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2013年1月22日火曜日

売れたま!特別編Vol.207 2013/01/21 セグメンテーション特集 8

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━━━━━━━━━━━━━━特別編Vol.207(累計0983) 2013/01/21
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 ■■__年末年始特別号:セグメンテーション特集 8__■■■
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◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今日のポイント ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

●セグメンテーションは「個別具体化して神経衰弱」。カギは、個別
 化して「ニーズの共通点」を洗い出すこと!


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今週発行号は、「BtoBのセグメンテーション」戦略。

小規模企業が、取引先に食い込んでいくためにはどうすればいいか?

お楽しみに!



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◆年末年始特別号!
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年末年始好例の「特別号」は、やっぱりお馴染みのこの2人。

我らがヒロイン「売多真子」(うれた・まこ)と、真子の親戚にして
そのメンター「売多勝」(うれた・まさる)です。2人は以下の本の
登場人物です。まだお読みでない方はぜひ!


○「新人OL、つぶれかけの会社をまかされる」 佐藤義典著
http://ow.ly/89pSR

売多真子が、勝の助力を得てイタリアンレストランの新企画に奮闘!
マーケティングの最初の1冊としてオススメ。


○「新人OL、社長になって会社を立て直す」 佐藤義典著
http://ow.ly/6s63d

上の本の続編。真子が社長になり、ライバルと戦っていく! 戦略構
築から実行プロセスまで、社長の視点を物語で体感!


例によってこのシリーズはどのくらいの長さになるかは、この2人の
活躍次第ですので、現時点ではわかりません。


今回の特集は、「セグメンテーション」! マーケティングで恐らく
は一番難しいこのと1つです。

そのセグメンテーションにどう切り込むのか?



●あらすじ

大晦日の夜、売多真子と勝は、年末に売多家が集まる温泉宿へと一緒
に向かった。電車の中で、そして除夜の鐘を聞きながら続いた2人の
レッスン。

一夜明けて、お正月を迎えて……



今号はシリーズ第8回目です。

最近お読み始めになられた方は、バックナンバーからどうぞ。第1回
目はコチラです↓

http://archive.mag2.com/0000111700/20121228030000000.html

ここから「次の記事」をクリックしてお読みください。



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◆まずは、前号の復習から!
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*本編の「今の時間」は、年が明けた1月1日の昼過ぎです。


売多家一同が温泉地の老舗旅館に集まって新年を迎えた元旦。勝と真
子は、昼食のために館内の食堂へと出かけ、レッスンの続きを。昼食
を食べ終わり、食後のカフェを楽しんでいる。

食堂の従業員がテーブルに近づき、「はい、アイスコーヒーのお代わ
りをお持ちしました」というと、注文を書き加えた伝票をテーブルに
載せる。


「あ!!」

お代わりのアイスコーヒーを手に取った勝が声をあげる。

「ど、どうしたの?」
「ケーキセットにすればよかった……」
「な、なんだ……そんなことで大声出さないでくださいよ……」
「なんだ、って大事なことだろ。ケーキの値段が安くなるだろうが」
「いーじゃないですかー。勝さん、稼いでるんだからさー」
「稼いでいることと合理的にお金を使うことは全く関係がない」
「もう……ケーキなら後で初詣に行くときに食べよーよ」
「あ、オマエ初詣行くのか」
「うん。勝さんと一緒に♪」
「えー……寒いから1人で行けよ。オレここで心の中でお参りする」
「ダ、メ。一緒に行くの! 毎年行ってるじゃん!」
「めんどくせー……」
「何よー、初詣には意義があるって自分で言ってたじゃん!」

http://archive.mag2.com/0000111700/20110106211000000.html

「そりゃそーなんだけどさー……」
「ねー、カフェでケーキ食べられるからさー、いこーよー、ねー!」
「わかったよ、じゃあ後でな……」
「うん!」
「じゃあ続きを始めるか……」

勝がアイスコーヒーを一口飲んでテーブルに置くと、氷がぶつかるカ
ランという音がした。



勝 :じゃあ、前号の復習から、な。

真子:うん! じゃあ前号の復習よね。今やってるのはセグメンテー
   ションの「括って広げる3ステップ」

真子がノートを広げる

○括って広げる3ステップ

ステップ1:顧客像の具体化
ステップ2:ニーズの普遍化
ステップ3:ニーズで人を括る


真子:前号でやったのは「ステップ2:ニーズの普遍化」。普遍化と
   は「ニーズの共通点」を探すこと。これが難しいんだよね……

勝 :すっごく難しいな。

真子:普遍化しすぎると、当たり前のことになっちゃうし、具体的す
   ぎると、顧客が広がらないし……

勝 :そういうことだ。どんなイメージだ?

真子:「達人への道」でやった、「抽象度をコントロールするボリュ
   ームツマミ」のイメージ*

*達人への道12↓
http://archive.mag2.com/0000111700/20110823032000000.html

勝 :そうだな。音量を上げ下げするがごとく、言葉の抽象度をコン
   トロールしていく。

真子:あと、「どの共通点を選ぶか」、つまり「何で括るか」を探し
   て選ぶのが重要。

勝 :その「切り口」っていうか「括り口」がセグメンテーションだ
   からな。

真子:それで、その「ニーズの共通点」を持つ人を探していくのが、
   「ステップ3:ニーズで人を括る」こと。

勝 :ニーズで括る際のポイントは何だ?

真子:顧客像を具体化すること! 具体的な顧客像を「描く」こと!

勝 :OK。



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◆ニーズで括ることは、「個別具体化して、神経衰弱」
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真子:結局、ステップ3で「括る」ときも、「30代男性」とかじゃ
   なくて、「具体的な顧客像を描く」んだよね?

勝 :そうだよ。

真子:となると、ステップ1の「顧客像の具体化」と同じことするん
   だ?

勝 :だからそうだってば。イメージとしては、「個別具体化して神
   経衰弱」

真子:へ? 「個別具体化して神経衰弱」って? どういう意味?

勝 :その通りの意味だよ。「個別具体化」は、ステップ1だよな。
   神経衰弱は、その名の通り。

真子:「神経衰弱」って、トランプの絵合わせをする、あの「神経衰
   弱」のこと?

勝 :だからそうだよ。ただ、ホンモノの神経衰弱との違いは、「表
   面」を合わせて行く。

真子:何それー、表面の神経衰弱なんてできて当たり前じゃん。

勝 :とにかくやっていくか………オレと、真子と、恵利ちゃん、望
   ちゃんでいいよな、4枚のカードは。

真子:は?


ノート貸せ、と勝が真子に言ったかと思うと、ノートに書き込む。


     勝     真子     恵利ちゃん    望ちゃん

年代   中年    20代     20代     20代
性別   男性    女性      女性      女性



勝 :これが「トランプのカード」。で、カードを合わせていく。

真子:え? あ、この「人」が、「カード」なのね。でもさー、神経
   衰弱って「裏面」にしてやるんでしょ?

勝 :お、ナイス。まさにそれ。このままだと、まだ「裏面」の状態
   だろ。情報が少なすぎて「仲間合わせ」ができないだろ?

真子:えっと、この情報をもとにしては「括れない」ってこと?

勝 :そういうこと。だから「表面」にしてから「括る」。

真子:え? これが「表面」になるの? どうやって?

勝 :それぞれの「個別具体的なニーズ」の「モトとなるもの」を加
   えていこう。職業、業種、学歴……



      勝     真子    恵利ちゃん    望ちゃん

年代    中年    20代    20代     20代
性別    男性    女性     女性      女性
職業    社長    社長    2代目後継者   管理職
業種   サービス   飲食     飲食      飲食
学歴    MBA   大学     大学      大学
住む場所 マンション マンション   自宅     マンション
家族   一人暮らし 一人暮らし   両親同居   一人暮らし
趣味    スキー   スノボ   お菓子作り    料理
性格    温厚    短気     温厚      温厚


勝 :こんなもんか? これで「表面」になってるか?

真子:こんなもんか、って?

勝 :この神経衰弱は、カードの裏面じゃなくて表面でやる。この情
   報で「十分に括れるか」ってこと。

真子:え? え?

勝 :いや、だからさ、「趣味」で「神経衰弱」するとどうなる?
   カードを合わせてみろよ。

真子:え? あ、勝さんと真子が「ウィンタースポーツ」だよね、ス
   キーとスノボだから……

勝 :そうなるよな。それで?

真子:で、恵利ちゃんと望ちゃんが「料理関係」っていう仲間、かな

勝 :だとするとさ、例えば旅行代理店がDM出すとするだろ? す
   るとどうなる?

真子:ええっと……旅行代理店がDM出すと……勝さんと私には、ス
   キー、スノボツアーで……恵利と望ちゃんは、料理ツアー?

勝 :そうだよな。ほら、それで「神経衰弱」できただろ? 

真子:できたけど、それで?

勝 :ニブイヤツだなあ……それがセグメンテーションの「切り口」
   になるだろうが。趣味で括れるだろ、って言ってんの。

真子:え……ああああああ! わかったぁあ!!

 周りの客が一斉に真子を見る。

勝 :大声出すなよ。オマエ注目浴びてるぞ。

真子:え、あ、あははぁ。スミマセン、お騒がせして……なるほど、
   「ニーズの共通点」で括っていくわけだ!

勝 :そう。趣味で括ると、今みたいな「組み合わせ」になるよな。
   それが「ニーズの共通点」、つまり「切り口」になる。

真子:なーるほどねー。性別・年代で括ると、勝さんだけ仲間はずれ
   だあ、きゃははは!

勝 :そうだな。でさ、「一人暮らしのためのカンタン晩ご飯」みた
   いな本とかレシピだったら?

真子:えっと……そうか、恵利はご両親と同居してるから、恵利が仲
   間はずれになるんだ。

勝 :「性格」で括ると、オマエが仲間はずれな。

真子:せ、「性格」? え、何コレ、私だけ短気なんて……ひっどー
   い、勝さんだって「短気」じゃん。書き直してあげるよ。

勝 :やめろ、ふざけんな!

真子:ほらー、これくらいのことで怒るなんてやっぱり「短気」じゃ
   ん、きゃははは!

勝 :……ともかく、これが「括って広げる」イメージ。まず、それ
   ぞれの「カードの内容」を具体化する。

真子:あ、それが「ステップ1:顧客像の具体化」だ!

勝 :そうそう。で、そのときにニーズなりそのモトとなる要素を、
   個別具体的に書く。1人1人書いていく方が書きやすいだろ?

真子:あ、うん。それぞれの違いが出るから。

勝 :上の表では、もうかなり「普遍化」しちゃってるけど、実際に
   は個別具体的なことを書いていく。学歴なら、大学名とか。

真子:あ、なるほど。「大学」って普遍化しちゃってるけど、女子大
   とか、場所とかで違うかも……

勝 :「学科」だって違うかもしれないからな。大学が違っても、学
   科が同じなら「括れる」かも。

真子:あー、確かに「理系」と「文系」で違うかもしれないね!

勝 :真子さ、BASiCSの背後には膨大な「積分」があって、
   BASiCSはその「微分」だ、っていってわかる?

真子:へ? 微分積分? わっかりませーん!

勝 :だろ? 理系だと今の説明の方が多分わかりやすい。だから、
   「理系」と「文系」で「メッセージ」も変わるかもしれない

真子:あーなるほどー。そうやって「カードを合わせていく」んだ!

勝 :そうそう。それが「ステップ3:ニーズで人を括る」。「ニー
   ズの共通点」があるものをグループ化する。



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◆ニーズで括れていれば、「打ち手」が見える
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真子:でもさー、どの項目で括るか、っていうのがわからないよね。
   どの「ニーズの共通点」を使うべきかってゆーのが。

勝 :それが難しいんだよな。自分の商品の場合、どの「共通点」が
   カギになるのか、結構難しい。

真子:どうすればいいの?

勝 :1つのチェックポイントは、ニーズでうまく括れていれば、そ
   れに合った「打ち手」が論理的に出てくるかどうか。

真子:え? 何で?

勝 :ニーズが見えていれば、あとはそのニーズに応えるだけだから

真子:どういうこと?

勝 :やってみよーぜ。真子の会社のイタリアンレストラン、「そー
   れ・しちりあーの」ならどうする?

真子:え? あ、うちの会社ならどう「括るか」ってこと?

勝 :そう。上の4人に共通するモノがあるから、4人に来てもらえ
   るような「ニーズの共通点」を探してみろよ。

真子:え? みんな日本人とか?

勝 :「抽象度のボリュームツマミ」上げすぎ。

真子:えっと……じゃあ……「女性」???

勝 :それだとオレが外れるだろ。ヒント。イタリアンレストランの
   メニュー。

真子:あ! みんな甘い物大好き! ケーキとか!

勝 :そうそう。デザート食べ放題とかやった場合、4人全員に「刺
   さる」だろ?

真子:なーるほどぉ……じゃあ、カードの「項目」が業種とかによっ
   て違うってこと?

勝 :そういうこと。その「項目」を定義するのが難しいんだな。

真子:なるほどねー。

勝 :それに商品の差別化を考えると、同じような商品でも、「差別
   化できる」項目を入れなきゃいけないだろ?

真子:あ! ということは、同じような商品でも、同じ「項目」でい
   いとは限らないんだ!

勝 :だから難しい。イタリアンレストランならどんな項目を加える
   べきだと思う? やってみろよ。

真子:うん!


真子がノートに書き込みながら、顔を上げては「うーんと……」と少
し考えてからまたノートに向かう。

勝はアイスコーヒーを飲みながら、パソコンをいじっている。


      勝     真子    恵利ちゃん    望ちゃん

食べる量  食べ過ぎ  多い     普通      少なめ
脂モノ   大好き   大好き    普通      普通
お酒    弱い    強い     弱い      強い
彼氏・彼女 いない   いない    いない     いない
使い方   接待    女子会    1人で     1人で
重要な品  ドルチェ  お酒     ドルチェ    お酒


真子が「できた!」といい、勝にノートを見せる。


勝 :どれどれ? なるほどな……で、どう括るんだ? これによっ
   てどんな打ち手が打てるんだ?

真子:え? さ、さあ……

勝 :それじゃ意味ないだろうが……え、みんな彼氏・彼女いない?
   だったらみんなで合コンでもしよう。それぞれ友達連れてさ。

真子:そ、そんなのダメ!

勝 :何でだよ、そういう考え方だってあるだろうが。真子だって、
   出会いが欲しいだろ?

真子:だ、だって……わ、私は出会いなんていらない……あ、そ、そ
   うだよ、そんなのうちの店には合わないよ。

勝 :まあそうかも……あ、「使い方」で括るのはアリだよな。接待
   と女子会とお一人様。席の作り方とかメニューも変わる。

真子:あ、そーだね。テーブルの配置とか変わるねー。

勝 :昼はいいけど、夜に1人で行く場合、食べるモノが無いよな。
   夜用の「お一人様用ディナープレート」でもあればいいけど。

真子:「お一人様」を狙うならそうなるよね。なるほどね、そうやっ
   て「打ち手」を考えながら「括って」いくんだ!

勝 :そう。うまく「括れて」いれば、打ち手に落ちてくるだろ?

真子:うん! テーブルの配置、メニューの内容なんかが変わる!

勝 :あとさ、これに典型的に出てるけど、お酒に弱いと、何食べる
   ことになる?

真子:料理でしょ?

勝 :そりゃそうだけど、料理は酒飲んでも食べるだろ。

真子:あ、そうか……あ! ドルチェ(デザート)だ! そっか、飲
   まない人はドルチェかあ……

勝 :項目間の「相関」があると、それはいいヒントになるよな。

真子:あ! 脂モノが好きな人は、よく食べる人、とか?

勝 :検証する必要はあるけどな。そうやって「括る」のに適した
   「切り口」を探していく。飲まない人の場合はどうする?

真子:飲まない人向けのドルチェメニューを充実させる!

勝 :飲まない、って「お酒」を飲まないだけだろ?

真子:あ……そうか、ドルチェに合う飲み物を用意する!!

勝 :そうそう。そうやって打ち手に落ちてくる。

真子:なーるほどねー。「神経衰弱」の意味がわかった! この4枚
   のカードの組み合わせが色々あるんだね!

勝 :これさ、実際に「神経衰弱」やるんだぜ。リアルに。

真子:え?

勝 :A4の紙に、顧客の情報書けるだけ書いて、テーブルにぶわあ
   って並べて、「仲間合わせ」していく。

真子:あー、なるほどぉ! 「リアル神経衰弱」だあ!

勝 :その場で情報を書き加えていきながら、「切り口」を考えて、
   「ニーズの共通点」を探せばいい。

真子:ね、でも「括る」ときに「この人はどっちに入るんだろう」っ
   てならないかな?

勝 :そうなったら、それは括る「切り口」がおかしいだろ。

真子:でもそれって「切り口」が決まった後の話でしょ? 「括る」
   ときは、その「切り口」がわからないんだから……

勝 :あ、だから、ステップ2の普遍化と、ステップ3の括る作業は
   行ったり来たりして考える。だから書きながらやるわけだ。

真子:大変だなあ……

勝 :リアル神経衰弱なら、切り口を紙に書いて、また「仲間合わ
   せ」して、って同時に出来るのがメリットだな。

真子:あ、そっか! なんか楽しそうだ!!

勝 :「どの切り口が適切か」っていうのがセグメンテーションで一
   番大事なんだから、そこは時間をかけないとな。

真子:そうか……切り口を探すのがセグメンテーションだもんね。

勝 :これは、スタッフみんなでやってみると面白いぜ。

真子:あ、ホント、うちも望ちゃんとやってみようっと。



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◆「個別」に見なければ分けられない
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勝 :結局、セグメンテーションのカギは最初の「個別化」にあるん
   だよな。

真子:「リアル神経衰弱」もその「個別化」だよね?

勝 :そう。突然だけど、神奈川県の気候ってさ、南北で分ける? 
   東西で分ける? どっちが正しい?

真子:神奈川県の気候? さ、さあ……?

勝 :NHKの天気予報なんかだと、神奈川を東西で分けてる。これ
   ってどういうことだ?

真子:南北の違いより、東西の違いの方が大きいんじゃない?

勝 :多分そうなんだろうな。でさ、それってどうやって確認したと
   思う? 神奈川は、イメージ的にはこんな感じなんだけどさ。


  ○神奈川県略図(あくまでもイメージです)

    相模原          川崎

          厚木     横浜

    小田原   平塚     横須賀


真子:えっと……都市を1つ1つ比べて、気候の変化が似ている都市
   をまとめていくんじゃないかな?

勝 :そうだよな。川崎は、横須賀と似てるのか、相模原と似てるの
   か、って比べていくわけだよな?

真子:うん、それしかないよね……

勝 :ってことはさ、「東西」で切るか、「南北」で切るか、ってい
   うのも「個別に」都市を見ていかないとわからないよな?

真子:そ、そうだけど?

勝 :マーケティングもそうだろ? 「20代女性」とか言う前に、
   お客様を「1人1人個別に」見ないと、分けられないよな?

真子:あ、あああ! セグメンテーションだあ! そうか、これも都
   市を「1つ1つ個別に」見ていかないとわからない!!

勝 :だから叫ぶな、って。

真子:あ……あはははは。でもこれもまさに「括る」だね! 分ける
   んじゃなくて、都市を「括る」!

勝 :「分ける」には、「個別具体的に」括らないと分けられないよ
   な? 地図からいきなり「東西」「南北」に分けないよな?

真子:うん!

勝 :でもさ、「20代女性を狙う」って、地図を見ていきなり「神
   奈川県東部を狙う」って言ってるんだぜ? 変だろ?

真子:確かにそうだ!! 個別に見なければ、東西に分けることがい
   いのかどうかもわからないのに……。

勝 :ちょっと考えればすぐわかることなのに、すぐ「性別・年代」
   とか、BtoBだと「業種と企業規模」とかで切っちゃう。

真子:そっかあ、そもそも「業種と企業規模」で切れるかどうかがわ
   かんないのにね。

勝 :「気候の変化」で括る、って一口に言っても、気温、降水量、
   湿度、風向きとか「項目」が色々あるだろ?

真子:な、なーるほどぉ! それで「共通点」を探すんだ! さっき
   の例と同じだねー。項目を並べていって、共通点を探す!

勝 :それが「括る」ってことだ。セグメンテーションで個別化して
   「ニーズの共通点」を探すのも全く同じこと。

真子:その「共通点」が切り口になるんだ! だから、都市の場合で
   も「個別具体化して神経衰弱」すればいい!

勝 :そう。だから、まずは「個別に」見る。地域を分けるなら、都
   市を1つ1つ。人を分けるなら「1人1人」を個別に見る。

真子:みんなおんなじだねー。言われて見れば当たり前だけど。

勝 :そういうこと。「括って広げる3ステップ」って、こういう当
   たり前のことをマーケティングにあてはめただけ。

真子:そうかあ……ね、勝さんどうやってこんなこと思いついたの?

勝 :いや、別にNHKの天気予報を見てて思いついただけ。

真子:ホントすごいなー。天気予報からセグメンテーションを思いつ
   くなんて……どういうアタマしてるんだろうね、この人は……


真子が勝をじっと見つめる。10秒くらいだろうか、無言の刻が流れ
た。勝が珍しく照れたように目をそらし、アイスコーヒーに手を伸ば
す。中身はいつの間にかなくなっており、ストローが空気を吸う「ず
っ」という音だけ聞こえた。

「きゃー、やっだー、真子に見つめられて照れちゃって……」
「ば、べ、別に照れるかよ……」
「真子の熱いまなざし、感じてく、れ、た?」
「知るか。アイスコーヒーもう一杯もらおうかな」
「あー、ごまかしてるー」
「何にもごまかす必要はない。ケーキ食おうかな……」
「だから初詣に行こうってば。せっかくならカフェで食べようよー」
「オマエこの店に失礼だな……でもまあそうするか……」
「うん!」
「じゃあこの店はオレが奢ってやるよ」
「やったあ! じゃあ、ケーキは真子がご馳走するね♪」
「やりぃ、じゃあケーキは食べ放題な」
「あー、そんなのダメ、意地悪ぅ!」
「よし、じゃあ片付けるか。部屋に戻るぞ」
「うん! ご馳走さまでしたぁ!」

真子が再び手を合わせ、ぴょこん、と軽くお辞儀した。



次号に続きます!


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◆今日のまとめ
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●セグメンテーションは「個別具体化して神経衰弱」。ポイントは個
 別化。「ニーズの共通点」を洗い出そう!


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誌上でお答えしますのでぜひどうぞ。

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▼今日の日記▲

先週末は、大学のサークルの先輩・後輩の方と数年ぶりに旧交を温め
ました。ディベートが共通言語だと、話が早いこと早いこと……同じ
時間で交換できる情報量がすさまじく多いですね。

違うフィールドでご活躍されていらっしゃる方々とお会いすると、脳
の別のところが刺激を受けます。「ゆるいつながり」が情報伝達には
一番効果的、という研究結果がありますが、まさにそれを実感した時
間でもありました。

プライベートでも、みなさんMBAを取られたり、マラソン完走した
りと頑張っていらして、負けられないなあ、とまた思いを新たにしま
した。

私の本も部下に勧めていただいているとのこと、ありがとうございま
す! こういうところで、本が売れるのだなあ、と感謝、感謝です。

またやりましょう!


○1000号間近! 勝手にカウントダウン

*今号で(多分)累計983号 1000号まであと17号!



●今日のiPod Tune:始まりの歌2013


1月は1年の始まり! 始まりにふさわしい歌で始めましょう!

お正月はやっぱり初日の出! Sunrise!

というわけで、今日の1曲は……


○ペガサスの朝 by 五十嵐浩晃


1980年11月、デビュー曲(愛は風まかせ)で存在感を発揮、一
気にブレークしたのがこの曲でしたね。

80s前半の「歌謡ポップスここにあり!」という感じの曲ですね。
すっごい爽やかな歌詞とすっごいさわやかなボーカル。

最初の「あ」で目が大きく開くのが印象的でした

日の本の国、日本。今年はSunrise!



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