アフィリエイト活動に役立つ優良ツールとマニュアルです。詳細説明

2013年3月12日火曜日

売れたま!特別編Vol.221 2013/03/11 セグメンテーション特集 22

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ■売れたマーケティング、バカ売れトレーニング:売れたま!■ 
 〜MBAの中小企業診断士がそっと教えるパワフルレッスン〜
━━━━━━━━━━━━━━特別編Vol.221(累計0997) 2013/03/11
購読者:28,142 (まぐまぐ:16,360 メルマ!:943 めろんぱん:10,839)

 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
 ■■__年末年始特別号:セグメンテーション特集 22__■■
 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今日のポイント ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

●切り口7は「競合」。競合にニーズが現れるから、競合を把握しよ
 う!


┃売れたま!は、実戦マーケティング戦略の副教材です。売れたま!
┃単独でもお役に立てますし、本と併用されれば効果倍増!

┃図解 実戦マーケティング戦略 → http://tinyurl.com/a6ul5


●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
●●●●●●
●●●    佐 藤 義 典 の セ ミ ナ ー の ご 案 内 


●4月16日(火):密着軸セミナー

「顧客の隠れたニーズを探り儲けに変える経営の仕組み」

○日程:2013年4月16日(火) @東京・目黒雅叙園
○価格:5万4千円(税込) 

密着軸戦略から、その実行を支える「顧客データベース」まで!
セミナーの詳細・お申し込みはこちらからどうぞ↓
http://jmcasemi.jp/seminar/seminar.php?CONTENT_ID=659


●5月25〜26日(土日)戦略BASiCS 2日間集中セミナー

少人数限定、戦略BASiCSの使い方を実戦演習する2日間!

○2013年5月25日(土)〜26日(日) @東京・市ヶ谷
○価格:9万8千円(税込) (懇親会は別途実費)

セミナーの詳細・お申し込みはこちらからどうぞ↓
http://www.sandt.co.jp/seminar-sb.htm


●●●    それでは、売 れ た ま ! をお楽しみください!
●●●●●●
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆年末年始特別号!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

2月になっても終わる気配のない、年末年始特別号!

実戦的セグメンテーションに深く彫り込んだ、日本でも珍しい特集で
す(ひょっとして日本で初めてかも……)。


我らがヒロイン「売多真子」(うれた・まこ)と、真子の親戚にして
そのメンター「売多勝」(うれた・まさる)です。2人は以下の本の
登場人物です。まだお読みでない方はぜひ!


○「新人OL、つぶれかけの会社をまかされる」 佐藤義典著
http://ow.ly/89pSR

売多真子が、勝の助力を得てイタリアンレストランの新企画に奮闘!
マーケティングの最初の1冊としてオススメ。


○「新人OL、社長になって会社を立て直す」 佐藤義典著
http://ow.ly/6s63d

上の本の続編。真子が社長になり、ライバルと戦っていく! 戦略構
築から実行プロセスまで、社長の視点を物語で体感!


例によってこのシリーズはどのくらいの長さになるかは、この2人の
活躍次第ですので、現時点ではわかりません。


今回の特集は、「セグメンテーション」! マーケティングで恐らく
は一番難しいことの1つです。

そのセグメンテーションにどう切り込むのか?



●あらすじ

大晦日の夜、売多真子と勝は、年末に売多家が集まる温泉宿へと一緒
に向かった。電車の中で、そして除夜の鐘を聞きながら続いた2人の
レッスン。

一夜明けて、お正月を迎えて……


今号はシリーズ第22回目です。

最近お読み始めになられた方は、バックナンバーからどうぞ。第1回
目はコチラです↓

http://archive.mag2.com/0000111700/20121228030000000.html

ここから「次の記事」をクリックしてお読みください。



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆まずは、前号の復習から!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

*本編の「今の時間」は、年が明けた1月1日の夜です。


1月1日、昼は初詣の後に寄ったカフェ、そして宿の夕食で続くレッ
スン。温泉の後もロビーでレッスン再開。2人は隣同士に座って……


「ねー、のど乾いた! お風呂上がってから何も飲んでなーい!」
「水道の水飲めよ。この宿の水なんて全然キレイじゃねーか」
「もー……自販機でなんか買ってくるねー。勝さんは?」
「炭酸水……はないよな。なきゃミネラルウォーター」
「何よそれー、真子には水道の水飲めって言っといてー」
「じゃーいらねーよ」
「とにかく買ってくるねー」


真子がパタパタとスリッパを響かせて小走りで駆けていく。勝がノー
トパソコンを操作している間に真子がすぐに戻ってくると、勝が座る
ソファーの、勝の隣に座る。

「はい、ミネラルウォーター」

画面に集中する勝の頬に真子がいたずらっぽくボトルを当てる。

「うわ、冷て……オマエなあ……」
「いーじゃん、ちゃんとリクエストにお応えしたんですからー」
「はいはい、ありがと」

ボトルと缶を開けるプシュ、という音が2回響く。

「うわ、勝さんも一気飲みしちゃって……喉渇いてたんだ♪」
「そりゃそうだろ。真子のは……アルコールフリービールか」
「うん。勝さん、飲む?」
「あ、一口もらうか……うん、ホント最近のノンアルコールドリンク
 はおいしくなったよな」
「ねー。技術革新ってすごいねー」
「ノンアルコールの選択肢って今までホント少なかったからな。コー
 ラ、ジンジャーエール、ウーロン茶、炭酸水くらいか」
「そーだよねー。ノンアルコールカクテルとか、うちの店でも頑張っ
 て開発しないといけないなー」
「じゃあ始めるか」



真子:じゃあ復習だよねー。まずはこれから……


○セグメンテーションの「括って広げる3ステップ」

ステップ1:顧客像の具体化
ステップ2:ニーズの普遍化
ステップ3:ニーズで人を括る


○セグメンテーションで「括る」ための切り口

切り口1:使い方・利用場面
・価値は使い方に現れる。逆に使い方を見ればニーズがわかる!

切り口2:困りごと
・どんなことに困っているのか、困りごとが同じならニーズが同じ!

切り口3:体質
・肌質・髪質・アルコールへの耐性などでニーズが違う!

切り口4:所有資源
・お金・時間・エネルギー・車などの持ち物などでニーズが違う!

切り口5:こだわり・マニアレベル
・ビギナーとマニアでニーズが違う!

切り口6:購買履歴
・何を買ったかで、直接の購買行動がわかる!



真子:今は切り口6:購買履歴をやってて、前号では購買履歴に基づ
   くレコメンデーションを見てきましたぁ!

勝 :例えば?

真子:例えば、うな重を買う人の特性を調べて、それと似ている人で
   うな重を買ってない人に、うな重をお勧めする!


真子が勝にノートを見せる。


     うな重  年齢  よく買う商品  来店頻度

顧客1  購入    A     A     A

顧客2  未購入   B     B     B
顧客3  未購入   C     C     C
顧客4  未購入   A     A     A


真子:これなら、「顧客4」の方にうな重をレコメンド(お勧め)す
   れば、買っていただけそう。顧客1と似てるから!

勝 :そうだな……っていうか、これ、オレが書いたんだろうが。

真子:うん、とっても汚い字だね。

勝 :うるせーよ。

真子:それぞれのお客様のことを知ってるほど、的を射た「お勧め」
   ができるよね!

勝 :そうなるな。だから購買履歴と他の切り口との「組み合わせ」
   で見ていく必要がある。

真子:うん!



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆切り口7:「競合」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

勝 :じゃあ次の切り口。切り口7は、「競合」な。「競合」の定義
   は、覚えてるよな?

真子:もっちろん。「顧客にとっての、自分以外の選択肢の束」。

勝 :そうだな。その「選択肢の束」は何によって変わる?

真子:ニーズによって変わる!

勝 :そう。逆に言えば、ニーズは競合からわかる。

真子:えっと……競合はニーズによって変わるから……あ、逆から考
   えるんだ! 競合からニーズを推測する!

勝 :そういうこと。真子の会社のイタリアンレストラン、そーれ・
   しちりあーのだと、どうなる? そもそも競合とは?

真子:競合は、「◇◇◇にしようか、そーれ・しちりあーのにしよう
   か」っていう、◇◇◇に入る「選択肢の束」だよね?」

勝 :OK。それで、◇◇◇にはどんな競合が入るんだ?

真子:まずは、イタリアンとかフレンチとかの同業だと、カップル、
   って感じかな?

勝 :なんで?

真子:デートニーズだから。ゆっくりお食事。

勝 :なるほどな。あとは……居酒屋も競合になるか?

真子:うん。居酒屋が競合になるときは、会社のグループ客の場合と
   かかな。みんなで気楽に寛いで、ちょっと騒ぎたい。

勝 :競合によって顧客が変わるよな?

真子:ホントだねー。っていうか、競合が顧客によって変わるんでし
   ょ?

勝 :そう。それが顧客と競合の一貫性。それを逆から見る、ってい
   うこと。


勝が「例えばさ」と言いながら、真子にノートPCを見るよう促す。


−−−−−−−−−−−< 記事要約 >−−−−−−−−−−−−

◇名古屋発の喫茶店チェーン、コメダが同業やファミレスを攻める。
 三鷹市にあるコメダはファミレスさながら。三鷹駅から徒歩15分
 の住宅街立地で約250平米・122席の店内は吹き抜けの天井、
 駐車場は40台分。お茶の時間には主婦や高齢者で席が埋まる。
 「周りを気にせず、のんびり会話できるのがいい」(68歳女性)


◇大きめの天然木テーブルに、広い座席スペース。長時間座っても苦
 にならない。仕切りが隣席の視線を遮る半個室風の「長居仕様」。


◇88品のメニューも喫茶店というよりファミレスに近い「エビフラ
 イ」(890円)、「コメダグラタン」(690円)など。多くの
 品は2人以上で分けられるボリューム。「ハンバーガー」(380
 円)のパンの直径は約14センチでファストフード店の1・5倍。


◇地元客を重視、多くの店は幹線道路から離れた住宅街立地。休日の
 客の5〜6割は家族客、ファミレスと喫茶店双方の客層を取り込む

2011/12/05 日経MJ P.1

−−−−−−−−−−−< 記事要約 >−−−−−−−−−−−−


真子:えっと……喫茶店のコメダがファミレスを競合に置いてる、っ
   てことだよね?

勝 :そう。逆にファミレスに行く人はどんな人って書いてある?
   まず、どんなニーズがある?

真子:「長居したい人」!

勝 :そうそう。それがニーズだよな。都心でよく見る、「ちょっと
   一服してすぐ出て行く」のとは違うよな?

真子:うん。その場合だったら、競合はドトールとかマックだよね。

勝 :そうそう。競合が違うとニーズも違う。で、長居したい人は、
   どんな人だ?

真子:えっと……平日だと高齢者や主婦で、休日だと家族客。

勝 :そうなるよな。平日は、って書いてないけど、多分そういうこ
   とだよな。

真子:でも、高齢者、主婦、家族客、っていうと全然絞ってないよね

勝 :そう! でも「ファミレスに行く人」という切り口で見れば、
   平日には高齢者や主婦、休日の家族、というのはその通りだろ

真子:そっか、その人たちを「括っている」のが「ファミレスに行く
   方々」ってことだ。

勝 :そういうこと。それで、ファミレスではなくコメダを選んでい
   ただく理由、すなわち「強み」を色々と作って……

真子:それを「ファミレスに行く方々」が重視してくださってる、っ
   ってことだねー。

勝 :そういうこと。「ファミレスに行く方々」の「長居する」とか
   のニーズが明確になってるから、打ち手が打てる。



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆「競合」にニーズが現れる
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

勝 :オレ、広告代理店業務みたいのをやってたことがある。例えば
   DMの制作なんかをやってたんだよな。

真子:あ、コピーライターもできるんだもんね。

勝 :そうそう。で、クライアントにコンペに呼ばれて行くわけだ。
   何社かに企画を出させて、どこかに発注するコンペ。

真子:それで?

勝 :それで「ブリーフィング」を受けるわけ。

真子:あ、今回はこういう趣旨で……っていう?

勝 :そう、それ。それで企画を考えるんだけど、その場合当然顧客
   は見えてる。呼んでくれるクライアントが顧客。

真子:そりゃそうだよね。目の前にお客様がいらっしゃるんだから。

勝 :そう。でも、ニーズは見えていない。ブリーフィングに入って
   はいるけど、ホントのところはどうなの、と。

真子:へー、それで?

勝 :で、あるとき気づいたのが、「競合を確認するとニーズが見え
   るときもある」ってこと。

真子:どーゆーこと??

勝 :例えば広告制作とかDM制作のとき、印刷会社と比較されると
   きがある。そのときのニーズは……なんだと思う?

真子:さあ? 印刷技術?

勝 :いや、それならオレが印刷技術の高い会社に発注すればいいだ
   けだろ?

真子:そっか。でもそうなると、勝さんのマージンの分だけ見積もり
   が高額になるよね?

勝 :そういうこと。逆に言えば、うちのマージンをどれだけ削れる
   か、つまり「価格」を見たい、っていうこと。

真子:あ、なるほど! 価格を下げたいんだ!

勝 :そういうこと。同じように、デザイナーがコンペの相手、なん
   ていう場合は、クライアントは何を見たいんだと思う?

真子:あ、そのときは「デザイン」だよね?

勝 :そう。競合がデザイナーのときは、デザインを求めてるときな
   んだよな。

真子:なーるほどぉ。コンペの相手にニーズが現れてるね−。

勝 :それで、競合が広告代理店のときは、もうガチの企画勝負。総
   合力を試されているっていうか、求められている。

真子:へー、競合が誰か、によってニーズが推測できるんだ。

勝 :そういうこと。確実ではないけど、傾向はわかる。

真子:そういう競合って、クライアントから教えてもらえるの?

勝 :関係ができてれば、結構教えてもらえる。会社名までは教えて
   くれなくても、業種くらいは教えてもらえることが多かった。

真子:そうなんだぁ。

勝 :BtoBの場合だと、顧客は同じでも、ニーズが違う、ってい
   う場合が結構あるんだよな。予算のあるなしも含めて。

真子:予算なんかも、競合を聞けばわかるかもしれないよね?

勝 :そうだな。超大手広告代理店を使う会社は、やっぱり予算が大
   きい。小規模な制作会社を使う会社は、予算に制限がある。

真子:そっか、競合に「予算額」が現れるんだ。

勝 :だから競合が何になるか、もセグメンテーションの有力なカギ
   になる。ニーズがそこに現れるからな。

真子:なーるほどねー。えっと……こんな感じ?


真子がさらさらとノートにまとめていく。

   自社     競合    クライアントニーズ

 広告代理店   印刷会社   価格を抑えたい
 広告代理店   デザイナー  色々なデザインを見たい
 広告代理店   広告代理店  ガチの企画勝負


勝 :お、いーじゃん。

真子:へっへー。



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆「戦場」と「セグメント」は一致する
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

勝 :日本メーカーが海外進出するとき、欧米メーカーと、現地メー
   カーと、どっちと競合するか、なんていう話もよく耳にする。

真子:??

勝 :欧米メーカーと現地メーカーには、価格差があることが多い。
   一般論として欧米メーカーは高価格、現地メーカーは低価格。

真子:なるほど。ということは、欧米メーカーの顧客層は高所得層で
   現地メーカーの顧客層は、中・低所得層?

勝 :ざっくり言えばそうだな。お金の有無に加えて、払う意思の有
   無もだけど、さ。

真子:あ、そっか。とにかく、競合が欧米メーカーになるのか、現地
   メーカーになるのか、で顧客層が違うってことだよね?

勝 :そうそう。そうすると、どうなる?

真子:どうなるって?

勝 :だから「欧米メーカーの顧客層」を狙うと、競合は誰になる?

真子:そりゃ「欧米メーカー」でしょ?

勝 :そうだよな。つまり、「競合」を顧客セグメントの切り口に使
   うと、何がわかる?

真子:あ……そうか、「競合」が決まるんだ!! 

勝 :そういうこと。競合が決まれば顧客が決まり、顧客が決まれば
   競合が決まる。

真子:その一貫性を利用するんだねー。

勝 :そう。逆に、顧客を決めると戦場が決まるから、さっきの例だ
   と「高所得層」を狙えば……

真子:競合が決まる。あれ? ということは、セグメンテーションと
   「戦場」って同じ?

勝 :そう! うまく切れてるセグメンテーションは、戦場と一致す
   ることが多い。

真子:逆に、競合が見えなければ、そのセグメンテーションはうまく
   切れてないかもしれない??

勝 :必ずしもそうではないけど、そういうことが多い。だから、競
   合が見えるかどうかは、セグメンテーションのチェックになる

真子:なるほどねー。ということは、お客様に「競合」を聞いてみる
   必要はあるんだ……

勝 :意外にここは盲点になってる。自社の利用状況を顧客に確認す
   る会社は多いけど、競合まではやってないことが多い。

真子:ねー、競合がわかればそこから売上を持ってこれるかもしれな
   いんだから、勝ちやすい競合の顧客を狙った方がいいよね?

勝 :……すごい鋭いな。そういうことだ。顧客セグメントの優先順
   位をつける意味でも、競合を知るといいな。

真子:競合に対する「勝ちやすさ」だよね?

勝 :それもそうだし、その競合の大きさ、もだよな。競合が大きい
   と、市場規模が大きい、ってことだからな。

真子:あ……そうか!! 競合=戦場だから、それが市場規模になる
   んだ!

勝 :当たり前だ。セグメンテーションだって市場規模だろうが。

真子:ということは、戦場=競合=顧客セグメント、ってこと?

勝 :そうなることが多いな。「戦場と顧客はコインの裏表」みたい
   な関係。戦場は売り手、顧客は買い手。

真子:それで、売り手の裏側に買い手が、買い手の裏側に売り手がい
   るってことだ!

勝 :「戦場」と「顧客」は同じモノをどっちから見るか、の違い。
   同じ「取引」を買い手からみるか、売り手からみるか。

真子:そっかあ……だから顧客セグメントの切り口を「競合」にする
   と、その関係をチェックしやすくなるんだ。

勝 :BASiCSの一貫性を考える、という意味でも、顧客セグメ
   ンテーションの切り口に「競合」を使う意味がある。

真子:なるほどねー。



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆「競合」を知ると、自社の「顧客内シェア」がわかる
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

勝 :あと大事なのが、競合がわかれば、「自社の顧客内シェア」が
   わかる、ってこと。

真子:え?

勝 :だからさ、真子の会社の店、そーれ・しちりあーのの場合は、
   お客様の総外食費に占める真子の店の割がわかるだろ?

真子:なんで?

勝 :なんでって、総外食費、っていうのは、真子の店への出費と、
   競合に対する出費の合算だろ?

真子:うん……あ、その総外食費の中での、うちに対する出費が、う
   ちの店の「顧客内シェア」だ!

勝 :そうそう。どういう顧客の優先順位が高い?

真子:そりゃ、総外食費の多いお客様だよね?

勝 :まあそうだよな。それから?

真子:それから、って?

勝 :だから顧客内シェアの高低、という意味でだよ。

真子:あ、それか。顧客内シェアが高いと、優良顧客だよね?

勝 :そのお客様は維持しないとな。ただ、そこはシェアが高いだけ
   に、売上の伸びしろが少ないよな。

真子:そっか。伸びしろがあるのは顧客内シェアの低いお客様だ。

勝 :そういうこと。

真子:なーるほどねー。競合がわかると、いろんなことがわかるね。

勝 :だから、顧客と競合は常にセットで考える。BASiCSはも
   ともとそういう発想だから……

真子:セグメンテーションの切り口に「競合」を使うのはすっごく相
   性がいいんだ!

勝 :そういうこと。


「ふう……話すとノド渇くよな」

勝が、ペットボトルのミネラルウォーターを一気に飲み干す。

「あー、全部飲んじゃったー」
「?」
「それ真子も飲みたかったのにー。残しといてよー」
「そんなのもっと早く言えよ……じゃーどっかで水くんでくるか」
「どっかで、ってどこで?」
「んーと、風呂場に冷水機があったな。休憩がてらに行ってくるか」
「何それー。勝さん、妙な金銭感覚だよね」
「そうか?」
「だってパソコンとかには湯水のごとくお金使うじゃん」
「仕事に必要なんだから、しょうがないだろ」
「スキーにもすっごくお金使うよね?」
「唯一の趣味だからな」
「んー、勝さんのアタマはどっかネジが1本抜けてる……っていうか
 ネジじゃなくてボルトがはまってる……って感じ?」
「そりゃ褒め言葉な。人と同じことしてて差別化できるはずがない。
 大体、オマエに変わってるなんて言われたくねー。同類だ」
「きゃははは、まーそりゃそーか。そういう意味では、真子と勝さん
 は、同じせ、ぐ、め、ん、と、はーと♪」
「全然違うだろうが」
「同類だ、って勝さんが今言ったばっかじゃん」
「……まーいーや。それよりアイス食いてーな」
「あ、真子もそう思った。やっぱり同類だ。気が合うねー」
「そーゆーのは気が合うって言わねーだろ」
「アイスの自販機あったよ、お風呂の前に」
「お、そういえばそうだ。じゃー買って来いよ。ほら、お金」
「うん、ありがと。じゃー買ってくるねー」
「冷水機で水も汲んでこいよ。ほら、ペットボトル」
「きゃははは、わかったよー」


真子は勢い良く立ち上がると、駆けだして言った。勝はその後ろ姿を
何となく眺めると、再びノートパソコンに向かった。



次号に続きます!



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆今日のまとめ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●切り口7は「競合」。競合を知ると、顧客ニーズなど色々なことが
 わかるから、競合を把握しよう!


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆売れたま!を解除するには
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

売れたま!は、以下の3つの配信会社さんから配信されています。

こちらには読者様のアドレスはわかりません。配信会社さんをご確認
の上、以下から解除をご自身にてお手続き下さい


○まぐまぐ
http://www.mag2.com/m/0000111700.html

○melma!
http://www.melma.com/backnumber_92209/

○めろんぱん
http://www.melonpan.net/melonpa/mag-detail.php?mag_id=010361


ご購読ありがとうございました! ご活躍をお祈りしております。



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
◆ 「事例でわかる! 実戦マーケティング戦略ワークブック」 ◆
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

有料メルマガ発行中! BASiCSの本当の実戦演習! 実際の事
例をとりあげて、私がBASiCSを「添削」する、まさに読む「コ
ンサルティング」。BASiCSを「使う力」を身につけたい方はぜ
ひどうぞ。

お申し込み・詳細はこちらから↓

http://biz-spice.jp/public/detail/1004/1004/

●発行頻度 月1回 、420円/月

●誌上コンサルティングを応募中!

誌上で取り上げる事例を募集中です。BASiCSに関する質問にも
誌上でお答えしますのでぜひどうぞ。

この売れたま!にご返信いただければ、私にメールが届きます。


**************************************************************
▼今日の日記▲

前に日記でも、愛機Let's Noteの調子が悪いことは書いたように思い
ますが、ついに新調しました!

パソコンを変えたのはともかく、Windows8にして、使い勝手が一気
に変わりました。

Windows8って、7からすごい変わってるんですね。Win3.1の
時代から、ほとんど全てのOSを使っていますが(Win3.1は
OSではない、なんて突っ込むマニアももう少ないですね……)、イ
ンターフェースが一番大きく変わったのではないでしょうか?

パソコンが立ち上がって、どこをどう触っていいかわからず、私がフ
リーズしてしまいました(笑)。

良くも悪くもタッチスクリーン向けのOS、という感じでしょうか
(タッチスクリーンで使ってないのでよくわかっていませんが)。マ
ウスを使った操作だと、いろんなものがあちこちに出てきて、ちょっ
とびっくりします。

あと、8では動かないソフトもいくつかあり、ATOKなども新たに
8対応版に買い直しました。


一番痛いのが、スクロールバーの太さが変えられない(私が知る限り
ですが)こと。きちんとマウスでバーを狙わないと空振り?するので
気を遣うんですよね……やり方はきっとあるでしょうから、時間のあ
るときに探してみます。

マシン自体は、ノートパソコンとしては最高に近い性能のものですの
で(Corei7)きわめて快適。非常に気持ちいいです♪



○1000号間近! 勝手にカウントダウン

*今号で(多分)累計997号 1000号まであと3号!



●売れたま!1000号に向けてその11:リアルタイムアンケート

iPodコーナーはちょっとお休みして、記念すべき1000号に向けて
過去をつらつらと振り返ってみたいな、と思います。


売れたま!としては新しい試みだったのが、2010年11月15日号から始
まった連載「シルク・ドゥ・ソレイユを斬る!」です。

読者さんに、シルクについてのアンケートを行い、リアルタイムで分
析しながら進んでいきました。当時ご協力いただいた方、本当にあり
がとうございました。


どんな数字が出るかは当然わからないわけですから、ぶっつけ本番と
申しますか、ドキドキワクワクな進行でした。

そもそもアンケートにお答えいただける方もどれくらいいらっしゃる
かわからなかったのですが、364名の方にお答えいただき(ありが
とうございました)、結果としては実りのある試みとなったかと思い
ます。私としては「かなりの成功」という判断です。

このようなリアルタイム&インタラクティブな試みは、その後またや
ってみたいと思っていたのですが、なかなかできずに今に至っていま
す。

面白そうなトピックがあれば、読者さんに調査への回答をお願いして
売れたま!で分析していく、ということはやってみたいです。


このコーナー、1000号まで(勝手に)続きます。



**************************************************************
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓<免責事項等>〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
●紹介した会社の各商標は各会社の登録商標です。紹介した会社・商
 品等は、例であり、戦略や商品の良し悪しの評価ではありません。
●無断転載は禁じますが企画や会議のネタにぜひどうぞ。全文転送な
 ら構いませんので、部下・上司・同僚など周囲の方にもお勧めを!
●メルマガの内容の実行は、読者さんの責任でお願いします。
●自社の売上向上のために使うのは歓迎ですが、このメルマガの内容
 の販売・コンサルティングへの利用で利益を得る行為は禁じます。
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓<発行者情報>〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
●発行者:佐藤義典   ●発行頻度:月・木の週2回目標
●感想、質問、実行の結果などは uretama@mpara.com へどうぞ!
http://www.mpara.com(マーケティングパラダイス)
 マーケティングパラダイスはエルパラ(www.Lpara.com)傘下サイト
●購読の登録・解除はまぐまぐ、メルマ!、Macky! の各サイトか、
 http://www.mpara.com/mag.htm (マーケティングパラダイス)で
●バックナンバー抜粋 http://www.mpara.com/backno.htm

マーケティングコンサルティング・研修・セミナーは
ストラテジー&タクティクス株式会社へ
http://www.sandt.co.jp/index.htm

Copyright 2003-2010 Yoshinori Sato

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆売れたま!提携メルマガ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
以下は、売れたま!独自の基準で厳選している提携メルマガです。

●あなたは一国一城の主!小さな会社を成功させる方法
http://www.mag2.com/m/0000111010.html

お奨め書 「売りこむな!期待をくすぐれ!!」
http://tinyurl.com/4vyk4

●行列のできるお店のためのマーケティング戦略
http://www.mag2.com/m/0000122871.html

●エンジニアがビジネス書を斬る!
http://www.mag2.com/m/0000132223.html

●後悔しないための読書【ビジネス書の本格的書評】
http://www.mag2.com/m/0000125885.html

───────────────────────────────

ご参加希望のメルマガ発行者は売れたま!にご返信ください。

提携メルマガオーナーに声をかけます。提携基準は厳しいので、提携
できるとは限らないこと、あらかじめご了承ください。



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆売れたま!発行者 佐藤義典 の本 : 合わせて読めば最強!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

●最新刊! BtoBマーケティングの標準テキスト

「事例でわかる 実戦BtoBマーケティング」 
 佐藤義典著 日本能率協会マネジメントセンター

サブタイトルは「お客様に頼られる存在になるための戦略実行」。お
客様に頼られる存在になる手法が満載!

http://ow.ly/7Wvdq

─────────< 経営戦略の最高峰 >──────────

●「経営戦略立案シナリオ」 佐藤義典 著 かんき出版
経営戦略のガイドブック:経営者は必読!
http://www.sandt.co.jp/scenario.htm


●「売れる数字 〜組織を動かすマーケティング〜」 
 佐藤義典著 朝日新聞出版

戦略を実行に落とし込み、組織を動かそう!
http://ow.ly/32zKP

──────< 物語でわかるマーケティング >────────

●「新人OL、つぶれかけの会社をまかされる」 佐藤義典著
 マーケティング入門:読みやすい小説
http://ow.ly/89pSR

●「新人OL、社長になって会社を立て直す」 佐藤義典著
 上の本の続編。主人公が社長になり、戦略構築から実行プロセスま
 で物語で体感!
http://ow.ly/6s63d

●「白いネコは何をくれた?」 佐藤義典著 フォレスト出版
 物語形式でわかりやすいマーケティング戦略と人生戦略
http://www.sandt.co.jp/shiroineko.htm

─────< マーケティング戦略のベストセラー >──────

●「図解 実戦マーケティング戦略」 佐藤義典 著
 マーケティング戦略入門:戦略はここから
 日本能率協会マネジメントセンター
http://www.sandt.co.jp/jissen.htm

●「マーケティング戦略実行チェック99」 佐藤義典 著
 マーケティング戦略実践:実行のためのチェックリスト
 日本能率協会マネジメントセンター
http://www.sandt.co.jp/check.htm

●「ことわざで鍛えるマーケティング脳」 佐藤義典著 毎コミ新書
 ことわざだからわかりやすい、伝えやすい、マーケティング戦略
http://www.sandt.co.jp/kotowaza.htm

────────< マーケティングの思考法 >────────

●「実戦マーケティング思考」 佐藤義典著
 日本能率協会マネジメントセンター
 右脳と左脳をフル活用、売れる思考・発想ができるようになる!
http://www.sandt.co.jp/shiko.htm



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆次号予告:年末年始特別号 セグメンテーション特集 23
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●次号は、色々な切り口を見ていくことにしましょう!


▼飲み会に、数部印刷して行こう。グチ大会より、前向きの話を!

▼彼氏・彼女との、知的な話題づくりに!

▼ご無沙汰していたあの人との会話のきっかけに、転送しよう!

▼お客様訪問の際のおみやげに、プリントアウトして渡そう!


売れたま!があなたのお仕事に少しでも役立ちますように……

〓〓次号の売れたま!でお会いできるのを楽しみにしています!〓〓
◎売れたマーケティング バカ売れトレーニング:売れたま
のバックナンバー・配信停止はこちら
http://archive.mag2.com/0000111700/index.html

0 件のコメント:

コメントを投稿