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━━━━━━━━━━━━━━戦略編Vol.474(累計1381) 2016/11/28
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■■■__コナカのパターンオーダー:強みと独自資源__■■■
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◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今日のポイント ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
●「強み」と「独自資源」は違うもの。分けて考えることで、精緻な
思考ができる
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◆コナカのパターンオーダーが人気
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●コナカのパターンオーダー店「ディファレンス」が人気
最近はスーツ業界はクールビズなどで需要はあまり伸びない、という
話をよく聞きます。
が、その中でもパターンオーダーの人気は高いようです。
そんな中、紳士服のコナカが新型店を出し、人気になっているとのこ
と。どんな店かと言うと……?
−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−
◇『コナカが10月1日に開いたオーダースーツ専門店「ディファレ
ンス」が好調な滑り出しを見せている』『原則として予約制で、客
は予約時に予算や好みの色柄、着用シーンを伝える。店側は来店前
に要望に沿ったスーツを用意しておく、国産やイタリア製など約
150種類の生地をそろえており、価格は1着3万5千〜10万
円。売れ筋は全量ウール素材となる5万円の価格帯の商品という』
◇『土日は予約ができない時間があるほどといい、滑り出しは好調
だ。その理由の一つが仕上がりの速さ。一般的なオーダースーツは
海外の工場で縫製するため、注文から完成まで1カ月ほどかかる場
合が多い。コナカは九州の協力工場を使うことで2週間で届ける』
◇『仮縫いをしないパターンオーダーだが、肩幅や着丈、袖丈、股
上、膝幅、裾幅などを詳細に採寸しており、「極めてフルオーダー
に近い仕上がり」(ディファレンス事業部の中嶋傑ゼネラルマネジ
ャー)。肩の曲線や襟の返し方など難しい型紙を使うが、縫製工場
に技術指導することで可能にしたという』
以下、記事からの引用部分は『』で括ります
2016/11/09 日経MJ P.18
−−−−−−−−−−−< 記事引用 >−−−−−−−−−−−−
店舗は東京・青山の表参道駅近くにあるとのこと。
2週間で仕上がって、かつフルーオーダーに近い仕上がり、というの
は魅力的ですね。
私もパターンオーダーのスーツはよく買いますが、確かに納期は1ヶ
月くらいかかります。
なぜこの店は2週間でできるのでしょう?? それがカンタンなら、
競合はみなマネしてきそうなものですが……?
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◆復習:戦略BASiCS&「独自資源」
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●復習:戦略BASiCS マーケティング戦略を考える5つの要素
経営戦略・マーケティング戦略で考えるべきポイントは以下の5つ。
Battlefield:戦場・競合 →自社商品の代替選択肢
Asset:独自資源 →強みを競合がマネできない理由
Strength:強み →お客様が競合ではなく自社を選ぶ理由
i
Customer:顧客 →強みを重視する相思相愛になれる人
Selling message:メッセージ→強みの伝え方
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●「独自資源」の構成要素
今回のテーマは「独自資源」。独自資源は、
1.ハード資源:技術、設備、立地、など目に見えるもの
2.ソフト資源:スキル、人材、顧客との関係、など見えないもの
の2つに大別できます。
その「2)ソフト資源」は以下に分類できます。
1)Skill:スキル
会社の知識、経験、ノウハウなど
2)Human resources:人材・組織
人材、組織、評価体系、採用・教育など
3)Outside relations:外部との関係
お客様からの信頼、取引先との契約、政府との関係、など
4)Philosophy:理念・文化・歴史
企業理念、哲学、企業文化、歴史、など
頭文字を取るとSHOPです。
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◆「S:強み」は「お客様が競合ではなく自社を選ぶ理由」
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●「強み」と「独自資源」
戦略BASiCSの実戦性を支えるポイントの1つが、
「S:強み」
と
「A:独自資源」
を分けていることです。それぞれ、
○S:強み=「お客様が競合ではなく自社を選ぶ理由」
○A:独自資源=「強みを競合がマネできない理由」
と定義されます。
今回の事例、コナカのディファレンスを使って、その「違い」を見て
いきましょう。
●ディファレンスの「強み」
「S:強み」は、「お客様が競合ではなく自社を選ぶ理由」です。
「お客様が自社を選ぶ理由」ですから、お客様にとって、何か意味の
ある「良いこと」が「強み」です。
つまり「強み」とは
「お客様にとって嬉しい何か」
であり、
「競合との嬉しさの差」
となります。
ディファレンスの「強み」は、2つありそうです。
1)2週間でできる「スピード」
まずはスピードです。記事のこの部分です。
『一般的なオーダースーツは海外の工場で縫製するため、注文から完
成まで1カ月ほどかかる場合が多い。コナカは九州の協力工場を使
うことで2週間で届ける』
他社は1ヶ月かかりますが、コナカのディファレンスは2週間ででき
るとのこと。2週間違いますね。
この2週間の違いは大きいのではないでしょうか。
1ヶ月たつと季節も変わってしまい、夏服を頼んでもできたときには
涼しくなってしまっていた、ということもあり得そうです。
2)ほぼフルオーダー
「強み」はもう1つありそうです。記事のこの部分です。
『仮縫いをしないパターンオーダーだが、肩幅や着丈、袖丈、股上、
膝幅、裾幅などを詳細に採寸しており、「極めてフルオーダーに近
い仕上がり」』
これは「ほぼフルオーダー」、つまり、より自分の体型に合ったもの
となり、着やすい、着心地の良いものになる、ということでしょう。
フルオーダーはパターンオーダーよりもかなり値が張ります。それに
近いできあがりをパターンオーダーの価格でできるのであれば、嬉し
いですよね。
この「スピード」「ほぼフルオーダー」という、「競合との嬉しさの
差」が「強み」です。
お客様はより大きな「嬉しさ」を提供してくれる方から買います。
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◆「A:独自資源」は「強みを競合がマネできない理由」
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●ディファレンスの「独自資源」
次に、「A:独自資源」を見ていきましょう。
「独自資源」は、「競合が「強み」をマネできない理由」です。
ディファレンスの強みは、先ほどの
1)2週間でできる「スピード」
2)ほぼフルオーダー
という2つだとしますと、この2つの「強み」を競合がマネできない
理由が「独自資源」です。
結論は、コナカの「協力工場」(厳密に言えばこの協力工場との「関
係」)です。強み別に記事から拾っていきます。
1)2週間でできる「スピード」を可能にする「独自資源」
この2週間というスピードが、コナカにでき、競合にはできない理由
は「協力工場」です。
『一般的なオーダースーツは海外の工場で縫製するため、注文から完
成まで1カ月ほどかかる場合が多い。コナカは九州の協力工場を使
うことで2週間で届ける』
他社は海外工場、コナカは国内工場だからこその「スピード」です。
海外工場ですと、
・言語
・時差
・輸送時間
などの問題で、時間がかかるのでしょうね。単純に輸送時間だけで見
ても、船便と九州→東京の陸路では全く違うでしょう。
2)ほぼフルオーダーを可能にする「独自資源」
この「ほぼフルオーダー」という「強み」も、協力工場ならでは、で
す。
『肩の曲線や襟の返し方など難しい型紙を使うが、縫製工場に技術指
導することで可能にしたという』
これはおそらく上記の「九州の協力工場」のことでしょう。
この工場にコナカが「技術指導」し、技術力を底上げできたために、
他社よりもより『難しい型紙』を使えるようになり、「ほぼフルオー
ダー」が実現できたのでしょう。
●「強み」と「独自資源」は違うもの
「スピード」「ほぼフルオーダー」というのが「強み」すなわち「競
合との嬉しさの差」です。
その「嬉しさの差」を可能にしているのが「協力工場」という「独自
資源」です。これが競合ができないこと、持っていないこと、です。
「協力工場」はお客様にとっては直接的には関係ありません(メード
インジャパン自体が嬉しさになるというのはここでは除外します)。
お客様にとっては、別に協力工場がどこであろうと、「自分が満足す
る」のであればどこでも良いことです。このように、「独自資源」自
体は「嬉しさ」ではありません。
しかしその「協力工場」がなければ「嬉しさの差」が産まれません。
○「S:強み」=「お客様が競合ではなく自社を選ぶ理由」
・ここでは「スピード」「ほぼフルオーダー」
○「A:独自資源」=「強みを競合がマネできない理由」
・ここでは「協力工場」
という関係です。
論理的に、この2つは全く違うものということがおわかりいただける
と思います。
「何を当たり前のことを……」
とおっしゃっるのであれば、それで素晴らしいです。
通常の経営フレームワークは、この全く違う「強み」と「独自資源」
を「強み」として一緒くたにしています。
違うものを一緒くたにすれば、きちんとした議論にならないのは当然
のことです。
●厳密には、「協力工場」との「関係」が「独自資源」
厳密に言えば、「協力工場」というよりも、「協力工場」との「強い
関係」が「独自資源」(ソフト資源)です。
協力工場は「他社」ですから、自社の独自資源ではありません。
協力工場ときちんとコミュニケーションが取れ、技術指導ができるよ
うな「関係」があるからこそ、協力工場も「協力」してくれるのでし
ょう。
協力工場がどのような工場かはわかりませんが、このディファレンス
が成長できそうなら、この協力工場に資本を入れてさらに「関係」を
強固にしても良いかもしれません
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◆「強み」と「独自資源」を分けて考えることで精緻な議論ができる
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●「強み」と「独自資源」は分けて考えよう!
「強み」と「独自資源」は「違う」ものです。違うモノは、違うモノ
として分けて考えるべきです。
にも関わらず、両者を「強み」として一緒くたにすると、きちんとし
た議論ができません。
例えば、今回のディファレンスの事例で……
「うちの強みは、協力工場だ」
と考えると、そこで思考が行き詰まってしまいます。
そうではなく、「協力工場」(との関係)は「独自資源」だと捉えて
「協力工場という独自資源から、お客様が選ぶ理由としてのどんな強
みを生み出せる?」
と考えれば、
1)2週間でできる「スピード」
2)ほぼフルオーダー
というような「強み」(=お客様が競合ではなく自社を選ぶ理由)に
思い至ることができる(可能性が高まる)のです。
「強み」と「独自資源」という「違うモノ」を分けて考えることで、
精緻な思考ができるようになるのです。
●「うちは技術力が高いのに売れない」の誤り
「強み」と「独自資源」を混同する発想の典型が
「うちは技術力が高いのに売れない。強みがあるのになぜ売れないの
だろう?」
という議論です。
これは、「強み」と「独自資源」を混同した「誤り」です。
「技術力」は「独自資源」であり、お客様にとっての「嬉しさ」では
ありません。
「技術力」という「独自資源」がもたらす「強み」(例えば製品の使
いやすさなど)がなければ、お客様には意味がない、すなわち「売れ
ない」というのは当たり前なのです。
「強み」と「独自資源」を分けて考えることができれば、
「うちは技術力という「独自資源」はある。しかし売れない。これは
「強み」という「お客様に選ばれる理由」がないからだ」
という思考になります。
思考力は、「持っている言葉」に影響されると思います。
「強み」と「独自資源」を分けることで、
「うちは技術力が高いのに売れない」
というような、「粗っぽい議論」を回避し、きちんとした思考ができ
るようになるのです。
そして、戦略BASiCSは、その「強み」と「独自資源」をきちん
と定義して分けることで、きちんとした思考ができるように作られて
いるのです。
★今日の「アタマに問いかけるべき適切な質問」
あなたは「強み」と「独自資源」をきちんと分けて考えていますか?
ぜひお考えになってみてください!
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◆今日のまとめ
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●「強み」と「独自資源」は違うもの。分けて考えることで、精緻な
思考ができる
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◆売れたま!を解除するには
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売れたま!は、以下の3つの配信会社から配信されています。下記の
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ご購読ありがとうございました! ご活躍をお祈りしております。
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▼今日の日記▲
一気に寒くなりました!! 店頭ももうクリスマスモードで、すっか
り「冬」という感じになってきましたね。
あるお店の店頭には、正月用の飾りが置いてありました……さすがに
お正月は早すぎる感じもしますが、クリスマスが終わればもうすぐに
お正月という考えもできますね。
今日は、"Cyber Monday"ですね。Thanksgivingが終わると、いわゆる
「クリスマス商戦」に入りますが、その最初の月曜日が、ネットでモ
ノが売れると言われる"Cyber Monday"です。amazon.comなどの、アメ
リカのショッピングサイトでは、大々的にCyber Monday Salesをやっ
てます。
11月後半のこの季節って、なぜか昔のことを思い出します。寒くな
ると、寒い中やっていたディベートの大会とか、留学していたフィラ
デルフィアのクリスマスシーズンのシーンとかがフラッシュバックす
るんですよね。
暑くなるときにはそんなことは感じないので、寒くなるときの切なさ
がそうさせているのかも??
●今日のiPod Tune:スーパームーンを記念して 月の歌特集!
11月14日は、スーパームーンが観測できる(かもしれない)と話
題になった日。
満月としては68年ぶりの地球との近さだとか。
それを(強引に)記念して、月の歌特集!
今日でこの特集、最後にします。最後の曲は……
○Moon River by Audrey Hepburn
ご存じ、1961年の大ヒット映画「ティファニーで朝食を」の主題
歌。今やスタンダードナンバーとなりました。
Moon River、月の川(?)で始まる歌詞については様々な解釈がされ
ているというか、どうにでも解釈できそうな詩です。自分の好きなよ
うに解釈すれば良さそうですね。
風のない静かな夜、水面に月が映る湖のほとり。寒いのをガマンしな
がらコートのポケットに手をつっこんで美しい夜を楽しむ。
そんなときに似合いそうな歌♪
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●紹介した会社の各商標は各会社の登録商標です。紹介した会社・商
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