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2012年12月31日月曜日

売れたま!特別編Vol.201 2012/12/31 セグメンテーション特集 2

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 ■売れたマーケティング、バカ売れトレーニング:売れたま!■ 
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━━━━━━━━━━━━━━特別編Vol.201(累計0977) 2012/12/31
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 ■■__年末年始特別号:セグメンテーション特集 2__■■■
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◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今日のポイント ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

●「セグメンテーション」は、とりあえずは「分ける」こと。「分け
 る」理由は、ニーズが違うから!

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◆年末年始特別号!
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もう年末! 今年の「締め」、年末年始好例の「特別号」は、お馴染
みのこの2人にお任せしましょう。その「2人」とは、そう……


我らがヒロイン「売多真子」(うれた・まこ)と、真子の親戚にして
そのメンター「売多勝」(うれた・まさる)です。


2人は以下の本の登場人物です。もうお読みいただいているかと思い
ますが、念のためご紹介しておきます。2冊とも、小さくて軽いので
荷物にならず、帰省の電車などでお読みいただくのにオススメです!


○「新人OL、つぶれかけの会社をまかされる」 佐藤義典著
http://ow.ly/89pSR

売多真子が、勝の助力を得てイタリアンレストランの新企画に奮闘!
マーケティングの最初の1冊としてオススメ。


○「新人OL、社長になって会社を立て直す」 佐藤義典著
http://ow.ly/6s63d

上の本の続編。真子が社長になり、ライバルと戦っていく! 戦略構
築から実行プロセスまで、社長の視点を物語で体感!


例によってこのシリーズはどのくらいの長さになるかは、この2人の
活躍次第ですので、現時点ではわかりません。


今回の特集は、「セグメンテーション」! マーケティングで恐らく
は一番難しいこのと1つです。

そのセグメンテーションにどう切り込むのか?


今号はその2回目となります。



●あらすじ

大晦日の夜、売多真子と勝は、年末に売多家が集まる温泉宿へと向か
うため、2人で新幹線に乗り込んだ。

やはり、車中で始まったマーケティングレッスン! にぎやかな2人
の会話が始まりました!



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◆まずは、前号の復習から!
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「あ、勝さん、ワゴン車が来たよ! お弁当買ってあ、げ、る♪」
「じゃあ、釜飯とカツサンド」
「へ? 変な組み合わせだねー。まーいーけど、それで足りるの?」
「宿に着いてからまた食うだろ。だから控えめにしとく」
「全然控えてないじゃん、きゃははは。じゃーお金を、っと……」
「お、ありがと。じゃあ食いながら始めるか」


勝 :じゃあ、まずは前号の復習からな。もぐもぐ。あ、うまい。

真子:前号は、セグメンテーションに行く前の、その前提の話だった
   よね。まず、マーケティングは「お客様の立場に立つこと」。

勝 :そうだな。なんでそれが必要かっていうと?

真子:そうしないと売れないから!

勝 :何で、自分の思い通りに作って、売ると売れないんだ?

真子:自分とお客様は違うから!

勝 :そうだな。でも、何でわざわざ「お客様の立場に立とう!」な
   んてことを大げさに言わなきゃいけないかっていうと?

真子:人間は、自分のことを考えたり話すのが好きだから! 相手の
   立場に立つ、っていうのは人の「本能」に逆らうから難しい!

勝 :そうだな。敵は「本能」寺にあり、ってところだな。

真子:え? あ、きゃははは、おもしろーい!

勝 :いやあ、下らないオヤジギャグで笑ってくれる真子は本当に嬉
   しいよ。

真子:なによー、人をバカみたいにー。勝さんだって、ムスっとして
   る子よりは、笑ってる女の子の方がいいでしょー!?

勝 :そりゃそうだよ。だから褒めてるんじゃねーか。

真子:そー聞こえなかったけど、まーいーや。

勝 :じゃあ、今号からセグメンテーションの本論に入っていくか。

真子:うん!



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◆「セグメンテーションの基本」は「分ける」こと
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勝 :まずは基本から、だな。マーケティングの教科書、コトラー先
   生のマーケティング・マネジメントから見ていこう。


−−−−−−−−−−−< 引  用 >−−−−−−−−−−−−

どのような市場で事業を行うにしろ、一般にそのすべての顧客に販売
するということは不可能である。顧客の数は多く、拡散しており、購
買行動もそれぞれ異なるので、競争企業が得意とする顧客層もできれ
ば、自社が有利に販売できる顧客層もできてくる。


そこでマーケティング計画を別個に用意する価値がある程度に、市場
をいくつかの顧客別部分集合に分割する市場セグメンテーションと、
その各市場セグメントを評価し選択したセグメントに努力を集中する
ターゲット市場設定を行うことが必要となる。


マーケティング・マネジメント 第4版 1983年 P.114
フィリップ・コトラー著

−−−−−−−−−−−< 引  用 >−−−−−−−−−−−−


真子:えっと……難しい日本語だね、これ……

勝 :言ってることは単純にして当たり前、すなわち極めて本質的。
   その意味でもよくまとまってる。

真子:もうちょっとやさしく書いてくれればいいのにねー。教科書な
   んだからさー。

勝 :やさしく書いてくれてる本もあるだろ。

真子:え、そんな本あるのー? おしえてよー!

勝 :何言ってんだ、この本がそういう意味では一番いいだろ。

○「新人OL、つぶれかけの会社をまかされる」 佐藤義典著
http://ow.ly/89pSR


真子:あー、真子達が出てる本だぁ!

勝 :この本はまさに「わかりやすい教科書」だからな。

真子:そりゃそーだよねー、きゃははは。

勝 :で、マーケティング・マネジメントは、この4版が、古いけど
   よくまとまってる。これがまずは基本的な考え方だな。

真子:え? 1983年? わ、30年前だ!

勝 :と言っても、マーケティングの本質なんか江戸時代の平賀源内
   の「土用の丑の日」からそれほど変わってないからな。

真子:あー、それと比べると30年前は全然最近だねー。

勝 :で、さっきのマーケティング・マネジメントの内容をまとめる
   と、どうなる?

真子:えっと……「色んなお客様がいるから、お客様を分ける」かな

勝 :そうだな。セグメンテーションの基本は、「分けること」。後
   で「修正」するけど、ここではそうしておく。後は?

真子:どれかのセグメントに「集中する」のが、「ターゲット」!

勝 :ああ。セグメント、っていうのは「分けられたカタマリ」。そ
   のうちで、狙うべきところが「ターゲット」だな。

真子:あとさ、「自社が有利に販売できる顧客層」っていうのが、
   「強みが活きる顧客層」ってことだよね?

勝 :お、そうそう。さすがマーケティングの教科書のヒロイン。

真子:へっへえ♪

勝 :でさ、この話って、前号の内容が「前提」になっている、って
   いうのはいいよな?

真子:前号は……「自分とお客様は違う」っていうことだから……そ
   うか、「お客様同士でも違う」ってことだ!

勝 :そう。真子的に言うと、「人っていっても色々いるよねー」っ
   て感じか。

真子:だよねだよねー、きゃははは。

勝 :だから、分けて対応することになる。全てのお客様には売れな
   いからな。

真子:全てのお客様に売れてるものってないのかなー?

勝 :あるとすれば、電気くらいだろ。それでも普及率100%では
   ないよな。電気引いていない家もゼロではないだろうから。

真子:そっか。

勝 :まあ、とにかくセグメンテーションの基本は、後で修正するけ
   ど、「分ける」こと。何で分けるかっていうと?

真子:人によって「ニーズが違う」から!!

勝 :そうだな。「ニーズが違う」から分ける、っていうのはおさえ
   ておこうな。くどいけど、「分ける」は後で修正する。

真子:うん。ねー、このコトラーさんの本にさー、セグメンテーショ
   ンの説明っていっぱいあるの?

勝 :それがさー、あんまりない。P.114−129のたった16
   ページだな。

真子:えー、意外と少ないねー。

勝 :まあ、基本的なテキストだからな。中小企業診断士試験とか、
   MBAレベルならそんなもんでいーけどな。

真子:えー、MBAレベルでもそんなもんなの?

勝 :マーケティング専攻でもなきゃ、そんなもんだぜ。

真子:へー、そうなんだ。

勝 :このシリーズはその内容を遥かに上回る。世界的に見てもハイ
   レベルな内容になるぞ。

真子:やったあ! 真子も世界トップれ、べ、る、はーと♪

勝 :使いこなせれば、の話だからな。「わかる」と「できる」は全
   然違うぞ。

真子:わかってますよーだ。



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◆基本的な分け方 その1:「男女」で分ける
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勝 :じゃあ、まずは「分け方」を見ていこうか。繰り返すけど、後
   で「分ける」という考え方は否定というか、修正するから。

真子:うん、「後で否定するために、とりあえずの理解として」、便
   宜上「分ける」って言っておく、ってことだよね

勝 :そう。まずはわかりやすいところで、「男女」で分ける。

真子:まあ、男女ではニーズが色々と違うよね。

勝 :わかりやすいのが、「伊勢丹メンズ館」だな。

真子:あ、そっか、「男性のための店」として「分けている」ってこ
   とか。じゃあ、「レディースランチ」みたいのもそうだよね?

勝 :そうそう。デザートとかがついてくるランチメニューな。逆に
   「大盛メニュー」なんかは男性向けだよな。

真子:あー、勝さんみたいな人向けねー。

勝 :コンビニでも、カップラーメンの大盛り、っていうのは必ずあ
   るよな。コンビニは男性向けのチャネルだからさ。

真子:あ、そっか。男性が行く店には「大盛」があるってことか。

勝 :そういうことだな。ちょっと読んで見ろ、これ。



真子がノートを取っていある間に勝はノートパソコンを操作する。電
車の振動で時折揺れる。

真子がノートを取っているので、勝は弁当をガツガツと口にする。

「ちょっとー、米粒飛ばさないでよー、汚いなー、もー」
「いいからこれを読め」

真子が勝の隣の席から、勝のノートパソコンを覗き込む。


−−−−−−−−−−−< 記事要約 >−−−−−−−−−−−−

◇RTD(レディー・トゥー・ドリンク)と呼ばれる缶チューハイや
 カクテルなどの低アルコール飲料が人気。30〜50代男性が支持
 するビール類と異なり、主要顧客は20〜40代女性。


◇クロス・マーケティングが自宅用のRTD購入者20〜59歳男女
 を対象に調査したところ、女性の割合は55%と過半数を占めた。
 キリンビール「氷結」は男性の比率が高く、サントリー酒類「ほろ
 よい」やアサヒビール「カクテルパートナー」は女性が高かった。


◇飲む際に一緒に食べる料理を聞いたところ、「氷結」は肉料理との
 組み合わせが多い。「ほろよい」「カクテルパートナー」では空揚
 げのほか「パスタ」も高水準だった。


◇RTDを選ぶ際に重視する点は男女ともトップは「味がおいしい」
 で「飲みやすい」「価格が手ごろ」が続いた。女性の場合「カロリ
 ーが低い」「気軽にアルコールを楽しめる」「アルコール度数が低
 い」が男性に比べて高い。


           RTD    ビール類

男性20〜29歳  11.2    10.3
男性30〜39歳  12.6    15.4
男性40〜49歳  12.5    16.6
男性50〜59歳   9.0    16.4

男性合計*     45.3    58.7

女性20〜29歳  14.0     7.0
女性30〜39歳  14.8    10.5
女性40〜49歳  14.3    11.5
女性50〜59歳  11.5    12.3

女性合計*     54.6    41.3

*男性・女性の合計値は筆者が計算

2012/07/04 日経MJ P.2

−−−−−−−−−−−< 記事要約 >−−−−−−−−−−−−


真子:えっと……RTDって、要は缶チューハイとか、缶のカクテル
   だよね? 

勝 :そう。カクテルとか、手で作らずにすぐ飲めるから、Ready To
   Drinkなんだろうな。

真子:ビールだってそうなのにRTDって言わないんだね。何で?

勝 :その理由はオレに聞かれても困る。とにかく、データを見ろ。
   男女で違うだろ

真子:うん。女性はRTDで男性はビール!

勝 :飲むものが違うよな。それから違うものは?

真子:一緒に食べるものも違う! うーんっとね……


真子がノートにまとめていく。

○男性 → 氷結 → 肉料理
○女性 → ほろよい・カクテルパートナー → パスタ


勝 :そうだな。他には?

真子:女性は、カロリーもアルコール度数も低い方がいい!

勝 :となるとさ、何が変わるんだ?

真子:飲み方が違う! 男性は酔うために飲むし、女性はパスタと一
   緒に味わうドリンクって感じ!

勝 :そうだろうな。実際、アサヒの「スーパードライ」は、アルコ
   ール度数が5%で、サントリーの「ほろよい」は3%だしな*

*参考資料
http://www.asahibeer.co.jp/products/beer/superdry/
http://www.suntory.co.jp/rtd/horoyoi/


真子:パッケージもさー、「ほろよい」はカワイイし、「スーパード
   ライ」はカッコイイって感じだよね。

勝 :つまり、「何」が違うんだ?

真子:えっと……「売り物」が違うってこと? あ、「売り方」も変
   わるか……

勝 :そういうこと。男性と女性で、売り物、売り方、売り場、が変
   わって来る。だから「分けて対応する」ってこと。

真子:まずはこれが基本ってことだよね。



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◆基本的な分け方 その2:「年代」で分ける
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勝 :これも基本だが、男女の次は「年代」。

真子:子供と大人じゃ「ニーズが違う」もんね!

勝 :そういうこと。わかりやすいのはこれ、な。


勝がノートパソコンを操作して真子に見せる。

「ほら、そんなにくっつくなよ」
「いーじゃん、もー照れちゃってぇ」
「メシが食いづらいんだよ」
「あー、やっぱりイヤじゃないんだー」
「だからそんなくっつくなって。いーから読め」

真子がノートパソコンを注視する間、勝がカツサンドをほおばる。


−−−−−−−−−−−< 記事要約 >−−−−−−−−−−−−

◇スーパー各社がシニア対応を強化。イオンは板橋店(東京・板橋)
 に初めて100台規模で拡大鏡付きのカートを導入。商品のパッケ
 ージ表示を読みやすくすることで買い物の負担を減らす。


◇ダイエーは赤羽店(東京・北)などで一般的な鉄製に比べ25%ほ
 ど軽いアルミ製のカートに切り替えた。イトーヨーカ堂も一部店舗
 で利用を始めた。


◇エコスは今年度、25店に高齢の顧客も使いやすいよう高さを抑え
 た陳列棚、カロリーや塩分も表示した値札などを取り入れた。


◇マルエツは商品を袋詰めする台を工夫。台の高さを従来より10セ
 ンチほど下げ、カートを台に差し込めるようにした。カートのカゴ
 の部分だけが台の上に乗り、「買い物カゴを持ち上げて台に移す負
 担がなくなる」(同社)という。


2012/12/24 日経MJ P.7

−−−−−−−−−−−< 記事要約 >−−−−−−−−−−−−


真子:なるほどねー。カート引っ張り回すの、結構大変だもんね。

勝 :オレは気にならないけどな。

真子:結構重いよ。カートから買い物カゴを袋詰め台にのっけるのも
   結構大変だよね。カゴが重いから。

勝 :オマエ、どんだけ買い物すんだよ。

真子:買うヒマがないから、一気にドカンと買っちゃうんだよねー。
   それに、野菜とか結構重いし。か弱いお、ん、な、の、こ♪

勝 :あーなるほどな。ということは、真子とシニアはその意味でニ
   ーズが同じ、ってことだな。

真子:あ、確かにそうだね。私とシニアは、ニーズが同じだ。「重い
   モノを持ちたくない」ニーズ♪

勝 :こんなのもあるぜ。


−−−−−−−−−−−< 記事要約 >−−−−−−−−−−−−

◇ファミリーマートのPB菓子、「おとなのおやつ」が好調。同社が
 「おとな世代」と呼ぶ50歳以上を狙い、食感や容量を工夫。
 2012年1月下旬の発売から3カ月で250万個を売り上げた。


◇2010年にファミマが設立した「おとなコンビニ研究所」のモニ
 ターから「多くは要らないが1個の満足感が欲しい」との声があが
 る。スナック菓子は車輪のような形でアンチョビとガーリックを利
 かせ「冒険的な味」(同社)に。バターパイはバターの構成比が
 NB商品では3%程度なのに対し、10%まで使用。


◇質を追求したが、200円以上では手が出づらくなるため容量を絞
 り、主力商品は128〜198円に抑えた。


◇ファミマには容量多めで105円均一のPB菓子「ボクのおやつ」
 がある。ボクのおやつの売上高に占める50歳以上の比率は5%程
 度だが、おとなのおやつでは13%まで伸びた。


2012/06/01 日経MJ P.3

−−−−−−−−−−−< 記事要約 >−−−−−−−−−−−−


真子:へー。子供は量が多くって105円の「ボクのおやつ」で、大
   人は量が少なくていい材料を使った「おとなのおやつ」か。

勝 :まあよくわかる話だよな。子供は甘いモノがたくさん食べたい
   だろうし。

真子:でもさー、勝さんもそーじゃん。甘いモノをたくさん食べたい
   んじゃないの、きゃははは!

勝 :そう! オレと子供はニーズが同じ!

真子:面白いね、私とシニアはスーパーでのニーズが同じで、勝さん
   と子供はお菓子のニーズが同じ!

勝 :だろ? これをよく覚えておけよ。この話は後につながってい
   くからな。

真子:うん。



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◆ターゲット顧客が変わると、「B:戦場・競合」が変わる!
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勝 :じゃあ、分け方のまとめとして、これ。カラオケ、な。


勝は再びノートパソコンを操作し、最後のカツサンドを口に入れた。


−−−−−−−−−−−< 記事要約 >−−−−−−−−−−−−

◇カラオケ店「コート・ダジュール」を運営するヴァリックは、滑り
 台やおもちゃを備え付けた「ファミリールーム」を全店の9割近い
 約120店に設置、投資額は4億円。「ライバルはファミリーレス
 トラン。家族や友達同士でくつろいでもらいたい」(同社)


◇シダックスは今夏から、カラオケルームで子供を対象とした科学や
 食育の講座を開始。学研グループの学研教育みらいからプログラム
 の提供や講師の派遣を受ける。講座を通して子供にも来店してもらう
 きっかけを作る狙い。実施店舗も約70店に増やす考え。


◇第一興商は時間とお金に比較的余裕があるシニア世代を狙う。6月
 に奈良市が所有する温浴施設に体操用にアレンジした歌謡曲などの
 演奏に対応した通信カラオケ機器「FREE DAM」を設置。機
 器を使った体操や歌謡教室を週1回、1時間程度開く。


別表:カラオケの利用者層(2011年度)

中高年 18%
大学生 13%
サラリーマン(若年) 19%
サラリーマン(中高年)16%
ファミリー      10%
シニア  14%
主婦   9%
その他  1%  (注)全国カラオケ事業者協会の調べによる


2012/10/14 日経MJ P.11

−−−−−−−−−−−< 記事要約 >−−−−−−−−−−−−


真子:すごいねー、会社によって、ファミリー狙ったり、子供狙った
   り、シニア狙ったり、って……確かにニーズが違うよね!

勝 :でさ、ターゲットによって、やるべきことが変わるだろ? ど
   うなってる?


真子が、「うーんとね……」と言いつつパソコンのモニタを見ながら
ノートにまとめていく。「ね、これでどう?」と言いながら勝にノー
トを見せる真子。



 顧客ターゲット   売り物の改変      戦場・競合

○ファミリー : 滑り台やおもちゃ → 競合はファミレス
○子供    : 科学や食育    → 競合はおけいこごと?
○シニア   : 温浴施設で体操  → 競合はスポーツジム?



勝 :お、いーじゃん。競合までちゃんと書いてあるところが。

真子:へっへー。

勝 :そうそう、ターゲットによって、売り物も変わるし、競合も変
   わって来る。何でだ?

真子:そりゃ、ニーズが違うからでしょ。ファミリーを狙うと「昼間
   の食事戦場」になって、シニアなら「健康・運動戦場」かな?

勝 :そうだな。つまり、「戦場」が変わる。「戦場」=「ニーズ」
   だから、「ニーズが違う」と「戦場が変わる」

真子:だから、結果として「競合」も変わるんだよね!

勝 :うん。だからヴァリックが「ライバルはファミレス」というの
   は、考え方として適切だと思うよ。

真子:もはやカラオケ同士のバトルじゃないってことだよねー。

勝 :そうなるよな。そういう考え方のためにも「適切な分け方」っ
   ていうのが、戦略の根幹になってくる。

真子:あ、そっか、この「分け方」を間違えると、戦場・競合とかが
   間違っちゃうってことだ!

勝 :そう! だから、セグメンテーションはすっごく大事! 戦略
   の本当に「根幹」なんだよな。じゃあここまでのまとめ、な。

真子:うん!


真子が、しばらくノートに書き込んでいただかと思うと顔を上げ、ま
とめあげたノートを勝に見せる。


○今号のまとめ

・「セグメンテーション」とは(とりあえずは)「分ける」こと
 (でもこの考え方は、後で修正する!)

・分けた「セグメント」で、狙うところが「ターゲット」

・セグメントによってニーズが違うから、分けて対応する!

・基本的な分け方は、性別・年代

・顧客ターゲットを変えれば、戦場・競合が変わる!


勝 :OK、さすがこのあたりまでは真子もさすがにできるようにな
   ってるよな。

真子:へっへー、一応勝さんの薫陶を受けた経営者ですからねーだ。

勝 :まあ確かにこれくらいはできなきゃ困るよな。



「あれ、勝さん、もう食べ終わったの?」
「まあ、弁当1個とカツサンドだからな……全然たりねー」
「もう、食べ過ぎー! じゃあ宿で一杯食べよー!」

車掌のアナウンスが車内に流れる。
「間もなく〜○○駅ぃ、間もなく〜○○駅ぃ」

「え……勝さん、もう駅に着くよ!」
「あれ……こんな時間だ! やばい! 真子、荷物下ろせ!」
「えー、か弱いレディにそんなことさせるなんてぇ……」
「誰がか弱いよ。オレはパソコンたたまなきゃいけないんだよ!」
「もう……わかりましたよー」
「乗り過ごしたらシャレにならんぞ! 早くしろ!」
「勝さんの方がヤバそーじゃん、きゃははは」


慌てて片付けを始める真子と勝。2人一緒の年末は、いつも通り、ド
タバタで迎えるのでした。



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◆今日のまとめ
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●「セグメンテーション」は、とりあえずは「分ける」こと。ニーズ
 が違えば戦場も変わるから、分けて対応しよう。


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▼今日の日記▲

今年も今日で終わり! 今年は久しぶりに年末を自宅で過ごすため、
スーパーに買い物に行ったら、ごった返してました。

「年越しそば」用の大きなエビの天ぷらが山盛りに積まれ……
正月用のおモチはもちろん、豪華な刺身セットが所狭しと飾られ……
通路に人があふれ……

昔の年末の商店街の活気を思わせる、混雑ぶりでした。

売多勝式年越しソバは「トンカツ」を入れてゲン担ぎ。当然「来年も
カツ!」(CS大逆転の布石となった、沢村投手のノリで)という意
味をこめて、です。

セグメンテーションではないですが、良い年の過ごし方も「人それぞ
れ」ですよね。


本年は色々とありがとうございました。

ではアナタも良いお年を!!



○1000号間近! 勝手にカウントダウン

*今号で(多分)累計977号 1000号まであと23号!



●今日のiPod Tune:最後を飾る歌

いよいよ年末。「最後を飾る歌」で、年末を締めていきましょう。


本年最後日の1曲は……


○Save the Best for Last by Vanessa Williams


1992年、5週間全米1位にランクされた大ヒット曲。彼女にとっ
ても代表曲となりましたね。

Vanessaは、アフロアメリカンとしては初のミスアメリカなのですが
スキャンダルのためにタイトルを返上(結局は認められます)するな
ど、結構大変な人生を送ります。

そして、この曲も、Vanessa以外の人に色々と断られた末に、「最後
に」Vanessaにたどり着き、アルバムの「差し替え」曲としてレコー
ディングされ……そして世界的な大ヒット。

歌詞の内容とVanessaの人生が交差したかのような運命の曲。

美しいピアノのメロディで始まる珠玉のバラード。厳かに今年を振り
返りつつ、除夜の鐘を聞きながら耳を傾けたい曲♪



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