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2013年2月5日火曜日

売れたま!特別編Vol.211 2013/02/04 セグメンテーション特集 12

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 ■■__年末年始特別号:セグメンテーション特集 12__■■
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◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今日のポイント ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

●切り口の2つめは「困りごと」。「ニーズの強度」と「ニーズの重
 要性」を考えよう!


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◆年末年始特別号!
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2月になっても続く、年末年始特別号!

実戦的セグメンテーションに深く彫り込んだ、日本でも珍しい特集で
す(ひょっとして日本で初めてかも……)。


我らがヒロイン「売多真子」(うれた・まこ)と、真子の親戚にして
そのメンター「売多勝」(うれた・まさる)です。2人は以下の本の
登場人物です。まだお読みでない方はぜひ!


○「新人OL、つぶれかけの会社をまかされる」 佐藤義典著
http://ow.ly/89pSR

売多真子が、勝の助力を得てイタリアンレストランの新企画に奮闘!
マーケティングの最初の1冊としてオススメ。


○「新人OL、社長になって会社を立て直す」 佐藤義典著
http://ow.ly/6s63d

上の本の続編。真子が社長になり、ライバルと戦っていく! 戦略構
築から実行プロセスまで、社長の視点を物語で体感!


例によってこのシリーズはどのくらいの長さになるかは、この2人の
活躍次第ですので、現時点ではわかりません。


今回の特集は、「セグメンテーション」! マーケティングで恐らく
は一番難しいこのと1つです。

そのセグメンテーションにどう切り込むのか?



●あらすじ

大晦日の夜、売多真子と勝は、年末に売多家が集まる温泉宿へと一緒
に向かった。電車の中で、そして除夜の鐘を聞きながら続いた2人の
レッスン。

一夜明けて、お正月を迎えて……



今号はシリーズ第12回目です。

最近お読み始めになられた方は、バックナンバーからどうぞ。第1回
目はコチラです↓

http://archive.mag2.com/0000111700/20121228030000000.html

ここから「次の記事」をクリックしてお読みください。



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◆まずは、前号の復習から!
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*本編の「今の時間」は、年が明けた1月1日の昼過ぎです。


1月1日、初詣に出かけた帰りにカフェに寄った勝と真子。カフェで
レッスンの続きが始まっている。

乱雑にモノが散らばるテーブルでノートを一心不乱にまとめる真子。
そのテーブルに勝がトレーにコーヒーカップを2つ載せ戻ってくる。

「ほら、コーヒー」
「わ、ありがと!」 真子が顔を上げて勝に微笑む。

勝が席に着いて、コーヒーを「ず」と音を立ててすする。

「エスプレッソばっかじゃなくて、たまにはコーヒーもいいよな」
「勝さん、音を立てて飲むと女の子に嫌われるよ」
「それが何か弊害を生むのか?」
「だから女の子に……」
「そんなの、何を今さらだろうが」
「あー、そっかぁ……なるほどねー……にたぁ」
「は?」
「真子なら気にしないからい、い、よ♪」
「熱いコーヒーは最初の1/3までは音を立てていいんだ」
「そ、そうなの?」
「オレのローカルルールでは、な。大体こんな熱いモノ……」
「きゃははは、じゃーアイスにしなよー。勝さん猫舌なんだからー」


勝 :とにかく再開だ。まずは「括って広げる3ステップ」とは?

真子:うん、いい加減覚えた!


○括って広げる3ステップ

ステップ1:顧客像の具体化
ステップ2:ニーズの普遍化
ステップ3:ニーズで人を括る


勝 :そうだな。それで前号でやったことは?

真子:前号は「階層構造」をやった! まずはベネフィットの階層構
   造。ビジネスパーソンのランチニーズならこんな感じになる。


真子がノートを勝に見せる。


○ビジネスパーソンのランチニーズ

階層0      ビジネスパーソンのランチニーズ

階層1     仲良くなる          栄養補給

階層2 楽しく語らう  じっくり話す   速い食事  お腹一杯

顧客像 ○おしゃべりに ○取引先と来る  ○会議が  ○朝食抜
     来るマダム   男性会社員    近い人   いた人
    ○先輩と来る
     女性会社員


真子:「人」を括っているようだけどそうじゃなくて「人×ニーズ」
   で階層化するのがポイント。人はダブって入ってるから。

勝 :そうだな。「人×ニーズ」で切れていると、この表の上に何が
   ついてくる?

真子:うん、「戦場と競合」がついてくる! なぜかっていうと「戦
   場」は「ベネフィット」で定義されるから!



○ビジネスパーソンのランチ「戦場」

階層0      ビジネスパーソンのランチ戦場
競合       全部、もう何でも!


階層1     仲良くなる戦場        栄養補給戦場
競合    寿司、レストラン、ホテル     たくさんある!

階層2 楽しく語らう  じっくり話す   速い食事  お腹一杯

顧客像 ○おしゃべりに ○取引先と来る  ○会議が  ○朝食抜
     来るマダム   男性会社員    近い人   いた人
    ○先輩と来る
     女性会社員

競合  レストラン   寿司屋      コンビニ   牛丼屋
    ホテル     ホテル      マック    定食屋
    ファミレス   レストラン    社内食堂   弁当店
                     牛丼屋



勝 :そうだな。それで?

真子:それで、上に行くほど、すなわちベネフィットの抽象度が高く
   なるほど競合も増える!

勝 :そうそう。だから?

真子:だから、ベネフィットを具体化すれば競合も少なくなって、戦
   いやすい!

勝 :そう。ただ、市場規模も減ってくるから、その兼ね合いだな。

真子:うん。この競合に対する「強み」を決めれば、BASiCSの
   3つ、戦場・競合、顧客、強みが決まる!

勝 :そういうこと。何でかっていうと、全ての「戦い」は「顧客の
   価値」すなわちベネフィットを巡って起きるモノだから。

真子:BASiCSの背後にはそれがいつもあるんだよね……忘れち
   ゃうから注意しようっと♪



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◆切り口2:困りごと
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勝 :でさ、今は「セグメンテーションの切り口」をやってるんだけ
   ど……

真子:あ、あれ? そうだっけ? 階層構造の話じゃなかったっけ?

勝 :やっぱり忘れてたか。「切り口1」はなんだっけ?


「あ、そういえば……」と言いながら真子がノートをめくる。

真子:えっと……「切り口1:使い方・利用場面」だ!

勝 :そうそう。今からは、「切り口2」に入っていくぞ。

真子:やっと2つめかあ……


勝が「とにかくこれを読め」と言って真子にパソコンのモニタを向け
る。真子は「はーい」と言いながらモニタを覗き込む。



−−−−−−−−−−−< 記事要約 >−−−−−−−−−−−−

◇冬になると女性の9割が利用するというハンドクリーム。2012
 年のハンドクリーム販売額は192億円(見込み)で、ここ10年
 で約18%の伸びを見せた(富士経済調べ)。


◇インプレスR&Dが発表した『スマートフォン/ケータイ利用動向調
 査2013』によると、個人のスマートフォン利用率は約40%、
 前年よりほぼ倍増した。指を繊細に使う機会の増加が、ハンドクリ
 ーム市場を後押ししているようだ。


◇男性の利用者も増えている。20〜40代の育児に積極的な男性
 (イクメン)の約3割は、手荒れに悩んでいるという調査結果が出
 ている。男性を意識したハンドクリームも充実しつつある。


NEWSポストセブン 2012.12.02 07:00
http://www.news-postseven.com/archives/20121202_157986.html

−−−−−−−−−−−< 記事要約 >−−−−−−−−−−−−



真子:なーるほどぉ! 手荒れニーズは、男女関係ないってことか!

勝 :そういうこと。この切り口も典型的なものの1つ。

真子:この切り口は、「ニーズ」とでも言えばいいの?

勝 :セグメンテーションの切り口は全部ニーズなの!! 正確に言
   えば「人×ニーズ」だけどさ。

真子:あ、そっか。ニーズの中で、どんな切り口か、ってことか。

勝 :そう。

真子:ってなると「悩みごと」って感じかな?

勝 :まあそうだな。「悩み」っていうと表現として大げさだから、
   「困りごと」みたいな感じ。

真子:あ、なるほど。女性はもちろんそうだけど、スマホ使う人とか
   「イクメン」も手荒れが「困りごと」なんだね。

勝 :そう。そう考えれば、「手荒れに困っている人はどんな人か」
   って、「広げる」ことができる。

真子:なるほど、「手荒れ」っていう困りごとで「括って、広げる」
   わけだ!

勝 :そういうこと。スマホユーザー、イクメン以外にまだあるぜ。
   手荒れに悩む人。

真子:うーーん……誰かなあ……

勝 :前にこの号でもやった。

http://archive.mag2.com/0000111700/20101221014000000.html

真子:あー、インフルエンザだ! 手を洗うと、手が荒れる!

勝 :そうそう。外出から帰って、よく手を洗う人。

真子:なーるほどぉ。

勝 :ハンドクリームだと「切り口1」の使い方で切ってもいいが、
   これが「困りごと」で括る理由。

真子:なんで?

勝 :「手荒れ」の要因を因数分解しやすいから。手が荒れる原因は
   何だ? ここまでの流れで……

真子:手を洗うから!

勝 :そうだよな。そうすると、ハンドクリームの売り場が広げやす
   いだろ。どこに広げればいい?

真子:あ! そうか、石けんとかの売り場に広げられる!

勝 :そうそう。「手洗い」が「困りごと」の要因なんだから、その
   「手洗い」売り場に困りごとの「解決策」を置けばいい。

真子:なーるほどぉ。その「解決策」がハンドクリームかあ……

勝 :だから、手荒れで悩む人ってどんな人→よく手を洗う人→それ
   って具体的にどんな人、って「具体化」していくわけだ。

真子:そうすると、「手荒れ」っていう「ニーズの共通点」を持って
   る人達を「括れる」んだ!

勝 :そうそう。「この商品はお客様のどんな困りごとを解決するの
   か?」というのは、ベネフィットの基本中の基本だな。

真子:うん……あ!

勝 :どうした?

真子:じゃあさ、その「切り口」が色々あれば、売り場を広げたり、
   色んなアイディアが出てくるね!

勝 :そう。切り口次第で打ち手が広げられる。逆に言えば、競合が
   使ってない切り口を考えつけば、「新しい」アイディアが出る

真子:そうか! じゃあ色んな切り口を知っといた方がいーじゃん!

勝 :だからそう言ってるだろ。絶対至高の切り口なんかない。

真子:じゃあ、セグメンテーションのうまい人って、「引き出し」を
   一杯持ってるひとだねー。

勝 :何を今さら。だから今こうやって「切り口」を紹介してるんだ
   ろうが。

真子:あ、そっかー、きゃははは、そうなんだぁ!



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◆「目もとエステ」の発想方法
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勝 :次の事例に行こう。パナソニックが「目もとエステ」っていう
   美容器具を出してるんだけどさ……

真子:エステ、っていうからには女性がターゲットかな?

勝 :そう思うだろ?


勝がノートパソコンをいじると、再び真子に向け直す。


−−−−−−−−−−−< 記事要約 >−−−−−−−−−−−−

◇パナソニックの美容家電「目もとエステ」がめざましい売れ行き。
 目もとを温感ヒーターとスチームで加温、保湿する。睡眠前や休憩
 時などに約12分間使用すれば、手軽に効果を実感できる。9月の
 本格販売から1カ月の出荷台数は想定の3倍を超す3万3千台。


◇「もともとは名称の通り女性向けのエステ商品」(同社)だったが
 購入客の3割が男性という家電量販店が出るほど、男女双方の支持
 を得た。女性中心のスタッフが男性の視点にも目配りした結果だ。


◇重視したのは寝ながらでも使える"ながら美容"のニーズ。意外だ
 ったのは、試作品を使った社内の男性からの好反応。「同じ思いは
 若い男性にもあるし、そもそも疲れ目は男女共通」。ピンクのみを
 計画していた色にシルバー系を加えた。今年7月には男女のモデル
 を起用したポスターなどでPRを開始。


2012/10/19 日経MJ P.3

−−−−−−−−−−−< 記事要約 >−−−−−−−−−−−−



勝 :ちなみに、商品HPはこんな感じ↓

http://panasonic.jp/beauty/style/night/products/eh_sw50/


真子:あー、確かに「目の疲れ」は、そりゃー男性にもあるよねー。
   っていうか、パソコンよく見る男性の方がニーズありそうだ。

勝 :まさにそういうこと。「目の疲れ」っていう「困りごと」で、
   「括って広げる」好事例。

真子:あ、これも「困りごと」かあ……目の疲れ、っていうのも。

勝 :そう。一種の「課題解決」だけど、そういうとちょっと大げさ
   だからな。で、この「困りごと」にどうやって気づいたんだ?

真子:うん。まずは多分「パソコンなどの事務作業で目が疲れた事務
   職女性」とかって「具体的な顧客像」を描いて……

勝 :それが「ステップ1:顧客像の具体化」だけど、もともと「エ
   ステ」商品なんだから、「目が疲れた」じゃないだろ?

真子:あ、そっか。「目の下のクマが気になる、25歳女性」とか?

勝 :最初はそんな顧客を狙って開発が始まったんだろうな。

真子:あ、そっか。その後で、「仕事で目が疲れる」ってニーズに気
   づいたんだ。

勝 :それが「ステップ2:ニーズの普遍化」。この普遍化は、何で
   気づいた?

真子:えっと……「試作品を使った社内の男性からの好反応」ってと
   ころじゃないのかな?

勝 :そうだよな。それで「疲れ目」っていう普遍的な「困りごと」
   の存在に気づいたんだろうな。ってことはどういうことだ?

真子:えっと……あ! そうか、色んな人に試しに使ってもらえば、
   「困りごと」に困っている人がわかる!

勝 :そういうこと。ダメだったら、予定通り女性だけに絞ればいい
   だけだからな。

真子:そっかー。じゃあさ、「男性に試してもらったこと」っていう
   のがエライところだね!

勝 :そうなんだよな。いきなり「目元を温める、疲れ目用マシン」
   が発想できたら天才だけど、それはまずムリ。

真子:確かにね……

勝 :まずは「個別具体的なニーズ」を考えるのが最初。じゃないと
   具体的なニーズはわからない。

真子:だから、やっぱり「普遍化」の前に「具体化」なんだねー。

勝 :元の発想は「エステ」でも何でもいい。それを「ステップ」、
   踏み台にして、広げればいい。

真子:最初のコンセプトとは、ちょっと変わってるもんね。

勝 :でもそれにはまずは「具体化」が先。そうしないとニーズに気
   づきようがない。

真子:あれ? ってことはさー、この「括って広げる」方法って、発
   想の方法論でもあるんだ!

勝 :そうだよ。今頃気づいたのか?

真子:だったら、そう言ってよー。

勝 :アイディアを出すには、大きく入らない。「人類を幸せにする
   ためには何が必要か」って考えてもアイディアは出ない。

真子:あははは、そうだよねー。人類を幸せにするより真子を幸せに
   し、て、ね、勝さん♪

勝 :オレが不幸せになるからイ、ヤ、だ。



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◆「ニーズの強度」と「ニーズの重要性」
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勝 :で、「疲れ目」っていう「困りごと」は性別とか年代には関係
   ないよな?

真子:うん!

勝 :何に関係有る?

真子:だから「目の疲れ方」だってば。

勝 :そうだよな。となると、「ステップ3:ニーズで人を括る」と
   きに大事なことは、何だ?

真子:えっと……あ! 「目の疲れ方」だ! それが「括る」ための
   「切り口」になる!

勝 :そうそう。人間の目の疲れが数値化できて、その数値が大きい
   順に並べることができれば……

真子:うん! 数値が大きい人達に売りまくれば、売れるよね!

勝 :そういうこと。このような「基準」がわかればいんだよな。自
   分のビジネスで、重要な「数値」はなにか。

真子:そっか、目もとエステの場合は、「疲れ目の度合い」だね。

勝 :それに気づければ、ある意味「勝ち」だ。それを「ニーズの強
   度」ってオレは呼んでる。

真子:ニーズがどれくらい強いか? あ、どれだけ目が疲れるか、だ

勝 :そういうこと。

真子:なるほど、目が疲れている人をひたすら探して、提案していけ
   ば売れるからだよね。

勝 :そう。その人の「目の疲れ具合」がぴぴぴぴって表示される
   「スカウター」でもあればいいんだけどな……

真子:「スカウター」って何?

勝 :人の強さが数字で表示されるメガネ。ド○ゴンボールだよ。そ
   れくらい常識だろうが。

真子:えー、そんなの常識じゃないもん。

勝 :とにかく、その「スカウター」で表示すべき数字は何か、って
   いうのが「ニーズの強度」だな。

真子:あ、それがわかれば、お客様が見つけられる!

勝 :そう!

真子:あ、その「スカウター」っていうのがあればいいのにねー。そ
   の人の「ニーズの強度」がわかるメガネ♪

勝 :もちろん「目が疲れている人のリスト」なんて都合の良いもの
   は多分存在しないから、自分で見つけ出していく。

真子:「目が疲れている人って、具体的にどんな人か」を、ステップ
   3で考えていく、ってことでいーの?

勝 :その通り。それが「括って広げる」。「疲れ目」という普遍的
   「困りごと」に気づけば、広げられる。例えばどんな人だ?

真子:もちろんパソコン使う人だよね。

勝 :そうだよな。パソコン使うほど、ニーズの強度は高まりそうだ
   よな。

真子:あ、確かに! あと、目を使う人は……すっごいニッチだけど
   飛行機のパイロットとか?

勝 :なるほどな……そうか、そういう発想か。まずはそういう個別
   具体的な人でいいんだ。それを「普遍化」すると、どうなる?

真子:飛行機に乗る人?

勝 :普遍化の方向性が違うだろ。目の疲れと関係ないぞ。

真子:あ、たしかにー、きゃははは。

勝 :だから普遍化って意外に難しい。「目を使って運転する人」、
   だろうが。一杯いるだろ。

真子:あ!! 電車とかの運転手さん!

勝 :それもそうだけど、もっと普遍化できるだろ。正確に言えば、
   もっと「顧客数」を増やせるだろうが。

真子:えっと……あ! 車のドライバー!

勝 :そう!! その人達は、目の疲れが命に直結するだろ? だか
   ら「ニーズの重要性」が高い。

真子:そうだね! あ、そうか! 目が疲れると、すっごい大変な人
   を探せば、より売れる、ってことだ!

勝 :それそれ。目が疲れるっていう「ニーズの強度」と共に、その
   「困りごと」の程度、つまり「ニーズの重要性」も大事。

真子:えっと「ニーズの強度」が、目がどれくらい疲れるかで、「ニ
   ーズの重要性」が、目が疲れるとどれくらい困るか、でいい?

勝 :ナイスフォロー。そういうこと。

真子:なるほどねー。「ニーズの強度」と「ニーズの重要性」かあ。

勝 :これ、さらっと言ってるけど、すっごい大事な話。いくら目が
   疲れていても、それが重要じゃなければモノは買わない。

真子:そりゃそーだよねー。となると、営業車を運転する人とかもそ
   うだよね。よく運転する人は、事故の確率も高まるだろうし。

勝 :そうそう。車の運転は「事故」になると大変だから「ニーズの
   重要性」が高い。

真子:そうかー、命に関わることなら、お金を払ってでも解決したく
   なるよねー。

勝 :でさ、「ニーズの強度」とか「ニーズの重要性」は、どこに現
   れる?

真子:へ?

勝 :価値はどこに現れるんだよ……何回やったよ、これ。「売多勝
   名言集」だぞ。

真子:「価値は使い方に現れる」……あ! そうか、「車の運転」っ
   ていう「目の使い方」だ!

勝 :そう。だからニーズの「強度」と「重要性」が高い利用場面・
   TPOを探せばいい。「車の運転」はまさにそれ。

真子:確かに、目が疲れやすいし、目が疲れると事故になるから、強
   度も重要性も高い! ここでも「利用場面」が大事なんだ!

勝 :そういうこと。目が疲れなければ、すなわち「ニーズの強度」
   がなければ、そもそも「困りごと」になってない。

真子:それに、「困りごと」になっていたとしても、その重要性が高
   くなければ、それほど気にしないんだね。

勝 :そういうこと。両方大事。っていうか掛け合わせ。ってことは
   どういうことだ?

真子:え?

勝 :だからセグメンテーションにおいてどういう役割を果たす?

真子:あ! セグメンテーションの「切り口」になる!

勝 :そう。「困りごと」を分解すると「ニーズの強度」×「ニーズ
   の重要性」になる。それで人を分類すればいい。

真子:なーるほど! 「困りごと」って言っても、奥が深いね!



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◆「括り方」がわかれば、「売り場」が広がる!
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勝 :でさ、こうやって「括って広げる」と、売り場が広げられるん
   だよな。

真子:え? どうやって?

勝 :さっきのさ、「パソコンで目が疲れる人」なら、この「目もと
   エステ」はどの売り場に置けばいい?

真子:あ! パソコン売り場だ!

勝 :ほら、売り場が広がっただろ? 車の運転をする人に売りたい
   場合はどんな店に置く?

真子:わかった! カー用品店だ! たーしかにぃ……

勝 :これが、「ステップ3:ニーズで人を括る」ときに、顧客像を
   具体化する理由。人を具体化すれば、売り場も具体化される。

真子:なるほど! 人を広げることができれば、「売り場」も広げら
   れるってことだ!

勝 :そういうこと。あと、どんな人に広げられる?

真子:じゃあじゃあ、タクシー会社の、クリスマスのビンゴの景品に
   使おう! 運転手さん用に!

勝 :あ、それおもしれー。

真子:うん、車関係の会社さんに、年末に売り込んでいけば、すっご
   い売れるかも! 運送会社さんとか!

勝 :それを普遍化すると、「ギフトニーズ」もあるってことだ。カ
   タログギフトに載せてもいいってことだな。

真子:そーだね! あと……ね、学者さんとかも目が疲れるよね?

勝 :お、それは何でだ?

真子:だって、細かい字の本とか論文とか、読んでそうじゃん。

勝 :そうだよな。「ニーズの重要性」はどうだ?

真子:そりゃあるでしょ。学者さんが本読めなかったら、商売あがっ
   たりじゃん。勝さんだってそーでしょ?

勝 :じゃあそのニーズを「普遍化」しようぜ。どんな人だ?

真子:本をよく読む人!

勝 :だよな。となると、「目もとエステ」は本屋さんに置いてもい
   いよな。本読む人は目が疲れるなら、さ。

真子:うっわー、「括って広げる」と、「売り場」が無限にあるって
   ことなんだねー。

勝 :だろ? 「顧客ニーズを具体化」して、普遍化すれば売り場が
   いくらでも広げられる。

真子:そっか、ニーズを具体化すると市場が狭くなるかと思ってたら
   逆なんだー。

勝 :そう。具体化するほどに広げやすくなるから、むしろ市場は広
   がる。売り場も広げられる。

真子:面白いねー。

勝 :だから、ステップ2の「普遍化」がミソ。「疲れ目」っていう
   「困りごと」が普遍的で、意外に手つかずの市場なんだろうな

真子:あ、目を温めるシートとかあるもんね。

勝 :だから、潜在ニーズはあったんだろうな。アイディアが出る人
   って、こういう「具体化」「普遍化」を自然にやってるよな。

真子:え?

勝 :イメージとしてはこういう感じ。


勝が真子のノートに書き込んでいく。

 普遍性      2)四角形

        ↑       ↓

 具体性 1)□ ■    3)◆ ◇



勝 :とりあえず普遍性と具体性の2つの「階層」にしてるけど、実
   際はもっと複雑な階層構造になることもある。これが基本。

真子:う、うん……それで……どう見ればいいの?

勝 :1)2)3)は、発想の順番。まずは、1)□■っていう、個
   別具体的ニーズに気づく。

真子:それで、2)が四角形? あ! 普遍化するんだ!

勝 :そうそう。「要は角が4つあるってことだな」って気づく。

真子:すると、3)で、他の四角形◆◇っていう、ちょっと変わった
   アイディアが出る!

勝 :そう。表面的には、1)→3)って見えるから、いきなり面白
   いアイディアが出るように見えるけど……

真子:そっか、2)の普遍化をやってるんだね。

勝 :このプロセスを抜かすとさっきの真子みたいに「パイロット」
   から「飛行機に乗る人」みたいな変な方向に行く。

真子:きゃーははは、ホントだぁ……「疲れ目」って普遍化しておけ
   ば、目が疲れる車の運転手、ってなるのにね。

勝 :アイディアが出せる人は、これを無意識にやってる。この「無
   意識」っていうのが案外厄介。

真子:そっか、自然にできちゃうんだ。

勝 :そう。だから他人に説明できない。逆に言えば、この発想プロ
   セスをきちんと踏めば、誰でも「天才的」発想ができる。

真子:やったあ! 真子ちゃんにもできる♪

勝 :イヤ、真子はむしろ天才型だから、普遍化して言語化しないと
   周りがついてこれない。天才は往々にしてそうなる。

真子:えー……

勝 :だから望ちゃん*みたいな論理型タイプを大事にしろよ。

*「新人OL〜」シリーズの登場人物。

真子:うん。でもさー、元々は「女性向けのエステ商品」だったのに
   ここまで広がるなんて、面白いねー。

勝 :しつこいけど、この「疲れ目ニーズ」には何で気づいたかって
   いうと?

真子:「個別具体的なエステニーズ」があったからだよね。だから、
   ステップ1:顧客像の具体化、が最初なんでしょ?

勝 :そう。顧客像を具体化して、ニーズを具体化する。それが最初
   になる。で、ステップ2で普遍化する。



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆「セグメンテーション」は打ち手を考えながら行う
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

真子:それで「ステップ3:ニーズで人を括る」、ここで目が疲れて
   いる男性と女性を「括った」んだね。

勝 :ああ。ただ、そこで男女の違いがあったのは、何だ?

真子:あ、そっか。「色」の好みが違ったんだね。女性はピンク、男
   性はシルバー♪

勝 :そうそう。それもある意味でのセグメンテーションと言える。
   「ニーズの共通点」が存在する中での「ニーズの違い」。

真子:その「ニーズの違い」は気にしなくていいの?

勝 :気にするだろ。だから「色違い」にしているんだろうが。ただ
   打ち手としては「打ちやすい」打ち手だろ?

真子:色を変えるのはカンタンってこと?

勝 :形を変えるよりはカンタンなんだろうな。真子の店でも、男性
   向けに根本的に味を変えるよりは、量を変える方がラクだろ?

真子:あ、そうだね。材料の量を変えるだけだから。

勝 :生産工程をガラっと変える打ち手は厳しいけど、色は、最後の
   工程の「インク」を変えるくらいですむんじゃないかな。

真子:えっと……「人によって変える」部分がカンタンなら、それは
   その人達は「括って」しまっていいってことかな?

勝 :「ニーズの共通点」があるという前提で、Yes。だから、セ
   グメンテーションをするときには、打ち手を考えながらやる。

真子:あ、そうか。「ニーズの共通点」がある人達のなかで、「カン
   タンに変えられること」があれば、やった方がいいよね。

勝 :色の違いへの対応もある意味「セグメンテーション」だけど、
   そのレベル感に結構差があるよな。

真子:レベル感、って、あの「階層構造」の話?

勝 :まさにそれ。根本的なニーズの違いなのか、「色」とか「量」
   を変えればすむ「違い」なのか、っていう「レベル感」

真子:あー、確かにその「レベル」を意識しておかないと、ぐちゃぐ
   ちゃになるね。

勝 :だから、シリーズ10〜11の「階層」は、大事。きちんと読
   み返しておくように。あんまり世間では見ないけどさ。

真子:なんで?

勝 :右脳と左脳の両方が必要になるからな……「達人」レベルなら
   両方できるけど、普通はどっちかが「利き手」になってる。

真子:ねえ……セグメンテーションってすっごく難しいんだね……

勝 :だからそう言ってるだろ。マーケティングで一番難しいって。
   人を年代・性別で分類するだけなら、中学生でもできる。

真子:そりゃそーかー。ねー、どうすればこういう発想ができるよう
   になるの?

勝 :練習、練習、また練習。売れたま!も、実はほぼ全てこういう
   構成になっている。具体化→普遍化→具体化。

真子:どーゆーこと?

勝 :個別具体的な実例を出して、BASiCSとかで普遍化して、
   それを他の事例にあてはめられるようにしてる。

真子:あ! そーなんだ!

勝 :この「考え方」自体は、10年前の1号目から変わってない。
   具体化、普遍化、を何回も「やりとり」する構成になってる。

真子:そーなんだー……じゃー、売れたま!をきちんと読んでれば、
   この具体化と普遍化がわかるんだ!

勝 :少なくともそうなるように書かれている「はず」だ。

真子:そっかー。じゃあ、ちゃんと読もうっと。

勝 :当たり前だ。

真子:だって、長いとついつい貯めちゃって……とにかく、私は極端
   に「右脳型」だからなー。

勝 :ロジシンなんかの「左脳型」の手法は、むしろ学びやすいぜ。

真子:そっかあ……あーゆーの苦手だと思ってたけど、やんないとダ
   メかあ……

勝 :あのな、苦手なことを先送りしていると、人生のどっかでツケ
   を払うもんだ。人生はそうなってるらしい。

真子:そ、そうなの? 勝さんもそーだったの?

勝 :オレの場合は、数学。高校の微積なんて、赤点スレスレ。あと
   1点で赤点だった。そんなの微積だけだ。極端な文系だった。

真子:えええー?? 統計くらいできないとマーケター失格とか、エ
   ラソーに言ってたじゃん。

勝 :だから、後でそのツケを払ったんだよ。MBAのときに、基本
   的な微積とかできないとお話にならなかったからな……

真子:え? 留学時代? じゃあ、英語でやったの?

勝 :そう。日本語でも赤点スレスレだったのに、英語でやるとか、
   どんな罰ゲームか、と……。マジ泣きそうだった。

真子:きゃーははは、そーだよねー。

勝 :逆に、英語をやってこなかった留学生は、そっちで苦しんでツ
   ケを払ってたから、結局一緒。オレは英語はできたからさ。

真子:そっか……ツケはいつかは払わなきゃいけないんだ……。

勝 :そう。踏み倒すともっとヒドイ目にあう。

真子:じゃーさー、勝さんの「片付けられない病」も、いつかツケを
   払うんだね!

勝 :……っていうか既に一杯払ってるな……でも統計にしても微積
   にしても、若いウチにやっておいてホント良かった。

真子:えー、クロス集計が分析の基本だ、って言ってたじゃん。難し
   い統計分析なんていらない、って。

勝 :っていうことは、統計をやって、やっと言えること。結局統計
   にも「意思」が反映される、っていうのがわかったからな。

真子:そーなんだー。

勝 :あと、微積「的」な発想ができるのはいいぜ。

真子:え? 例えば?

勝 :BASiCSは背後にある膨大な理論や経験の「微分」だって
   お世話になってる先生に言われて「なるほど!」と思った。

真子:わかんなーい。

勝 :だからだよ。その瞬間に、BASiCSでやってきたことって
   いうか、その意味がすごい明確に自分の中で「言語化」された

真子:ふーん、そんなもんなんだ。

勝 :だから、「アタマの使い方」という意味でも、数学「的」な考
   え方ってできると色々とトク。

真子:ずるいなー。私、数学ダメなのにー。

勝 :いや、逆に数学が得意な人は、真子みたいな具体的な発想はで
   きないもんだ。だからお互い様。

真子:そーなんだぁ……

勝 :よく恵利ちゃんとか望ちゃんが、真子の発想をうらやましがっ
   てるのはそういうこと。

真子:そっかー。じゃあ私も論理的思考とか、今のうちに頑張るか。
   とゆーことで、勝さん、本書いてねー。

勝 :だから自分でやれ。オレはマーケティングか戦略の本しか書か
   ない。それがオレの「戦場」だからな。

真子:じゃーさー、セグメンテーションの本書くときにやってよー。

勝 :まあそうか……そうだな。長期的課題とさせていただく。


「勝さん、そーゆーところは、妙に意固地だよね。何でも飛びつくダ
 ボハゼみたいに見えてさー」
「意固地じゃねーだろ。自分が言ってることを遂行してるだけだ。一
 貫性一貫性って騒いでる本人がブレててどーするよ」
「いーじゃん、ブレたって。実験は大事だ、って勝さんいつも言って
 るクセにー」
「実験とブレはレベルが違う話だろーが」
「じゃーさ、どのケーキがおいしいか、実験しよう。買ってくるよ」
「それはいい実験だな。何がいいかな……」
「ね、何があるか、ガラスケース見にいこうよ」
「そうしよう! 貴重品は持って行けよ」
「うん」


勝はノートパソコンをパタンと閉じ、マウスを外した。真子はバッグ
からお財布を取り出すと、同じタイミングで席を立ち、ケーキが陳列
されているガラスケースへ2人は駆け出すように歩きだした。


次号に続きます!



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◆今日のまとめ
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●切り口の2つめは「困りごと」。「ニーズの強度」と「ニーズの重
 要性」に分解して考えよう!

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誌上でお答えしますのでぜひどうぞ。

この売れたま!にご返信いただければ、私にメールが届きます。


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▼今日の日記▲

昨日は節分。季節を分ける日だけあって、ここのところ一気に暖かく
なりましたね。朝起きたときの室温が5℃くらい違いました。

で、節分と言えば「豆まき」「恵方まき」という「まきまきコンビ」
(と勝手に命名)が最近はすっかり定着しました。我が家でも、恵方
巻きを買って来て、恵方を向いて切らずにいただきました。

で……最近の恵方巻きって、すごくおいしくなってますね。卵焼きの
ようなもの(?)だったり、エビとかマヨネーズとか入ってて、すっ
ごいご馳走、という感じがします。これ1本と、あとは一汁一菜くら
いで豪華なお食事、という感じです。

すっごい昔の売れたま!にも書いたのですが、豆まきは掃除の手間を
「増やし」ますが、恵方巻きは食事の準備の手間や時間を「減らし」
ます。家事を増やすのと減らすのとでは、大違いです。物事が広まる
には理由があるわけですね。おいしかったです♪



○1000号間近! 勝手にカウントダウン

*今号で(多分)累計987号 1000号まであと13号!



●売れたま! 1000号に向けて その1

iPodコーナーはちょっとお休みして、記念すべき1000号に向けて
過去をつらつらと振り返ってみたいな、と思います。

500号のときとかも全くやっていませんので、初めての振り返り、
ということになります。

売れたま!発行、第1号を出したのは、10年近く前の2003年6
月19日、お題は「マクドナルドのバリューセット」でした。その頃
から、マクドナルドの例を多用していたんですね……

第1号の読者数は443名、という記録が残っています。今から考え
ると意外に多いですね。当時はメルマガという媒体には勢いがあった
ので、まぐまぐなどで発行が紹介されると、結構それだけで読者さん
が増えた、といういい時代だったんですよね。


メルマガを出すと決めて、最終的には「売れたま!」に決まったんで
すが、候補は他に色々とありました。決めた基準は、強みはあるか、
ニーズはあるか、などのBASiCSの基本的な要素です(当時、ま
だBASiCSという名前にはなっていませんでした)。


第2号のバックナンバーがこれです↓

http://archive.mag2.com/0000111700/20030623130000000.html

体裁は、今とほとんど変わっていないですね。「パッケージ」は、こ
の10年間、全くと言っていいほど変わっていないんですよね。これ
は当然「メッセージの継続性」を重視しているからです。

当然、当時他の色々なメルマガを見て、「あ、売れたま!だ」とすぐ
わかるような特徴的なレイアウトを試行錯誤しました。

「テキストで」という制約の範囲内でも、線を引いたり、記号を多用
したりして、ぱっと見でわかるものにはしたつもりです。

今はメールもHTMLで全盛ですが、ゲームのグラフィックの美麗さ
と面白さは反比例するように個人的には思っているので、別にテキス
トでいいかと思っています(と言いつつ、有料メルマガはHTMLで
すが……)。


色々な理由でメルマガ発行を決めたのですが、「お役に立ちたい」と
並んで大きかった理由が、

「自分の考えはどれくらい受け入れられるのか??」
「自分のレベルはどれくらいのところにいるのか?」

という挑戦というか、腕試しというか、そんな感じでしたね。MBA
を取って、それなりの経験を積んで、自分は一体どれくらいの場所に
いるんだろう、というのを知りたかった、という動機です。

当時1000号まで続けようかという「強固な意思」があったかとい
うと実はあまりなくて、「最悪ダメならやめればいいや」と思ってい
たことも事実ですね(そうでなければ始められません)。


私の考えは、「成果を出す」という意味では非常にオーソドックスだ
と(自分では)思っていますが、逆に言えば、成果につながらない、
「分析のための分析」「お勉強のためのマーケティング」(SWOT
分析がその典型)に対しては、批判的です。そのような、ある種「異
端」な考え方を世の中に問うたら、どういう反応が返ってくるのか、
という実験でもありました。

意外なことにと申しますか幸いなことにと申しますか、好意的に受け
入れられて、今に至ります(今では多くの人がSWOT分析を批判し
ていますね)。

今日まで続けられたのは、ひとえに読者様の励ましのお声のお陰です
ので、ここであらためて感謝申し上げます。

ありがとうございます。これからも頑張ります!

このコーナー、1000号まで(勝手に)続きます。



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 右脳と左脳をフル活用、売れる思考・発想ができるようになる!
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◆次号予告:年末年始特別号 セグメンテーション特集 13
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●次号も、「括り方」の事例を見ていきます! 次の「括り方」は?
 お楽しみに!

▼飲み会に、数部印刷して行こう。グチ大会より、前向きの話を!

▼彼氏・彼女との、知的な話題づくりに!

▼ご無沙汰していたあの人との会話のきっかけに、転送しよう!

▼お客様訪問の際のおみやげに、プリントアウトして渡そう!


売れたま!があなたのお仕事に少しでも役立ちますように……

〓〓次号の売れたま!でお会いできるのを楽しみにしています!〓〓
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