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2013年5月9日木曜日

売れたま!戦略編Vol.270 2013/05/09 キッコーマンの豆乳が人気:「強み」と「独自資源」

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 ■■_キッコーマンの豆乳が人気:「強み」と「独自資源」_■■
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◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今日のポイント ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

●「S:強み」と「A:独自資源」を分けて考えることで、競合にマ
 ネできない強みを作ろう!


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◆キッコーマン飲料の豆乳、大人気!
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●キッコーマン飲料が、豆乳飲料トップ5を独占!

スーパーの豆乳売り場に行くと、キッコーマン飲料(ブランドは「紀
文」)の製品がズラリと並んでいます。


−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−

◇「果汁などを加えて飲みやすくした豆乳飲料は、女性だけでなく男
 性や子どもにも支持を広げている。豆乳飲料市場の売れ筋上位10
 商品のうち、8商品がキッコーマン飲料。市場をけん引してきた同
 社の商品開発力が際立つ」


◇「キッコーマンは04年に紀文食品グループとの資本・業務提携で
 国内の豆乳事業に参入した。現在は製造をキッコーマンソイフー
 ズ、販売をキッコーマン飲料が手掛けている」


◇「豆乳市場で5割を超えるシェアをもち、豆乳飲料でも圧倒的な強
 さを見せつけるキッコーマン飲料。支えているのは商品力だ。季節
 によって味を変え、定番商品も時代に合わせて配合を見直し、現在
 は22種類を展開する。ジュース感覚、デザート感覚で飲めるフレ
 ーバーを次々と投入して新しい顧客を開拓している」


◇「日経POS(販売時点情報管理)データで3月18日から4月
 14日までの販売金額を集計し、上位10商品のランキングを作成
 した」

                           シェア
1位 紀文 豆乳飲料 麦芽コーヒー  200ml  6.5%
2位 紀文 豆乳飲料 紅茶      200ml  6.5%
3位 紀文 豆乳飲料 バナナー    200ml  6.3%
4位 紀文 豆乳飲料 紅茶     1000ml  5.6%
5位 紀文 豆乳飲料 麦芽コーヒー 1000ml  4.9%
(筆者が同記事チャートより抜粋)


◇「多様なフレーバーを展開できるようになった背景には、豆乳の臭
 気量を徹底的に抑える技術がある。豆乳は1980年代にも一時的
 にブームとなり、多くのメーカーが参入した。だが、臭気対策が不
 十分だったこともあり、「豆乳はまずい」という印象を消費者に与
 えたという」


◇「キッコーマン飲料は大豆臭を抑える製法を追求し、改良を重ね
 た。青臭さは大豆に含まれる油脂の酸化が原因。独自技術で酸化酵
 素の働きを抑えている。大豆はその日に使用する分のみ脱皮などの
 処理を施す。加工時にもなるべく熱を加えないようにするなどし
 て、90日の賞味期限まで臭気が変化しなくなった。臭いを抑えた
 ことで様々なフレーバーが可能になったわけだ」


2013/04/26 日経MJ P.2

−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−

私は、毎朝カプチーノをエスプレッソマシンを使って、自分で作って
飲んでいます。そのときに使うのも紀文(キッコーマン飲料)の調整
豆乳です。ですので、冷蔵庫には必ず紀文の豆乳がいくつか入ってい
ます。

「豆乳飲料」というのは、豆乳そのものではなく、豆乳にコーヒーや
バナナの味を加えたりしたもの、ということのようですね。

ブランドは「紀文」をそのまま残していますが、キッコーマン飲料が
販売元になっています。

しかし、トップ5独占、この5商品だけでシェア3割近く、というの
はすごいですよね……キッコーマン飲料の独壇場、ですね。



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◆復習:戦略BASiCS
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●戦略BASiCS 戦略の5つのチェックポイント

売れたま!のカンバンフレームワーク、戦略BASiCS。一応復習
しておきましょう。

経営戦略・マーケティング戦略で考えるべきポイントは、以下の5つ
です。

Battlefield:戦場・競合
Asset:独自資源
Strength:強み
i
Customer:顧客
Selling message:メッセージ

戦略BASiCSは、この5つのチェックポイントでマーケティング
戦略を考えるく、経営・マーケティング戦略の統合フレームワーク。

詳細は、「経営戦略立案シナリオ」(かんき出版刊)で!
http://www.sandt.co.jp/scenario.htm



●復習:「A:独自資源」と「S:強み」の関係

BASiCSにおけるAsset「独自資源」と、Strength
「強み」の関係を再確認しておきましょう。

それぞれの定義は、以下のようになります。


○「S:強み」=お客様が競合ではなく自社を選ぶ理由

○「A:独自資源」=強みを競合がマネできない理由


この、「強み」を2つの違う階層(レイヤー)で捉えていることは、
戦略BASiCSのフレームワークとしての大きな特徴です。

SWOT分析や3Cなどは、これを「強み」として分けることはして
いません。人材、製品特徴、などの階層が違うものを一緒くたにして
しまっています。それですと、自社の「強み」の定義をきちんとでき
ませんので、「強み」を強化する、ということがやりにくくなってし
まいます。


「強み」は「お客様が競合ではなく自社を選ぶ理由」ですから、

・4P(売り物・売り方・売り場・売り値)レベルのこと
・短期的に作れる
・現場層が主として担当

するものです。


対して「独自資源」は上記のことを「競合がマネできない理由」です
から、

・ハード資源:技術・立地・設備
・ソフト資源:知識・経験、人材・組織、外部との関係、理念、など
・長期的に育成・蓄積する
・経営層が主として担当

するものです。

例えば「技術」という「独自資源」があることで「壊れにくい製品」
という「強み」が産まれるという関係です。

「技術」と「製品」では、明らかに概念の階層が違いますよね。

これをごっちゃにしてしまうと、

・我が社の強みは「団結力」だ!
・我が社の強みは「アフターサービス」だ!

というように、「強み」という言葉が広すぎる意味を持ち、戦略が明
確にならなくなってしまいます。

「強み」と「独自資源」と分けることで、戦略が精緻化・明確化され
るわけで、これが戦略BASiCSの「強み」の1つです。



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◆キッコーマンの豆乳飲料の「独自資源」と「強み」
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●「お客様が選ぶ理由」としての「強み」

今回の、キッコーマン飲料は、「独自資源」と「強み」の関係を理解
するにあたり、典型的な例かと思います。

「強み」は、「お客様が競合ではなく自社を選ぶ理由」です。

「お客様が、他社の豆乳飲料ではなく、キッコーマン飲料の豆乳を選
ぶ理由」が「強み」です。

その「強み」は何かというと……


「支えているのは商品力だ。季節によって味を変え、定番商品も時代
 に合わせて配合を見直し、現在は22種類を展開」

していることですね。

色々なフレーバーを出しており、それぞれが「おいしい」から売れて
いるのでしょう。


では、なぜ競合他社はこのようなことをしないのでしょうか??

「多様なフレーバー展開」「おいしさ」がこの市場における成功要因
なのであれば、それをマネすれば、キッコーマン飲料に追いつけます
よね??


では、なぜマネできないのでしょうか??



●「競合が強みをマネできない理由」としての「独自資源」

その「マネできない理由」が「独自資源」です。

「独自資源」は、「競合が自社の強みをマネできない理由」です。

豆乳は、結構好き嫌いのある商品のようで、豆乳の「マメ臭さ」のよ
うなものを嫌う方は結構いらっしゃるようです。


キッコーマン飲料には、「大豆臭を抑える製法」という「独自資源」
があります。

これは「技術」という「ハード資源」と、「ノウハウ」という「ソフ
ト資源」の組み合わせ、ということかと思います。

この「大豆臭を抑える製法」という「独自資源」を、他社がマネでき
ないわけです。

「独自資源」は「独自」な資源ですから、当然競合他社がマネできな
いものです(マネできるのであれば、「独自」な資源にはなりません
よね)。



●「臭みのないおいしさ」で止めなかったキッコーマン飲料

自社の「強み」を、「おいしい豆乳」でとめずに

「臭みがないからフレーバー展開できる」

というところまで展開したのが、キッコーマン飲料(当時は紀文だっ
たでしょうか)のすごいところですね。


強い豆乳臭があるところにコーヒーやバナナを加えたとしても、おそ
らくはそれほどおいしくならないのでしょう。

牛乳っぽさというか、そういう味になったからこそ、コーヒー、紅茶
やバナナのフレーバーが活きてくるわけですよね。

だからこそ、この「豆乳飲料」という「戦場」でキッコーマン飲料は
ダントツなのでしょう。



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◆マネされない「強み」を作る「独自資源」
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●「独自資源」に基づく「強み」はマネされない

「大豆臭が抑えられる」から、「おいしい豆乳」が作れ、「フレーバ
ー展開」が可能になる、という関係です。


○強み:豆乳臭が抑えられたおいしい豆乳+フレーバー展開

○独自資源:豆乳臭を抑える独自の技術・ノウハウ


と、「強み」が「独自資源」に基づいたものであり、「独自資源」に
支えられた「強み」はマネできないわけです。

マネできないのは「味」というよりも、その「味」を支える「技術」
であり、「ノウハウ」なんですよね。


これは「当たり前」と思われるかもしれませんが、人口に膾炙してい
るフレームワークである「3C」「SWOT」などは、このような分
類をせず、「強み」として一緒くたにしてしまっています。

すると、議論が錯綜してしまい、精緻な思考ができなくなってしまう
んです。

「強み」と「独自資源」と「分けて考える」ことで、戦略の論理的精
緻さ・頑健さが高まるのです。

逆に言えば、「強み」と「独自資源」と分けてない戦略フレームワー
クは、精緻さ・頑健さにおいて劣る、ということです。



●それはマネできないのか、というチェックをいれよう

「自社の強み」を考える際には、必ず「それはマネされないのか?」
というチェックを入れましょう。

そうしないと、短期的には、売れて利益も出るでしょうが、競合にマ
ネされてしまい、


例えば、「低価格勝負」をするのは構いませんが、それが他社にもマ
ネできるのであれば、それは価格競争を誘発してしまい、自殺行為と
なりかねません。



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◆「マネできない理由」を作ろう!
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●マネされない強みを作るのではなく、「マネできない理由」を作る

戦略のポイントの1つは

「マネできない強み」

を作ることです。すぐにマネされるようなものに依存することは、危
うい選択です。

しかし、「マネできない強みを作ろう」と言われても、考えにくい場
合もあるでしょう。

例えば

「マネできない味を作れ」

と言われると、できる場合もあるでしょうが、難しい場合もあります
よね。「市場にない味を作れ」であれば、やりようはあると思います
が、それでも、マネはできるかもしれません。飲料の味は、いわば何
らかの材料の組み合わせであり、完全に独自のものはそうはありませ
ん。


そのような場合は、

「マネできない理由を作れないか?」

と考えることで、考えやすくなる(こともある)のです。


「味」そのものではなく、「味」を作る「ノウハウ」「技術」「設
備」などは、マネできないものとなり得ます。

それが「ハード資源」「ソフト資源」という、「独自資源」なのです
ね。

「強み」と「独自資源」と分けて考えることで、「他社がマネできな
い強み」と考えやすくなるのです。



●分けて考えたうえで、統合する

これは1つの思考のテクニックなのですが、

「分けた上で統合する」

ことで、より考えやすくなると同時に、理論的にも強固になります。


例えば、「人間とはどんな生き物か」と考えると、なかなか考えにく
いですよね。

このような場合は、何らかの基準で「分けて」考えて見るのが1つの
手法です。

例えば……

「男性とはどんな生き物か? 女性とはどんな生き物か?」
「子供とはどんな生き物か? 若者は? 年配者は?」
「アジア人とはどんな生き物か? 西洋人は? 他は?」

などと「分けて考える」と、考えやすくなりますよね?

それで分けて考えた上で、「人間とはどんな生き物か?」とあらため
て「統合」していくわけです。


「独自資源」と「強み」も同じで、分けて考えることで、考えやすく
なるのです。



「強み」はもちろん対競合のことではありますが、「お客様が競合で
はなく自社を選ぶ理由」ですから、主語は顧客です。強みを決める主
体は「顧客」です。

対して、「独自資源」は「競合が強みをマネできない理由」ですから
主語は「競合」です。


「強み」についても、戦略の自社以外のプレーヤーである「顧客にと
って」「他社にとって」と、分けて考えることで、より精緻な(=成
功確率の高い)戦略が考えられるわけです。


ちなみに、戦略BASiCSという考え方自体も、同じです。

「経営戦略を考えよう!」

と言われても、なかなか考えにくいですよね。

BASiCSの5つの要素を1つ1つ考えよう、であれば、飛躍的に
考えやすくなるはずです。5つに分けたうえで、全体の一貫性・具体
性を考えて、「統合」していくわけです。



さて、あなたの商品・サービスの場合は……

・「強み」:お客様が競合ではなく自社を選ぶ理由
・「独自資源」:競合が「強み」をマネできない理由

はどうなっていますか?

あらためて、考えてみてください!!



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◆今日のまとめ
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●「強み」と「独自資源」を分けて考え、競合にマネされない強みを
 構築しよう!


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◆売れたま!を解除するには
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こちらには読者様のアドレスはわかりません。配信会社さんをご確認
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○melma!
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ご購読ありがとうございました! ご活躍をお祈りしております。


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▼今日の日記▲

今日はある会計士の先生とランチ。テーマは「マーケティングと会計
の融合」。

その方は、会計を起点に、マーケティングをやらないと、売上が上が
らない、という発想になったそうです。

私は、逆に「いかにマーケティングを数値化するか」という発想で、
「戦略指標」や「売上5原則」などを考えつきました。

会計とマーケティングは、「カネ」と「お客様」という意味で、経営
理論における超超基本的な2つの理論なのですが、その溝は非常に深
いんですよね。

それは多分世界的に見てもそうで、MBAでもマーケティングと戦略
の接点はあっても、マーケティングと会計の接点はあまりありません
でした。

この溝が少しでも埋まれば、面白いんですよね。

引き続き色々と考えてみます。



○1000号突破! 勝手にカウントアップ!

*今号で(多分)累計1,014号!


●売れたま!1000号を超えてその14:表現と内容の難易度

「こんな長いメルマガ1000号発行している物好きな人が、どんな
ことを考えているのか興味がある」(という言い方ではありませんで
したが)という方がいらしたので、このコーナー、続きます。

以下、あくまでも私の個人的な意見であって、これが正しいとか、み
んなこうあるべきだ、などというつもりは全くありません。将来的に
は、言ってることが全く変わる可能性もあります。あくまで現時点で
の、あるメルマガ発行人の独り言です。


私が心がけていることの1つが

○表現の難易度は極限まで下げる

○内容の難易度(さらには実戦性)は高度に保つ


ということです。これを平たく言えば(つまり表現の難易度を下げる
と)、

○実戦的な内容をわかりやすく

ということです。

これが、私が表現する上での、基本方針です。売れたま!、本、セミ
ナー、など全てに置いて、です。

「表現の難易度」=わかりやすさ



「内容の難易度」=理論レベル・実戦性

は、全く違うものです。「内容の難易度が高いものをわかりやすく」
表現することも、「内容の難易度が低いものをさも難しそうに」表現
することも、可能なんですね。

しかし、世の中的には「表現の難易度」と「内容の難易度」は混同さ
れています。


ここから先は非常に個人的な意見というか、価値観の問題ですので、
異論はあるかもしれません。価値観ですので「オレはそう思わない」
と言われれば「ああ、そうですか」としかいいようがありません。

私は、

・簡単な内容をわかりやすく表現するのは当たり前
・難しい内容を難しく表現するのはある意味やむを得ない
・簡単な内容を難しく表現するのはもったいぶっているし意地悪

そして……

・難しい内容をわかりやすく表現できることこそ「すごい」

と思っています。そして、売れたま!や私の本は、それを目指してい
ます。


学者や哲学者の表現は「簡単な内容を難しく表現している」ことが多
いように(私は)思います。よくよく聞いてみると、「ああ、そうい
うこと?」という、単純なことが、わかりにくく表現されているんで
すよね。

世の中に出ている本を上記の分類で分けてみると、結構面白いと思い
ますよ(さすがに大っぴらにはやりません)。


変な話、「コンサルタントとしてお金を取ろう」とすれば、

「簡単な内容を難しく表現」することがいいですね。というのも、そ
の方が「有り難み」が増すからです。

平たい、わかりやすい表現を使うと、「当たり前だろ」(本当はそう
ではないのですが)と思われてしまい、「有り難み」が無いんですよ
ね。

今日もやってきた、BASiCSの「独自資源」の定義は、

「強みを競合がマネできない理由」

です。これは、良くも悪くも「ふんふん、そりゃそーだ」と受けいれ
やすい表現ではないかと思います。

しかし、これをもったいぶって(内容の難易度を上げて)表現すると

「自社の競合優位を構成する、模倣困難な自社の固有リソース」

というような言い方になるでしょうか。こちらの方が「有り難み」は
ありますよね? なんとなく「経営理論を勉強している!」という感
じがします。

このような表現の方が「有り難がってもらえる」のです。いかにも、
難しそうなことを学んでいる「気分」になれますよね。

しかし、私はそのような表現はなるべく避けるようにしています。

このような表現ですと、同じことを言っているのですが、何を言って
いるのか、ピンと来ません。少なくとも、この表現を飲み込むのに、
数秒以上はかかります。

それより「強みを競合がマネできない理由」と言ったほうが、アタマ
にスッと入ってくるのです。


内容の難易度を変えずに、表現の難易度を上げ下げすることは、もち
ろんできます。難しそうに書くこともできます。その方が「学んでい
る気分」にはなれるでしょう。

しかし、「学んでいる気分」になるためにマーケティングや経営戦略
を勉強しているわけではなく、「成果を出す」ために勉強しているわ
けです(と私は思っています)。

「強みを競合がマネできない理由」という表現の方が、成果は出しや
すいと私は考えています。

長くなってきましたので、次号に続きます。



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◆次号予告:「店内で製麺しないこと」は強み? 弱み?
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●今、店内で製麺しているうどんチェーンが人気です。それに対して
 店内で製麺しないチェーンもあります。それは強み? 弱み?


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