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2013年2月12日火曜日

売れたま!特別編Vol.213 2013/02/11 セグメンテーション特集 14

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━━━━━━━━━━━━━━特別編Vol.213(累計0989) 2013/02/11
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 ■■__年末年始特別号:セグメンテーション特集 14__■■
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◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今日のポイント ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

●セグメンテーションの切り口の4つめは「所有資源」。まずは、年
 収の違いを考えよう!


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◆年末年始特別号!
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2月になっても終わる気配のない、年末年始特別号!

実戦的セグメンテーションに深く彫り込んだ、日本でも珍しい特集で
す(ひょっとして日本で初めてかも……)。


我らがヒロイン「売多真子」(うれた・まこ)と、真子の親戚にして
そのメンター「売多勝」(うれた・まさる)です。2人は以下の本の
登場人物です。まだお読みでない方はぜひ!


○「新人OL、つぶれかけの会社をまかされる」 佐藤義典著
http://ow.ly/89pSR

売多真子が、勝の助力を得てイタリアンレストランの新企画に奮闘!
マーケティングの最初の1冊としてオススメ。


○「新人OL、社長になって会社を立て直す」 佐藤義典著
http://ow.ly/6s63d

上の本の続編。真子が社長になり、ライバルと戦っていく! 戦略構
築から実行プロセスまで、社長の視点を物語で体感!


例によってこのシリーズはどのくらいの長さになるかは、この2人の
活躍次第ですので、現時点ではわかりません。


今回の特集は、「セグメンテーション」! マーケティングで恐らく
は一番難しいこのと1つです。

そのセグメンテーションにどう切り込むのか?



●あらすじ

大晦日の夜、売多真子と勝は、年末に売多家が集まる温泉宿へと一緒
に向かった。電車の中で、そして除夜の鐘を聞きながら続いた2人の
レッスン。

一夜明けて、お正月を迎えて……



今号はシリーズ第14回目です。

最近お読み始めになられた方は、バックナンバーからどうぞ。第1回
目はコチラです↓

http://archive.mag2.com/0000111700/20121228030000000.html

ここから「次の記事」をクリックしてお読みください。



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◆まずは、前号の復習から!
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*本編の「今の時間」は、年が明けた1月1日の昼過ぎです。


1月1日、初詣に出かけた帰りにカフェに寄った勝と真子。カフェで
レッスンの続きが始まっている。


「私達、お正月からこんなにケーキ食べてコーヒー飲んでるっていう
 のも、なんなんだろーね、きゃははは」
「別にお正月とか関係ないだろ。今日も平常営業って感じだな」
「まあ確かに私達らしいっていえばそーなんだけどさー」
「っていうかさ、ここんところ毎年こんな感じだよな……」
「あ、そーだねー。年末年始は毎年、ふ、た、り、き、り」
「全然違うだろ。親戚一同バカ騒ぎじゃねーかよ」
「やっだー、真子とふたりきりになりたいんだー。今、そーだよ♪」
「いや、できれば早く帰りたい」
「またまた照れちゃってー。この話、全然終わる気配ないよねー」
「どうしようかね、ホントに……」


勝 :まあとにかく前号の復習からな。

真子:うん。まずはセグメンテーションの切り口の2つめ、「困りご
   と」の事例。「大人のための音感トレーニング本」をやった!


真子が勝にノートを見せる。

○ステップ1:顧客像の具体化
・「音程感」を鍛えたい楽器演奏者などのプロ、セミプロ

○ステップ2:ニーズの普遍化
・歌がうまくなりたい!

○ステップ3:ニーズで人を括る

1)人前で歌を歌うときに、恥ずかしく見せないようにしたい
・カラオケ好きの中高年
・合唱団
・幼稚園などの先生
・結婚式で歌の出し物をする人

2)音楽の成績を上げたい
・小学生、中学生とその両親


勝 :OK。大分「構造化」されるようになってきたな。

真子:うん。整理の仕方がわかってきた。あと、セグメンテーション
   の切り口の3つめ、「体質」を考えた!

勝 :それで?

真子:お酒なんかだと、「男女」の違いに加えて「アルコール耐性」
   つまり「お酒に強い弱い」を考えないといけない!

勝 :それによって、選ぶ商品が違うからな。

真子:そーだよねー。フツーに考えれば、アルコールが弱い商品を選
   ぶ人はすぐ「女性」って思っちゃうけど……

勝 :そこで、もう一声「何でだ?」という問いを発せられるかどう
   かだよな。そうすると「あ、お酒に弱いからだ」と気づく。

真子:なるほどぉ。そうすれば「男女じゃなくて、お酒の強い弱い」
   だって気づくか……

勝 :そういうこと。性別・年代のセグメンテーションの見えにくい
   弊害が、それで「切れた」と思って思考停止しちゃうこと。

真子:あー、たしかにそーだね−。「20代女性」とか言うと、ター
   ゲティングが「できた気」になっちゃう。

勝 :そのさ、できた「つもり」、わかった「つもり」っていうのが
   一番恐いんだよな。そこで思考も進歩も止まるからな。

真子:勝さんは疑り深いから、「それホントか?」とか「何で?」っ
   てしつこく訊くよね、きゃははは。

勝 :疑り深いのもあるけど、より考えたいっていうか、そもそも競
   合と同じ切り口だと、競合と同じ発想になるだろうが。

真子:あ、そっか、だからかー。性格悪いだけかと思った、きゃはは

勝 :別に性格悪いことは否定しないから、どうでもいい。真子に嫌
   われても何の「重要性」もないからな。

真子:もー、素直じゃないなー。性格悪いだけじゃなくて、天の邪鬼
   なんだよねー、きゃはは。



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◆切り口3:体質 「肌質」と「髪質」
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勝 :「体質」という意味では、こういうのも「体質」に分類される
   よな。化粧品の事例だけど……


勝が例によってノートパソコンを軽快に操作し、真子に向ける。


−−−−−−−−−−−< 記事要約 >−−−−−−−−−−−−

○資生堂は2011年秋、敏感肌用化粧品「dプログラム」の大幅刷
 新に踏み切った。医薬部外品の成分を新たに使い、老化と肌過敏の
 両方をケアする機能を強化。既存品では満足しきれない顧客を取り
 込みつつある。


○開発の着想は「40〜50代の女性の敏感肌の意識が大きく変わっ
 た」(同社)ことにある。資生堂の調査によると、自分が敏感肌だ
 と思う女性は増加傾向。ホルモンバランスが乱れやすく、肌が敏感
 になりがちな20〜30代では70%前後、バランスが安定する
 40〜50代でも50%前後に上る。仕事と家庭の両立でストレス
 を抱える40〜50代の女性が増え、敏感肌用化粧品はもはや若年
 層やアトピーなどを抱える女性を対象にした商品ではなくなった。


2011/11/07 日経MJ P.6

−−−−−−−−−−−< 記事要約 >−−−−−−−−−−−−


真子:あ、そうだよね。「肌質」なんかも、「体質」の一種だよね。

勝 :年齢で肌が変化するから年齢も関係ありそうだけど、「敏感
   肌」は年齢では括りにくくなった、ってことみたいだな。

真子:そっか、確かに年齢もだけど、「自分に合った」コスメ、って
   いうのは大事だよね。

勝 :その「自分に合った」っていうのが、体質、肌質なんだろ?

真子:そこは確かに、「好み」の問題じゃなくて「体」の問題だから
   「体質」だねー。

勝 :それに近いモノとしては、こんなのもあるな。2010年7月
   29日号、セグメンテーションの号だな。


−−−−−−−−−−−< 記事要約 >−−−−−−−−−−−−

○ツムラライフサイエンスの女性用育毛剤「モウガLモルティ」が
 2010年4月の刷新以降、前年比5割増の売上。


○刷新時に「髪につや」「髪にハリ・コシ」「髪にうるおい」と目的
 別の3タイプに商品を分けた。パッケージにも各目的を明示し「消
 費者にわかりやすい商品になった」(同社)。


○各タイプとも、消費者意識を反映させた。同社が独自調査したとこ
 ろ、20〜40代女性は「髪のつやのなさ」、40代以上は「髪に
 コシがない」など、年代によって悩みが違うことがわかった。男性
 が「抜け毛予防」に集中するのとは対照的だ。


○目的に応じて主要成分も変えた。「髪につや」タイプは保湿成分の
 ホホバ油を使用。「髪にハリ・コシ」タイプは毛髪由来アミノ酸を
 配合し、髪にボリューム感を出せるようにする。主要成分に応じた
 生薬を配合し、頭皮の血行促進も期待できるという。


2010/07/07, 日経MJ(流通新聞), 6ページ, 有, 616文字

−−−−−−−−−−−< 記事要約 >−−−−−−−−−−−−


勝 :会社名は「ツムラライフサイエンス」から「バスクリン」に変
   わったけどな。

真子:そういえばやったような……売上5割上がるなんてスゴイな、
   と思った覚えが……確かに「髪質」も「体質」の一種かぁ。

勝 :そうそう。「肌質」とか「髪質」とか、ひっくるめて「体質」
   って呼んでる。

真子:要は「好み」じゃなくて「身体的特徴」ってこと?

勝 :身体的特徴、っていうと「アルコール耐性」なんかが違和感を
   感じるから、まあ「体質」だろうな。

真子:そっか、「体質」って言った方が近いんだね……

勝 :で、この号はものすごくうまく「切れた」号なんだよ。

真子:出た、いつもの自画自賛。

勝 :まあそうなんだけど、何でだと思う?

真子:勝さんのアタマの中なんてわかるはずありませーん。

勝 :あのなー、今やってることと関係ない質問をオレがするはずが
   ないだろうが。

真子:え? あ、そっか、セグメンテーションだから……セグメンテ
   ーションができれば、全て切れる、みたいな話?

勝 :そうそう。この号でもやったけど、製品HPからまとめてみよ
   うぜ。HPのメッセージは当時とほとんど変わってない。

真子:ふーん、じゃあ今もうまくいってるんだろうねー。


勝が「そうだろうな。このページだ。読んで、セグメントとつなげてみ
ろ」と言って真子にノートパソコンを見せる。


−−−−−−−−−−−< HP抜粋 >−−−−−−−−−−−−

○薬用育毛化粧水:もっと健康でつややかな髪へ
・ホホバオイル新配合 髪のつや感を向上しました
・抜け毛予防&育毛タイプ


○薬用育毛ローション:もっとハリとコシのある髪へ
・毛髪由来アミノ酸新配合 髪にハリとコシを与え、髪のボリューム
 感を出します
・発毛促進&脱毛予防タイプ


http://www.bathclin.co.jp/products/hair/molty/

−−−−−−−−−−−< HP抜粋 >−−−−−−−−−−−−


真子は手慣れた手つきで、ノートにまとめ始める。勝がケーキを2口
つまむと真子が「うん、できた!」と言ってノートを勝に見せる。


  年齢    → 髪質ニーズ  →  製品とその特徴

 20〜40代   髪のツヤ     薬用育毛化粧水
                 ホホバオイルでつや感を上げる

 40代以上    髪のコシ     薬用育毛ローション
                 毛髪由来アミノ酸で、コシと
                 ボリューム感を出す



勝 :早いな……うん、OK。

真子:カンタンだった♪

勝 :カンタンに見えるけど、これに気づくのが大変なんだよ。気づ
   いちゃうと、「当たり前」に見える切り口になる。

真子:あー、そっか、セグメンテーションがよくできてるから「カン
   タン」にぱぱっと整理できるんだ!

勝 :そういうこと。

真子:製品特徴もそうだよね。髪質の違いによる「ニーズの違い」が
   はっきりわかってるから、その通りの特徴になってる!

勝 :その「ニーズの違いを洗い出す要素」が、「うまい切り口」に
   なるんだよな。

真子:なるほどぉ、「何がニーズの違いを産み出すか」か……

勝 :だってニーズが同じなら、やることが一緒になるから「分ける
   必要」がないだろ。どうせ同じ事やるんだからさ。

真子:ニーズに違いがないなら、やることが同じだから……括ってし
   まっていいってことだ!

勝 :性別年齢に関わらず、、同じモノを買っていただけるなら、分
   けるだけムダ。分けないですむなら、分けない方がいい。

真子:何で?

勝 :分けることの「手間」とか「コスト」は、結構無視できないか
   ら。複雑にしない方がいい。

真子:そっか、消費財とかだと40通りの商品なんて出せない、って
   ことだよね……

勝 :このモウガLモルティも3通りの商品にしてる。だから、その
   「3通り」に分けるための「括り方」が大事だよな。

真子:この場合は「髪質の違いによるニーズの違い」ってことだね。

勝 :そうだな。で、「年代によって悩みが違うことがわかった」っ
   て記事にあるけど、この「検証」が大事。

真子:「年齢でニーズが違う」ことを確認しよう、ってことだよね?

勝 :そう。もちろん「年齢」は、分析の「入り口」として重要だし
   「ニーズの違い」を検証できているなら年齢で切ればいい。

真子:この場合は、「髪質」が年代によって違う、っていうことだか
   ら、年代より、あくまで「髪質」なんだよね?

勝 :そうだな、その区別は重要。切り口はあくまで「髪質」。その
   切り口を「描写」すると「年代」になったってこと。

真子:そっか、「髪質」っていう「ニーズの違いを表す何か」、が、
   この場合はたまたま「年代」だったってことだ!

勝 :そうなんだよ、その検証をしないで性別年代で切っちゃうと、
   「切れてナーイ」っていうあのCMみたいなことになる。

真子:きゃーははは、あったねー。

勝 :で、この「モウガLモルティ」のパッケージには、こう書いて
   あるだけなんだよな。


 ○薬用 頭皮の育毛化粧水:うるおう髪と健康な頭皮へ
 ○薬用 育毛ローション:もっと健康でつややかな髪へ
 ○薬用 育毛エッセンス:もっとハリとコシのある髪へ

http://www.bathclin.co.jp/products/hair/molty/


真子:そりゃ、キャッチコピーだから、書くでしょ?

勝 :そうじゃなくて、別に「40代以上」とか書いてないだろ? 
   それでも、40代以上の方は買うだろ?

真子:そりゃそう……あ! そうか、別に「40代以上」とか書かな
   くても、そのニーズがある人は買ってくれる!

勝 :そう!! だから、この「髪質」に基づいたニーズをきちんと
   「メッセージ」として出せば、ニーズを喚起できる。

真子:そっかあ……すっごい一貫性があるね……ニーズ、製品特徴、
   メッセージ……

勝 :これ、すっごい大事な話で、なんと「お客様は自分の欲しいモ
   ノを買う」んだよ。

真子:きゃーははは、当たり前だー!

勝 :当たり前だけど、すっごい大事だから繰り返す。「お客様は、
   他の誰が欲しいモノでもなく、自分が欲しいモノを買う」

真子:だから当たり前だってばー。

勝 :だろ? となるとさ、「お客様を起点に、お客様は勝手に一貫
   性を取る」んだよ。「自分の欲しいモノを買う」という意味で

真子:えっと……そうか、だから「売れるモノ」には、必ず一貫性が
   あるんだ! 「お客様が欲しがる」という意味で!

勝 :そういうこと。そしてその「お客様が欲しがる」モノこそ、ま
   さにニーズ。

真子:このモウガLモルティの場合は「髪質」ニーズってことか……

勝 :「ニーズの違い」を起点にしているから、さっき真子が言った
   みたいに、すっごく一貫性がある。

真子:きっとそれが「切れてる」セグメンテーションなんだよね! 
   ニーズの違いがクリアなら、それに応えればいいだけ。

勝 :それそれ。ニーズの違いが明確に出ていれば、あとは直線的な
   ロジックで解決できる。売り物とか、売り方とか。

真子:逆に言うと、「切り口」は、直線的なロジックじゃわからない
   ってことだよね。

勝 :そうだな。だから「個別具体化して神経衰弱」してみるしかな
   いと思う。

真子:そっかあ。やっぱりその「切り口」を探すところがムズカシー
   んだね。



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◆切り口4:所有資源  年収
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勝 :じゃあ次の切り口に行こうぜ。次の切り口は「所有資源」。

真子:ショユーシゲン? って何?

勝 :平たく言えば、「持っているもの」

真子:えっと……わかった! 私のこのび、ぼ、う♪

勝 :まあ、わかりやすいのは、例えばお金とか車とか。年収なんか
   がその典型。

真子:無視しないでよー、真子の美貌はお金で買えないのにー。

勝 :まずは「お金」だな。年収と家の関係を見てみよう。


勝が真子にノートパソコンを見せる。


−−−−−−−−−−−< 記事要約 >−−−−−−−−−−−−

○ファミリー(第1子が小学校入学前)

世帯年収          購入価格     専有面積

400万円未満       2827万円   70平米
400〜600万円未満   3466万円   73平米
600〜800万円未満   4027万円   76平米
800〜1000万円未満    4558万円   76平米
1000〜1200万円未満     5063万円   77平米
1200万円以上      6108万円   77平米

(2012年5月15日 SUUMO首都圏版 P.14
 新築マンション契約者)

−−−−−−−−−−−< 記事要約 >−−−−−−−−−−−−


真子:へー、こんなところにもいいデータがあるんだあ。ホントこの
   パソコンは何でも出てくる魔法の小箱だね。

勝 :いいデータはちゃんと取ってあるんだよ。SUUMOって、い
   いデータを公開してくれてるんだよな。

真子:真子のために、あ、り、が、と、はーと。

勝 :真子のためじゃないだろ。で? データを見たのか?

真子:あ、えっと……あ! 年収とマンション購入価格は正比例!

勝 :このデータは「第1子が小学校入学前のファミリー」だから、
   家族構成による違いを除去していて、結構正確だと思う。

真子:でもさ、「専有面積」はあんまり増えないね。年収が高いほど
   若干増えるけど、ほとんど同じ。

勝 :そうそう。だから、広さではなく、都心への近さとか、床暖房
   とか、そういうところにお金かけてるんだろうな。

真子:そっか……あ、ということは、「広い家」を作ったからといっ
   て、高年収層が入ってくれるとは限らない!!

勝 :鋭い! そういうこと。「高年収が何につながるのか」という
   ことを考えないといけない。

真子:そうかー、何にでも影響するとは限らないんだね−。

勝 :むしろ、高年収層は忙しいだろうから都心への近さを重視す
   る、というニーズが推測できる。

真子:じゃあ、逆に「専有面積」には何が影響するのかなー?

勝 :まず思い浮かぶのはあの要素だな。考えてみろよ。

真子:えっと……あ、「家族の人数」だ!

勝 :そう。同じデータから……


−−−−−−−−−−−< 記事要約 >−−−−−−−−−−−−

                     専有面積

ファミリー(第1子が小学校入学前)  70〜77平米
ファミリー(第1子が小学生以上)   69〜79平米
カップル               68〜73平米
シングル(男性)           58〜61平米
シングル(女性)           50〜62平米

(データ:同上)

−−−−−−−−−−−< 記事要約 >−−−−−−−−−−−−


真子:あー、確かにシングルよりカップル、カップルよりファミリー
   の方が専有面積が広いんだね。

勝 :年収に関わらず、な。さらに、子供の年齢は、専有面積との関
   係はあまりなさそうだよな。

真子:あ、ホントだねー。じゃあ、やっぱり「人数」ってことか。

勝 :それが重要な要素の1つではあるだろうな。子供がいれば、子
   供部屋が必要になるだろうし。

真子:こういうデータがあると、どの「切り口」が、自分の商品のど
   の部分に影響するのかしないのか、よくわかるね。

勝 :そう。だから、色々な角度からデータを見ていく必要がある。

真子:何が影響するのか、見てみないとわからないもんね。

勝 :これが「個別具体化して神経衰弱」ってこと。切り口の項目の
   「組み合わせ」。

真子:そっか、「組み合わせ」かー。この場合は、年収と「家族の人
   数」とかの。

勝 :そういうこと。じゃあこの「年収」の続きで、家計調査を見て
   いこうか。現時点では、確か2011年が最新のデータだな。


勝が「この辺に……」と言いながらパソコンを操作し、「あったあっ
た」と言って真子に見せる。


 年間世帯収入         月間消費支出

 〜252万円        134,776円
 252−371万円     197,381円
 371−508万円     239,318円
 508−731万円     279,396円
 731万円〜        385,244円

<総務省 家計調査2011 表3>
http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?lid=000001070347


真子:えっと、左側が年間の収入で、右側が使ったお金……あ! 収
   入が高いほど「消費支出」が多い!

勝 :って見えるよな……だから、気を付けないとな。実は世帯収入
   が多いと、世帯人員も多いから、1人当たりで見る必要がある

真子:え……そうなの?

勝 :1人当たりで見ると、こうなる。見てみろ。


 年間世帯収入   世帯主年齢  世帯人員   1人当たり
                        月間消費支出

1)〜252万    64,6  1.41人  95,586円
2)252−371万 60.0  2.09人  94,441円
3)371−508万 54.9  2.54人  94,220円
4)508−731万 51.5  3.00人  93,132円
5)731万〜    53.6  3.33人 115,689円



真子:えっと……あ! 731万円から下の4グループは、ほとんど
   変わらない!

勝 :そうだな。世帯人員が多くて働いている人が増えれば、その分
   世帯収入だって上がるしな。

真子:ひどい! ひっかけ問題なんてずるい! 意地悪だ!

勝 :だから気を付けろ、って言ってるんだ。

真子:じゃー、年収なんて見ても意味ないじゃん。この731万円以
   上のグループだけが消費支出が大きいってだけじゃん。

勝 :ちょっと待て、まず、大きな意味では、その731万円という
   あたりが1つの分岐点になることはわかるだろ?

真子:え? あ、なるほど、それ以上とそれ以下で、消費行動が違う
   かもしれないんだ。

勝 :だから、世帯年収700万前後が1つの分岐点、っていうのは
   覚えておいた方がいい。

真子:なるほど……そういえばそんな気もするね。

勝 :それから、「月間消費支出」全体で見ると変わらなくても、項
   目によっては結構変わるんだな、これが。

真子:そ、そうなの?

勝 :じゃ、見ていこうぜ。世帯収入の金額は省く。下に行くほど世
   帯年収が高い。数字は「1人当たり」の月間消費支出、な。

真子:う、うん……


     食料    一般外食
1) 24,652  3,789
2) 24,328  3,812
3) 23,207  4,267
4) 21,786  4,064
5) 24,615  5,032

(データ:同上)


勝 :どうだ? まず、トータルの「食料」の支出は年収では変わら
   ない。

真子:へー、世帯年収が高いからっていっぱい食べるわけじゃないん
   だねー。あ、でも「外食」は年収が高いほど高い!

勝 :そう。だから「年収」が与える影響は費用項目によって違う。
   真子の商売は「外食」だから、年収が影響するな。

真子:そっか、じゃあ私の会社のセグメンテーションの切り口の1つ
   に、「年収」が入る可能性があるってことだ!

勝 :そうそう、今のは適切な表現だな。着物類で見るとこんな感じ
   になってる。

     洋服    下着    履き物類
1)  1,018  339   406
2)  1,183  348   422
3)  1,309  352   452
4)  1,401  348   518
5)  2,211  443   681

(データ:同上)


真子:下着はそんなに年収の影響は無いけど、洋服とか履き物類は年
   収で違うんだね!

勝 :下着は、高年収層も低年収層も同じようなものを履いてるんだ
   ろうな。

真子:同じ着物なのに、面白いねー。

勝 :切り口4:所有資源の「年収」を見るのは大事だけど、それが
   何にどう影響するか、っていうのを考える必要があるわけだ。

真子:こういうデータも知っておかないとダメかー。

勝 :当然だろ。


「数字はやだなー」
「大体真子は、数字に弱すぎなんだよ。社長なんだから……」
「苦手なもんは苦手だよー。いーじゃん、望ちゃんがいるし」
「社長が自分でできなくてどうするんだよ。大体だな……」
「えー、お説教は、お正月からやめよーよ*

*本編の「今の時間」は、年が明けた1月1日です。

カフェの従業員が2人に近づいてくる。

「お客様、申し訳ございませんが閉店の時間で……」
「え? うわあ! こんな時間だ!」
「きゃあ、ホントだー! 宿に戻らないと! ね、勝さん!」
「飯がなくなる! 真子、電話しといてくれ」
「うん」


真子が携帯で電話をかける間に、勝はバタバタとパソコンをバッグに
しまい始めた。

「よし、出るぞ」
「うん!」

カフェを出ると、外はいつの間にか暗くなっていた。あわてて駆け出
す2人。

「きゃははは、そー言えばさー、去年のソフト資源のSHOPのとき
 はこんな感じの終わり方だったよねー」
「げ……そういえばそうだったな。しかも今回はまだ終わってない」
「じゃあ、ご飯食べてから、続きだね!」
「ケーキは食べても、腹は減るもんだな」
「うん!」


2人は、暗くなった道を宿に向かって軽快に駆けていった。


次号に続きます!



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◆今日のまとめ
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●セグメンテーションの切り口の4つめは「所有資源」。まずは、年
 収の違いを考えよう!

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誌上でお答えしますのでぜひどうぞ。

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▼今日の日記▲

この週末は3連休でしたね。いかがお過ごしでしたでしょうか?

私の方は、戦略BASiCS2日間集中セミナーでした。毎回、全国
各地から精鋭受講者様にお集まりいただきますが、今回も北は東北か
ら南は九州まで、割と大きな規模の社長さんから営業マンの方まで、
地域に役職、年齢、と非常に幅広い方々のお集まりとなりました。

戦略BASiCS集中セミナーでは、あえて業種や役職などを絞らず
に異なるバックグラウンドをお持ちの方が集まる「場」を作るように
しています。それは「違いの力」を最大化するためです。

同じバックグラウンドの人と、同じような情報を見ていると、どうし
ても同じようなことを考える(=業界の考え方に染まる)ようになっ
てしまいます。

また、年齢が離れた方と率直に話せる機会は、そうは無いものです。

私も含めて、業界を知らない方の方が「素人の素朴な質問」(と私は
呼んでいます)を投げかけられます。その「素人の素朴な質問」には
大変なパワーがあるんですよね。

よく、「ビジネスの問題がよく見えるのは、会社に入った日と辞める
日だ」と言われます。その「よく見える日」を人為的に創り出すわけ
です。


今回も素晴らしいパワーに満ちた「場」となりました。ご参加者の方、
2日間お疲れ様でした!



○1000号間近! 勝手にカウントダウン

*今号で(多分)累計989号 1000号まであと11号!



●売れたま!1000号に向けてその3 : 1万人突破!

iPodコーナーはちょっとお休みして、記念すべき1000号に向けて
過去をつらつらと振り返ってみたいな、と思います。


読者数1万名突破は、2005年2月3日号でした。創刊から2年弱
くらいで、今考えると極めて順調な増加ペースです。「メルマガ」と
いう媒体の勢いを感じます。2万名の壁を越えるのは、その大分後に
なります。

当時は「相互紹介」という手法が主流で、売れたま!でも色々とさせ
ていただいていました。月に数百名読者さんが増えるという、ちょっ
と今は考えにくい、「メルマガバブル」とでも言うべき状態だったよ
うに思います。

その意味では、この「メルマガバブル」の時代が終わるとメルマガの
読者数を伸ばすのが大変となり、「時代の波に乗る」ことの大切さを
考えさせられます。

今は、「時代はSNS」ということになっているようですが、またそ
れも変わっていくのでしょう。


このくらいまでは、初期の内容と「対談編」だけで続いていました。
それが、私に非常に大きな意味を持つ、ある変化を引き起こします。



このコーナー、1000号まで(勝手に)続きます。



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●紹介した会社の各商標は各会社の登録商標です。紹介した会社・商
 品等は、例であり、戦略や商品の良し悪しの評価ではありません。
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 ら構いませんので、部下・上司・同僚など周囲の方にもお勧めを!
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●自社の売上向上のために使うのは歓迎ですが、このメルマガの内容
 の販売・コンサルティングへの利用で利益を得る行為は禁じます。
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓<発行者情報>〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
●発行者:佐藤義典   ●発行頻度:月・木の週2回目標
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●「新人OL、つぶれかけの会社をまかされる」 佐藤義典著
 マーケティング入門:読みやすい小説
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 上の本の続編。主人公が社長になり、戦略構築から実行プロセスま
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 物語形式でわかりやすいマーケティング戦略と人生戦略
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 マーケティング戦略入門:戦略はここから
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●「マーケティング戦略実行チェック99」 佐藤義典 著
 マーケティング戦略実践:実行のためのチェックリスト
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●「ことわざで鍛えるマーケティング脳」 佐藤義典著 毎コミ新書
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 右脳と左脳をフル活用、売れる思考・発想ができるようになる!
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◆次号予告:年末年始特別号 セグメンテーション特集 15
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●次号も、「括り方」の事例を見ていきます! 「所有資源」の他の
 事例は? 次の「括り方」は? お楽しみに!


▼飲み会に、数部印刷して行こう。グチ大会より、前向きの話を!

▼彼氏・彼女との、知的な話題づくりに!

▼ご無沙汰していたあの人との会話のきっかけに、転送しよう!

▼お客様訪問の際のおみやげに、プリントアウトして渡そう!


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〓〓次号の売れたま!でお会いできるのを楽しみにしています!〓〓
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