
が、土日や深夜はお店がやってないわけです。「ニーズはあるのに売
り場がない」状態だったのをコンビニが解消してきたわけですね。
あなたの商品・サービスの「TPO」で、「売り場」がないところは
ありませんか?
そこに最初に進出できれば、大きなチャンスがあるかもしれません。
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◆今日のまとめ
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●「ニーズがあるのに売り場が無い」という「空白の戦場」を見つけ
られれば、そこには商機がある!
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▼今日の日記▲
今日は大阪で公開セミナーでした。
会社としてBASiCSやマインドフローを導入して実戦されていら
っしゃる、という会社さんもいらっしゃり、非常に充実した会となり
ました。
大阪の西梅田のあたりに前泊したのですが、このあたり、私が大阪に
住んでいた当時(二十年以上前ですが)と比べると、劇的に変わった
ように思います。一大ビジネス街となっていました。
ちょっと前の話ですが、グランフロントのあたりも激変していたので
グランフロントができてから初めてそのあたりに行ったときには「こ
こは一体どこ??」というお上りさん状態になったことを覚えていま
す(今でもよくわかりませんが)。
都市も「生き物」なんですよね。
●今日のiPod Tune:雨に似合う歌 2014
「初夏の歌」シリーズを始めた途端に、全国的に梅雨入り!
ということで、恒例の「雨に似合う歌」シリーズ。梅雨も楽しんでし
まいましょう。
雨が降ると、外に出てむしろ踊り出したくなるときもあります。
ということで、今日の曲は……
○RAIN-DANCEがきこえる by 吉川晃司
1985年リリース、彼の6枚目のシングルです。当時絶頂期、オリ
コン2位獲得曲。
デビュー曲のモニカに代表されるノリの良い曲調とは打って変わって
ビートの効いた渋い大人のロック。どことなくDavid BowieのLet's
Danceを思わせます。
これ、今聴いてもカッコイイですね。
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓<免責事項等>〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
●紹介した会社の各商標は各会社の登録商標です。紹介した会社・商
品等は、例であり、戦略や商品の良し悪しの評価ではありません。
●無断転載は禁じますが企画や会議のネタにぜひどうぞ。全文転送な
ら構いませんので、部下・上司・同僚など周囲の方にもお勧めを!
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の販売・コンサルティングへの利用で利益を得る行為は禁じます。
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●「新人OL、つぶれかけの会社をまかされる」 佐藤義典著
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BtoBマーケティング戦略の標準テキスト
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マーケティング戦略実践:実行のためのチェックリスト
日本能率協会マネジメントセンター
http://www.sandt.co.jp/check.htm
●「ことわざで鍛えるマーケティング脳」 佐藤義典著 毎コミ新書
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http://www.sandt.co.jp/kotowaza.htm
────────< マーケティングの思考法 >────────
●「実戦マーケティング思考」 佐藤義典著
日本能率協会マネジメントセンター
右脳と左脳をフル活用、売れる思考・発想ができるようになる!
http://www.sandt.co.jp/shiko.htm
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◆次号予告:「銘魚」のヒミツ
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●大阪の寿司屋さんが人気。そこでは「銘魚」という、他店では見か
けない希少な魚が食べられます。でもこの魚、ホントは……
▼飲み会に、数部印刷して行こう。グチ大会より、前向きの話を!
▼彼氏・彼女・家族との、知的な話題づくりに!
▼ご無沙汰していたあの人との会話のきっかけに、転送しよう!
▼お客様訪問の際のおみやげに、プリントアウトして渡そう!
売れたま!があなたのお仕事に少しでも役立ちますように……
〓〓次号の売れたま!でお会いできるのを楽しみにしています!〓〓
◎売れたマーケティング バカ売れトレーニング:売れたま
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「インド人を右に」とレスするたびに右に動いていくスレ
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1 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/30(土) 14:05:17.71
ID:yDRFQxCW0┏━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┓┃ ┃┣
11 年前
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