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2012年9月11日火曜日

売れたま!特別編Vol.187 2012/09/10 夏休み特別号:密着軸の経営戦略 20

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 ■売れたマーケティング、バカ売れトレーニング:売れたま!■ 
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━特別編Vol.187 2012/09/10
購読者:27,365 (まぐまぐ:16,302 メルマ!:958 めろんぱん:10,105)

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 ■■■■__夏休み特別号:密着軸の経営戦略 20__■■■■
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◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今日のポイント ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

●顧客データベースをうまく使えば売上が上がる。「顧客維持率の向
 上」と「クロスセリング」に活用しよう!


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どちらも若干の空席がございます。お申込、お待ちしております!



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◆登場人物紹介:売多真子 & 売多勝 + 松井恵利
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●密着軸の経営戦略特集!

恒例の連載シリーズは、「密着軸の経営戦略」です!

恐らくは、多くの企業、特に中小企業は密着軸を(暗黙のうちに、と
いう場合も含めて)取っていることが多いですし、また、取るべきだ
と個人的にも思います。

以下がその前提となる知識です


○戦略BASiCS:経営戦略を考える5つのポイント

 Battlefield:戦場・競合 どんな市場でどんな競合と戦う?
 Asset:独自資源     強みを競合がマネできない理由
 Strength:強み     顧客が競合でなく自社を選ぶ理由
 i
 Customer:顧客     自社が取引したい具体的顧客像
 Selling message     強みを顧客に刺さるように伝える


○3つの差別化軸:売り手が差別化する3つの方法

手軽軸:顧客の簡便性ニーズに応える
    → 競合より安い・早いで差別化する

商品軸:顧客の品質・技術ニーズに応える 
    → 競合より高品質・新技術で差別化する

密着軸:顧客の個別ニーズに応える→
    → 競合より個別ニーズ対応で差別化する



●今シリーズの登場人物3名

○売多真子:女性 20代半ば?
・イタリアンレストランチェーン「そーれ・しちりあーの」の経営者

○売多勝 :男性 30代後半?
・新進気鋭のマーケティングコンサルタント。真子の親戚で幼なじみ

○松井恵利:女性 20代半ば?
・真子の同級生。家業の果物屋を継ぎ、その経営刷新に奮闘中


◇「新人OL、つぶれかけの会社をまかされる」 佐藤義典著
 売多真子が勝の助力を得てイタリアンレストランの新企画に奮闘!
http://ow.ly/89pSR

◇「新人OL、社長になって会社を立て直す」 佐藤義典著
 上の本の続編。戦略構築から実行まで、社長の視点を物語で体感!
http://ow.ly/6s63d

◇「経営戦略虎の巻CD」(CD7枚組) 佐藤義典著
 戦略BASiCSを徹底解説。上の3人が登場する小説が特典に!
http://sandt.co.jp/keieitoranomaki.htm



●ここまでのあらすじ

高原のペンションに「山ごもり」して合宿を行った真子、勝、恵利の
3人。話し合っている最中に、ふとしたことから「密着軸」について
ペンションのテラスで勝の講義を受けることに。


連載第1回目はこちらからお読みいただけます。右側の「記事履歴」
というところから上(新しい)の方へとお進みください。

http://archive.mag2.com/0000111700/20120706015000000.html


今回は連載の20回目です。



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◆まずは、前号の復習から!
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高原のペンションの朝は、まぶしく、そして涼しい。真子、勝、恵利
の3人がいる半テラス出来にペンションのオーナーがやってきて、勝
に尋ねる。

「そろそろご朝食にされますか?」

真子が「はい、すぐにでも!」と元気よく答える。勝が時計を見なが
ら、「まだちょっと早いけどいいか……じゃあ、お願いします」と応
じた。


真子:ここは、朝ご飯もおいしーから楽しみだよね! 今日の焼きた
   てパンは何かなー?

勝 :オマエは食うことしか興味が無いのか。

真子:そりゃ、私はレストランチェーンの社長だからね!

勝 :なるほど、願ったり叶ったり、とはこのことか、あははは。

真子:何よー、仕事と自分の興味との一貫性がある、くらい言ってよ

勝 :へー、言うじゃねーか。モノは言いよう、ってヤツだな。

恵利:じゃあ勝さん、前号の復習からですよね。

恵利が、ノートを取り出して真子と勝に見せる。


◇密着軸の3ステップ

ステップ1)お客様の個別ニーズを知る
ステップ2)個別ニーズを叶える
ステップ3)個別ニーズを覚える


○ステップ3)お客様の個別ニーズを覚える
 A)ニーズ・購買履歴を記録する
 B)会社全体で共有する


真子:前号は、「ステップ3)個別ニーズを覚える」で重要な役割を
   果たす「顧客データベース」を見てきたんだよね!

恵利:データベースに入れる内容は、1)個人情報、2)購買履歴、
   3)ニーズ・好み、4)競合利用状況などですが……

真子:どんなデータが必要かは、「どんな行動がしたいか」、ひいて
   は「どんな戦略を取るか」で決まる!

勝 :そうそう。

恵利:そして、顧客データが集まるほど、よりその「個別ニーズ」が
   わかり、それに合った対応ができますね。

真子:うん! それが密着軸だもんね。

恵利:あと、データベースは「記録」としての意味も大きいです。記
   録することで、「B)会社全体で共有」しやすくなります。

真子:それで、データの蓄積には時間がかかるから、それが自社の
   「独自資源」となるんだよね。

恵利:密着軸においては、顧客データベースは重要な独自資源となる
   ということですね。

勝 :OK。2人ともいいぞ。

真子:やったあ!



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆顧客データベースを使った稼ぎ方:1)顧客維持率の向上
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

勝 :じゃあ、今回は、顧客データベースを使った、「密着軸の稼ぎ
   方」を見ていこうか。

真子:稼ぎ方?

勝 :ああ。頑張って顧客データベースを作っても、売上が上がらな
   きゃ意味ないだろ?

真子:きゃははは、そりゃそーだよねー。

勝 :でさ、前号見た着物店では、どういう形でデータベースが売上
   につながってると思う?

恵利:えっと、確か「リピート率が高い」とあったと思いますが……

勝 :お、さすが。そうそう。


勝が、ノートパソコンを操作し、真子達に見せた。


−−−−−−−−−−−< 記事要約 >−−−−−−−−−−−−

○70%という高いリピート率の要因は、購入後のフォローアップ。
 初心者には素材や柄の合わせ方、ブランドバッグとのコーディネー
 ト等を丁寧にアドバイス。付き合いが長い顧客には、着物のクリー
 ニング、体形が変わった時の仕立て直しまで、至れり尽くせり。


○「お客様がお孫さんと七五三の着物をご覧に見えた際、お孫さんの
 お母様に当たるお嬢様の七五三の着物姿のお写真を出して当時のお
 話をしたところ、大変お喜びいただきまして……」


2012/02/24 日経MJ P.4

−−−−−−−−−−−< 記事要約 >−−−−−−−−−−−−


真子:そうだそうだ、リピート率70%だった!

勝 :リピート率が高いと、なんで売上が上がるんだ?

真子:な、何でって、何回も買ってくれるからでしょ?

勝 :だからそれがどのように売上を上げるんだ、って聞いてる。

恵利:そ、そう言われると、確かに……

勝 :いや、単純な話、こんなイメージ。


勝が恵利のノートを手に取ると、サラサラと図を描いていく。


               ○○○   顧
            ○○○○○○   客
         ○○○○○○○○○   数
      ○○○○○○○○○○○○
     
      昔    今   将来


真子:どういうこと??

恵利:えっと……お客様がずっとお客様でいらしていただけるから、
   時間がたつにつれて、顧客数が増えていく?

勝 :そう! 一度獲得したお客様がずっとお客様でいらしてくれれ
   ば、新規顧客を取る度に永遠に客数が増える。

真子:そんなの当たり前じゃん。それに永遠なんてありえないし。

勝 :あのな、永遠にお客様でいらしていただくのはムリでも、「顧
   客維持率」を高めれば、長期的に客数が増えるだろうが。

真子:「顧客維持率」が高まる、っていうのは、より長くお客様でい
   らしていただける、ってこと?

勝 :あ、そうそう。逆に言えば「顧客流出率が下がる」ことだな。

真子:あ、「売上5原則」の2番目のヤツ?

勝 :それそれ。売上5原則、よく覚えてたじゃん。偉いぞ。

恵利:この図のイメージは、今のお客様がずっとお客様でいらしてい
   ただける一方で、新規客が上積みされていく感じですか?

勝 :まさにそういう「イメージ」。

恵利:この着物屋さんも、昔、七五三で着物を買った方の娘さんが、
   また七五三の着物を買いに来たんですよね。

真子:なーるほどー! 親から子供に代変わりすれば、「永遠」って
   言うこともありえなくはないんだ!

勝 :「顧客維持率」が高まるとは、「顧客でいる期間」が長くなる
   ってこと。結果としてトータルの顧客数が増えるわけだ。

恵利:フォローアップとか、アフターサービスをするから、お客様と
   接触するチャンスも増えて、「維持率」が高まるわけですね。

勝 :そういうこと。「じゃあ次もアンタのところで」とお客様に言
   っていただきやすくするわけだ。

真子:ね、「イメージ」はわかったけどさ、実際問題、どれくらいお
   客様が増えるのかな?

恵利:何言ってるの、そんなのわかるはずないじゃないの。

真子:やっぱそーかー……

勝 :いや、シミュレーションで良ければあるぞ。オレそういうの好
   きだから、よくやってる。


勝がノートパソコンを操作して、あるExcelのファイルを開く。


真子:これがシュミレーション?

勝 :シュミレーションじゃなくてシミュレーションな。


前提条件:
 最初(Y0)の顧客数:2000人
 毎年の新規顧客獲得数:1000人
 顧客維持率:ある年の顧客が、次の年も顧客でいる確率

            Y0      Y5      Y10

 顧客維持率50%  2000    2000    2000
 顧客維持率60%  2000    2461    2497
 顧客維持率70%  2000    3109    3296
 顧客維持率80%  2000    4017    4678
 顧客維持率90%  2000    5276    7211



恵利:えっと……縦軸が、顧客維持率が50%〜90%まで変わった
   場合のそれぞれの「顧客数」ですよね。

真子:最初の顧客数は、みんな2000人で……Y10って、10年
   後の客数、っていうこと?

勝 :まあそういう解釈でいいや。

真子:顧客維持率が50%だと……あれ、ずっと2000人だ。

恵利:2000人の顧客が次の年に半分の1000人になって、また
   1000人の新規顧客を取るからですね。

勝 :そう。顧客を取っては逃げられる。穴の開いてるバケツに水を
   足すようなもんで、「水漏れバケツ」ってオレは呼んでる。

真子:顧客維持率が50%だと10年後も2000人で……90%だ
   と、10年後の顧客数は7211人……こんなに違うんだ!?

恵利:毎年の新規顧客獲得数数は1000人で変わらないわけですか
   ら、純粋に顧客維持率の違いだけで、これほど差が出る……

勝 :ちょっと恐いだろ? 「顧客維持率」が重要なのは、こういう
   理由。

真子:そっか、顧客維持率が低い、っていうのは、さっき勝さんが言
   った「水漏れバケツ」なんだね。

恵利:なるほど……顧客維持の仕組みを作ってから新規顧客を取らな
   いと、水を入れるそばからモレていく……

勝 :手軽軸の場合はともかくとして、密着軸で行くなら、顧客維持
   率が低いとまずいよな。

恵利:ですから顧客データベースをうまく使って、なるべく長くお客
   様でいらしていただくんですね。

真子:じゃあ、さっきの着物屋さんの「親子3代で」なんていうのは
   理想だね!

勝 :そうだな。こういうシミュレーションは、計数感覚を鍛えるの
   に役立つから、やってみるといい。

真子:……私はいーや。恵利、任せた、きゃははは!

恵利:もう……



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◆顧客データベースを使った稼ぎ方:2)クロスセリング
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勝 :データベースで売上を上げる方法は顧客維持率だけじゃない。
   顧客データベースをうまく使うと、こんなこともできる。


勝が再びノートパソコンを操作し、真子たちに向ける。


−−−−−−−−−−−< 記事要約 >−−−−−−−−−−−−

○パナソニックのCRMサイト「CLUB Panasonic」で
 は、会員に対し、所有するパナソニック製品の型番や製造番号など
 を登録してもらう。どの会員がどの製品を使っているかがわかる。


○このサイト発のヒット商品も生まれている。サイト限定で販売する
 タブレット端末はその1つ。録画機器「DIGA」で録画した番組
 を、このタブレット端末で再生して自分の部屋で楽しめる。この商
 品をDIGA所有者に絞って提案したところ、「かなりの台数が売
 れた」(同社)という。


2012/09/03 日経MJ P.7

−−−−−−−−−−−< 記事要約 >−−−−−−−−−−−−


勝 :あ、DIGAって、パナソニックのブルーレイとかDVDのレ
   コーダーのブランド名な。

恵利:DIGAと連動させて使えるタブレットをDIGAユーザーに
   お勧めしたら、結構売れた、ということですよね?

勝 :そう。

真子:そりゃそーだよねー、きゃははは。

勝 :そう、「そりゃそーだよね」だろ? 売れるのは当たり前なん
   だよな。

恵利:で、でも、データベースが無かったらできませんでしたよね?

勝 :そう!! その「売れて当たり前」の状態を作れるようになる
   のが顧客データベースのパワー。

真子:あ、そっか。データベースが無ければできなかったのか。

勝 :顧客の購買履歴がわかると、こういうワザができる。DIGA
   ユーザーにその関連商品を勧めれば、売れやすいだろ。

恵利:「DIGAユーザーだ」というのがわかる、というところに意
   味があるわけですよね。

勝 :そういうこと。それがわかれば、DIGA関連商品を勧めれば
   売れやすくなるからな。

真子:なーるほどぉ……

恵利:あ、だから顧客データベースには「購買履歴」を入れるわけで
   すね。こういうことができるために。

勝 :それもある。これがいわゆる「クロスセリング」。同じお客様
   に違うモノを売ること。

恵利:DIGAのレコーダーを買った方に、タブレットをお勧めする
   ことですか?

勝 :そうそう。ドリンクを注文した人に「ドリンクと一緒にポテト
   はいかがですか?」っていう、アレと同じ。

真子:きゃーははは、確かに言われる〜。

勝 :オマエの店だってできるだろ。メインディッシュを頼んだ人に
   食後酒を勧める、っていうアレだ。

真子:ああ、そっか! アレか!!

恵利:それを「クロスセリング」って言うんですね。

勝 :うん。こんな例もある。


勝が再びノートパソコンを手際よく操作し、真子達に見せる。



−−−−−−−−−−−< 記事要約 >−−−−−−−−−−−−

○藤田観光は2015年までに、宿泊施設や結婚式場などグループの
 施設の顧客情報を一元化。約15億円を投じシステムを全面刷新


○同社の顧客情報システムはビジネスホテルのワシントンホテルや都
 市型ホテルのフォーシーズンズホテル椿山荘東京、結婚式場「椿山
 荘」など業態ごとに別に運用。グループ内の他の施設がアプローチ
 できず、「効率が悪い面があった」(同社)。


○シティホテルや結婚式場の11年度の利用人員は約146万人。ワ
 シントンホテルなどビジネスホテルの利用者数は451万人。これ
 らの顧客の情報を一元化、グループ力を生かした誘客策に取組む。


○例えば挙式したカップルにリゾートホテルの値引きプランを紹介し
 たり出張時のビジネスホテルへの宿泊を勧めるなど、販促情報を効
 果的に流すことを想定。


○利用時の利便性も高める。食事の好き嫌いやアレルギーなどもデー
 タベース化できるため、顧客満足も向上できると期待。


2012/08/29 日経MJ P.9

−−−−−−−−−−−< 記事要約 >−−−−−−−−−−−−


真子:わ、15億円かけて顧客データベース刷新かあ……すごいなぁ

恵利:この事例は、「ステップ3)お客様の個別ニーズを覚える」の
   「B)会社全体で共有する」ための施策ですよね。

勝 :そうそう。まずは顧客情報を一元管理して、会社全体で共有し
   よう、ということだろうな。

恵利:藤田観光がしたいことは、椿山荘で結婚された方に、とフォー
   シーズンズホテル椿山荘東京に泊まっていただく、とか?

勝 :そうなんだろうな。椿山荘と、フォーシーズンズホテルはすぐ
   近くにあるのに、顧客情報が共有されてなかったんだろうな。

真子:確かに、もったいないね。

恵利:すると、さっきの「DIGAをお持ちのお客様に、DIGAで
   使いやすいタブレットをお勧め」みたいなことができます!

勝 :それそれ。「椿山荘をお使いの方に、近くにあるフォーシーズ
   ンズホテルもどうぞ」という「クロスセリング」ができる。

真子:なるほどね、そういうのができるようになると、顧客情報が活
   きてくるね!

勝 :だから、結構な金額を投じて、データベースを刷新するんだろ
   うな。それだけの意味がある投資、ということだろう。

恵利:あれ、この「食事の好き嫌い」が記録できる、っていうのも、
   意味がありそうですよね?

真子:え……あ、ホントだ。食事の好き嫌いやアレルギーもデータベ
   ースに入れるんだ!

勝 :あ、いいところに気づいた。

恵利:これは、「ステップ3)お客様の個別ニーズを覚える」の、
   「A)ニーズ・購買履歴を記録する」施策ですよね?

勝 :それそれ。まさに個別ニーズを記録するわけ。

恵利:そうすると、同じ店とか、同じ藤田観光の違う店に来たときに
   「その人に合ったお勧め」ができますね!

真子:そうだよねー。好き嫌いやアレルギーの情報って飲食店では、
   すっごい大事だもんね!

勝 :そういうのをいちいち説明しなくてもわかってもらえる、って
   いうのは大事なことだよな。

真子:うん。そうすると、リピートも増えそうだ。さっきの「顧客維
   持率」を上げるのにも効きそう。

勝 :顧客データベースをうまく使うと、こういう「稼ぎ方」が色々
   できるようになる。

恵利:しかも、顧客維持率も、このクロスセリングも、密着軸と相性
   が良さそうですよね。

勝 :うん。顧客データベースは、密着軸の中核になることが多いか
   ら、そうなるね。

真子:そっか。顧客データベースは、ホント投資する価値があるって
   ことだね!

恵利:密着軸の、大事な独自資源だもんね。



「お待たせしましたー。朝食になりまーす」

ペンションのオーナーが、トレーに大きなグラスを3つ載せて持って
来た。グラスの中には、鮮やかな赤色の液体が満ちている。

「やったあ! 待ってましたぁ!」 真子が両手を挙げて迎える。
「ほらほら、勝さん、片付けようよ」
「いーよ、別にこのままでも食えるだろ」

「まずは、野菜ジュースからどうぞ」
オーナーがグラスを丁寧にテーブルに置いていく。

「じゃあ、いっただきまーす!」

「これはトマトとにんじんと……この甘みは何だろう?」
一口飲んだ恵利がグラスを見ながら、考え込む。

「あーそっか、恵利はフルーツジュースの専門家だもんね」

勝も一気にグラスを飲み干し、ぷはあ、と言った。

静かだった高原の朝のテラスが、一気に騒々しい光景へと変貌してい
く。この変わり身の速さは、気心がしれた者同士だからだろうか。

既に高く上った太陽の光が、窓ガラスを貫いて3人を照らしていた。



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◆今日のまとめ
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●顧客データベースは宝の山。うまく使って、売上につなげよう!
 「顧客維持率の向上」と「クロスセリング」はその王道。


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▼今日の日記▲

さあ、いよいよカウントダウンに入ってまいりました。何って、もち
ろん巨人の優勝です! どこかでもたつくかと思いきや、9月に入っ
ても5勝1敗2分、負けが珍しいくらいの勝ちっぷり。片や2位中日
は、9月に入って3勝5敗。中日は例年終盤に異様に強いので、最後
までもつれるかと思っていたのですが、中日の糸が切れてしまったの
か、思ったより差が広がりました。

2位中日とのゲーム差は9.5、残り試合21にして、M12ですか
ら、もう優勝はまず間違いないでしょう。そうなると、あとは優勝が
決まる「Xデーはいつか?」ですね。

巨人と中日の試合日程を見るに、恐らくは、9月21〜23日のヤク
ルト3連戦@東京ドームあたりがその日になりそうです。ファンとし
ては、やっぱり本拠地での胴上げが見たいですね。ドームの試合なら
G+の中継もあるはずですし。まあ、優勝してくれれば別にどこでも
嬉しいんですけどね。

最悪に近いスタートから始まった今年のペナントレース、最高の結末
を迎えられそうです。



●今日のiPod Tune:夏を偲ぶ歌


いつの間にか、もう9月。まだ暑いとは言え、もう夏は終わり……

暑くて暑くて「早く終わって欲しい」と思っていた夏も、終わってみ
ると、寂しいものです……


というわけで、夏を偲びながら聞きたい曲特集!

今日の1曲は……


○夏をあきらめて by 研ナオコ


1982年9月リリース、研ナオコさんの代表曲の1つですね。作詞
作曲はもちろん桑田佳祐さん。サザンのアルバムからのカバー曲です
ね。この曲で紅白にも出場されました。

桑田さんらしい、夏の湘南をテーマにした、切ないバラード。

人のいない9月のビーチで聞きたい曲♪



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 日本能率協会マネジメントセンター
http://www.sandt.co.jp/jissen.htm

●「マーケティング戦略実行チェック99」 佐藤義典 著
 マーケティング戦略実践:実行のためのチェックリスト
 日本能率協会マネジメントセンター
http://www.sandt.co.jp/check.htm

●「ことわざで鍛えるマーケティング脳」 佐藤義典著 毎コミ新書
 ことわざだからわかりやすい、伝えやすい、マーケティング戦略
http://www.sandt.co.jp/kotowaza.htm

────────< マーケティングの思考法 >────────

●「実戦マーケティング思考」 佐藤義典著
 日本能率協会マネジメントセンター
 右脳と左脳をフル活用、売れる思考・発想ができるようになる!
http://www.sandt.co.jp/shiko.htm



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◆次号予告:密着軸の経営戦略 21
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●次号からは、密着軸の「独自資源」について考えていきましょう!


▼飲み会に、数部印刷して行こう。グチ大会より、前向きの話を!

▼彼氏・彼女との、知的な話題づくりに!

▼ご無沙汰していたあの人との会話のきっかけに、転送しよう!

▼お客様訪問の際のおみやげに、プリントアウトして渡そう!


売れたま!があなたのお仕事に少しでも役立ちますように……

〓〓次号の売れたま!でお会いできるのを楽しみにしています!〓〓
◎売れたマーケティング バカ売れトレーニング:売れたま
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