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2013年5月31日金曜日

売れたま!戦略編Vol.276 2013/05/30 サムライのまち:BASiCSの一貫性と具体性 後編

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 ■_サムライのまち:BASiCSの一貫性と具体性 後編_■■
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◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今日のポイント ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

●「一貫性」「具体性」のあるBASiCSを「グルグル回し」て考
 え、括って広げよう


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◆前号の復習:サムライのまち
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●千葉県佐倉市は「サムライのまち」


まずは、前号の復習から。千葉県佐倉市が「サムライのまち」として
外国人観光客に人気とのこと。


−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−

◇「首都圏でもっとも武家屋敷が多く残る千葉県佐倉市。佐倉市産業
 振興課の西野剛史さん(37)は「サムライのまち」として市を打
 ち出し、外国人観光客を集めている。



◇たとえば武家屋敷群に続くひよどり坂。「昼でも真っ暗で不気味だ
 った」(西野さん)という竹林を3年をかけて整備した。光が差し
 込むように竹を剪定(せんてい)。切った竹は鉄砲垣や四つ目垣に
 加工し、道の両脇に置いた。あえて竹の長さをそろえず武骨な侍の
 イメージを演出する。


◇「変化は如実に表れた」と西野さん。欧米を中心に個人客が「サム
 ライ」目当てに訪れるようになった。「空港に置いたパンフレット
 などを見てやってくる人が多い」。武家屋敷周辺の看板や説明書き
 はほとんどが英語併記。ドラマや旅番組の撮影も急増している。


2013/05/20 日経MJ P.4

−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−


これを、戦略BASiCSで分析すると、以下のようになります。


B:戦場・競合  首都圏の日本らしい観光地
  ↓ ↑
A:独自資源   首都圏でもっとも武家屋敷が多く残る
  ↓ ↑
S:強み     武家屋敷で「サムライ」気分が味わえる
  ↓ ↑
C:顧客     「サムライ」に興味がある欧米個人客
  ↓ ↑
Sm:メッセージ 「サムライ」気分が味わえる!


「一貫性」と「具体性」を兼ね備えた戦略と言えそうです。



●BASiCSの5要素は「一意に決まる」「クロスワードパズル」

BASiCSの5要素が問いかけるのは、以下の5つの質問です。

○戦場・競合:「顧客」にとっての自社商品の代替選択肢は?

○独自資源:「強み」を「競合」がマネできない理由は?

○強み:「お客様」が「競合」ではなく自社を選ぶ理由は?

○顧客:「強み」を重視してくれる人は、具体的に誰?

○メッセージ:「強み」を「顧客」に刺さるように伝える方法は?


この5つの質問は、論理的には成立しない質問です。というのは、1
つ1つの質問に「単独」では答えられないからです。

・「強み」を決めるためには、「競合」「顧客」の定義が必要
・「競合」を決めるためには、「顧客」の定義が必要
・「顧客」を決めるためには、「強み」の定義が必要

「堂々巡り」になっていることがわかると思います。

これは、BASiCSの各要素が他の要素に対して「依存」している
「相互依存」の関係にあるからです。

この「相互依存」の関係が、BASiCSの「一貫性」です。

だから、ある要素について考えるためには、他の要素を「同時に」考
える必要があります。

この各要素の「相互依存関係」を突き詰めて行くのが、BASiCS
「的」思考法の神髄であり、強みです。



理系的な表現ですと、このBASiCSの各要素の「相互依存」関係
は、「一意に決まる」(Unique、ユニーク)という表現になります。

「一意に決まる」とは「1つが決まれば他の要素もそれに応じて1つ
に決まる」、ということです。

クロスワードパズルも、ある1つが決まると、他の要素が連鎖的に決
まっていきますよね。

これがBASiCSの「一貫性」ということになります。



ここまでが前号の復習で、今号では、この考え方をさらに突き詰めて
考えていきましょう。



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◆強い戦略は美しい:グルグル回して、相互関係をチェックしよう!
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●戦略を「練る」とは、相互関係をチェックする「グルグル回し」

BASiCSの各要素は、相互依存の関係、すなわち

「あちらが変わればこちらが変わる、こちらが変わればあちらが変わ
 る」

という「動的」な関係です。

・顧客によって競合が変わる
・競合によって強みが変わる
・強みによって顧客が変わる

わけですから「絶対の強み」のようなものはなく、全ては「相対的」
ということになります。

戦略を「練る」というのは、この「動的な関係」を何十回もグルグル
回して検証する、とういうことです。


誇張ではなく、

「何十回」

です。経験上、30回くらいグルグル回すと、均衡点に近づいて来ま
す。ムリの無い、素直に流れるBASiCSになるんです。

BASiCSを数回考えただけでは、B、A、S、C、Smの要素を
「埋めただけ」の、「空欄補充」にすぎません。


その「空欄補充」で戦略を「考えたつもり」「やったつもり」になっ
てしまっては、「ダメ」とは言いませんが(やらないよりも、やった
方が遙かに良いですから)、もったいないのです。


「空欄補充」は、「始まり」にすぎないんです。

BASiCSの5要素をそれぞれ書いた上で、その5つの要素の間に
ある「関係性」を考えていくことが、戦略を「練る」ということなの
です。


「強い戦略は、美しい」のです。「美しい」とは、一貫性と具体性を
兼ね備え、自然に無理なく流れる、ということです。



●「具体的な解」を「仮に代入してみる」

5要素の全ての要素が他の要素に依存するわけですから、どれか1つ
でも決めなければ何も決まらない、ということになります。

では、どうすれば良いのか? ということになりますね。

何か1つの要素を「仮に」入れてみる、のです。どれか1つを決めれ
ば他の全てはそれで決まりますので、何かを「仮に代入してみる」と
他の要素が「自動的に」決まります。

例えば、「C:顧客」を「仮に」決めると、

・その顧客にとっての「他の代替選択肢」である「競合」が決まり
・競合が決まるので、競合でなく自社を選ぶ理由(強み)が決まり
・その強みを競合がマネできない独自資源が決まり
・その顧客に強みが刺さるように伝えるメッセージが決まる

と、全てが連鎖的に自動的に「一意に決まる」はずです。


「仮に代入」してみて、顧客から競合を考え、対競合の強みを考えて
みたら、その「強み」と最初に代入した「顧客」が合わない、という
ことであれば、「仮に代入」した顧客を諦めて、新たな顧客を考
える、ということになります。


となると、どうせ後からグルグル回して全ての要素を変えていくわけ
ですから、最初に代入するものは「仮のもの」で良いわけです。


「仮に代入する解」は「具体的」であることが重要です。


「仮に代入」してみてもグルグル回らない、という場合は、「具体性
がない」ということを疑いましょう。


例えば、「C:顧客」を「20代女性」としても、それではあまりに
粗すぎるので、一意に決まりません。


例えば、「20代女性」と言っても……

・20歳、都心でバイトと遊びを満喫する女子大生
・21歳、就職活動中の女子大生
・22歳、子供2人の地方都市在住の専業主婦
・23歳、職場で新人の有職女性
・27歳、DINKSのリッチな女性
・28歳、夫婦共働きで子供が小さい、子育てに忙しい有職女性
・29歳、子供が小学生で時間のある専業主婦

では、あまりにニーズが違い、「粗すぎる」つまり「具体性がない」
ために、一意に決まらないのです。


「C:顧客」における「具体性」とは、ある1人のお客様を想定する
ということです。

本当に、「あの会社で働く、23歳の、山田花子さん」まで具体化し
ます。

さらに、同じ1人の「山田花子」さんでも、TPOによってニーズは
変わります。

山田花子さんが食べるものでも、

・平日の朝8時
・平日の夜9時
・休日の昼2時

に食べるものはそれぞれ違うでしょう。

その場合は、TPOまで具体化します。

「山田花子さんが、平日の朝8時に食べるもの」

まで具体化すれば、ほぼ「一意に決まる」のではないでしょうか?

それでも決まらない、体調、例えば「昨日の夜、お酒を飲んでいるか
どうかで変わる」という場合は、それも特定するわけです。

それでも決まらない、例えば「気分によって変わる」という場合は、
「気分」も特定します。

逆に言えば「他の要素が一意に決まるようになる」まで「具体化」す
るわけです。それがBASiCSの「具体性」です。


ですから、「競合」の定義は、

「顧客にとっての自社以外の代替選択肢」

ですが、

「ある顧客の、あるTPOにおける、ある気分のときの、選択肢の集
 合」

くらいまで具体化した方が本当は良い、ということになります

すると、

「市場が狭くなりすぎるのでは?」

というお決まりの質問が来そうですが、それは「ニーズで括って広げ
る」ことで解決します。


また、「たくさんのBASiCSができるではないか」という疑問が
湧くかもしれませんが、それはその通りです。だから、共通項を「括
る」という、「分ける」のではなく「括るセグメンテーション」が重
要になるわけです。



●「線」を引いて考える

ある1つの要素を決めれば、他の要素も自動的に決まっていくわけで
すが、それが最初のうちはなかなかできません。

私は、紙の上に物理的に「線を引く」ことをお勧めします。一貫性が
ある部分を「線」でつなげていくわけです。


 B:戦場・競合  首都圏の日本らしい観光地

 A:独自資源   首都圏でもっとも武家屋敷が多く残る

 S:強み     武家屋敷で「サムライ」気分が味わえる

 C:顧客     「サムライ」に興味がある欧米個人客

 Sm:メッセージ 「サムライ」気分が味わえる!


この場合は、例えばS:強み、C:顧客の「サムライ」という部分に
「線」がひけますね。C:顧客とSm:メッセージについても同様で
す。

この「線」が引けない要素は、「一貫性がない」ということになりま
すから、一貫性の有無が視覚的にわかるわけです


このような「アナログ的な作業」がアタマに与える影響は、かなり大
きなものだと私は考えています。


ちなみに、Excelの「循環参照」の表現もこのような感じで表現
されます。

 ●
 ↑
 ↓
 ●


まさにこのような「線」を引いてチェックしていくわけです。

線が引けない場合は、「一貫性」の問題があるということを示唆して
います。


例えば、「独自資源」と「強み」の間に線がひけない、という場合は
「強み」が「独自資源」に支えられていないか、「独自資源」が「強
み」として活用されていないか、のどちらかの問題が起きていること
を示唆します。

「独自資源」が浮いている(=「強み」に転化されていない)場合は
「独自資源」から発想して「その独自資源からどんな強みが生み出さ
れるか」と考えます。

「強み」が浮いている(=「独自資源」に支えられていない)場合は
その「強み」が競合にマネできない理由(=「独自資源」)は無いか
と考えていきます。

このように「S:強み」から「A:独自資源」へ、「A:独自資源」
から「S:強み」へ、と「相互の関係性」を考えることで、戦略を
「練っていく」わけです。


それが視覚的にわかる「線を引く」作業は大事なんですよね。



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◆一貫性・具体性があれば、「シャープな刺さる矢」が放てる
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●鋭く尖った「Sm:メッセージ」は打ち手に落ち、「刺さる」

佐倉市の例のように、「S:強み」が「サムライ気分が味わえる」と
まで具体化されていれば、それは「打ち手」に落ちてきます。


「サムライ気分を味わう」ために必要だったことが、記事中の

「竹林を3年をかけて整備」
「あえて竹の長さをそろえず武骨な侍のイメージを演出」

などだったわけですね。


「サムライのまち」という「絞られたシャープなメッセージ」を出す
と、それはお客様に「刺さる」のです。

「変化は如実に表れた」とのことですが、

○空港にパンフレットを置くと、外国人観光客が来る。その方々のた
 めに、「武家屋敷周辺の看板や説明書きはほとんどが英語併記」と
 する。
○その結果、「ドラマや旅番組の撮影も急増」する

とのこと。

「S:強み」と「Sm:メッセージ」の一貫性・具体性が両立してい
るからこそ、このような成果が出るわけです。



●具体性を高めて「絞る」ほどに、一貫性が取りやすくなる

さらに、「具体性」を高めるほどに、「一貫性」が取りやすくなりま
す。

「サムライに興味がある欧米個人客」

という「具体的な」顧客ターゲット像が描ければ、

・来るのは空港経由 → 空港にパンフを置こう!
・話すのは英語 → 看板は英語併記にしよう!

と、自然に思いつきますよね。天才マーケターでなくとも、です。

極端に言えば、「お客様を1人」に絞れば、必ず一貫性が取れます。
そのお客様の中では、その購買行動は一貫性を持っているからです。



●具体性を高めるほどに、「打ち手」が考えやすくなる

さらに、色々な打ち手が考えられます。

「サムライ気分」をより味わっていただくためには、

○羽織、刀・脇差し(もちろん実際には切れないもの)、ぞうり、の
 貸し出しサービス
○サムライが食べたものを現代風にアレンジした食事
○ゴムの刀でチャンバラゴッコ
○本物の刀でわら人形を切り落とす(本当にできるかどうかはさてお
 いて)

などが容易に考えつきますよね?

「S:強み」「C:顧客」を具体化するほど、そのための「打ち手」
が考えやすくなるのです。


古民家を改築して、「武家屋敷風の宿泊施設」を作る、という手もあ
りそうです。

BASiCSに「具体性」があれば、このようなアイディアはいくら
でも思いつくものです。そして、その全てが「サムライ気分」という
絞られた一点に収斂し、お客様に「刺さる」のです。


しかし、「歴史のまち」くらいに曖昧な強みで止めてしまい、「高校
生の修学旅行もとろう」「やっぱり若い女性も欲しい!」という、
「アレもコレも」という誘惑に負けると、このようなシャープで一貫
性のある打ち手が取れなくなります。

「アレもコレも」は、断ち切るべき「悪魔の誘惑」です。

「アレもコレも」ではなく、「サムライのまち」と絞ったのが佐倉市
の英断と言えます。



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◆「括って広げる」ために、まずは「具体化」
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●お客様を1人に具体化したうえで、「括って広げる」3ステップ

お客様を絞ろう、具体化しよう、というと「市場が小さくなる」とい
うご意見をいただきますが、そのようなときにこそ「括って広げる」
ことが有効になります。

「括って広げる3ステップ」は、以下です。


○括って広げる3ステップ

 ステップ1:顧客像の具体化
 ステップ2:ニーズの普遍化
 ステップ3:ニーズで人を括る

具体化してから、普遍化して広げる、という順番がポイントです。

具体化するからこそ、ニーズがわかり、そのニーズで括れるわけです
から、その意味でも、まずは具体化が先です。


C:顧客 「サムライ」に興味がある欧米個人客

から、まあ普通に広げるとすれば、

「サムライ」に興味がある首都圏在住の日本人

ですよね(あまり「普遍化」はしていませんが)。


「欧米個人客」なら「サムライ」だけで十分な「S:強み」になりそ
うですが、はたして「首都圏在住の日本人」が他の場所(=競合)で
はなく、佐倉市に来る理由(=強み)を作れるか、ということになり
ます。

この上の文↑が持つ意味は極めて重要です。

「C:顧客」を広げると、「B:戦場・競合」「S:強み」が変わる
ということです。

「C:顧客」を変えた場合、他の部分が「動的に」変わります。これ
がSWOT分析などにはない「BASiCS的思考法」の特徴です。


ただ、「サムライ」に興味がある首都圏在住の日本人、ではやはりま
だ粗すぎ、具体性がありません。ここからさらに具体化していく必要
があります。



●歴史物語の発掘

観光振興や6次産業化で私がお勧めしているのが「歴史物語の発掘」
です。

「歴史」は地域に固有のものですから、他地域にはマネできない「独
自資源」(ソフト資源のSHOPのP:理念・文化・歴史)となりま
す。

もちろん、この場合は「武家」「武士」に関わる歴史物語を発掘して
いき、それに絡めた「強み」を作っていくわけです。


歴史物語は、どの地域にも必ずあります。人の一生でも数々の物語が
あるわけですから、歴史をさかのぼれば、色々な「感動的な物語」が
あるはずです。

・一致団結して危機を救った物語
・純愛・悲恋物語

などは「感動的な物語」の定番ですね。ハリウッド映画でもそうです
よね。

そのような歴史物語を発掘し、それに関連した

・売り物:お土産、食べ物
・売り方:イベント、PR

を展開していくわけです。


佐倉市の武士・武家の歴史から、「武家物語」を紡いでいくことはで
きそうです。

例えば、Wikiで佐倉市の戦国時代の歴史をざっと見ただけでも、

・佐倉千葉氏と安房の里見氏との対抗
・佐倉千葉氏の滅亡

くらいは出てきます。このあたりに歴史物語を発掘する余地はいくら
でもあるでしょう。

その「物語のヒーロー・ヒロインだった人物が住んでいた武家屋敷」
のような位置づけで「武家屋敷」をPRすれば、それは佐倉市までわ
ざわざ「来る理由」(=強み)となるかもしれません。


さて……どんな「物語」を発掘すれば良いでしょうか?

それが、「具体的」な「C:顧客」次第です。ここで、

・独身の若い女性向けに「縁結び」の物語
・40代ビジネスパーソン向けに「立身出世」の物語
・年配層向けに「芯のある生き方」の物語
・カップル向けに「困難を乗り越えて添い遂げた夫婦」の物語

など、「どんな顧客」向けに、どんな「売り方」をしたいかで、発掘
すべき「物語」も変わってきます。

だからこそ、「サムライ」に興味がある首都圏在住の日本人、で止め
ずに、「具体化」する必要があるわけです。

こう考えてきますと、「人」よりも「好きな物語のタイプ」で「括っ
て広げる」手もありそうですね。


私としてはどこかに「絞る」ことをお勧めしますが、組織の事情など
でどうしてもできない、という場合は、個別の顧客像を具体化したう
えで、

「佐倉7人の武家物語」

などという形で複数の物語をまとめる、というのが次善の策ですね。



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◆一意専心:絞って絞ってナンバーワン
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●「一意」に決めて、「一意」専心

BASiCSの5要素は、あちらが決まればこちらが決まる、という
「一意に決まる」関係、ということは繰り返して説明させていただき
ました。


そして、BASiCSが「一意」に決まったら、まさに「一意専心」
して、そのBASiCSに特化して、集中的に資源を注いでいくこと
で、「その戦場におけるナンバーワン」になれるわけです。

それが「絞って絞ってナンバーワン」ということです。


極端なことを言えば、顧客の分だけ、そしてその顧客のTPOや気分
の分だけ、BASiCSは存在する、ということになります。

そして、

・どの顧客の
・どんなTPOの
・どんな気分のとき

に、自社を選んで欲しいか、を決めるわけです。

どれを選ぶかは「決め」つまり「選択」の問題ですので、良い悪いは
ありません。

「戦場」や「顧客」を選ぶ際の基準は、売れたま!でも何回か出てき
ている、

1)儲かるか
2)勝てるか
3)やりたいか

です。


どれを選ぶかに「絶対の正解はない」とは思いますが、BASiCS
の「一貫性」「具体性」がなければ、それは明確に「間違い」です。

机の上の間違いは、机の上で排除すべきです。ただでさえ、「やって
みないとわからない」ことだらけなのですから、机上での間違いは、
机上で排除しておきましょう。


佐倉市「サムライのまち」は、「サムライ」まで具体化されているが
ゆえに、全体に一貫性のとれたBASiCSになっています。

ちなみに、記事中の「佐倉市産業振興課の西野剛史」さんのプロフィ
ールには「大学では日本史を専攻した歴史好き。趣味は日本百名城ス
タンプラリーの完全制覇」(同記事)とあります。

「知識・経験・趣味」という「自分の独自資源」と、「佐倉市の独自
資源」との間にも、見事な「一貫性」がありますね。


さて、あらためてあなたのBASiCSの「一貫性」「具体性」を、
線を引きながら考えてみませんか??



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◆今日のまとめ
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●「一貫性」「具体性」のあるBASiCSを、線を引きながら「グ
 ルグル回し」て考え、括って広げよう。


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▼今日の日記▲

今日は、関西の某都市で顧客企業の宿泊施設に泊まり込みです。夕食
は各自で、ということになったので、私は1人でバイキングへ。ここ
に泊まっているときは結構行く店です。


仕事の時は朝食は摂りませんし、昼食も軽めにします。そうしないと
アタマが働かないんです。

夜はガッツリ食べたかったのでバイキングにしたわけです。

ドリンクバー込みで、1800円くらいでしたが、さて、これが高い
のか安いのか、モトが取れているのかいないのか……


「原価ベース」で考えると、バイキングで元を取るには、フードファ
イター並に食べなければまずムリです。


通常の「小売価格ベース」で考えると、軽く3人前くらいは食べてい
るので、普通にモトが取れています。というか、パスタだけで、
1800円分(2〜3人前)は食べているはずです。私の横で親子4
人連れの家族が来ていましたが、その4人が食べた総量より、私1人
の方が食べてました(そのことの良し悪しはおいといて……今日は、
我ながらおなか減ってたみたいです)。

他の指標は……「カロリーベース」ですかね……通常の定食やパスタ
などですと、800円前後で1000kcalくらいでしょうか。今
日は、多分3000kcalくらいは食べたでしょうか(食べ過ぎ、
っていう自覚はもちろんありますよ……)。

と考えてくると、まあオトクだったのかな、とは思います。パスタも
チャーハンもカレーも麻婆豆腐もステーキも牛タンシチューもシュー
マイも春巻きもポテトも(中略)白玉ぜんざい生クリームもアイスク
リームも(中略)ケーキも好きなだけお代わりして1800円でした
から。

これでも、昔に比べれば、食べる量は大分減りました……



○1000号突破! 勝手にカウントアップ!

*今号で(多分)累計1,020号!


●売れたま!1000号を超えてその20:脳が知ってる必要な言葉


「こんな長いメルマガ1000号発行している物好きな人が、どんな
ことを考えているのか興味がある」(という言い方ではありませんで
したが)という方がいらしたので、このコーナー、続きます。

以下、あくまでも私の個人的な意見であって、これが正しいとか、み
んなこうあるべきだ、などというつもりは全くありません。将来的に
は、言ってることが全く変わる可能性もあります。あくまで現時点で
の、あるメルマガ発行人の独り言です。



今回は「脳が知っている、自分が必要としている言葉」です。

前に読んだことのある本を読んでいても、「自分に刺さる言葉」が変
わることって、ありませんか??

不思議なことに、人間の脳は、「自分が必要としている言葉」に敏感
に反応するみたいなんですよね。そのときの自分の仕事の状態・精神
状態などで、自分に「刺さる言葉」を脳が自動的に検知するようなの
です。

あと、自分のレベルが上がると、「今まで気づかなかったその言葉の
意味がわかる」ということもあります。

私の本の熱心な読者さんがおっしゃるのが「必要なことは全て本に書
いてあるんですよね。ただ、それに自分が気づけるかどうかです」と
いうようなことです。


例えば、「新人OL、つぶれかけの会社をまかされる」の解説文は削
りに削ったので、厳選された言葉遣いになっています。

が、それだけに、一文一文の持つ意味は非常に深いのです。

「あなたは何を売っているのか?」
「価値は使い方に現れる」
「顧客ターゲットと強みの一貫性」

など、一見見逃しそうなさりげない一文に、色々な意味が込められて
います。

これらの言葉の意味が、「そのときの自分の状況」に応じて、変わっ
ていくわけです。

多くの場合、それは「進歩」なんですよね。進歩するほどに、これら
の言葉が「自分にとって意味すること」が深くなっていきます。


自分の脳は、自分が必要としている言葉を知っています。

そして、「良書」とは、自分の状態に応じて、色々な解釈を提供して
くれる本のことだと私は考えています。


実際にどうなっているかは私ではなく読者さんが決めることですが、
私はそんな本を目指して書いています。



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