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2014年4月24日木曜日

売れたま!商品開発編Vol.005 2014/04/24 パズドラを産んだ「ゲームの5原則」

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━━━━━━━━━━━━商品開発編Vol.005(累計1114) 2014/04/24
購読者:30,259 (まぐまぐ:16,493 メルマ!:945 めろんぱん:12,821)

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 ■■■■__パズドラを産んだ「ゲームの5原則」__■■■■■
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◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今日のポイント ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

●戦略は「基準」に現れる。商品開発戦略は「開発基準」に現れる。


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◆大ヒットしたパズドラ
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●パズドラのヒットで、ガンホーは営業利益が10倍に!

今、日本で一番遊ばれているかもしれないゲームが、ガンホー・オン
ライン・エンターテイメントのパズル&ドラゴンズ、「パズドラ」で
はないでしょうか?

そのパズドラがどのように産まれたかというと……


−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−

◇『国内ではダウンロード数が2600万を突破し、スマートフォン
 (スマホ)ゲームの代表的なソフトに君臨するパズル&ドラゴンズ
 (パズドラ)。配信開始から2年を超えたが、ガンホー・オンライ
 ン・エンターテイメントの森下一喜社長は「プレー人口は増え続け
 ている」とパズドラはこれからのゲームだと自信を示す』


◇『──スマホユーザーの2人に1人がパズドラをダウンロードして
  いる計算です。
 「最も大事な指標は利用継続を示すアクティブユーザー数です。ダ
 ウンロードが増えてもアクティブユーザーが増えなければ意味がな
 い。配信から2年たちますが、プレー人口は依然、増えています。
 実数は非公表ですが、アクティブユーザーはダウンロード数の5割
 を大幅に上回っており、パズドラは今でも生きているゲームなので
 す」』


◇『──ここまで支持された理由をどう分析していますか。
 「ゲームを作る際、重要視するのが『ゲームの5原則』です。
 (1)直感的(2)革新的(3)魅力的(4)継続的(5)演出的
 ──の5つ。直感的はゲーム自体がわかりやすい、触って動かす感
 覚が気持ちいいこと。魅力的は子どもから大人まで遊んでもらえる
 こと。継続的が一番大事で、10年遊んでもらえるようにサービス
 モデルを作り込んでいます」』


◇『「ゲームは目標をクリアすることで快感を得られます。倒せなか
 った相手を倒せた、欲しかったアイテムを手に入れた、などです。
 この達成感をユーザーに感じてもらえるような演出が大切。並んで
 おいしい物を食べた、大学に合格した、感動と達成感をゲームで感
 じてもらうためには、ゲームの中で努力しなければいけない。それ
 がアクション要素です。苦労しながらもパズルがうまくなっている
 ことを感じさせる。習練度だけではユーザーはストイックになって
 しまうため、運の要素を盛り込んで上達に加え、快感を感じてもら
 うようにしています」』


◇『2012年以降、スマホゲームでは6タイトルを発売しました
 が、すべて黒字です。パズドラ含め4タイトルが月1億円以上の売
 り上げがあります」』


2014/04/13 日経MJ P.3

−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−


ガンホーは、パズドラのヒットで、すさまじい利益の伸びを記録しま
した。


         売上       営業利益
 2012    258億円     93億
 2013  1,631億円   912億円


売上で6倍以上、営業利益にいたっては10倍近くになっています。

(ガンホー・オンライン・エンターテイメント
2013年12月期決算説明会資料)
http://www.gungho.co.jp/ir/uploads/irs20140204.pdf


さらに、パズドラだけでなく「スマホゲームでは6タイトルを発売し
ましたが、すべて黒字」とのこと。

ゲームの開発基準は色々あるでしょうが、この「ゲームの5原則」が
ガンホーの躍進に一役買っていそうですね。



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◆「戦略」は「行動の制限」
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●戦略は、「行動の制限」という一面を持つ

「戦略」の私なりの定義は、「ある状況下で、目的に対して行動を最
適化するための考え方」です。

平たく言うと、「こちらに行こうという方向性」を提示するものが戦
略と言えます(それはビジョンとはどう違うんだ、という質問に対す
る答えが、上の戦略の定義です)。

「こちらに行こうという方向性」を提示するということは、

「こちらには行くな」という「行動の制限」を指し示す

ということでもあります。

「行動の制限」=「戦略」とは限りませんが、「戦略」として成立す
る要素の1つが「行動の制限」です。


「何でもいい。あっちでもこっちでもそっちでもいい」

は、戦略とは呼びません(まあ、自由にやるのが戦略だ、という場合
もなくはありませんが、その場合も「自由にやる」という制限はして
います)。

「こちらに行こう」



「あちら、そちらには行くな」

と同義です。


イメージとしては、このような感じになります。


○戦略がある状態=こちらに行こう=行動の制限がある

  →→→→→→→→→→→→→→→→→→→→

○戦略がない状態=どこに行っても良い=行動の制限がない

    ↑
  ←←↑→→
    ↑
  →→→→
    ↓
   ←↓→→
    ↓
   ←↓→


「戦略がある状態」は、一定の方向に進みます。「戦略がない状態」
は、どちらの方向にも行ってもよいので、ぐねぐねと進んだり戻った
りします。「迷い道」のような状態です。


ちなみに、上も下も、矢印の数はどちらも同じ20個です。どちらの
方が、より先の方に進めるかは、見ればわかりますよね?


上の方が「行動の制限がある状態」です。 →→→ という方向にし
か進んではいけないのです。

そしてその「行動の制限がある状態」が「戦略がある状態」です。


例えば、「顧客ターゲットを決める」というのはマーケティング戦略
では恐らく必須でしょう。

そして「このお客様に買っていただきたい」とターゲットを定めるこ
とは、「他のお客様には買っていただかなくても良い」ということを
決めることでもあります。

もちろん偶然「他のお客様」に買っていただければそれは嬉しいかも
しれませんが、そのための努力はしない、ということです。

そうしなければ、商品開発などはできません。万人に売れる商品を作
ることはほぼ不可能だからです。



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◆意思決定の「基準」に戦略が現れる
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●ガンホーの「ゲームの5原則」

戦略は「行動の制限」を伴います。

それは、「こっちに行っていいですか?」という問いに対して「それ
はダメ」「こっちならいい」と明確に応えられる、ということでもあ
ります。

「それはダメ」「こっちならいい」という、ある「基準」があるわけ
です。

それは「無意識」のうちに「暗黙的」に行われるケースもあります。
社長のアタマの中だけに戦略があるような場合は、そのようになりが
ちです。

戦略を明確化するということは、「それはダメ」「こっちならいい」
という「意思決定の基準を明確化すること」です。


ガンホーの場合は、それが「ゲームの5原則」です。

1)直感的:ゲーム自体がわかりやすい、触って動かす感覚が気持ち
      いい
2)革新的
3)魅力的:子どもから大人まで遊んでもらえる
4)継続的:10年遊んでもらえる
5)演出的


ガンホーが出すゲームはこの5つの要素を満たす必要がある、逆に言
えば「この5つを満たさないものは出さない」という「行動の制限」
をしているわけです。


なお、「子どもから大人まで遊んでもらえる」という表現は「顧客の
定義としては、どうなのか? 誰でもいいなんて、絞ってないぞ?」
と思われるかもしれません。

これは恐らくは「普遍的なゲームとしての面白さがある」ということ
を「子どもから大人まで」という表現で表しているのでしょう。

顧客の定義という意味では、恐らくは「ゲームのライトユーザー(あ
るいはその候補)」というような絞りがあり、「年齢では絞らない」
ということかと思います。

少なくとも「スマホユーザーであること」などの絞りもあるでしょう
が、それは言わなくてもわかるので言ってないだけでしょうね。



●意思決定の「基準」に戦略の意図が現れる

戦略は、「行動の制限」という側面を持ちます。

するとそれは「どのような行動が望ましいか」ということを定義する
ことになります。

その「望ましい行動」の定義がこのような「基準」に現れるわけです
ね。

商品開発の場合は、「このような商品であれば社内を通り、市場に出
せる」という「開発基準」に商品開発戦略が現れるわけです。

組織によっては、このような「基準」が「無意識のうちに何となく」
共有されることもあるでしょう。

ガンホーはそれを明文化することで、明確化し、社内に共有しやすく
しているのだと考えられます。


ちなみに、売れたま!、及び戦略BASiCSなどの売れたま!で提
唱しているツールは、2つの基準で作られています。

1)わかりやすさ:容易に説明・理解できる
2)実戦性:使えば成果が出る

要は「わかりやすく、成果が出る」という基準で書かれています。

逆に言えば、「学問的厳密性」だったり「お勉強して試験に受かる」
「知識を振りかざして威張れる」ということは犠牲にしている、とい
うことです。

そのような本・メルマガは他にいくらでもありますので、同じことを
やってもしょうがありません。そして、私の強み・独自資源もこの2
つの基準に現れています。

私の本なども全てその2つの基準で徹底しています。基本戦略がそこ
に現れているわけですね。

ですから「○○先生の○○理論の解説」などはやりません。「それは
やらない」という行動の制限になっています。


戦略BASiCSなどの他の特徴は「オリジナル」ということでもあ
るのですが、それは「オリジナルにしたいからオリジナルにした」の
ではありません。「わかりやすく、成果が出る」という基準を徹底的
に詰めていった結果、戦略BASiCSやマインドフローという「オ
リジナル」になったわけです。


戦略は、「意思決定の基準」として落とし込まれて、「行動の制限」
となって、初めて意味があります。


さて、あなたの戦略は、どの基準に、どのように現れていますか?



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◆今日のまとめ
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●戦略は「基準」に現れる。商品開発戦略は「開発基準」に現れる。
 戦略を「基準」に落とし込もう!


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ご購読ありがとうございました! ご活躍をお祈りしております。


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▼今日の日記▲

先日は、お客様の会社でミーティング。レストランも経営されていら
っしゃるので、そのレストランの個室(?)がミーティング会場とな
るのが恒例です。

BASiCSを徹底的に実戦されていらっしゃる会社さんですので、
その実行上の課題などもわかり、BASiCSをさらに磨き上げるヒ
ントもいただけました。


レストランですので、ミーティングのあとは、おいしいお食事♪とな
りまして、フルコースでいただいてしまいました。ごちそうさまでし
た。


で、ポップコーンなどをおみやげにいただいたのですが、そのポップ
コーンがおいしくて、びっくりしました。映画館とか遊園地で食べる
ようなポップコーンは、芯があるというか、がりがり・じゃりじゃり
感がありますよね? そうではなく、さくさく、ふわっ、と口で溶け
て、「え? ポップコーンってこういうものなの?」と驚きました。

ひょっとして、「ポップコーン屋さん」をきちんとやれば、市場があ
るのかもしれませんね(既にあるようですが)。銀だこなんかも、た
こ焼きだけであれだけ店が出せるわけですから。


ありがとうございました!



●今日のiPod Tune:春だ! 旅に出よう! 旅の歌

春だ! 休みだ! 連休だ! 休みには旅に出よう!

ということで、「旅の歌」シリーズ!


旅は、知らないところに行くわけですから、道に迷ってしまうことも
ありますよね。


ということで、今日の曲は……


○迷い道 by 渡辺真知子


1977年リリース、渡辺さんのデビュー曲にして、代表曲の1つと
なりました。この曲で翌年の紅白にも初出場を果たしました。

曲がり角を1つ間違えると、どこにいるかわからなくなってしまうこ
ともありますね。そんなひとときもむしろ旅の楽しみ♪



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 BtoBマーケティング戦略の標準テキスト
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 マーケティング戦略実践:実行のためのチェックリスト
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●「実戦マーケティング思考」 佐藤義典著
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 右脳と左脳をフル活用、売れる思考・発想ができるようになる!
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 わゆるO2Oと呼ばれるものです。どう考えれば良いかと言うと?


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