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2013年4月5日金曜日

売れたま!特別編Vol.228 2013/04/04 セグメンテーション特集 29

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 ■売れたマーケティング、バカ売れトレーニング:売れたま!■ 
 〜MBAの中小企業診断士がそっと教えるパワフルレッスン〜
━━━━━━━━━━━━━━特別編Vol.228(累計1004) 2013/04/04
購読者:28,181 (まぐまぐ:16,321 メルマ!:943 めろんぱん:10,917)

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 ■■__年末年始特別号:セグメンテーション特集 29__■■
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◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今日のポイント ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

●セグメントに合わせて「売り場」を変えていこう!


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●●     佐 藤 義 典 の セ ミ ナ ー の ご 案 内


●「顧客の隠れたニーズを探り儲けに変える経営の仕組み」

日本経営合理化協会 主催

○日程:2013年4月16日(火)
○場所:東京・目黒雅叙園
○価格:5万4千円(税込)


密着軸戦略から、その実行を支えるための「顧客データベース」の考
え方へとつなげていきます。

BASiCS→密着軸→顧客データベース、という実戦的な流れで、
密着軸戦略を実際にどう進めるのか知りたい方にお勧めです。

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◆年末年始特別号!
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いよいよ4月!

桜が散っても終わる気配のない、年末年始特別号!

実戦的セグメンテーションを深く彫り込む、日本でも珍しい特集。

今回の特集は、「セグメンテーション」! マーケティングで恐らく
は一番難しいことの1つです。どう切り込むのか?


我らがヒロイン「売多真子」(うれた・まこ)、真子の親戚にしてメ
ンター「売多勝」(うれた・まさる)。2人は以下の本の登場人物。

○「新人OL、つぶれかけの会社をまかされる」 佐藤義典著
http://ow.ly/89pSR
真子が、勝の助力を得てイタリアンレストランの新企画に奮闘!

○「新人OL、社長になって会社を立て直す」 佐藤義典著
http://ow.ly/6s63d
上の本の続編。真子が社長として、戦略を駆使してライバルと戦う!


●あらすじ

大晦日の夜、売多真子と勝は、年末に売多家が集まる温泉宿に集合。
電車の中、そして除夜の鐘を聞きながら続く2人のレッスン。一夜明
けて、お正月を迎えて……


今号はシリーズ第29回目です。

最近お読み始めになられた方は、バックナンバーをどうぞ↓
http://archive.mag2.com/0000111700/20121228030000000.html

この第1回目の記事から「次の記事」をクリックしてお読みください



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◆まずは、前号の復習から!
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*本編の「今の時間」は、年が明けた1月2日の昼ごろです。

1月1日、真子と勝はほぼ1日中マーケティングレッスンに明け暮れ
た。翌1月2日は、朝の温泉を楽しみ、宿を後にして帰京。


電車の窓からの眺めは、雪景色。窓ガラスの下の方には氷塊がくっつ
きはじめている。

真子の膝の上のハンカチに置かれたお菓子をつまむ2人。勝は、ステ
ンレスボトルを開けて、一口含む。


「ふう……正月に雪見エスプレッソ……なんて優雅なんだ」
「きゃははは、お菓子食べながらカッコつけないでよー。ブランデー
 とかならカッコイイのにー」」
「つけてねーだろ、単なるオヤジって自覚はあるんだから。オマエも
 イタリアンレストランの社長ならブランデーじゃなくてだな……」
「あ、たしかにー。マルサラワインとか言えばよかった……って、何
 でそんなところにこだわるのよー」
「そういうところにどれだけ自分のビジネスを真剣に考えてるかが出
 るの! この雪景色に合うメニューは無いのか、とか考えろよ!」
「う、うぐ……そ、そりゃどーだけど……じゃ、じゃあ勝さんは何考
 えてたの?」
「アフォガートってあるだろ?」
「うん、アイスにエスプレッソとかかけたの」
「バニラアイスを雪山に見立ててさ、うまくカタチを作って、イタリ
 アンアルプスとかって名前で売れば……」
「わあ、おもしろーい!! って勝さんのビジネスと何の関係もない
 じゃん! てっきりBASiCSでも考えてるのかと……」
「……」
「あ、わかった! いっつも真子のことばっかり考えてるから、真子
 の仕事のことばっかり思いつくんだ……やっだー、嬉しいなー♪」
「背筋に悪寒が走るようなことを言うのはやめろ」
「図星かあ……いつも真子のことでアタマがい、っ、ぱ、い♪」
「とりあえず今、コイツ何とかならんのか、っていう思いでアタマが
 いっぱいだがな。とにかく再開だ」
「はーい」


真子:前号は、「セグメンテーションと売り物」っていうのを見てき
   ました!

勝 :どんな感じ??

真子:日本ハムの人気チルドハンバーグは、こんな感じに、顧客ニー
   ズごとに商品が作られている!!


         セグメント  ニーズ      商品特徴

とろける     若者層   ・濃厚な味    ・チーズの
4種チーズの         ・ボリューム感   濃厚な味
ハンバーグ


プレミアム    単身世帯  ・1人で     ・1食分と
ハンバーグ           食べきれる    付け合わせ
豊潤             ・高級感     ・高級感
デミグラスソース


ミルポア     40〜   ・しつこくなく  ・香味野菜
デミグラス    50代    食べやすい    の食べやすい
ハンバーグ                    ソース


直火焼で     小さな子供 ・子供の弁当   ・国産原料
おいしい     がいる母親 ・自分の食事を  ・母親の昼食
ハンバーグ           ラクにすませる  



勝 :そうだな。このセグメンテーションを見て、一言。

真子:「ニーズの違い」がよくあぶり出されてる!

勝 :例えば?

真子:例えば、単身者だと「1人分で、ハンバーグだけじゃなくて、
   付け合わせも欲しい!」とか。

勝 :そうだよな。

真子:うまく括れているセグメントなら、そのニーズにそのまんま応
   えていけばいい! つまり打ち手に落ちてくる!

勝 :そういうことだ。打ち手に落ちてこない戦略なんて無意味だか
   らな。

真子:え、じゃあ打ち手に落ちてこない戦略を作っちゃうことなんて
   あるの?

勝 :そりゃあるよ。戦略のフレームワークだって、打ち手に落ちて
   くるものの方がむしろ珍しいだろ。

真子:あ、そういえばそっか……

勝 :だからBASiCSを作ったんだけどさ。あと、セグメンテー
   ションの切り口も、ここでまとめておこうか。

真子:うん!



○セグメンテーションの「括って広げる3ステップ」

ステップ1:顧客像の具体化
ステップ2:ニーズの普遍化
ステップ3:ニーズで人を括る


○セグメンテーションで「括る」ための切り口

切り口1:使い方・利用場面
・価値は使い方に現れる。逆に使い方を見ればニーズがわかる!

切り口2:困りごと
・どんなことに困っているのか、困りごとが同じならニーズが同じ!

切り口3:体質
・肌質・髪質・アルコールへの耐性などでニーズが違う!

切り口4:所有資源
・お金・時間・エネルギー・車などの持ち物などでニーズが違う!

切り口5:こだわり・マニアレベル
・ビギナーとマニアでニーズが違う!

切り口6:購買履歴
・何を買ったかで、直接の購買行動がわかる!

切り口7:競合
・どの競合商品を買うかに、ニーズが現れる

切り口8:バイヤー・ユーザー
・「買う人」と「使う人」が違う場合は、それぞれにニーズが違う!

切り口9:ありたい姿
・「ありたい姿」の違いは、ベネフィットの違いそのものとなる

切り口10:属性
・BtoCなら性別・年齢など、BtoBなら業種・企業規模など



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◆セグメンテーションと「売り方」
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勝 :前号はセグメンテーションと「売り物」だったけど、ここから
   は、セグメンテーションと「売り方」な。

真子:「売り物」っていうのは商品・サービスを変える打ち手で、
   「売り方」は商品・サービスを変えない打ち手、だよね?

勝 :その通り。ナイスフォロー。「売り場」とかも含めた、広い意
   味での「売り方」な。

真子:さっきのチルドハンバーグはセグメントに合わせて「売り物」
   を変えてるよね。「売り方」は同じに見えるけど。

勝 :そういうこと。ここからは「売り物」を変えずに「メッセー
   ジ」を変える、っていうところが主になる。

真子:はーい。

勝 :まずは基本形がこれ。


−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−

◇「債務危機によるユーロ圏内の需要減少や新興国の攻勢で、ギリシ
 ャなど一部の国では外国人客数が落ち込む一方、英国、イタリア、
 フランスは今なお健闘を続ける。原動力は、強化すべき対象国やツ
 ールを明確に絞り込む新発想のマーケティングだ」


◇「「観光情報をテーラーメードでお届けする」。同庁(英国政府観
 光庁、筆者注)のキース・ビーチャム海外統括局長は、海外での観
 光促進キャンペーンの要諦をこう語る」


◇「同国の観光資源を「歴史遺産」「文化」「スポーツ」「買い物」
 「田園」「食」「音楽」の7テーマに分類。この中から売り込むべ
 きテーマを対象国ごとに選定し、現地でのPR活動に反映させる」


◇「どの国にどのテーマをあてはめるかは、観光客の動向を自前で調
 査したデータに加え、英ブリティッシュ・エアウェイズや米エクス
 ペディアなど観光活性化で連携する企業の意見も参考にする」


◇「例えば日本人は英国の「歴史遺産」や「田園」にあこがれを抱く
 傾向がある一方、ブラジル人は「買い物」や「文化」の鑑賞を好む
 傾向がある。ほかには中東が「買い物」、米国は「歴史遺産」とい
 った具合だ。現地での街頭看板や交通広告を含め、観光PRはこの
 選定テーマに沿って進める。


2012/07/27 日経MJ P.1

−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−


真子:えっと……イギリスって言う、「国のマーケティング」ってこ
   とだよね? イギリスの観光を売る、っていう……

勝 :そうそう。イギリスの観光資源そのもの、つまり「売り物」を
   変えてるわけじゃなくって……

真子:メッセージ、「魅せ方」を相手国によって変えてるんだ!

勝 :そうなんだよな。ちょっとまとめてみ。


真子が「うん!」と元気よくうなずき、ノートにまとめていく。

       日本人 ブラジル人  中東  米国

 歴史遺産   ●              ●
 文化         ●
 スポーツ 
 買い物        ●     ●
 田園     ●
 食
 音楽



勝 :あ、そうそう。ぱっと見てわかるからよな、これ。

真子:うん!

勝 :実はさ、このまとめ方がセグメンテーションそのもの、って言
   ってもいい。

真子:ほ、ホント!? やったあ!

勝 :実際には、○×みたいな、いわゆる「フラグ付け」でもいいけ
   ど……

真子:「フラグ」って?

勝 :そのまんま「旗」だよ。上の図の ● のところは、旗が立っ
   てる、ってこと。

真子:なるほどぉ。「印」が旗なんだね。

勝 :まずは、○×の前に、点数化していく。日本人は、歴史遺産は
   5点、田園が4点、とか。

真子:それで?

勝 :そうやって点数の傾向がわかるだろ? どこの国とどこの国の
   「点数の付き方」が似てる、とか。

真子:うん……あ! その「点数の付き方」で括ればいいんだ!

勝 :そう! それを「人」でやるわけ。AさんとBさんは、歴史遺
   産と文化が好きで、CさんとDさんはスポーツで……って。

真子:それなら、客観的に括れるね!

勝 :まさにそういうこと。明確な基準が作れるから、セグメンテー
   ションを「ルール化」できるんだよな。

真子:ねー、このやり方、ちゃんと教えてよー。その「ルール化」の
   やり方。どーやるの?

勝 :……

真子:えー、また望ちゃんなら、とかって言うのかと思ったら……?

勝 :……

真子:ど、どーしたの?

勝 :オレ今カンタンそうに言ったけど、コレすっげー大変でさ……

真子:……

勝 :……

真子:じゃ、じゃあ……望ちゃんに……

勝 :まあ、試行錯誤してみろ。大変だったら、さっきの図みたいな
   シンプルなフラグ立てでもいいよ。

真子:う、うん……そーだね。

勝 :本題に戻って、この英国政府観光庁のやり方が、セグメントに
   よって「売り方」を変えるわかりやすい手法。

真子:別に「国」でセグメンテーションしなくてもいーんだよね?

勝 :そうだな。例えば何がある?

真子:イギリスのスポーツって言えば、サッカーじゃん?

勝 :お、そうだな。プレミアリーグとかだよな。それで?

真子:だから、サッカーファン、ってセグメントもありかな、って。

勝 :悪くはないけど、もう一ひねりしろよ……。

真子:えー?

勝 :例えば、プレミアリーグの各国の外国人選手の顔を立てて、そ
   の国に売り込むとか、さ。旅行代理店の仕事かもしれないけど

真子:あ、なるほど。



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◆セグメンテーションと「売り場」:セグメント別の「接客」
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勝 :このセグメンテーションと「売り方」については、色々とある
   から1つ1つ見ていこう。まずは「売り場」から、な。

真子:はーい。

勝 :じゃあこれを……


勝がノートパソコンを軽快に操作するのを真子が感心しながら見る。


−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−

◇「同社(ドラッグイレブン、筆者注)は4月から、外国語での接客
 会話をまとめた用語集「指さしマップ」を全店に順次配布。英語や
 中国語、韓国語に対応し、商品の特徴や使用法を記載している。店
 員は同マップを見ながら会話するほか、来店客に指し示して使うこ
 ともできる。同店の津村紀一店長は「指さしマップの導入で外国人
 観光客の購入額が格段に増えた」と話す」


2012/11/01 日本経済新聞 地方経済面 九州 P.13

−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−


勝 :これはわかりやすいよな。

真子:うん。外国人には、その外国人の方の話す言葉で接客する!

勝 :「売り物」は全く変えてないよな。

真子:うん、「売り方」を変えるだけでも売上が「格段に増えた」り
   するんだね。

勝 :当たり前っちゃーそうだけど、その当たり前のことをちゃんと
   やるってことだな。

真子:うん!



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◆セグメンテーションと「売り場」:セグメント別の「陳列」
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勝 :「売り場」っていう意味では、「陳列」もセグメント別に変え
   ていく、っていう手があるな。


−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−

◇「首都圏の百貨店内などを中心に約50の鮮魚店を展開する東信水
 産(東京・杉並)は「調理時間」や食材の"ストーリー"など、新
 しい切り口に基づく売り場展開を始めた。鮮度や産地など魚自体の
 特徴を打ち出す従来の売り方では顧客のニーズに応えられないと判
 断」


◇「昨年12月から荻窪総本店の一角を使い、ブリやサーモンなどの
 商品を調理時間別に分けて並べるようにした。サーモンの場合だと
 「0〜5分」には刺し身やすし、電子レンジで温めるだけのソテ
 ー、「5〜10分」には簡単な調理で食べられるムニエル用の切り
 身商材、「15〜30分」にはムニエルにも刺し身にもできる大型
 の切り身といった具合だ。料理の上級者向けに魚1匹でも販売」


◇「従来、刺し身や切り身など商材ごとに魚を陳列し、産地や漁法、
 鮮度、旬などをアピールしていた。だが30〜40代の主婦層は魚
 料理になじみの薄い人が多い」


◇「売り場ではそれぞれの料理に適した包丁や調味料なども併せて販
 売し、実際に購入した顧客の声もポップを使って紹介する。陳列方
 法を変えた直後の12月の2週間で、ブリの売り上げは直前の2週
 間の2倍に伸びた」


2013/01/21 日経MJ P.14

−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−



真子:へー、「調理時間」で魚を並べるなんて、面白いよね。初めて
   見たかも。

勝 :そうだよな。面白い切り口だと思うわ。

真子:言われてみれば、なんで「魚の種類別に並べてるの?」って感
   じだよね。

勝 :そうそう。「漁法」とかは、わかる人にはいいけど、気にしな
   い人には、調理のしやすさとか、だよな。

真子:うん。

勝 :で、これは、どういう切り口でセグメンテーションしてる??

真子:まず……忙しさ、かな??

勝 :そうだな。時間のある、なし、っていうところだな。

真子:あ、「切り口4:所有資源」かあ。


○切り口4:所有資源
・お金・時間・エネルギー・車などの持ち物などでニーズが違う!


勝 :そうなるな。特に平日なんかは料理する時間はあまりない人が
   多いだろうからな。あとは?

真子:あとは……何かな?

勝 :だから、調理のしやすさとか、魚料理になじみがあるか、とか
   だろうが。

真子:あ、そっか。その「こだわり」だ。料理の腕とかだよね。


○切り口5:こだわり・マニアレベル
・ビギナーとマニアでニーズが違う!


勝 :そうだよな。調理時間が長い人は、多分「マニア」だよな。手
   間暇かけるわけだからさ。

真子:あ、そーだね。

勝 :「マニアレベル」で陳列するとしたらさ、さらにどんな陳列が
   考えられる?

真子:え? だから料理の難しさ、とかでしょ?

勝 :だから具体的にどうすんだ、っつってんの。

真子:んーと……ヒントは?

勝 :料理しない人は、極端な話、包丁持ってないぞ。単身者とか。

真子:あー確かにねー。じゃあ、「包丁不要コーナー」とか?

勝 :そうそう。調理方法によって「括る」わけ。電子レンジくらい
   はあるから……

真子:あーなるほどぉ。「切り口4:所有資源」だね。レンジででき
   る魚料理コーナーかあ。レシピとかつけて。

勝 :鯛茶漬けとかなら、鯛の刺身を買えば包丁使わないで料理でき
   そうじゃん?

真子:そうなの?

勝 :そんなに本格的にしなければ、だけどさ。

真子:確かに、「残ったら鯛茶漬けにしよう」とか思えれば、1人暮
   らしでも「ちょっと多いけど刺し身買うか」ってなるかも!

勝 :そういうこと。半分刺身で、半分茶漬けにするとかな。

真子:それ、帰りが遅いときでもいいよね。もたれなさそう。夜中に
   トンカツはちょっと重いよね。

勝 :夜遅いと、おなか減ってるし、かと言って揚げ物だともたれる
   よな。実体験に基づいた意見だな、あははは。

真子:それでも食べちゃうけど、きゃははは。

勝 :で、「帰りが遅いとき」っていう、その切り口は何だ? やっ
   と出てきたか、って感じなんだが。

真子:え? ああ! 「TPO」だ!! 


○切り口1:使い方・利用場面
・価値は使い方に現れる。逆に使い方を見ればニーズがわかる!


勝 :そうだよな。来店の時間帯によってセグメントが違うよな。ど
   う違うと思う?

真子:昼とか夕方に来る人は主婦で、深夜に来る人は働いてる人だ!

勝 :っていうことは?

真子:っていうことは、夜は、すぐ食べられるものを充実させた方が
   いい! 疲れてるだろうし、調理時間もないし。

勝 :そう!! あと店頭のPOPを、夕方と夜遅くで変える、とか
   だよな。夕方は主婦向けで夜遅くは働く人向け、とか。

真子:あ! 確かに、「夜でも、もたれないように鯛茶漬けに」って
   POPがあれば、買いたくなるかも!

勝 :時間帯によってPOP1枚変えるくらいなら忙しい売り場でも
   できるだろ。

真子:こういう「切り口」を色々組み合わせていくと、「売り場」で
   も色々と考えられるんだね!

勝 :だから、アイディアの「引き出し」としてもセグメンテーショ
   ンの「切り口」は使えるんだよな。

真子:うん。この「10の切り口」は、パソコンに貼っておこうっと


「オマエ何、夜、1人で部屋でスーパーのトンカツ食ってんの?」
「い、いーじゃん! べ、別に毎日じゃないもん」
「いや、別にいーけどさ。実際スーパーのトンカツ、うまいし」
「さ、寂しくなんかないもん。そんなことゆーなら、勝さん来てよ」
「オレは関係ねーだろ。そーじゃなくて、まかない飯とかないの?」
「んー、社長が毎日「まかない飯出せ」って厨房に行くのもね……」
「そりゃそうか」
「たまに持ってきてくれたりもするけど、ぜんっぜん足りないんだよ
 ねー、中途半端に食べてかえっておなかが減るよ、きゃははは」
「……」
「え? だ、だって、まかない飯、って1人分しかないんだよ?」
「そりゃそーだろ」
「ひ、1人分で足りるわけないじゃん!」
「でも厨房の男子がその1人分で足りてるんだろ?」
「だ、だって私は若いんだよ? そ、育ち盛りなんだよ!?」
「確かに、女性社長がまかない飯2人分出せって……あははは」
「勝さんに食べ過ぎって言われたくないよー。勝さんなら3人分食べ
 て、デザートも出せとかゆーって、絶対」
「そうかもな。まあトンカツもいいけど、体には気をつけろよ」
「やっだー、真子のこと心配なんだー。大丈夫、トンカツばっかじゃ
 なくて、唐揚げとかアジフライとかチキンカツも食べてるから♪」
「うわ、揚げ物ばっかりじゃねーかよ……」
「だって若いんだもーん♪」


次号に続きます!



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◆今日のまとめ
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●セグメントに合わせて「売り場」を変えていこう! 「売り場」を
 考えるときも、色々な切り口を結びつけていこう!


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誌上でお答えしますのでぜひどうぞ。

この売れたま!にご返信いただければ、私にメールが届きます。


**************************************************************
▼今日の日記▲

先日、大変嬉しいご報告をいただきました。

「香川県農業試験場研究報告第63号」に「戦略BASiCS利用に
よるカーネーション新商材の開発」という論文が掲載されました。

現在「ミニティアラ」という新品種が香川県発の品種として市場に出
てきていますが、その開発に当たって、戦略BASiCSが使われて
いた、ということです。既に国内の店舗で売られ、海外との契約も進
んでいるとか。

実際には、このプロジェクトは大分前から動いていたようです(品種
改良などには時間がかかりますからね)。


まず、そのような「地方の独自産品が全国へ、そして世界へ」という
こと自体が素晴らしいことですし、それにBASiCSが貢献できた
ことも嬉しいです。

「実行した人が一番偉いんだ」とよく売多勝さんも言ってますが、実
際にBASiCSを使ってこのような成果を出した方は、すごいです
よね。

私としては、なかなかBASiCSの成功事例は公にできないのです
が、論文に載った、ということはこうやって堂々と言える、というこ
とですので、とてもありがたいです。引用もできますしね。

恐らく、公的な論文検索DBのようなものに載るでしょうから、誰で
も読めるようになるはずです(私はもちろん既に拝読しています)。


TPPの議論もあり、農業マーケティングの必要性が認識されてきた
というのは私の肌感覚としても感じることです。そしてその成功例が
こうやって出てきたということ、そこに微力ながら貢献できたという
こと、大変嬉しいニュースでした。

このようなご報告をいただくと、本当にやっていて良かったな、と思
います。


ありがとうございました!



○1000号突破! 勝手にカウントアップ!

*今号で(多分)累計1,004号!



●売れたま!1000号を超えてその4:考える、ということ 3

「こんな長いメルマガ1000号発行している物好きな人が、どんな
ことを考えているのか興味がある」(という言い方ではありませんで
したが)という方がいらしたので、このコーナー、続きます。

以下、あくまでも私の個人的な意見であって、これが正しいとか、み
んなこうあるべきだ、などというつもりは全くありません。将来的に
は、言ってることが全く変わる可能性もあります。あくまで現時点で
の、あるメルマガ発行人の独り言です。



「考える」ということの続きです。

「考える」には、やっぱり「道具」が必要です。

紙とサインペン、という道具も重要ですが、物理的に向き合っている
時間が長いのはパソコンですので、そこにはやっぱり自分なりのこだ
わりというか、手になじんだ「道具」があります。

まず、パソコンで「書く」ときに絶対必要なのが、いわゆる「テキス
トエディタ」と呼ばれる道具です。DOSだとVZ、WinだとWZ
ですね。DOSというと遙か昔のようですが、私はDOS化させた、
名機「モバイルギア」で売れたま!を書いていたときもあったので
(さすがに今はやっていませんが)、割と最近までVZにお世話にな
っていました。そのWin版がWZです。

VZもWZも、「アウトライン(見出し)」関連の機能が強力なのが
とても重宝しています。


特に、本を書くときには10万字前後になるので、「何をどこで書い
たか」というような「見出し」を編集しながら書いていくことも少な
くありません。著者の論理レベルは「目次」に現れるので、どれくら
い「論理的思考力」があるかは著書の「目次」を見ればわかってしま
います(という風に見られている、という認識の上で、私も本を書い
ています)。

その「論理的思考力」を具体的な道具として支えてくれているのが、
WZエディタなんですよね。売れたま!もそれで書いています。

あともう1つは、ATOKです。すごく昔から(一太郎3とかの頃か
ら)使っているように思います。まだFEPって呼ばれていた頃で
すね。モバイルギアでも、ATOKを入れてました。もちろん今でも
最新バージョンを使っています。

私はタイプミスが結構多いので、よく間違えるものは、全部単語登録
してしまっています。例えば「きゅおごう」と打つと、競合、と変換
されるようにしています。

当然ですが、「べ」と打つと、BASiCS、と変換されるようにな
っています(笑)。以下同文で、「せ」と打つと戦略BASiCS、
戦場・競合、戦場・競合、とか、変換されます。「ど」と打つと、独
自資源、と変換されます。


打つ時間が短縮される、というのもそうなんですが、変換ミスで思考
が止められるのがイヤなんですよね……。


このような「道具」も、考える際の重要な「サポーター」として、大
変ありがたい存在です。



**************************************************************
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓<免責事項等>〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
●紹介した会社の各商標は各会社の登録商標です。紹介した会社・商
 品等は、例であり、戦略や商品の良し悪しの評価ではありません。
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