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2013年11月11日月曜日

売れたま!特別編Vol.265 2013/11/11 夏休み特別号:BASiCSで商品開発 28

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━━━━━━━━━━━━━━特別編Vol.265(累計1067) 2013/11/11
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 ■■■__夏休み特別号:BASiCSで商品開発28__■■■
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◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今日のポイント ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

●「E:生産」では、「独自資源」をどう作っていくかを考えよう!


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「商品開発」の方にぴったり!!



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◆夏休み特別号! BASiCSで商品開発!
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夏真っ盛り! 恒例の夏休み特別号は、あの本の登場人物に……

「新人OL〜シリーズ」の登場人物
・売多真子:イタリアンレストラン「そーれ・しちりあーの」社長
・売多勝 :売多真子の親戚 コンサルティング会社経営
・上原望 :売多真子の同僚「そーれ・しちりあーの」役員

「経営戦略虎の巻 CD」付属小説の登場人物
・松井恵利:売多真子の友人 果物ジュース・ケーキショップ店長


○入門書:「新人OL、つぶれかけの会社をまかされる」佐藤義典
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売多真子が勝の助力を得てイタリアンレストランの新企画に奮闘!

○戦略書:「新人OL、社長になって会社を立て直す」 佐藤義典
http://ow.ly/6s63d
真子が社長になり競合と戦う戦略構築〜実行プロセスを、物語で体感



●「BASiCSで商品開発」編

今回の特集は、「商品開発」! 多くの方が悩むところです。

・どんな製品を作れば売れるのか?
・どんなサービスを企画すれば人気が出るのか?

ポイントはもちろん、BASiCS!

このシリーズはどのくらいの長さになるかは、現時点ではわかりませ
ん。気長にお楽しみください。


(最近ご購読を開始された方へ)

この号は連載記事の続きです。1回目はこちらです↓

http://archive.mag2.com/0000111700/20130809012000000.html

このページから 次の記事 >> をクリックしていただくと、続きが
お読みいただけます。



●ここまでのあらすじ

イタリアンレストラン「そーれ・しちりあーの」の社長「売多真子」
(うれた・まこ)と役員「上原望」(うえはら・のぞみ)、真子の友
人「松井恵利」(まつい・えり)は、真子の親戚にしてコンサルタン
トの「売多勝」(うれた・まさる)の「1人合宿」についてきた。

8月の初旬、4人の向かう先は、高原のペンション。4人は長野行き
の新幹線に乗り込み、4人席で早速勝の「講義」が始まった。

電車の中は講義続き。宿に着いても、夕食後も講義は続けられ、翌日
もそれは続き……



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◆まずは、前号の復習から!
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夏の高原のペンションの午後。午前中の講義が終わり、めいめいの仕
事時間になっている。

勝と恵利は、それぞれ1つずつテーブルを使い、自分の仕事に没頭す
る。もともとそれが本来ここに来た目的だ。

真子と望は、真剣なディスカッションをしている。鳥のさえずりが遠
くから聞こえてくる。


勝が席を立ってエスプレッソマシンに向かうと、3人が駆け寄って、
質問する。勝が真剣に考えてるときに話しかけると、無視されるか、
怒られるかどちらかだからだ。

そんなやりとりが数回あり、4人の作業が一区切りする頃には、窓の
外では太陽が月へバトンを渡していた。

勝が「ふう……」と息を吐き出し、テラスに出て、橙色が藍色に吸い
込まれていく地平線を眺める。太陽が1日最後の光を放つ。

「キレイですね……」 いつの間にか恵利が勝の横に立っていた。
「うん……この景色を切り取って持って帰りたいよな」
「はい……今のこの時間ごと持って帰れればいいのに……」

静かなときは、バタンという大きなドアの音で破られる。

「ふ、2人で、何やってんのよー!」 真子が駆けだしてくる。
「オマエ、うるさいよ」
「何って、休憩してただけよ。ほら、真子、空がキレイだよ」
「わあ、キレイ……」 望がつぶやく。
「え、あ……ホント……」 何か言いかけていた真子も言葉を止める

4人は何も言わず、テラスの欄干に寄りかかって空を見つめる。

「この景色、切り取って持って帰りたいねー」
そうつぶやく真子に恵利がクス、と笑う。
「え、恵利、何がおかしいのよ。私だってねー、たまには……」
「ううん、真子は勝さんと同じこと言うな、と思って」
「2人とも意外とロマンチストですよね」
「真子はともかく、オレがロマンチストなのは「意外」ではない」
「そうですね、真子ちゃんはロマンよりマロンケーキ?」
「な、何よ、望ちゃんまで!」


オーナーが顔を出し、「そろそろ夕食のお時間に……」と言うと、ぷ
りぷり怒っていた真子が「きゃー、やったー」とはしゃぐ。

3人は顔を見合わせて笑った

「よし、じゃあ仕事も一区切りしたみたいだし、講義の続きするか」
「はい!」


4人はそれぞれのテーブルを片付け、先ほどまで講義をしていたテー
ブルについた。


恵利:では、ここまでをまとめてみました。

恵利が、キレイにまとまった「恵利ノート」を開く。


○商品開発のプロセス ITEST(アイテスト)

 Idea Generation アイディア出し
 Test Marketing テストマーケティング
 Engineering   生産方法確立・生産
 Selling     上市・販売
 Tuning     市場の反応を見て改善・修正


○I:「アイディア発想」の3つの源泉

1)ニーズ発想 → 「顧客」からの発想
・顧客が元々欲しいものだから成功の確率は高い
・逆に、大きなリターンは期待できない

2)シーズ発想 → 「自社」からの発想
・顧客が欲しいかどうかはわからないから成功の確率は低い。
・当たれば大きなリターンが期待できる

3)他業界発想  →「他業界」からの発想
・成功すれば「革新的」だが、自業種では初めてなので大変
・他業種に既に成功事例があるので、それが参考になる


○「発想を引き出す体制作り」

アイディアを出してくれる人
 A)社内のスタッフ
 B)社外:お客様、取引先、パートナー

商品開発の担当者:顧客の気持ちがわかる人

アイディアの評価者:「顧客」または「顧客の代弁者」


○T:テストマーケティング

・大きくやる前に小さく試す「味見」「試し刷り」
・一部の地域、店舗、製品など、範囲を絞って試す


○テストマーケティングを「E:生産」の前に行う理由

1)リスク管理をして、大損害を回避できる

・新商品は売ってみないとわからない。暗闇で進むようなものだから
 一気に進まない。
・大きな意思決定である「E:生産」の前に行うことで「大損害」を
 防ぐ。ドカンと作って、売れるかな、はギャンブル。
・リスク管理をしているからこそリスクが取れる。損害を限定すると
 多くの矢を放てる。


2)仮説検証を速く回せる

・Tでダメなら、すぐにIに戻れるから改善が早く回せる。E・Sは
 時間がかかる

3)顧客の反応を早いタイミングで得る

・実際の商品を、実際の顧客に試して、実際の反応を得ることで「正
 確な」評価が得られる。



勝 :おー、よくまとまったね。さすが恵利ちゃん。

真子:ITESTの最初の2つがやっと終わったんだよね。

勝 :でも、ここまでがメインのパートだから終わりが見えてきた。

望 :もう終わっちゃうんですね……

真子:ううん、そんなこと言いながら続くのがいつものパターンだよ
   ねー、きゃははは。



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◆「A:独自資源」を作るのが「E:生産」のプロセス
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勝 :じゃあ今からITESTの3つめ、「E:生産」な。

真子:ねー、でも「生産」って言っても、電機製品とレストランじゃ
   作り方とかが違うよね。

勝 :そりゃ「生産方法」とか「設備」は違うよな。だからそれが、
   戦略としてどういう意味を持つか、ってこと。

望 :「戦略として」ですか?

勝 :そう。「生産方法」は、BASiCSではどれに入る?

恵利:えっと……「設備」であれば、独自資源の「ハード資源」で、
   ノウハウであれば、「ソフト資源」ですか?

勝 :ピンポーン! さすが恵利ちゃん。「生産方法」はAsset
   すなわち「独自資源」

望 :あ、ですから「どんな独自資源」を作るか考える、ということ
   ですね。

勝 :そうそう。「I:アイディア発想の3つの源泉」ってやったで
   しょ?

望 :はい、ニーズ発想、シーズ発想、他業界発想、ですよね。

恵利:あ! シーズ発想は、もともと何らかの「独自資源」から発想
   してますけど……

望 :なるほど、他の2つは、「独自資源」がないところから始まっ
   ているので、どこかで「独自資源」を作らないといけない……

真子:そっか、「生産」がその「独自資源」になるんだ。

勝 :知的財産にするとか、他の方法もあるけど、「生産方法」が
   「独自資源」になれば、そもそも競合が作れないわけだからさ

恵利:競合には「できない」というのは、確実な差別化ですね。

真子:でもさー、競合に「できない」んだったら、自分でも「できな
   い」ってなりそうですよね、きゃははは!

勝 :望ちゃん、はい、どーぞ。

望 :「できないことをやらなきゃ差別化なんてできない」のよ。

勝 :よくできましたー、ぱちぱちぱち。

恵利:な、なに? どうしたんですか?

勝 :望ちゃんは、この一言が言えるようになったのが大進歩*

*新人OL、社長になって会社を立て直す P.149。

真子:あー、前に望ちゃんが勝さんに怒られたときかー。


望 :そうなの。勝さんのあの一言があったから、今の私があるんで
   すよ、勝さん。怒ってくださって、ホント嬉しかったです。

勝 :なんだ、オレが怒鳴ったから嫌われてるんだと思ってた。

望 :ぜ、全然そんなことありません!

勝 :「独自資源」とは、まさに「不可能への挑戦」。できないこと
   をやるから「独自な」資源になる。

真子:ね、でもできなかったら?

望 :それでもできるやり方を考えるの。「生産方法」が大切なんじ
   ゃなくって、競合がマネできないことが大事なんだから。

勝 :そう! でも本当にできなさそうなものは、Eの前のT、テス
   トマーケティングではじくはずだけどな。

真子:あ、そっか。だからテストマーケティングするのか。生産の
   「テスト」でもあるんだね。



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◆1000枚のパンを焼いた「こんがり焼けるとろけるスライス」
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勝 :で、雪印のスライスチーズの商品開発なんだけどさ。

真子:あー、私よくパンに入れて、とろかして食べてるー。

勝 :それそれ。で、その新商品を「生産」にこぎつけるのが大変だ
   ったみたい。


勝がいつものようにノートパソコンを3人に向ける。


−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−

◇『雪印メグミルクが2012年3月に発売したスライスチーズ「こ
 んがり焼けるとろけるスライス」が人気を集めている』


◇『「スライスチーズで第3の柱を作ってほしい」。09年秋。研究
 開発部商品企画グループの橋爪和美(36)は上司の言葉に思わず
 頭を抱える気持ちになった』『橋爪はまず、3000人を対象にし
 た消費者調査を実施した。そこからは橋爪らが思ってもいなかった
 意外な結果が浮かび上がる。おいしいチーズの条件について聞いた
 ところ、トップの「とろけている」は予想できたが、次に票を集め
 たのが「焼けた時の色」だったのだ』


◇『おいしいスライスチーズと「焼き色」は組み合わせが良くない。
 パンにスライスチーズを置いて加熱すると、パンが先に焦げてしま
 うからだ』『橋爪はチーズの原料そのものを抜本的に見直すことに
 した』『数多くのサンプルをかけ合わせて、適度に焦げ目が付くチ
 ーズを探し続けた。3種類のチーズの理想的な組み合わせを見つけ
 出した時には開発開始から1年半が過ぎていた』


◇『やっと見つけた組み合わせだったが、新たな問題も浮上した。ト
 ースターの種類によって火力が異なるため、焼き色にバラツキが出
 てしまったのだ。焦げ目の出来上がりを左右する要素を調整して安
 定した焼き上がりを実現するためにさらに時間をかけた。橋爪は開
 発室に複数のトースターを並べ、「1000枚の食パンを焼いて、
 理想的な色合いを追求した」。この結果、同商品の発売時期は当初
 計画より半年遅れた。


◇『こだわりのかいもあって、売れ行きは好調だ。これまで「スライ
 スチーズは古い商品」というイメージなどから敬遠しがちだった若
 い世代の購入も増えているという』


2013/08/07 日経MJ P.15

−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−


望 :わ、1000枚もパン焼いたんだ!!

真子:楽しそう♪ ね、それ全部食べたのかな〜

恵利:真子、そこじゃないでしょ。でも気になるね、ふふふ。

望 :それで発売半年遅らせたのね……大変だったでしょうね。

勝 :オレも食品の商品開発してたけど、こういうのって「おいしそ
   う」っていうほどラクじゃないぞ……

真子:わかってるよー。私たちの仕事なんだからさ。

望 :でも、1000枚焼いて、いい色になるようにしたって、すご
   い執念ですよね。

恵利:ポイントは「色」だからだよね、「味」はもちろんだけど。

勝 :そう! 「色」という方向性が明確だから、やることも明確に
   なってる。

真子:あ、なるほど、目的地が見えてるから、行き方も明確になる!

勝 :で、その「色」っていうのは何でわかったんだっけ?

望 :はい、ニーズ発想、ですね。調査してから、そのニーズに応え
   ています。3000人を対象にした調査から出てきました。

恵利:確かに「色」は盲点でした。そういう商品はあまり見ません。

真子:でもだからこそ「作る」という意味での「独自資源」が必要な
   んだね。そうしないと競合にマネされちゃう。

望 :うん……私たちも、アイディアだけで走って、マネされて悔し
   い思いしたもんね……*


*新人OL、社長になって会社を立て直す P.120。


真子:私たちの考えが練られてなかったんだよね。戦略っていう意味
   で、ね。あのときは「独自資源」がなかった。

恵利:あと、T:テストマーケティングのプロセスを省いてますよね

真子:あれ? ほ、ホントだ! テストしてない?

勝 :やってないかどうかは記事からはわからないけど、もともと
   「ニーズ発想」だから、売れる、と判断したんだろ。

恵利:ニーズがある、という確信があったんでしょうね。

真子:まー、形とか、枚数とかはこれまでの商品での経験もあるだろ
   うから、リスク少ないよね。

望 :あ、全くの新商品ではないからですね。

勝 :そう。結局、「リスク」次第。リスクが少ない、あるいはリス
   クが負えると判断したのなら、早く進める手もある。



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◆「E:生産」で得た「独自資源」を「I」に活かす
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勝 :テスト段階ではうまく行っても、実際に「生産」に入る段階で
   起きるトラブルもある。例えば……


−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−

◇『松屋フーズは6月下旬、主力商品の牛めしで新たに3つの「トッ
 ピング牛めし」を発売した』『トッピングの開発が動き出したのは
 3年前。今回発売にこぎつけた「夏野菜山形のだし牛めし」は当初
 から社内で高い評価を受けていた。キュウリやナスといった夏野菜
 とシソ、ミョウガなどの香味野菜を細かくきざみ、しょうゆなどで
 味付けした山形の郷土料理「だし」』


◇『ところが、実際に商品にする段階で「鮮度」という厚い壁が立ち
 はだかった。水分を多く含む夏野菜は腐りやすい。しかし製造工場
 で水分を抜きすぎると、とたんにまずくなる。「保存料を添加すれ
 ば日持ちはするのだが」。商品開発部の広瀬正弘(43)は頭を抱
 えた』


◇『松屋フーズは「食の安心・安全や消費者の健康志向にこたえる責
 務がある」という理念のもと、うま味調味料や人工甘味料、合成保
 存料などを使わない「自然味」による商品開発に力を入れ始めたと
 ころでもあった。それだけに、野菜の水分調整を繰り返しながら、
 腐りにくく味も落ちないポイントを探った』


◇『突破口となったのは殺菌作用を持つある薬味。「具体的な中身は
 企業秘密」というこの薬味を少量加えることで味と鮮度のバランス
 を保つことに成功したという』『広瀬は「夏季限定の定番トッピン
 グとして定着してほしい」と3年間を振り返りながら力を込める』

2013/06/26 日経MJ P.27


−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−


望 :えっと、試作段階ではうまくできたのに、実際に「生産」に入
   ったら、うまくできなくなった、ということですよね。

真子:何でかな?

恵利:小さいキッチンで作る場合と、大きい工場で作る場合とで、作
   る「条件」が違うからじゃない?

望 :キッチンで作ればすぐ出せるけど、「工場」だとそこから輸送
   して、とかになるから「日持ち」しないんじゃないかな。

真子:あ、そういう「条件」が変わるのか……

勝 :試作品は小ロットで作るから微調整が聞いても、大量生産の場
   合はそういうのがしにくいんだろ。

真子:そうなの?

勝 :オレも経験ある。試作品で出た微妙な味が、大ロットで作ると
   再現できない。微妙な色合いが、塗りつぶされちゃう感じ。

真子:そうなんだ……

望 :条件が変わったから、試食段階では使わなかった「殺菌作用を
   持つある薬味」を生産段階で考え出す必要があったんですね。

恵利:そこに時間がかかったんですね……

真子:でもさー、3年かけて開発したんなら、競合にはなかなかマネ
   できないよねー。

勝 :そう! あと、その「殺菌作用を持つある薬味」そのものが、
   これからの「独自資源」になる。

真子:薬味、だから「ハード資源」? 広い意味での「技術」かな?

恵利:それに、「スキル」とか、それを開発する「人材」なんかの、
   「ソフト資源」でもあるんじゃないかな?

勝 :そうだよな。その「経験」というソフト資源が、ITESTの
   I:アイディア出しに活きるかもしれない。

望 :あ……ITESTの「グルグル回し」ですね! Eで得たモノ
   が、次のIに活かされる!

真子:そっかー、そーなると、ITESTの間で、学んだことをいか
   に活用するか、が「独自資源」になるのかな。

恵利:その意味でも、ITESTをいかに速く回すか、は大事だね。

勝 :そういうこと。ということで、これで「E:生産」は終わり。

望 :え? も、もう、「E:生産」は終わり、なんですか?

勝 :そうだよ。

真子:きゃははは、はっやいねー。


「っていうかさー、もう2日目のバンメシの時間だからさー、そろそ
 ろ終わりにしないとな……」
「あ、そっかあー。明日には帰らないといけないからかー」
「そうじゃなくって、オレの自分の仕事ができねーからだよ!」
「それは別にいーじゃん」
「いいわけねーだろ!」
「じゃあ勝さんだけ、もう一泊していけば? 私は帰るけどー」
「ふっざけんな、そんなヒマあるわけねーだろ!」

「あ、あの……私はもう1日残っても……」
「あ、じゃあ、望ちゃんともう1泊しようか」
「わ、私も……そういうこともあるかと思って、明日も休みに……」
「な、何言ってるのよ。じゃあ私も残るわよ!」

「だ、か、ら、オマエら、人の話を聞けっつーの!」

騒ぎ始めるテーブルの横では、いつの間にかオーナーが夕食の準備を
進めていた。

「お食事の準備ができましたー」
「きゃああー、待ってましたー! お腹へったー!」
「真子、あれだけパン食べて、お腹へるんだ……すごいわね」
「パンなんて、空気食べてるみたいなもんだからねー」
「その通りだ。それはオレも同意するわ」
「えー、この2人、燃費がいいのか悪いのか……」


4人が荷物を片付けながら、一斉に、食事テーブルへと移動する。

「あ、今日はキャンドルがついてる。灯台の形だね、カワイイ」

「はい、皆さんの将来を照らす光になれば良いかと思いまして」
オーナーが食器を運びながら会話に加わる。

「やー、オーナー、ろまんちっくー!」
「真子は「マロン」チックだもんねー。栗ご飯が出るといーねー」
「栗ご飯よりモンブランがいいんだもーん」
「そ、そこなのか……っていうかさ、イタリアンの社長なんだから、
 モンブランじゃなくてモンテ・ビアンコって言え」
「やっだー、勝さん、マロンちっくー」


テーブルに、一皿目から色とりどりの料理が並べられていく。にぎや
かな夕食の時間がまた始まった。


(次号に続く)



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◆今日のまとめ
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●「E:生産」では、「独自資源」をどう作っていくかを考えよう!
 ITESTを速く回し、「技術」や「スキル」を蓄積しよう!

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ご購読ありがとうございました! ご活躍をお祈りしております。


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▼今日の日記▲

先日、1年がかり以上で書いていた本を入稿! まだ完成した、とい
うわけではありませんが、大きな大きなステップを終えました。

40万字書いたんですが(本4〜5冊分くらい)、さすがに長すぎる
ということで、かなり削って、それでも24万字。本2〜3冊分くら
いの長さになりました。

BASiCSの現時点での集大成です。が、色々な意味でちょっと特
殊な書籍ですので(価格も1万円以上になるでしょう)、あまり一般
受けするような形にはならないかと思います。普通なら、上中下巻と
かにするでしょうね。

内容は、セミナーやCDで言っていること・やっていることに、最新
の知見を入れて、売れたま!での内容などを加えた、という感じでに
なりました。

BASiCSの原型ができてから、既に10年が経過しました。あの
理論がここまで進化・深化したかと思うと、感慨深いというか、子供
が成長したというか、そんな感じです。

10年間での進化幅が見えたので、次の10年間では、またどこまで
行けるか、というところですね。



●今日のiPod Tune:秋に似合うバラード2013

本編の世界はまだ「夏休み」ですが、こっちの世界では大分寒くなっ
てきましたね……

肌寒くなっていく季節に似合うのは、やっぱりバラード。

ということで、「秋に似合うバラード2013」 開始!

秋はやっぱり秋の夜長。そんな夜長に似合うのは……


○All Through the Night by Cyndi Lauper

大ヒットした彼女のソロデビューアルバム、She's So Unusualから、
4枚目のシングルカット。マドンナと並ぶ80sの新人女性シンガー
でした。

個人的には、彼女の曲の中で一番好きかも。

80sらしいシンセたっぷりの、輝くようなサウンド。歌詞も甘い甘
いラブソング。「一晩中」愛し合おう、ということでしょう。


秋の夜長、一晩中聴いても飽きない名曲。



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────────< マーケティングの思考法 >────────

●「実戦マーケティング思考」 佐藤義典著
 日本能率協会マネジメントセンター
 右脳と左脳をフル活用、売れる思考・発想ができるようになる!
http://www.sandt.co.jp/shiko.htm



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◆次号予告:BASiCSで商品開発 29
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●次号は、ITESTの最終ステップ、「T:チューニング」に入っ
 ていきます。ついに終わりが見えてきました。


▼飲み会に、数部印刷して行こう。グチ大会より、前向きの話を!

▼彼氏・彼女との、知的な話題づくりに!

▼ご無沙汰していたあの人との会話のきっかけに、転送しよう!

▼お客様訪問の際のおみやげに、プリントアウトして渡そう!


売れたま!があなたのお仕事に少しでも役立ちますように……

〓〓次号の売れたま!でお会いできるのを楽しみにしています!〓〓
◎売れたマーケティング バカ売れトレーニング:売れたま
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