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2013年6月10日月曜日

売れたま!戦略と組織編Vol.011 2013/06/10 差別化軸と理想的な人材像・経営者像

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━━━━━━━━━━━戦略と組織編Vol.011(累計1023) 2013/06/10
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 ■■■■__差別化軸と理想的な人材像・経営者像__■■■■■
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◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今日のポイント ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

●差別化戦略によって「理想的な人材像」は異なる。自社にとって、
 優秀な人材を定義しよう!


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◆「とんかつ」と「牛丼」で人材を共有
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●「とんかつ店」と「牛丼店」で従業員を融通しあう

最近、「かつや」のようなお手軽なとんかつ店が増えています。牛丼
の松屋もそのような「とんかつ店」を展開しています。

さて、その「とんかつ店」で働く従業員ですが、あの牛丼の「松屋」
と共有するようです。それは……


−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−

◇「松屋フーズはとんかつ店を本格展開する。2014年3月期には
 約25店を新規出店し、総店舗数をほぼ2倍の60にする(中略)
 同社は「松乃家」など3ブランドのとんかつ店を3月末時点で35
 店展開している」


◇「「松乃家」などの中心メニューである「ロースかつ定食」(ライ
 ス・みそ汁付き)は490円と、「松屋」が提供する「牛めし並」
 (280円)に比べて「利益率が高い」(鈴木治夫専務)という。
 競合するとんかつ店の中心価格は700円前後のため、「競争力も
 ある」とみる」


◇「とんかつ店は駅周辺を中心として、できるだけ「松屋」と近接し
 た場所に出す。事務所が共有できるほか、従業員を融通することも
 可能になるためだ」


2013/04/19 日経MJ P.15

−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−


牛丼の松屋はまずご存じですよね。松乃家は、とんかつの「安い・早
い」版のようです。

そのメニューは……

○ロースかつ定食   490円
 (ライス・みそ汁付)

○ロースかつ丼    590円
 (みそ汁付)

○ロースかつカレー  590円

http://www.matsuyafoods.co.jp/shop/tonkatsu.html

と、かなり安いですね。競合店が「700円前後」ですから、これは
恐らく「手軽軸」のとんかつ店と言って良さそうです。


「従業員を融通することも可能になる」とのことですが、とんかつ店
の松乃家と、牛丼の松屋で、ということは、従業員から見ると、牛丼
店ととんかつ店の両方で働く、ということになりますね。



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◆「牛丼」店と「とんかつ」店が人材を共有できる理由
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●復習:3つの差別化軸

売れたま!でも何度となく紹介している3つの差別化軸。差別化戦略
は大きく分けて3つしかありません。

1)手軽軸:早い、安い、便利
2)商品軸:商品・サービスが良い
3)密着軸:個別具体的ニーズに応える

となります。


これは私のオリジナルではなく、元ネタは、マイケル・トレーシー、
フレッド・ウィアセーマ両氏のValue Disciplinesを解釈・再定義し
たものです。


この、どの軸を選ぶかで、自社の戦略の構築はもちろん、戦術・行動
が全く変わって来ます。

軸に善し悪しはなく、「決め」の問題です。「最悪な軸」があるとす
れば、それは「軸を決めないこと」、さらには「決めたのにブレるこ
と」です。



●差別化軸が同じなら、人材は共有しやすい!

牛丼の松屋と、とんかつの松乃家で、「従業員を融通する」とは、
「違う店で同じ従業員が働く」ということです。


「牛丼」と「とんかつ」では、作るモノは違いますから、2倍のスキ
ルが必要なように見えます。

しかし、「働き方」という意味では、おそらく牛丼の松屋ととんかつ
の松乃家では、非常に似ていると思われます。


というのは……

「松屋」「松乃家」の両方とも「手軽軸」の店だ(と考えられる)

からです。


確かに、「作るモノ」という意味で言えば、牛丼ととんかつでは違い
ます(みそ汁は恐らく共通するでしょうが)。

しかし、

「速く、手際よく、効率的に提供する、という基本的な考え方」

については、両店ともほぼ同じでしょう。

すると……

・調理
・接客
・清掃

などについて、両店で基本的な部分は共通すると考えられます。


差別化戦略が同じであるがゆえに、「作るモノ」は違ったとしても、
従業員にとってはおそらくそれほどの「違和感」「抵抗感」は無いと
考えられます。

極端な話、「牛丼とかつ丼では、米にのせるものが違うだけであとは
みんな同じ」くらいの感覚ではないでしょうか??

だから、松屋は牛丼店の近くにとんかつ店を出店しようとしているの
だと推測されます。


これが逆に、

・高級とんかつ店
・早い、安い松乃家

では、同じとんかつ店でも、調理、接客、などの働き方が全く違いま
す。同じとんかつでも、基本的な戦略が異なるからです。


「売り物」「売り方」は差別化戦略が変われば変わります。加えて
「人材」という意味でも「差別化戦略による違い」があるわけです。



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◆差別化戦略によって、「理想の人材像」は異なる
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●差別化戦略によって「優秀な人材の定義」が違う

「優秀な人材」とは、「戦略を実行できる人材」ですよね?

となると、「優秀な人材」の定義は戦略によって異なる、ということ
になります。


基本的には、「優秀な人材の定義」は、以下のようになります。


○手軽軸:(多少雑でも)手際が良く、機械的に数をこなせる
○商品軸:(多少偏屈でも)突き詰める、独創的
○密着軸:(多少遅くても)お客様1人1人に丁寧に対応する


例えば、手軽軸では「自分で考えない」タイプが「優秀」です。マニ
ュアル通りに、正確に、早くこなせる人が優秀となります。

密着軸では、その全く逆です。密着軸は「個別ニーズ」に応えるため
にその場その場で「自分で考える」必要があります。


差別化軸が同じであれば、「作るモノ」が多少違っても、「優秀な人
材」の定義が共通しますので、店が変わったりしても、それほど違和
感はないはずです。

しかし、差別化軸が変わると、「優秀な人材」の定義が変わるために
違和感を感じるはずです。



●「万能な人材」は存在しない

これは、「あらゆる会社において万能な人材は存在しない」という、
当たり前と言えば当たり前の結論を導きます。


例えば、私のような人材(悪く言えば我が強い、良く言えば独立心旺
盛)は、大きな組織では「扱いづらい」です。しかし、独立してやっ
ていくには、そのくらいでないとやっていけない、ということになり
ます。

差別化戦略の違いによって「強み」が「弱み」に、そして「弱み」が
「強み」になるのです。



差別化軸で言えば、ある軸で「優秀」な人材(○)は、他の軸では、
「ダメ」(×)という評価を受けます。


○手軽軸で優秀な「手際の良い人材」
×商品軸では「独創性がなく、機械的な発想しかできない」
×密着軸では「心がこもっていない」


○商品軸で優秀な「独創的な人材」
×手軽軸では「勝手に動いて効率を落とす」
×密着軸では「顧客の意見を無視して独善的」


○密着軸で優秀な「個別ニーズに応える人材」
×手軽軸では「手際が悪く、効率を落とす」
×商品軸では「人の言うことばかり聞いて独創性が無い」


となります。あくまでも「大きく分ければ」ですよ。


これらのことは「当たり前」ではあります。しかし、新卒採用では、
内定者は同じ人に集中する傾向がある(内定をとれる人はたくさん取
れ、取れない人は全然取れない)ということをよく耳にします。

ここから、「同じ人材に内定が集中する」ということは、採用する側
が「自社の差別化戦略」をあまり意識していないのではないか、とい
う仮説が導かれます(検証していませんが)。差別化戦略が違うので
あれば「優秀な人材」の定義は会社によって違うはずなのですが……


例えば「コミュニケーション能力が高い人材」が今はもてはやされる
ようです。密着軸では良くても、商品軸だとそれは「八方美人」であ
り「人の意見を聴きすぎる」弱みになる可能性があります。


注意しておきたいのは、「うちの会社の軸は○○だから、こうでなけ
ればならならい」というような「神学論争」にならないようにしない
ということです。

あくまでも差別化軸は「最初のスタート」にしかすぎません。



●「差別化戦略」と「人材」「働き方」

従業員側(雇われる側)から見ると「転職する」ときには、「差別化
戦略の違い」を考え、同じ差別化軸の会社に行った方が、転職したあ
とにやりやすいということになります。

もしくは、今の会社・今の働き方に違和感を感じている場合は、「自
分が合っている差別化軸は何なのか?」を考え直した方が良いかもし
れません。


会社側(雇う側)から見ると、「同じ差別化戦略」をとっている会社
で活躍していた人材を採用する、というのは1つの採用基準になる、
ということになります。


よく言われるのは、ディズニーランドとスターバックスは、人材を巡
って競合する、ということです。業種業態は全く違うにも関わらず、
です。

それが本当かどうかはわかりませんが、納得できる話です。というの
も、おそらくは両者とも密着軸であり、顧客に対する接し方、という
ようなことが非常に似ているからです。



●「自社にとっての優秀な人材」を定義しよう!

「優秀な人材」の定義は差別化戦略によって異なります。

そして、当然差別化戦略は、会社によって異なります(同じだったら
「差別化」できません)。

となると、「優秀な人材」の定義は、会社によって違う、ということ
になります。


「自社にとっての理想的な顧客像」を定義する必要があるのと同様に
「自社にとっての理想的な人材像」を定義する必要があります。


そう言うと、

「そんなことはない、色々な人材がいた方がいいんだ」

と言われそうですが、本当にそうでしょうか?

「同じ差別化軸を満たした中での多様性」ならわかりますが、自社の
差別化戦略を実行する際に「抵抗」「邪魔」となるような人材が「優
秀な人材」とは、あまり思えません。

「強い会社」は、従業員が同じ考えを共有・共鳴していることが多い
ように思います(検証できていませんが)。


「自社にとっての理想的な人材像」が定義しづらい、という場合は、
そもそもの「差別化戦略」「理想的な顧客像」が明確になっていない
ということも考えられます。


「優秀な人材」の定義は差別化戦略によって異なる、というのは、チ
ャンスでもあります。

差別化戦略が異なる他社で「不遇」な扱いを受けている人材が、自社
では活躍できるかもしれないからです。


また、働く側にとっても、ある会社でうまくいかなかったとしても、
差別化軸が違う他の会社ではうまくいく可能性もある、ということに
なります。

私自身の経験でも、私は「自分勝手に動く」ときに力を発揮するタイ
プですので、そういう環境に自分がいたときには、やはり成果をあげ
られました。逆に、「堅い」組織にいるときには、和を乱す、邪魔な
人材となっていたように思います。



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◆差別化戦略によって、「理想の経営者像」は異なる
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●JCペニーを再建できなかったアップルの幹部

最近、こんなニュースが流れました。まずはお読みいただけますでし
ょうか?

−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−

◇「米大手百貨店のJCペニーはロン・ジョンソン最高経営責任者
 (CEO)が引責辞任し、前CEOのマイロン・ウルマン氏が暫定
 CEOに就いたと発表した。ジョンソン氏はアップル元幹部。直営
 店事業で実績を上げた手腕を買われてJCペニー再建を任された
 が、業績の悪化に歯止めがかからず取締役会が更迭した」


◇「ジョンソン氏は11年11月にウルマン氏の後任としてJCペニ
 ーのCEOに就任。同社再建の柱として商品の値引き販売をやめた
 が低価格志向の顧客が離れた。店のレイアウトを大幅に変えて若者
 を呼び込もうという試みも奏功せず、財務内容は経営破綻が取り沙
 汰されるほど急激に悪化した」


◇「この間、マーケティング、商品調達、デジタル事業などの担当役
 員が相次いで離職した」


2013/04/12 日経MJ P.7



◇「その言葉の通りにジョンソン氏が打ち出したのが、JCペニーを
 追い詰めた安売り戦線から手を引くことだった。値引きセールから
 撤退し、店舗の改装に資金を投じて上質感を演出した。他の米小売
 店との比較でいえば安売りのウォルマート・ストアーズと高級百貨
 店ブルーミングデールズの中間に位置した既存の顧客層を、高級百
 貨店側に引き寄せようとした」


◇「モデルはアップル店だった。世界中どこでもしゃれた店構えで、
 専門知識の豊富な店員を配置。値引きしない商法を徹底しアップル
 のブランド力向上に一役買った。ジョンソン氏はこのノウハウを百
 貨店に移植する改革に乗り出したが顧客には不評だった」


2013/04/10 日本経済新聞 夕刊 P.3

−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−


ロン・ジョンソン氏はあのアップルの直営店事業成功の立役者とのこ
と。

しかしそのロン・ジョンソン氏をもってしても、JCペニーは立て直
せなかったどころか、相当悪化させてしまい、「更迭」となったわけ
です。


アップルではうまくいったのに、JCペニーではうまくいかなった理
由は何でしょうか?


業態としては同じ「小売店」ということで、共通点は多かったと思い
ますが……?



●差別化軸によって、「理想の経営者像」は異なる

これは、端的に言えば、「万能な従業員」がいないのと同様に「万能
な経営者もいない」ということを表している事例かと思います。

さらに言えば、アップルは「商品軸」の会社です。JCペニーは、ど
ちらかというと「手軽軸」に近い(百貨店としては、ですよ)会社の
ように見えます。

つまり、アップルとJCペニーでは、差別化軸が違うのです。これが
失敗の大きな原因ではないか、と私は考えています。

「商品軸で成功した手法」を「手軽軸」の会社にそのまま持ち込んだ
ら、それは、うまくいくどころか、逆効果になるのは当然です。


(恐らくは)商品軸であるアップルの幹部が、同じく(恐らくは)商
品軸である「高級百貨店ブルーミングデールズ」のCEOになったの
であれば、ここまでの惨状にはならなかったのではないか、と私は推
測します。


ですので、投資ファンドや取締役会が「CEO」を選ぶ、という場合
は「どの差別化軸に強いCEOなのか」ということを考えることを強
くお勧めします。


ロン・ジョンソン氏の打ち手が

○「顧客には不評だった」
○「低価格志向の顧客が離れた」
○「担当役員が相次いで離職」
○「財務内容は経営破綻が取り沙汰されるほど急激に悪化」

と、なったのは、差別化軸の違いで説明できるのです。


JCペニーについていたのは、低価格志向の手軽軸的な顧客であり、
役員も、手軽軸に今まで慣れていたのでしょう。

手軽軸と商品軸では、差別化戦略があまりに違うがゆえに、顧客も役
員もついていけなくなったのでしょう。


従業員同様、「理想の経営者像」も、差別化軸によって異なる、とい
うことです。


後知恵にはなってしまいますが、JCペニーは、むしろ「トヨタ」な
どの手軽軸的な色彩が強い会社から「効率化のプロ」のような人材を
雇って、「効率化を強化」した方が良かったのかもしれません。



●「万能な経営手法」は存在しない。経営手法の本を鵜呑みにしない

この事例は、「万能な経営手法は存在しない」ということを表しても
います。

「そんなの当たり前だろ」と言われそうですが……

世の中に出ている「経営者が書いた本」、例えば「○○が成功した経
営術」のような本は、「自分がうまくいったやり方」を紹介している
ものが多いです。

これは「オレはこうしたらうまくいった。だからアナタもそうすれば
うまくいく」と言うことですから、その背後には「万能な経営手法が
存在する」ことを前提としています。

しかし、アップルでうまくいったことが、他社では逆効果、というこ
とは普通にあるわけです。

それは、差別化戦略の違いを考えていないからです。

別に「経営者が書いた本」を否定しているわけではなく、「差別化戦
略が違う手法」を導入してはいけない、ということです。

「オレはこうやったらうまくいった」という経営者の本は、一旦、
BASiCSで「普遍化」してから参考にするようにしましょう。


例えば、超小規模で商品軸の私の会社が「トヨタ式超効率経営」のよ
うな経営手法を取り入れてはいけないわけです。当然ですが、差別化
戦略が全く異なるからです。私の会社でむしろ近いのは業種業態は違
いますが、「世界で一番小さいネジを作る○○社の独創的経営術」の
ような手法でしょう。逆に言えば、そのような会社にとって、私の会
社の手法は参考になるかもしれません



●「差別化戦略」が同じ、異業種の手法を取り入れよう

まずは「自社の差別化戦略」を考え、それを似たような手法で成功し
た他社の手法を取り入れる、というのがお勧めです。

その際、業種・業態はあまり気にしなくて良い、と個人的には考えて
います。業種・業態の違いよりも、「差別化戦略」の方が与える影響
は大きい、と私は考えています。


むしろ違う業種・業態の方が良いと思います。

違う業種・業態で、自社と同じ戦略で先行・成功している会社があっ
たら、それはぜひ取り入れましょう。それは自分の業種においては、
「革新的」となるはずです。


では、どうやって「差別化戦略」が同じかどうかを考えれば良いのか
と言えば……

もちろん戦略BASiCSですよ。

戦略BASiCSは、戦略を普遍化し、その本質をえぐり出していく
手法です。

BASiCSが自社と似ている他社の成功事例は、業種・業態に関わ
らず、ぜひ参考にしましょう!



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◆今日のまとめ
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●優秀な人材像・経営者像は、差別化戦略によって異なる。自社にと
 っての優秀な人材像をきちんと定義しよう!


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ご購読ありがとうございました! ご活躍をお祈りしております。


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▼今日の日記▲

今週は今日から長期出張。これから出発です。

出張自体は慣れているので別に良いというか、ある意味で気分転換に
もなります。コーヒー関連がネックになりますが、それも工夫次第で
何とかなります。


問題は、パソコンの環境なんですよね……

いつもは、愛機のレッツノートを24インチのモニタに外部出力して
使っています。24インチタテ置きですが、パソコンのモニタとして
はかなり大型です。1年くらい前に導入したのですが、超快適♪

ただ、これに慣れてしまうと、ノートパソコンのモニタだとちょっと
辛いんですよね……

別に前はそんなことはなかったのですが、快適な環境に慣れてしまう
と戻れない、という……

モニタの物理的な大きさよりも、今のモニタって、横長ですよね? 
例えば売れたま!を書くときなどは、「タテ」に長い方が便利なんで
すよね。


いっそ「携帯用モニタ」なるものを買おうかとも思いましたが……

モニタが横に長いなら、パソコンもタテに置けばいい! という逆転
(横転?)の発想で、今回から、ちょっと違う工夫をしてみたいと思
います。



○1000号突破! 勝手にカウントアップ!

*今号で(多分)累計1,023号!


●売れたま!1000号を超えてその23:「過程」と「結果」

「こんな長いメルマガ1000号発行している物好きな人が、どんな
ことを考えているのか興味がある」(という言い方ではありませんで
したが)という方がいらしたので、このコーナー、続きます。

以下、あくまでも私の個人的な意見であって、これが正しいとか、み
んなこうあるべきだ、などというつもりは全くありません。将来的に
は、言ってることが全く変わる可能性もあります。あくまで現時点で
の、あるメルマガ発行人の独り言です。


何かを「考える」際に、自分で気をつけるようにしていることの1つ
が「過程」と「結果」の違いです。

「過程」と「結果」はその通りの意味で、当たり前と言えば当たり前
のことです。

が、結構混同されています。


例えば……

「売上」は「結果」、売れるようにするための投資・努力が「過程」
「合格」は「結果」、合格するための投資・努力が「過程」
「勝利」は「結果」、勝利するための投資・努力が「過程」

ですね。

生徒に、「いいから合格しろ」という塾講師は、多分世の中的には
「無能」と評されるでしょう。

そうではなく、その「生徒が合格するための過程を最適化する」こと
が、塾講師の仕事ですよね。


選手に、「いいから勝ってこい」という指示を出すプロ野球の監督は
多分マスコミに相当叩かれるでしょう。


では、「いいから売上を上げろ」という経営者や営業マネージャーは
どうでしょうか?? これは「いいから合格しろ」「いいから勝って
こい」というのと全く同じです。


「売上」は結果ですから、コントロールできません。「営業部が売上
を上げるための過程を最適化する」ことが経営者や営業部長の仕事で
す。

例えば、「売れる商品」を作るために人員やお金を投資すること、な
どですね。

基本的には「結果」はコントロールできません。「売上」「合格」
「勝利」には、競合・顧客、さらには「運」も絡み、自分の努力だけ
ではいかんともしがたいものがあります。

しかし「過程」すなわち「自分の努力」はコントロールできます。


だから、「売上を上げろ」という指示は意味が無いどころか、有害だ
ったりするわけです。

「売上」という「結果」ではなく、「売れるようにするための投資・
努力」という「過程」をコントロールすべきなのです。

「過程の責任」を負うのは「従業員」ですが、「結果の責任」を追う
のはむしろ「経営者」だと私は思います。


「ブランディング」などの言葉も、その意味で危うい言葉です。

「ブランド」とは「お客様のアタマに想起される全てのこと」ですか
ら、あくまでも「結果」です。「お客様のアタマ」はコントロールで
きないからです。お客様のアタマに電流でも流せるのであれば別です
が……


にも関わらず、「結果」をコントロールしようとする「ブランディン
グ論」を結構目にします。

コントロールすべきは、「売り物」「売り方」「売り場」「売り値」
という4Pであり、それを実現する戦略です。

ブランドはその「結果」として産まれるものですから、別に、やるべ
きことをやっていれば「ブランディング」はできるはずなのです。そ
の意味では「ブランディング」という言葉を使う必要もないと私は考
えています。BASiCSと4Pをきちんと実行していれば、その
「結果」として、望んだ「ブランド」が構築されるはずです。


「今、「結果」の話をしているのか、「過程」の話をしているのか」

というのは、自分に投げかける、「適切な質問」の1つだ、と私は考
えています。



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●紹介した会社の各商標は各会社の登録商標です。紹介した会社・商
 品等は、例であり、戦略や商品の良し悪しの評価ではありません。
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◆次号予告:自分と違う顧客の欲しい服がわかる百貨店バイヤー
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●洋服は好みがありますが、好みが違う顧客が欲しがる服もわかる、
 という百貨店のバイヤー。その訓練方法は……??


▼飲み会に、数部印刷して行こう。グチ大会より、前向きの話を!

▼彼氏・彼女との、知的な話題づくりに!

▼ご無沙汰していたあの人との会話のきっかけに、転送しよう!

▼お客様訪問の際のおみやげに、プリントアウトして渡そう!


売れたま!があなたのお仕事に少しでも役立ちますように……

〓〓次号の売れたま!でお会いできるのを楽しみにしています!〓〓
◎売れたマーケティング バカ売れトレーニング:売れたま
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